こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの11/10のMad Moneyはどうだったでしょうか。
今回の売りを引き起こしたのは、政府閉鎖と、巨額の支出を政府が下支え(バックストップ)してくれるかもしれない、というOpenAIからの無茶なコメントやった。わいはそう見とることは先週のMad Moneyでも言ったやろ?今では政府閉鎖もほとんど終わりかけていると捉えられていて、OpenAIもいわゆる「失言病」というものを学び始めているところや。その結果、今日は株は力強く戻して、ダウは+0.81%、SP500は+1.54%、そしてナスダックは+2.27%と急反発したんや。テック株にとっても最高レベルの一日になったと言えるやろう。
わいはでもこうした急転換にも、別に驚いてないで。なぜか?それは、わいは株式市場を信頼することを学んできたからや。たまたま1週間きつかったからといって、市場に逆らって賭け始めたりはしないからや。株式市場はどれだけ狂って見えようとも、あなたが思うほど狂ってはないものなんや。そのことを、今日はAI関連銘柄を空売りした人たちが思い知らされたんや。2007年の上昇相場のさなかに、束ねられた不動産の「ゴミ同然」の証券に基づいて空売りを行って、大儲けしたヘッジファンドがあったことはわいは良く知っとる。あのとき、大成功を収めたファンドはいくつもあったんや。
1987年の暴落前にも、株価バリュエーションはとんでもなく高くなっとったが、あの時はわいは空売りした側の一人やった。また、COVIDショックのときにも同じように、暴落が来ると見て、可能な限り株を売り、そのうえで空売りまでした運用者が大勢おった。彼らは、欲をかきすぎて長くポジションを引っ張りすぎなければ、まるで「盗賊のように」儲けたんや。もちろん、ドットコムバブル崩壊のときにも、わいを含めて、ドットコム銘柄の「爆弾」を空売りした人たちがおったで。
そして今、そのような空売り勢が、巨大なデータセンター投資と、そのもっとも目に見える勝者であるNvidia、さらにはこれからも続くAIブームの激しい上昇、たとえばPalantirのような銘柄に対して、再び逆張りしようとしとるんや。空売り筋は、あるテーマで空売りがうまくいったから、別のテーマでも同じようにうまくいくやろうと考えとる。でもわいは、そう簡単にいく話ではないと言いたいんや。世の中はそんなふうには動かないんや。
NvidiaやPalantirは、世界でも屈指の優秀な経営者、Jensen Huang や Alex Karpによって運営されとる。その株が割高かどうか?それは見方次第なんや。Nvidiaの株は、将来の利益予想に基づいて一見「高く」見えても、実際に決算が出て予想を上回るたびに「実は割安だった」と判明することで知られとる。Nvidiaは今でもそのくらいのスピードで成長しとるで。一方で、Palantirの評価はもう少し難しいんや。Alex Karp は一見「はみ出し者」のように見えるかもしれんが、実際にはそうではなく、自社の価値がなぜ今の水準で正当化されるのかを絶えず説明し続けとるし、常に市場の期待を打ち破り続けとる。
わいがKarpのリーダーシップを信頼しているのは、なぜかというと、わい自身、長くこの世界にいて、テック企業を自分で立ち上げた経験があるからや。わいはかつて、TheStreet.comというテック企業を創業したんや。当時のわいが望んでいたのは、Karpの会社のように急成長して、素晴らしい営業利益率を達成することだけやった。なぜなら、話をしたあらゆる投資銀行やベンチャーキャピタリストが、わいに「それが必要だ」と言ったからや。実際、わいらの会社も成長スピードは速かったんやが、利益率は決してそれに追いつかんかった。その結果、会社は何年も何年も「中途半端な状態」でぶら下がったままやった。そして設立から25年目に、その豊富な現金ポジションを狙われて、敵対的買収の提案を受けることになったんや。
