こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの4/9のMad Moneyはどうだったでしょうか。
今日の値動きは、本来なら、イランとの戦争の影響を受けている銘柄を中心に展開されるべきだったはずや。今、停戦は成立しているが、それはきわめて脆弱や。ホルムズ海峡の航行が維持されるのかどうかも分からんし、イスラエルがベイルートへの爆撃を続けるのかどうかも分からん。原油は上昇し、でも金利は安定しとった。でもトランプ大統領はいつ何時でも、イランは協力的ではないと判断するかもしれん。こうした問題は極めて重大なのに、株式市場はそれにまるで時間を割こうとしていないように見えるで。
平均株価だけを見れば、今日はダウは+0.58%、SP500は+0.62%、そしてナスダックは+0.83%と上昇の日になったんや。これでS&Pは7営業日連続の上昇や。これは「もう爆撃はなく、双方が受け入れた状態が続く」という現実を市場が織り込んでいるようにも見えるで。でも、どういうわけか、それがこの市場の物語にはなっていないんや。むしろ、株式市場はまったく別の物語を語っとる。戦争とは何の関係もない話や。それは、少数の企業によって引き裂かれ、ばらばらにされている“帝国”の話や。
わいが言っているのは、ハードウェアによって打ち倒されつつあるエンタープライズソフトウェア帝国のことや。テックにおけるこのAI戦争のほうが、実際のイラン情勢以上にウォール街をとらえとる。しかし、このことはテレビでは十分に語られていないし、説明も足りていないんや。率直に言って、多くの人たちにきちんと伝えられていないと思うんや。だから、わいがそれを説明するで。まずは舞台設定から話したいんやが、そもそも昔は、ソフトウェア産業などというものは存在しなかったんや。
もちろんそういう時でもハードウェア会社はあったんや。多少の小さなコーディング会社はあったんやが、それらは重要ではなかったんや。わいらはTexas Instruments、Motorola、Intelといった株を売買していたし、他にも象徴的なテック銘柄がいくつもあったんや。あの頃はまとめて“BUNCH”と呼んでいたんや。BUNCHは、1970年代にIBMと競っていたメインフレームメーカー5社の頭文字を取った総称で、Burroughs、UNIVAC、NCR(ナショナル・キャッシュ・レジスター)、CDC(コントロール・データ・コーポレーション)、そしてHoneywellや。
わいはそういう銘柄を持っとったし、もちろん忘れてはいけない最大手がIBMや。IBMには膨大なストレージ領域があり、ソフトウェア事業もたくさん抱えとった。ただ、当時はそれを本当に「ソフトウェア」とは呼んでいなかったんや。でも、1986年に、世界は変わったで。Microsoftが上場した年や。Goldman Sachsの支援を受けての上場やった。わいはその時Goldmanにいて、その上場をGoldmanに持ち込むのに関わったんやが、担当地区がWashington州ではなかったから、何の功績も認められなかったんや。風邪をひいたまま飛行機に乗って鼓膜を痛めたのに、航空運賃すら、医療費すら出してもらえなかったんや。
うちの調査部門には実に優秀なアナリストがいて、その小さなグループはMicrosoftとともに大きく持ち上がったで。Microsoftはたちまち、史上最高の銘柄の1つになったんや。誰もが保有し、しかももっと良かったのは、誰も本当には理解していなかったことや。Microsoft株の大きな特徴は、「よく分からないのに上がる」ことやった。彼らが何をしているのか、わいにはうっすらとは分かっとった。パソコンの中に入り込み、大企業の中にも入り込んでいることは知っとった。成長余地に興奮しとった。でも、多くの保有者が知っていたのはただ1つ、株が上がるということだけやった。でもそれは非常に重要や。
忘れないでほしいんやが、当時は1980年代や。PCはまだ不格好で、消費者向け商品として本当に成熟していたわけではなかったんや。それでもMicrosoftは止まらんかった。やがて他社も参入してきた。そして彼らも皆、Microsoftと同じように歓迎され、好かれたんや。上場初日に30%くらい上がるのは当たり前で、その後もさらに上がり続けたんや。こうしたソフトウェア株に対する需要は際限がないようになったんや。まるで終わりのないオペラのようなもので、わいらはひたすら「Bravo」と叫び、もっと見せてくれと求め続けたんや。
そして案の定、その後何年にもわたって彼らはたっぷりとわいらに応えてくれたで。多くの人がそれぞれのビジネスを理解しようと最善を尽くしたが、結局よく分からなかった人も多かったやろう。わいら、いわゆるbuy sideは、こうした会社を見極めて玉石を分けられる人材を雇わんとあかんかった。調査会社も同じやった。ソフトウェアはあまりにも捉えどころがなく、理解が難しかったんや。でも、そんなこと誰が気にしたやろうか?株価は上がっていたんや。そうこうしているうちにインターネットが普及し、ソフトウェア会社は更に支配的になっていったんや。
一方その頃、ハードウェアもまた巨人のように世界を闊歩しとったで。かつてレコードに音楽を保存したように、データを集めて蓄えるハードウェア会社があったんや。PCの中枢を作るIntelがあり、その周囲には多数の部品メーカーがいたんや。Dellもあったし、HPもあった。当時はまだごく小さなAMDもあった。しかし、結局お金の大半はほとんどソフトウェア会社に流れていったんや。時がたつにつれ、ソフトウェアはあまりにも価値の高いものになり、一流企業は顧客単位ではなく、利用者1人ひとりに対して課金できるようになったんや。
