こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの11/25のMad Moneyはどうだったでしょうか。
AIを信じるか、そうでなければそもそも近づかないか、そのどちらかなんや。Nvidia と Jensen Huang を信じるか、あるいは製薬株を2銘柄ばかり持っておくかでもええ。そしてな、「じゃあ鉄道株でも買っといたらええんやないか?」という選択肢もあるわけや。誰も、いわゆるハイパースケーラーを買えなんて強制してないで。もしこれらのAIストーリーに自信がないなら、投資の世界全体を見てみたら、これら全部の株があなたの“oyster(好きに選べる対象)”なんや。特定の銘柄に執着する必要なんてまったくないんや。ようこそ、「ゼロサム」投資ロジックの世界へ。
と、こういう発想が、人々を何百万ドル、何千万ドルもの利益から遠ざけてきたんや。なぜなら彼らは常に恐怖の中で生きていて、「株価が下がったら売る、上がったら買う」ことしか知らないからや。もしそれを“戦略”と呼ぶなら、そんな戦略は最悪や。十分に信頼できないものは、下げたときに買い増しできないんやから、そもそも何も買うべきではないんや。信頼こそが、今どき株式で利益を得るための鍵なんや。今日みたいな日もそうや。ダウは+1.43%、SP500は+0.91%、そしてナスダックは+0.67%と上昇したが、信頼がなかったら、こういう上昇には絶対に乗れないんや。
とはいえ、テック株を持つつもりなら、この業界の地図をちゃんと理解しておく必要がある。例えば、Magnificent Seven企業は、四半期決算を外しまくったり、やらかしたりしてここまで来たわけじゃない、ということは誰でも分かってるはずや。ほかの会社に騙されたり、二流品やから取引先から切られたりして、こんな高い位置まで上がってきたわけじゃないんや。
これらの会社を率いる人たちをなぜ信頼しているのか。ここで言っているのがもちろん Alphabet, Amazon, Apple, Meta, Microsoft, Nvidia, Tesla のことなんやけど、その話に入る前にひと言だけ言わせてほしいで。でかい時価総額を持つ会社は、文字通り何百社もあって、その多くは大した胆力もいらない銘柄なんや。今日なんかは Abercrombie and Fitch と Kohl’s、この2つの小売株が、予想を上回る決算を受けてそれぞれ38%、43%も急騰したんや。もはやサプライズというより、TOB(買収提案)みたいや。今夜は Best Buy も決算を出していて、いやぁ素晴らしい数字やった。テック株じゃなく、こういう銘柄を持つことを妨げるものなんて何もないんや。
でも、わいの新刊本『How to Make Money in Any Market』を読んだ人は知ってるように、わいは成長株(growth stocks)の大ファンなんや。そして、さっき挙げた3銘柄は、少なくとも今のところ、本当の意味での成長株とは言うことはできないで。こうした3つの銘柄や、かつて成長株と呼ばれた多くの銘柄の存在こそが、わいが自分のファンドでハイパースケーラーに逆に惹かれる理由なんや。もちろん、わいはほかの分野の株もたくさん持っとる。製薬株、航空宇宙関連、マテリアル、データセンター建設企業。どれも長期的な成長ストーリーを持っとる。でもそれらは、ハイパースケーラーのようなリソースありきのターボチャージされた銘柄ではないんや。
だからこそ、いつも最終的には Magnificent Sevenに戻ってきてしまうんや。これらの株がここまで目立つ存在になっているのは、その「成功」のおかげや。これらの企業は莫大な利益を上げていて、だからこそ最初に時価総額1兆ドルクラスの高みにまで上り詰めることができたんや。それが、わいが彼らを株価が下がったからといって放り出さない理由や。実際のところ、下落は買いの好機になりうる理由でもある。
正直に言うと、彼らにはちょっと Houdini みたいな手品師っぽいところもあるで。Tesla はもともと「自動車会社」やったし、株も「自動車会社」として評価されて上がってきた。でも電気自動車の世界がめちゃくちゃ競争の激しい状態になると、株価は叩きのめされて、また叩きのめされて、さらに叩きのめされた。ところが今年の初め、Tesla の株価が400ドル台から200ドル台へと落ちていったときに、とんでもないことが起きたんや。
変わったのは「会社」じゃなくて「株」のほうや。同じ会社のままやのに、株の捉えられ方が、自動運転やロボットという「壮大なゲーム」におけるキープレーヤーへと変貌したんや。Elon Musk は単にナラティブ(物語)を変えただけやけど、株式市場はそれを受け入れて買いにいった。その認識のおかげで、株価は失ったポイントのほとんどを取り戻したんや。会社そのものは、下落前とほとんど同じやのに、や。電気自動車の利益構造が劇的に変わったわけでもない。でもこの操縦が、Mag Seven がやっていることなんや。
ここからが、わいが今この話をしている理由なんやが、Nvidia と Alphabet のあいだの「ごたごた」の話をしようやないか。Alphabet は Broadcom が製造する自社開発チップに頼ることで、Nvidia のチップの重要度を下げようとしていると言われとる。そのチップがあまりにも優れているもんやから、いろいろな会社が、それを手に入れるために Alphabet と契約しようとしていると言われとる。もしかすると、AlphabetのTPUは Nvidia の同じ高価格帯の半導体を置き換えられるかもしれん。こうした雰囲気を受けて、Nvidia の株はやられとる。