こういう経験があるからこそ、わいはPalantirには心から敬意を表するで。ここまで株価が上昇したあとでも、あの銘柄を空売りしようなどとは思わんのや。わいはあまり外出しないんやが、たまにNew Yorkで出かけて人にあうと、彼らがわいに最近必ず聞いてくるのは、「どうしてそんなにPalantirを支持し続けるのか」ということなんや。株価が50ドルだったとき、わいは「これは100ドルまで行く」と言うた。100ドルになったときには「150ドルまで行く」と言うた。150ドルになったときには「200ドルまで行く」と言い、そして今、わいは「この一服、178ドルから193ドルまでの小休止のあとで、250ドルまで行くやろう」と思っとる。実際Xにそういうポストもした。
わいが会うヘッジファンドマネジャーは、ほとんど全員と言っていいほど、「いいかいジムよ、お前は完全に間違ってるよ」と言いたがるんや。でもわいは、自分がそれほど間違っているとは感じてないで。特に、Palantir を本気で信頼しているクライアントたちと何人も話をしたあとでは、なおさらや。わいは、Karp にはあまり自分の背中に的を描くような発言はしてほしくないと思っとるが、彼は「狙い撃ち」の名手でもあるんや。Palantir のバリュエーションが利益の約300倍という非常に高い水準にあることは、もちろんわいも承知しとる。
Karp が言うには、ここから彼の言葉の引用やが、「この株価の上昇は、多くの金融アナリストやおしゃべりな評論家たちを当惑させてきました」。さらに彼はこう続けるで。「彼らの持っている物差しでは、この規模とスケールの企業が、これほど凄まじく、容赦のないペースで成長し続けることを想定できていなかったのです」。そこから少し個人攻撃めいた批判にも踏み込みながら、彼は最終的には次のように指摘するんや。「Palantir は、Palo Alto の最も成功したベンチャーキャピタリストだけに限られていたようなリターンを、個人投資家が得ることを可能にしました」。
これに対してわいは、「本当にその通りだ」と言いたくなるで。だって、どうしろというんや?Palantir と Nvidia は、わいがこれまで見てきた中でも最大級の勝ち組銘柄の二つで、個人投資家たちはまさにこの二銘柄で財産を築いてきたんや。一方で、多くの機関投資家や運用者たちは、そのほとんどの時間を「様子見」に費やすか、それどころか空売りしていたんや。わいが話を聞いた運用者たち、正確に言えば、彼らのほうからわいに話しかけてくるんやが、そういう人は空売りしていたりする人だったりするんや。
Jensen Huang と Alex Karp は性格こそまったく違うが、どちらも本当に個人投資家と自社の株主ベースを大切にしているように見えるで。そして実際に、彼らは皆さんのために信じられないほどの仕事をしてきたんや。その証拠に、わいはこの週末、West Hollywood の Total Wine & More にいて、妻の mezcal のボトルにサインをしとったんやが、そこには大勢の Nvidia 投資家がやって来て、自分たちがどれだけ儲けたのかを示す明細書を見せてくれたんや。いつものように、や。しかも大の大人の男性が5人、涙を流していたんや。妻が彼らをなだめなければならないほどやった。彼らが「Nvidia ミリオネア」になっとるんや。自分の人生で本当に大きなお金を稼げるとは、これまで夢にも思っていなかった人たちやったんや。大人が泣くんやで。
ついでに言うと、わいは新著『How to Make Money In Any Market』のサイン会を行うで。会場は Brooklyn の Atlantic Avenue にある Barnes and Noble で、水曜日の午後6時30分からや。是非皆さんにお会いしたいで。本にサインをしたいし、一緒に写真も撮りたいで。チケットが必要やから、Xの Jim Cramer のアカウントからチケットリンクを見つけてほしいで。では話を元に戻すと、なぜ今日はデータセンター関連のすべてがこれほど急騰したんやろうか?答えはシンプルや。データセンターを拡張している企業が、その投資を止めてしまえば、競合他社に置いて行かれることを恐れるからや。