そうなってくると、Software as a service、つまりSaaS企業にとっては、まさに富が次々と生まれる仕組みになっていったんや。Stanfordに行ってコンピューターサイエンスを学ばなかった自分が大馬鹿者に思えるほどやった。そういうソフトウェア企業が次々に生まれていた一方で、新しい世代の起業家たちが率いる別の企業群が、ハードウェアを少し、ソフトウェアを少し、ソーシャルを少し、リテールを少し、というハイブリッド型のモデルを推進していったんや。
わいらは13年前、それらをFacebook、Amazon、Netflix、Google、つまりFANGと呼んだで。その後Appleも加わったんや。これらの企業は、あらゆる要素を少しずつ持つ存在だと考えられてきたんや。そこへ、わいらが夢見ることしかできなかったことを実現できるほど高速なマシーンを備えた半導体企業Nvidiaが登場した、というわけや。すると、Nvidiaは一気に先へ進んでいったんや。そしてある時点でさっそうとMicrosoftを抜き去って、地球上で最大の企業になったんや。
そして、Nvidiaの半導体はあまりにも強力で、その結果、まったく新しい種類の企業群が生まれたんや。わいらはそれをAI企業と呼んだで。彼らは、Nvidiaがもたらすあの電光石火のスピードを使って、新しい製品を生み出し、さまざまなことをやってのける方法を見つけたんや。これは、1980年代から1990年代にかけてMicrosoftがIntelのハードウェアを使って世界を制したのと、少し似とる。この連想は分かるよな。もしかすると、わいらはもっと早く、こうした新しいマシーンが古いマシーンを変質させ得るのだと気づくべきだったのかもしれん。それは、かつてハードウェアを食い尽くしたソフトウェアさえも食ってしまうことができたんや。
さて、本来なら今日は、誰もがホルムズ海峡や原油、そしてベイルートをめぐる情勢に注目しているべき日だったのに、人々はハードウェア株を買い、ソフトウェア株を徹底的に売ったんや。ソフトウェアは全部売られたで。順調にやっている企業さえも売られたんや。その値動きはあまりにひどくてわいは直視すらできなかったほどやった。眼鏡を外してぼんやりとしか見たくない、そういう感じやったで。IGVを見れば分かるんや。これは巨大なソフトウェア ETFやが、その内部で何が起きているのかが正確に見えてくるで。このETFの構成上位10銘柄を考えてみてほしいで。
Palantirは7%下落。Microsoftも下落し、そのほかはもっと大きく下げたものもあったで。Oracleが3.7%安、Salesforceがほぼ3%安。Palo Alto Networksは4%安。CrowdStrikeは7%安。AppLovinは3%安。Intuitは税務シーズンだというのにほぼ7%安。Adobeはほぼ4%安。ServiceNowはほぼ8%安。そして、これらは日中のもっと悪い局面ではさらに大きく下げとった。このETFは、主として大手機関投資家がソフトウェアに賭けたり、ソフトウェアに対して逆張りしたりする手段や。また、彼らがテックポジションをヘッジする方法でもあるで。
驚くべきことに、これらの企業の中には、伝統的なソフトウェア銘柄ですらないものもあるで。Palo AltoやCrowdStrikeはサイバーセキュリティーや。Intuitは税務や金融サービスで、人の手が必要になることも多いんや。そもそもこのインデックスに入っているべきですらないんや。それでも、そうした企業までこのインデックスに引きずられて下がっているんや。誰もがそれを分かっているのに、どうすればいいのか分からないんや。そして今や、よりによってハードウェアが勝者になっとる。Intelはあの疑い深いLip-Bu Tanのもとで復活し、AMDも絶好調。Seagate、SanDisk、Western Digitalも復活したで。まさに死者の中から蘇ったんや。
Nvidiaは王者や。そしてさらに多くの半導体を製造する装置を作る企業、Applied Materials、Lam Research、KLA、ASMLも絶好調や。さらにCoreWeaveもそうやし、Marvell Technology、Corning、Lumentum、Vertiv、そしてそのほか少数の勝ち組が、日々勝ち続けとる。もちろん、それぞれの陣営には同じ流れに乗る仲間がまだまだおる。もしあなたがソフトウェア陣営にいるなら、まるで防腐処理業者に引き渡される寸前のような扱いを受けとる。もしハードウェアとAI陣営にいるなら、偉大さの殿堂に向かって進んでいるところや。しかも、そこには当然ながら、まもなくAI界の二人の王であるOpenAIとAnthropicも加わるやろう。さらにハードウェアの利用者であるAmazon、Meta、Alphabet、つまりGoogleもそこに加わるで。
結論やが、明日になれば、株式市場の物語は再び世界情勢、つまり中東における戦争か平和か、という話に戻るかもしれん。しかし今のところは、ハードウェアがソフトウェアを、CainがAbelを殺したように打ち負かす日が、また一日積み重なっただけや。わいに言えるのは、これに慣れるしかない、ということだけや。あなたは、こうしたソフトウェア株がこんな目に遭うのはふさわしくないと思うかもしれん。あなたがふさわしいと思うか思わないかなんか、全然何の関係もないんや、残念ながら。
ソフトウェア株の動きは本当にひどいですよね。
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