こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの7/17のMad Moneyはどうだったでしょうか。
1日で10ドル上がる株を持てたらいいのに、と誰もがそう願うものやが、今日は、そんな銘柄がいくつもあったで。何やら大きな変化が進行しとって、あなたに大きな利益をもたらすかもしれない何かの始まりである兆候のように思える。今日は小売売上高の強さが示される活気ある株式市場になって、ダウは+0.52%、SP500は+0.54%、そしてナスダックは+0.74%と上昇の日になったんや。
今やわいは、大型株が1日で10ポイント上昇する例が、数多くこれからも現れると思っとるから、その“仕組み”を振り返る価値があるというものや。あなたにも上昇株を持ってほしいから、そのためには、まず何を探せばよいのかを見極める必要があるんや。良いニュースとして言いたいんやが、こうした上昇は決して単発ではないんや。毎日のように複数の銘柄が跳ねとる。
今日見られたのは PepsiCo が約10ドル上昇したことや。理由は、もちろん予想以上の決算、食品分野の復調、実行力の改善、そして多様な製品ラインナップや。PepsiCo は、小さなマイクロキャップ株ではないし、ミーム株のサイバー企業やウランの一発屋でもなく、Palantir 帝国の一員でもないんや。おそらくあなたの冷蔵庫や食品棚の中にもあるはずのものを売っとる。
さらに Eaton も大きく上昇したで。強いデータセンター受注の結果や。データセンター建設ラッシュは、もしかすると第二次世界大戦以来最大の建設ブームと言えるかもしれん。Oracle の株価とかを毎日見れば、それがよくわかるで。ちなみにわいはこの建設ブームが大好きや。多くの注文が関連会社に寄せられとる。
もっとも、 Eaton の歓喜を知った数分後、 Abbott の敗北の苦しみも味わったんや。わいは自分のすべてが正しいふりはしたくないし、フェアに言いたいが、Abbottは決算後8%以上も下がってしまったということで、全部が全部上がるわけでは当然ないんや。ただ、突然のサプライズ決算で大型株が1日で10ポイントも上がるということが頻繁におきとって、スター株の誕生を目の当たりにしとるわけやが、昨日、それを見せてくれたのが Johnson and Johnsonだったんや。
J&Jの製品は一家に一つはあるやろう。それほどの素晴らしいブランドの企業の株が、昨日決算を受けて大きく跳ね上がったんや。J&JはAAA格付けを持つわずか2社のうちの1社で、しっかりした配当利回りと素晴らしい将来性を兼ね備えた老舗企業や。ただ、訴訟の影響がここまで重くのしかかっとった。彼らのタルクベースの製品にアスベストが含まれとって、がんを引き起こしたと主張されるものや。
J&JのBaby Powderはかつてタルクを使用しとったが、すでにそれは廃止されとる。J&Jは、原告側が「ジャンクサイエンス（でたらめな科学）」を使っているとカンファレンスコールで表現しとったが、でもタルクにアスベストが含まれがんを引き起こしたと主張する8万人以上の提訴は現実なんや。
この訴訟が株価にふたをしとったんやが、今そのふたが取れようとしとるで。わいはJ&Jがこの訴訟に勝つと思うが、まだ少し時間はかかるやろう。その間にも、昨日株価のふたが吹き飛び、10ポイント以上も上昇したんや。ここまで予想外の上昇は久しぶりや。この株は、「大きな上昇をどう演出するか」という手本を見せてくれた感じになっとる。
では、その手本はどのようなことだったのか？必要なのはサプライズや。それもたくさんのサプライズなんやが、順を追って説明したいと思うで。この例は勝ち組の決算スコアカード／設計図を持つことがいかに素晴らしいかを示しとる。他の企業が同じことをできれば、10ポイントの上昇はまだ始まりに過ぎないということになるやろう。そしてJ&Jに起こることも、まだ始まりだとわいは思っとるんや。
J&Jは今回の決算で何を持っていたのか？まず、重要なのは「聖なる4つ組」や。それは、四半期の売上と利益の予想を上回り、さらに通期の売上と利益見通しを上方修正することや。この4つが揃っていて、しかも劇的だったんや。J&Jは、通期の売上見通しを中央値で20億ドル引き上げ、EPS見通しも25セント引き上げたんや。低迷していた株としては、これは圧倒的な数字やで。