OpenAI と Sam Walman は、Meta のソーシャルメディア事業を脅かしに来るかもしれんし、Google の検索ビジネスや Amazon の小売ビジネスを攻めに行くかもしれん。あるいは Apple に対して、iPhone 上でのデフォルトのAIプラットフォームになるための対価を支払うかもしれん。AI はすでに「潰すには大きすぎる」存在になっていて、しかもChatGPTがチャットボットの中で依然としてベストであるがゆえに、彼らは常軌を逸した額の資金を調達することができるんや。そして Altman は、いかにも「レインメーカー(資金を呼び込む人)」らしくないタイプなのに、実際には大きな資金を集めてしまう人物なんや。
わいは先週の下落でも全然パニックにならなかった理由が、やっぱりわいは市場を信頼しているということなんや。わいは市場を信じているんや。その理由は、新刊本の『How to Make Money in Any Market』の中でも述べているとおり、43年間の投資人生の中で、市場は一度たりともわいを裏切ったことがないからや。ある地点まで来ると、それはもはや経験に基づく「実証」なんや。では、いま市場を主導しているリーダー銘柄を見捨てて、ここで手仕舞いすべきなんやろうか?「かつて何かについてたまたま一度だけ正しかった」空売り投資家が、AIは今や砂上の楼閣だと主張しているからといって、あなたはその声を聞くんか?
わいは問題がないとはいわん。でも今は、どちらかと言えば、問題はAIにあるんではないで。問題は「消費者マインド」のほうや。今は Thanksgiving が近づいとる。わいらは皆、空港での大混乱を目にしたよな。わいは9時に空港に着いて、家に着いたのは3時半やった。問題は、午前9時に空港にいて、家に帰り着いたのが午後ではなく、次の日の午前3時38分だったということや。つまり「完全徹夜」というわけや。わいに起きたような話が十分な数だけ積み重なれば、人々は Thanksgiving の予定をキャンセルし、家にこもり始めるで。そしてわいは、そうしたくなる気持ちを責めるつもりはまったくないんや。わいだってきっとそうするやろう。
そんなことが起きれば、ホリデーシーズンの雰囲気を台無しにするだけでなく、その期間の 、アメリカ経済の非常に大きな比重を占めとるGDP 成長も、確実に損なわれんや。でも、長引きすぎて政治的にも経済的にも麻痺状態を引き起こして、事実上の「航空需要シャットダウン」にまでなっていた今回の政府閉鎖に、ついに終わりが見え始めたというサインが出たとき、資金は怒涛のように株式市場へと戻ってきたで。これが今日起きたことや。かなり明白や。
今や、データセンターの増設プロジェクトには、とてつもなく多くの企業が関わっていて、その姿は世界中の羨望の的になっとる。ただし、より速いペースで同じことをやっている 中国を除いて、やけどな。わいはいつも、「アメリカの専門家たちは、あまりにも簡単に中国政府に有利な見方をしすぎる」と文句を言っとるで。わいらは中国共産党は間違いを犯さないかのように想定してしまいがちやが、彼らこそが猛烈な勢いで同じようにデータセンターを増設しとるんや。彼らは「愚かなこと」をしとるんやろうか?わいはそうは思わんで。
要するに、政府が再開に向かいつつある今、「いつものビジネス」に戻るということなんや。そしてそれは、データセンター関連株が、本来そうあるべき姿として再び力強く戻ってくることを意味するんや。たとえあなたが シリコンバレーをまったく信頼していなかったとしても、中国が同じことをしているという事実は認めるべきやし、わいらがやろうとしているのは、わいらの「ナンバーワンの競合相手」に何とか追いつこうとしているだけなんや、という点を尊重すべきや。そして同時に、彼らを打ち負かすのが、いかに難しいことかということも覚えておくべきなんや。何はともあれわいは市場を信じていたからパニックをおこさんかった。そして信じた通りに株式市場の通常運転ぶりが戻って来た、今日はそういうことが見られた日だったんや。
好調さが続きますように。
応援よろしくお願いします。