こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの9/11のMad Moneyはどうだったでしょうか。
懐疑論者たちは、今のこのマーケットで起きていることが信じられないんや。彼らは弱気になる理由を探すことにあまりに慣れすぎとる。今日の素晴らしい相場にだって本気で困惑しとるやろう。今日はダウは+1.36%、SP500は+0.85%、そしてナスダックは+0.72%と上昇の日になって、主要3指数はいずれも過去最高値で引けたんや。果たしてネガティブ派は当惑したままでいられるんやろうか?いや、そのままやと厳しいやろう。彼らは腹をくくって転向して、強気に変わらんとあかんのや。できるかどうかはわからんが、運用資産で損失を出すのを止めたいなら、そうせざるを得ないんや。
でもそれが難しいんや。ちょっと今日何が起きたかに入る前に、悲観論者を前向きにさせるのがなぜこれほど難しいのかを述べたいで。ポジティブに転じる、ということは悲観論者にとっては、それが最初にして最も難しいところなんや。1987年の大暴落以来、もっとも引用される論評家や運用者は、たいてい弱気、時に極端な弱気で、しかも博識や。強気だと頭が良くないという空気すらあるんや。ポジティブすぎると、真剣に受け止めてもらえないんや。Great Recessionで物事が本当に滅茶苦茶になって以来、その傾向はさらに悪化したんや。その時期に強気だった人たちはまさに“抹殺”されたんや。
では、なぜわいはわざわざ銘柄について前向きなことを言おうとするのか?なぜ強気でいようとするのか?確かに背景は厄介や。連邦政府の債務は37兆ドル、Truth Socialへのたった一つの投稿で相場を沈めかねない大統領、そして多くの人にとって法の支配が疑わしく見える状況さえある。本当に筋が通るのか?中国、ロシア、インドの結びつきが強まる中で強気でいることに意味があるのか?見出しを見ると、わが国アメリカは同盟国を見つけるのにも苦労しているように見えて、世界が制御不能に陥っているように感じることもある。ウクライナでの戦争も、ガザでの戦争も終わらない。
最近やと、Georgia州のHyundai-LGバッテリー工場で行われたICE(移民税関執行局)による移民取締りで、300人以上の韓国人労働者が一斉に拘束されたことも、韓国社会で大きな怒りを呼んだよな。拘束理由は労働ビザ・滞在許可の違反とされて、韓国人のほか中国・日本・インドネシア人も含まれとったが、多くの韓国人が手錠や足かせをされた状態で移送されて、この映像が韓国国内で広く報道されて憤りを招いたんや。こういうこと一つとっても、法執行上の手続きや人権尊重、外国との投資・経済協力への波及、それに対する国民感情の噴出など複合的な問題を引き起こしとる。
悲観論者はこれらのことを一つ一つあげつらって、だから株式市場にも暗い影が来るという。でもそれに対してわいはこう言うで。ちょっと待ってくれ。わいらはウクライナを材料に取引しているわけではない。ロシアのドローンがポーランド上空を飛ぶのはうれしくないんやが、それは個々の企業やその株価には関係ない。アメリカの財政赤字を理由に株を売ることはできない。とりわけ、今日のように金利が低下している時にはなおさらや。でも懐疑派はそれを“狂気だ”と考えるんや。だから彼らは足元の出来事を口実に株を売りに回る。
今朝の、予想をわずかに上回る消費者物価指数の数字でも、悲観論者は騒いだんや。インフレ指標が悪いのに国債利回りが低下するなんて、いったいどうして起こり得るのか、そんなことは起きないはずだ、と。彼らは当惑しとる。でも、このCPIと同じタイミングで発表された新規失業保険申請件数は26万3千件で、エコノミスト予想の23万5千件を上回ったんや。はい、またこれや、悪い数字や。でも“強気のプリズム”で見るなら、焦点はCPIではなく失業保険のほうで、この数字はFedによる利下げが1回だけでなく複数回行われる可能性を固めることになるんや。
ここで弱気陣営についての痛い真実に触れようやないか。弱気派の多くは、前回こういう相場を経験するような時は仕事をしていなかったか、あるいはそもそも生まれてすらいなかったんや。わいのように十分な年齢でないと前回の事は覚えていないんや。相場では驚くような出来事が起きるセッションがあることを、彼らは分かっていないんや。わいは前にも言ったはずや。これは80年代、90年代の“魔法の思考”の時代に似ている、と。あの頃は今起きているようなことがしょっちゅう起きていたんや。
直近24時間だけ見ても、驚くべき出来事は数え切れないんや。まず、ある銘柄が、利益でも売上でもなく“見通し”だけで、時価総額に数千億ドルを上乗せしたんや。そうや、Oracleや。この会社はそう昔ではない以前は動きの遅い安定的なソフトウェア企業だったんやが、数年前に“高速なデータセンター・ビルダー”へと自らを作り替えると決め、その数年後、ウォール街はOracleが最大のデータセンター建設企業になるという事実を受け入れたんや。こういうことは、“信じがたい”という前提をいったん棚上げすることを要するんや。そしてこういうことこそが、嘲笑的な懐疑論者には受け入れることも評価することもできない代物なんや。
