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【ジム・クレイマー】全く異なる二つの経済の混在ぶりに惑わされるな!分けて考えよう!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの9/25のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

わいらには二つの経済があるで。ひとつは、驚くべき成長を遂げている、AIに結びついた強力な経済。もうひとつは、日に日に悪化しているように見える、消費者に結びついた貧弱な経済や。こんなにはっきりとした対照があるやろうか。でも株価平均をただ見ていても、この二つの違う世界は見えてこないで。平均は全てを覆い隠してしまうからな。今日はダウは-0.38%、SP500は-0.50%、そしてナスダックは-0.50%と下落の日になったわけやが、今はAI経済が株価平均の中であまりに大きな比重を占めてしまっていて、弱い消費者経済が見えにくくなっとる。

 

AI経済で素晴らしいニュースが無い日などないような感じや。ビジネスがそれほど素晴らしいから、今やAI銘柄は時代の寵児や。たとえば今、かつては偉大だったもののAI革命に取り残されてしまった半導体企業のIntelが、再びゲームに戻るために資金を必要としとる。この会社は銀行に頼るんやろうか?いや、違うで。Intelは銀行よりはるかに優れた企業に頼ろうとしとるんや。そもそもここまでIntelは、アメリカ政府が10%の株を持つことで出資して、ソフトバンクも出資して、この前Mad Moneyでもきちんと取り上げたのは、NvidiaもIntelに50億ドルの戦略的投資をやるということがあったよな。

 

そしてIntelは今はAppleに頼ろうとしとるらしいんや。これが本当に起きているのかどうかはまったく不明でやが、Intelは現在、Appleに対して資金調達を打診していると言われとる。皆さんには一度深呼吸してほしいで。まだ両社のどちらからも確認はないし、わいはここ48時間ほど確認を取ろうと奔走してきたが、確固たるものはつかめていない。でもIntelのような苦境にあるテック企業がAppleから資金を求めると考えるのは自然やで。そう、Appleはそれほど裕福で、しかもアメリカ国内に6,000億ドルを投資することを約束しとるんや。ならば、その一部がIntelに向かったとしても不思議ではないやろう。

 

もし頼まれたなら、Appleは、元CEOのPat GelsingerがCHIPS法の補助金でやろうとしていた夢物語のすべてを肩代わりして、アメリカ政府の代わりを務めることだってできるかもしれん。Appleは、顧客がついてくることを期待して、Intelが建設しようとしていたファウンドリーを自ら建てることもできるやろう。でもちょっと待ってほしいで。そこはAppleの専門分野ではないんや。そういう話も言われとるが、わいはそれを空想的だと考えるで。でも、もしAppleがIntelのチップやIntelのファウンドリーを何らかの形で活用できる道を見つけられるのなら、それは価値があるかもしれん。

 

重要なのは、Appleのバランスシートから見れば、そんな話はただの横道に過ぎないということや。まあこの話がどう着地するのかはわいにもよく分からん。いずれにせよ、アメリカという国はIntelを失敗させるわけにはいかんのや。ただ、これほど資金がじゃぶじゃぶしているから、こういう類いの噂話が毎日起こるのだということは知っておかんとあかん。ほかには何がある?今朝、AI時代のためのデータセンターを運営する会社のCoreWeaveが、ChatGPTの背後にいるOpenAIとの合意拡大を発表したんや。金額は最大65億ドルで、これによりOpenAIとの契約総額は224億ドルになったんや。

 

さて、消費者経済にいる企業で、こんな65億ドル規模の契約に署名できる会社を思いつくか?わいは思い当たらないんや。でも、このCoreWeaveのニュースが飛び込んできたとき、わいは朝の番組でとったんやが、これに触れる価値があるのかどうかさえわいには分からんかった。そう、AI関連の動きはそれほど多いんや。では Meta はどうやろうか?今やルイジアナ州に100億ドル規模の巨大なデータセンターを建設しようとしとる。あまりに巨大な計画やから、州内の大手公益企業で、これまでも何度も取り上げてきた Entergy と直接契約せざるをえなかったんや。Entergy はこのために新たにガス火力発電所を3基建設するんや。これは Entergy の現在の発電量の5分の1に相当するんやで。

 

ただ、今日になって、この取引で一般の電力消費者が不利益を被るのではないかという噂話も聞こえてきたんや。これが新しいテーマや。巨大企業によって電力消費者が打撃を受けるという話や。他にどんな企業が、電力需要だけでひとつの州に影響を及ぼすなんてことがあり得たやろうか。でも、今日のこれらデータセンターの巨人たちは送電網に多大な負荷をかけていて、まあ率直に言えば、これから長いあいだ、消費者とテック企業のあいだの争いについて耳にすることになるやろう。

 

さて、もう一方の側面、いわゆる通常の経済について話そうやないか。正直に言って、状況は厳しいで。本当に厳しいんや。今朝、国内最大の中古車販売業者のCarMaxの決算が出たよな。ひどい内容で、株価は20%急落したんや。売上高はウォール街の予想を6%下回り、1台当たりの利益も予想未達、大きな貸倒損失も発生。どの項目もあかんかった。CarMax が数字を達成するには何が助けになるやろうか?そう、あなたも分かっているとおり、一連の利下げや。