Alphabet はもともと Nvidia にとって巨大な顧客やったが、報道では「今後は Nvidia のものより自社チップをはるかに多く採用していく」とされとる。Alphabet の株は、いま氷のように冷え切っている Nvidia の株とは対照的に、熱く買われとる。さらに昨夜、あるテック系メディアが「Meta が、Alphabetのチップをかなり割安に購入する用意がある」と報じたことで、Nvidia株の状況は一段と冷え込んだんや。Metaの話はAlphabet のチップの元請けである Broadcom を巻き込んだライセンス契約になる可能性もあるで。というのも、Broadcom の CEO である Hok Tan は Meta の取締役会メンバーでもあるからや。
ここで「だから何や?Nvidia には他にも山ほどビジネスがあるやろ」と言うこともできる。実際、Nvidia はつい最近も、誰が見ても「素晴らしい出来」と思える決算を発表したばかりや。それなのにどうなったか?株のほうがボコボコにやられたんや。まるで「故障者リスト入り」の選手みたいに叩きのめされた。決算前、Nvidia の株価は186ドルやった。それがまず180ドルまで落ちた。そのうえで、この Meta のニュースを受けて、さらに177ドル台まで下がり、4ドル73セント安になった。しかも、一時は169ドルまで売られたんや。10月末には212ドルで取引されていたことを考えると、169ドルってのは、かなりの下げ幅や。痛みの館や。
そして Nvidia のストーリーに、もう少し屈辱を付け足そうやないか。Meta の株は今日、ほぼ4%も上昇したんや。それは投資家たちが、Alphabet のこの新しいチップが Meta の粗利益率を改善してくれるかもしれないと期待して、Meta の株を買いに走ったからや。それもまた、Mag Sevenの一角が「復活」しようとしている例や。というのも、MetaはNvidiaに巨額の支出をしなくて済むことで恩恵を受ける、少なくとも批評家たちはそう言っているんや。
もちろん、「こんな話は全部業界の内輪ネタにすぎないやろ」と言うこともできる。でも、そう片づけられない理由がいくつかあるんや。まずひとつは、Nvidia にとっての超大型顧客のもう一社、OpenAI のことや。ここはバランスシートが危ういように見える、という記事のネタになってきた会社や。追い打ちをかけるように、空売り筋があちこちで、わいから見ればかなり怪しい中傷をばらまいている。そこには、Nvidia を、粉飾決算で犯罪企業になった会社と結びつけるような言説まで含まれていて、「Nvidia は次の Enron だ」などと言う連中までおる。これは断言するけど、完全にバカげとる話や。
「じゃあ、痛みに耐えられないんだったら、Nvidia株を全部投げ売りしてしまえばええやないか?」という声もあるやろう。わいは自分のファンドのことは、隠し事なしでオープンに話す方針や。だから、なぜこの銘柄をあきらめないのか、きちんと説明したい。なぜ「Nvidiaの株は “own, don’t trade”」と言っているのか、その理由を話したいんや。
まず強く言いたいのは、「恐怖心からMag7を手放す」のは、これまでずっと悪手やったということや。わいは自分のファンドでAlphabetをかなりの利益で売ったけど、そのあと株価は倍近くまで行ってしまい、その分の上昇を丸々テーブルの上に置き去りにした形になってしまったんや。わいは当時、「Alphabetは反トラスト問題と、それを独占企業として懲らしめようとしているかに見えた判事のせいで足を引っ張られる」と思ってしまったんや。ところが実際には、その判事は考えを変え、Appleに検索のデフォルトプロバイダーであり続けるための支払いとして年間200億ドル規模の契約を結ぶことまで含めて、会社を「OK」と認めたんや。
さらに、わいは「Gemini(Google のAIプロダクト)が、Google の驚異的な検索マージンを食いつぶす」と心配したんや。ところが現実にはそうやなかった。Gemini は検索事業を補完し、むしろ強化したんや。わいが自分を責めずに済んでいる唯一の理由は、Alphabet株の売却で得た利益をBroadcomに振り向けていて、Broadcom がすばらしいパフォーマンスを出してくれているからや。それでも、「恐怖に負けてタオルを投げてしまった(投げ売りした)」のは間違いやったと後悔しとる。
そして、わいはNvidiaに対してもまったく同じ気持ちなんや。決算発表以来、この株のことばかり考え続けとるんやが、なんか言われとる短期的な懸念点に一定の妥当性があることは認めるで。否定するつもりは全然ない。そもそもさっき言ったAlphabet に対する反トラスト訴訟だって、ちゃんと意味のあるリスクやったし、Gemini が Google検索のビジネスを食うかもしれんという懸念もそうや。今回の話だって、見方によっては「Nvidia のAI支配の終わりの始まり」かもしれん。
でも、わいにはそうは見えないんや。なんかいろいろ言われとる懸念点については、そもそも時価総額4兆ドル企業になった今に至るまで、そういう懸念はずっと付きまとってきたんや。そのたびに、いろいろな理由で株から降りていった人たちを何人も見てきた。だからこそ、わいは「Nvidia は“持つ”ものであって、“細かく売買する”銘柄やない」と言うんや。なぜNvidiaを大丈夫やと思っとるのか、CNBC Investing Clubでは詳しく解析したから、メンバーの人はわかってくれてるやろ。
というわけで、結論や。Nvidia株 が気に入らないのなら、無理して持つ必要なんてない。誰もあなたの頭に銃を突きつけて「買え」と言ってるわけじゃない。でも最後に、ちょっと締めのひと言を言わせてほしい。正直、わいは今のこのNvidia株の下落の状況にかなり腹が立っとる。そんなわいが今Nvidia株を売る人に言えることは、「じゃ、お帽子どうぞ。そんなに急がなくてもいいのに。Nvidia株から出ていくときは、ドアにぶつからんようにな。」ということだけや。つまり、「嫌ならどうぞご自由に出ていってくれ。戻ってこなくてもええで」ということや。これからの大きな儲けを逃すのは株そのものじゃないで。常に、持ち続ける胆力を持たない人間の方なんや。
自分はNvidiaは持ち続けます。
応援よろしくお願いします。