2つ目として、製薬業界においてはブレイクスルーを示す必要があるんや。J&Jは、5年間の試験結果を公表して、多発性骨髄腫の免疫療法が、この恐ろしいがんに苦しむ患者に命を救う希望をもたらしていることを示したんや。
3つ目は、関税の見通しに関する好材料や。J&Jは以前、関税コストについてとても高い見積もりを出しとったが、それを劇的に引き下げたんや。わいはそれには安心したで。関税見通しを4億ドルから2億ドルに引き下げたということで、関税の影響があることには変わりないが、今まで思われとったよりずっとマシになったんや。
4つ目やが、ホワイトハウスの見解として、他国が通貨を切り下げ、輸出品を人為的に安くしてアメリカを不当に扱ってきた、という認識があるんやが、ドルが下落して今や立場が逆転したんや。J&Jは、以前のガイダンスに比べて為替によるプラスの影響が11億ドル増えると見積もっとる。これは素晴らしいことや。もし多国籍企業の株を持っていれば、同様の大きなプラスの恩恵があるやろう。
5つ目として、廃れていくものを補う能力が必要だということや。どのビジネスにも、重要性が薄れたり、模倣されたりして、時代遅れになる製品があるんや。製薬業界では、特許庁が定める正式な独占プロセスがあるんやが、特許がきれるととたんに大きな穴があくで。J&Jの主力免疫疾患治療薬 Stelara は独占権を失ったんや。かつてこの薬は、年間100億ドル以上を稼いどったんやが、今や特許の保護がなくなり、利益に大きな穴をあけとる。でも、J&Jは卓越した会社や。製薬事業で15.5%のオペレーショナル成長を達成して、13のブランドで二桁成長を記録したんや。つまり、Stelara がなくても問題はないんや。かつては Stelara の穴は大きいと思われとったが、見事に補うものが出て来とるんや。
6つ目やが、前四半期に問題があったなら、今期で修正されているかが重要や。前四半期にJ&Jのメドテック部門は大きな失望を与えて、それが株価低迷の主要因となっとった。でも今回は、その部門がほとんど誰も予想していなかったほどの数字をだしたんや。
7つ目として、大きな利益率拡大が常に必要や。今期は粗利益率が良くなかったんやが、これは予想されていたことで、J&Jは将来的に300ベーシスポイントの営業利益率拡大が見込まれるとしとる。利益率改善、大歓迎や。
8つ目は、度肝を抜くようなガイダンスや。今回のカンファレンスコールでは驚くべき予測が次々と示されたんや。たとえば「2030年までにJ&Jはがん領域で売上500億ドルを超え、業界No.1になる」というのは衝撃的や。長期投資したくなる材料や。さらに、膀胱がんに対するブレークスルーも発表されて、ピーク時に50億ドルの売上が見込まれ、患者にとっても非常に大きな意味を持つんや。膀胱がんは非常に厳しいがんなんやが、J&Jは治療法を持っとるで。
9つ目やが、大手ヘルスケア企業は成長のために他社を買収するのが常套手段や。わいは、J&Jが心血管分野強化のために買収した企業が「高すぎる支払い」で、経営陣が買収のやり方をわかっていないのではと懸念しとった。これはわいがBristol Myersについても懸念していることや。でもJ&Jの場合、わい懸念は間違いだったんや。実際に買収したセクターから見せてくれた製品は素晴らしかったんや。これがBristol Myersの神経分野でもそうなることを願うで。
最後、10番目として、会社が「私たちが求めるのは成長、成長、さらに成長であり、“安全”ではない」ということを理解しているかどうかという点が大事や。Listerine、バンドエイド、Tylenolといった“安全”な消費財は、Amazonに価格でつぶされるリスクがある。J&Jはこの不振のKenvue（消費財部門）をスピンオフするという先見の明を持っとった。
今週のJ&Jの動きを見て、二の足を踏む人はいないやろう。この10項目のうち半分でもやり遂げれば、株価は爆発的に上がるということなんや。結論やが、あなたの持つ株を見直してみてほしいで。J&Jのように方向転換するチャンスがあるかどうか。今あげた10個の公式に当てはまるかどうか。わいはJ&Jの上昇はまだ始まったばかりやと思うんや。そういう株がどんどん現れたが、あなたもわいと一緒に金鉱の上に座っているということなんやで。
どんどん上昇株が現れますように。
応援よろしくお願いします。