 

自動車ローンは主に2年・3年といったイールドカーブの短い部分に連動して価格付けされるから、顧客にはより低い金利が必要なんや。つまり、Fed が利下げを続ければ金利は下がるで。ちなみに CarMax は運営の巧みな企業や。でも金利が大幅に下がらないかぎり、この会社の状況はさらに悪化するだけやとわいは見とるで。多くの人々はこの株をダメ株だと思っているかもしれんが、そうではないんや。利下げが必要やというシンプルな話や。

 

あるいは KB Home を考えてみようやないか。この会社はわいの長年のお気に入りで、卓越した住宅建設会社や。この会社は販売が難しくなると分かっているから、実際に建設戸数を減らす選択をしとる。金利は住宅建設会社にとって極めて重要や。KB Home は言葉を濁さんかった。カンファレンスコールでもはっきりと「金利が高すぎる」と言うた。住宅ローンは30年の長期ゾーン、つまり債券市場に連動して価格付けされて、そこはFedが決める短期のところではないんや。

 

でも、もし Fed が金利を大きく引き下げられれば、銀行は顧客に短期のティーザー金利を提示できるようになるで。そうなれば、この業界に少しは活気が戻るかもしれん。わいらにはもっと多くの住宅建設が必要なんや。住宅はアメリカ経済において、その規模以上の影響力を持っているからな。多くの他産業と結びついていて、停滞している「AI以前の経済」のほとんどすべてが、住宅から始まるか、住宅に関連しとるんや。最後に Starbucksをあげておこうやないか。

 

今日Starbucksは本社部門で900人をレイオフすると発表したんや。同時に、北米での店舗数を1%縮小するということなんや。今年は10億ドル規模のリストラクチャリング計画の年や。Starbucks をより収益性の高い企業にすることが目的なんや。わいは Starbucks は実体経済の一部だと考えるで。実体経済はひどいものや。とはいえわいはこの株には強気や。CEO の Brian Nichol による Starbucks を立て直す計画は素晴らしいと思うんや。だからわいは、朝のミーティング配信番組でCNBC investing club のメンバーにこの株は買いやと勧めたで。

 

自動車、住宅、小売、これらはわいらの経済の土台や。第2四半期のGDP成長率が3.8%なら、これらのグループが順調に成長しているはずやと思うやろう?でも例えば、昨日 JP Morgan のストラテジスト が書いていた数字を思い出してほしいで。AI 関連株は、2022年末の ChatGPT の登場以降、S&P のリターンの75%、利益成長の80%、設備投資の90%を占めとるんや。そして、Nvidia がそれを可能にしたんや。基盤は Nvidiaなんや。そしてApple一社だけでも、アメリカにおける州間高速道路システム建設、すなわちわが国史上最大の公共事業へのアメリカ政府の総コミットメントを実際に上回る規模の投資計画を約束しとる。そういう規模なんや。

 

もちろん、今は非常に難しい局面や。トランプは「経済は非常に強い」と言える一方で、利下げが必要だとも言えるんや。というのも、消費者向けの経済の部分はさらに弱くなっているのに対して、AI 関連の雇用の部分は、猛烈に採用しとって、資金がなだれ込んでいるからや。ひとつ確かなことがあるで。利下げがなければ住宅は増えないんや。利下げがなければ、KB Home のような大手住宅建設会社の中には、住宅を建てるより自社株買いを選ぶところがあるからや。CarMax の中古車の弱さは中古車だけに留まらないんや。新車にも及ぶやろう。

 

小売では、長年の縮小を経ても、デジタル競争のあおりを受けて、いまだに店舗過剰等の課題が多すぎるで。Amazon や Costco と同等の規模を持ち、バランスシートを気にせず競争できるのは Walmart のような企業だけや。ああ、それと、Costco はつい先ほど決算を発表したで。数字自体は良好やった。ただ、Costco は他社のような値動きはしないで。毎月の発表でそもそも数字はだいたい分かっていたんや。カタリストが足りないということで株価は弱含んどるけどな。

 

物価が依然として高止まりしていて、その多くはトランプ大統領が自ら招いた関税のせいもあるうえに、3.8%という非常に強いGDP成長がある状況で利下げが必要だと言うのは、狂って聞こえるのは分かっとる。でも、強さはテックにあり、テックとわいらの労働力や日常生活との間には、せいぜいスマホを除けば、あまり交わりがないんや。これが状況の把握の勘違いを加速させとる要素や。

 

結論やが、経済の大きな一角にとっては、明白な兆候として、さらなる利下げがなければ、状況は悪化し続けるやろう。一方で、AI の部分は金利にまったく無関心や。こうした企業の多くは資金調達の必要がなく、仮に必要でも、懐の深いビジネスパートナーに株式を売れば済むように見えるんや。彼らにとって高金利とは、史上かつてないほど潤沢な現金が利息を生むぶん、より高いリターンを意味するだけなんや。この大きく隔たりのある二つの経済を意識して理解することが、これからの株式市場の動きを理解するのに大事になってくるんや。

 

 

どうなっていくのでしょうかね。

 

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