でも、お金を儲けたいなら、まさにここがポイントやろ?こういうことを信じられない人もいれば、信じたくない人もいる。いまさら信じるには遅すぎると考える人もいる。ところで、これはFOMO(取り残されることへの恐れ)の話ではないんや。悲観論者は取り残されることになんの抵抗もないんや。この強気相場が嫌いなだけなんや。問題は、彼らが強気に転じる方法をそもそも知らないという点や。ポジティブな材料に盲目で、この相場を読み解けないんや。なぜなら今の株式市場の動きは、彼らの批判的思考に反するからや。方向転換すれば“詐欺師”だと考えてしまう。
でも実際には株式投資にとってそれは誤りや。有能な投資家は下手したら強烈なFOMOを抱えていて、もし高額の手数料を払っていてある運用者に運用を任していたら、彼らにはピボットし、進路を変え、柔軟であることを期待しているからや。投資家は“取り逃す”ために巨額の手数料を払っているわけではないで。つまり、もし今まで弱気ベースだったとしても、もしプロならば、年末の運用報告が出るまでの間に、弱気派の運用者たちは、少なくとも“強気のふり”をして資金を市場に投じざるを得なくなってくるんや。そうしなければ、投資家は資金をすべて引き揚げてしまうからや。
では、彼らはどうしてそこまでイデオロギー的に弱気であり続けると、固く決めていられるんやろうか?いま弱気なファンドマネジャーは「Oracleをどれだけ保有している? 当然Oracleは持っているよね」という問いの集中砲火を浴びとる。しかも、まだまだ今割安な株はたくさんあって、でも上がるにつれてその“割安さ”は薄れていくんや。でも弱気派は、そうした株が上がるべきではないと考えとる。例えばJP Morgan の株は、小型銀行株のように次々と上値抵抗線を突き抜けとる。それでもなお、たった15倍のPERでしか取引されていないんや。
あなたが弱気なファンドマネジャーだったら、お金を預けている投資家が仮にあなたが「Oracleをまったく保有していない」と知ったあとでも、「では少なくとも JP Morgan は持っているよね?」と尋ねるやろう。ところが懐疑的なあなたは、こう言わざるを得ない。「JP Morgan は持っていない。インフレ環境だからね」。そういう運用者は自分たちのほうが賢いと思っているのが常やが、最終的な裁定者は株価なんや。あとは、IPOに関してやが、弱気派はディールの件数を見て「おいおい、Wall Street のIPOマシンは狂ってしまった」と言う。
でも、どの株式市場の歴史家も知っているとおり、これは過去の好況期を想起させるだけのことや。こうしたディールが見え始めるのは終わりではなく始まりや。ウォール街のプロモーション・マシンは、まだ動き出したばかりや。だから Goldman Sachs を買え、というわけなんや。そしてリサーチ面については、何の材料もなく株価が上がり続けている銘柄には、格下げがつきものや。今朝は Apple 株が一つ、格下げを食らった。あるアナリストが新しいiPhoneに全然感銘を受けなかったどころか、いわゆる「大したことのない」AI戦略が気に入らない、と言うたんや。別の相場であれば、こんな「ホールド」への格下げひとつで Apple は打ちのめされていたやろう。だが今回の相場ではApple はむしろ3ドル上がったんや。
強気相場の期間には、朝に好材料が出れば、日中のどこかで相場が沈むにつれて弱気派の“よりどころ”にできる悪材料が出てくる、そう確信しがちや。でも、この相場では違うんや。今日はどんなニュースがあった?Paramount SkydanceがWarner Bros. Discovery全体を買収するという報道が出たよな。そんなはずない、負債が山ほどあるじゃないか、という具合に、つい最近まで、懐疑派はそのバランスシートを理由にこの銘柄を徹底的に空売りしとった。でも結局彼らは時代の空気を読み誤っとるんや。
強気相場では、そのバランスシートこそが本来あるべき水準よりも株式価値を不当に低く抑えてきた要因になる。そして、この会社の買い手は Paramount Skydanceで、その親会社はOracleの共同創業者Larry Ellisonの家族のEllisonファミリーや。そうや、Oracle の大株主である一族や。この買収の話は、要するに金回りがものを言うということや。Larry Ellison の資産は3,000億ドル超や。誰かが Warner Bros. を400億ドルで買いたいと言うならそれは素晴らしい値段やし、Elllisonなら造作もないことや。結局のところ、これだけの資金が市場をうねらせ、何兆ドルもの資金を持つファンドやファミリーが動こうとしているとき、そのお金がどこへ向かうかを無視するのは極めて難しいということや。
結論やが、弱気派は、おそらく9月入りまでほとんど利益を出せていないやろう。9月はもともと非常に悪い月とされていて、それをたよりにしとったやろう。まだまだ相場が叩きのめされるのを待ちたい、そう思っとるやろう。でも時計の針は刻々と進むんや。わいは今は90年代の雰囲気に似てきていると思うで。弱気マネーが早々に方針転換をして買い手に回らないなら、彼らの投資家は別のところへ行ってしまうやろう。もはやまったなしの状況や。そんな中でまだ悲観論者に惑わされる人はまさかいないよな?
上昇が続きますように。
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