【ジム・クレイマー】ハイグロース株を取り巻く病！【Mad Money】

バリュー株の進撃は続く一方でグロース株の冴えなさが続いていく。そう思ってないやろうか？ちょっとその、もう聞き飽きている、バリューとグロースの区分けをとっぱらって考えようやないか。バリューとグロースのローテーションがおこっとると考えるのは違うんや。意味がないんや。そうやなくて、たった今、早く成長している株があるということや。そしてインフラ法案とかが仮に通ったら、もっと早く成長し得る株があるということなんや。一方で、予想されたよりは成長が早くないんやないかと、そうとらえられとる株もあるということなんや。そうやって考えてみると、今マーケットをとりまく病が見えてくるというもんや。その病を６つ、言っていこうやないか。

まず一つ目やが、Speculationがされすぎとるということや。価値を測るのが難しい会社に、まだまだ多くのお金が流れ込んどる。仮想通貨とかや。わいはそういうことに価値が無いとは言わんが、わいが指摘したいのは、そういうことに流れ込んどるお金の量を実際に考えると、ナーバスにならざるを得んということや。ちょっとSpeculateするのはええ。やけど過度のSpeculationはあかんのや。自分で自分を守らんとあかんのやで。

第二に、欲が蔓延しすぎとる。今日新しく立ち上がったARKのSpace Exploration and Innovation Fundやが、これはファンドマネジャーが、新しいファンドを作る魅力に抗えんことをよく示しとる。別につくる必要が無くてもや。このファンドはTrimble (TRMB)、L3Harris (LHX)、Kratos Defense and Security Solutions (KTOS)のような本物の会社があるで。やけど、Amazon (AMZN)、Alphabet (GOOGL)、Netflix (NFLX)も入っとるんや。JD.com (JD)とAlibaba (BABA)とTencent (TME)もやで。Deere's (DE)も入っとる。Expense ratioは0.75や。もっと宇宙関連のもので固めたらどうなんや。あとは終わりのないように見えるSPACはどうなっとる？めちゃめちゃ多くの会社がこのシステムで上場しとる。政府による審査もなければ、門の役割をするものもない。ガイダンスをアグレッシブにしすぎて、それが現実的でなかろうとも、そして実際に現実にならなかろうとも、何のお咎めもないし、甘い匂いにつられた投資家が損をしようとも何にもない。SECは何とかすべきや。

第三に、株式の供給が、需要に比べて大きすぎるで。ウォール街は株を刷り続けたいんや。会社にお金を持ってきたいんや。わいらはここまでもう起こってしまったことを、もっと消化せんとあかんと思うで。グロース株が売られとるのは、皆他の株を買いたいから売っとるんや。今皆が買いたいと思っとる株は希少性があって、そうじゃない株はじゃぶじゃぶになっていくばかりや。SaaSとか、似たようなテーマの会社の株がひしめきあっとる状態や。ゲーミングも、フィンテックも、仮想通貨もそうや。質の低い株はわいらには必要ないんや。やけど誰も、規律を持って株の供給過剰をどうにかしようとはせんのや。

第四に、理解が足りてない人が多すぎるで。特にハイグロース株に関してや。めちゃめちゃ高値がついとるが、皆それらの会社の仕事内容をわかっとるんか？JFrog (FROG)を持っとる奴は、この会社のことを説明できるか？Datadog (DDOG)はどうや？Snowflake (SNOW)はどうやって稼いでる？Splunk (SPLK)はどうや？Wix (WIX)とWex (WEX)の違いは何や？Fiverr (FVRR)とF5 (FFIV)の違いは何や？多くの人がこれらの株をあいまいな理由で買っとるが、そしてそれらは上がっとったんやが、今は上がってないやろ。そしたら多くの人が、どうすべきかわからんくなっとる。これはドットコムバブルの時にも見られたことや。大災害へのレシピなんや。

第五に、会社の数が多すぎると思うで。合併で数が少なくなればええんやが、それぞれの会社のお金が尽きないことを祈るで。

最後に第六やが、Inflation scareがあるんや。将来の利益ストリームを削る感じになるわけやから、成長が魅力の会社はきつくなるんや。この点はこれまで何回も説明したやろ。

Speculationも欲張りも、簡単なOffスイッチというものは無いんや。理解していない会社の株を買わないように人々に強制するハンドブックもないんや。ウォール街は自分から規制を作ろうとは決してせんのや。あなたができる方法としては、時代遅れな、退屈な会社に投資することや。規律を持ってやらんとやられるんやで。