【ジム・クレイマー】今週のゲームプラン！【Mad Money】

株式市場においては言葉は時に実際のアクションよりも物事を動かしたりするんや。セントルイス地区連銀のブラード総裁が、インフレを抑制するために、利上げを２０２２年終盤に開始すべきと言ったよな。それで株式市場は沈んだんや。実際には利上げしてないのに、利上げしたんかと思うほどの株価の下げや。今日はダウは-1.58%、SP500は-1.31%、そしてナスダックは-0.92%や。パウエル議長は23年までは利上げしない的なニュアンスやったやろ。やからこのブラードのコメントに皆意表を突かれたんや。やけど実際、こういうコメントは素晴らしくワークしとるんや。注意深く仕組まれとるんやないかと思うほどや。

パウエルは経済が前に進むことを確認せんとあかんと言うた。そしてブラードはインフレに注意せんとあかんと言っとる。こうやって煽っとけば、実際の利上げが行われる時までには、2022年末か2023年かわからんが、もうそのころには利上げが気にならなくなっとるという算段や。わいは1981年からFedを見とるが、彼らは本物のプロやで。今回は、ただ利上げというアイディアを話すだけでインフレを弱めようとしとる。そういうところはええニュースや。

悪いニュースとしては、月曜日にラリーウィリアムズが言うたやろ、おそらく株式市場の下落はまだ続くということや。過去22年起きたことがなんで今年は起きないと思うんや？たぶん少なくとも2-3日は下落が続くやろう。ということでそういうことを前提に考えんとあかんのや。Fedは今警告モードになっとる。ということで来週のゲームプランを見ていこうやないか。

警告モードということなんやが、月曜日はまた、セントルイス地区連銀のブラード総裁がしゃべるんや。もし彼がやりたければ、今日2022年に利上げすべきと言ったのを撤回したり和らげたりすることができるやろうが、彼はそんなことやらんやろう。だからわいは株式市場はまだ上昇に転じないと思っとるんや。もし彼が2022年の利上げ説を撤回せんかったら、株式市場は下がり続けるやろう。そしてお金は建設株や農業機器株や薬品株や石油株や航空株や工業株から流れ出て、ハイグロース株に流れ込むやろう。

人によってはFedは一枚岩でなく、まぜこぜのメッセージを発するという人がおる。だから火曜日はFedのパウエル議長がしゃべるのに注目なんや。もしブラードの発言を撤回したければ彼はすることができるが、わいはそんなことせんと思うで。ブラードの発言は有用なんや。インフレを抑制するのにな。ブラードとパウエルは悪い警官と良い警官みたいな感じなんや。実際には二人ともええやつで、有用なことを言うとるんや。もしパウエルがブラードの発言の牙を抜かずに、撤回せずに株式市場が更に下落したら、その時こそ株を拾う好機や。Adobeのようなハイグロース株を拾えるで。XilinxのディールをもうすぐクローズするであろうAMDもええな。もうすぐプライム・デーがあるアマゾンもええで。

さて、水曜日からはリアルに戻って決算に注目しようやないか。まずはWinnebagoの決算発表があるで。キャンピングカーとかのレクリエーション車の会社や。わいらはRV業界が今火を噴いとるのを知っとるで。やけどそれが株価には反映されてないんや。Thor Industriesの決算を聞いたか？もうここ一年のRV車は全部売ってしまったんやで。めちゃめちゃ品切れなんや。やけど株価は上がらんどころか下がって来とるんや。Winnebagoがええストーリーを語ったらThorの株価も上がるかもしれんが、やけど問題はこれらの株がパンデミックプレイやと思われとることや。パンデミック中は、アウトドアとかキャンプは安全なレジャーやと思われとったからな。ということで、リオープニングの今は、決算がどうであれ株価は関係なく下がるかもしれんな。

水曜日は更にKbHomesの決算発表があるで。昨日の朝、Lennarがハウジングマーケットの素晴らしい状態を語っとったで。ホームビルダーはかなりシクリカルやが、やけどちょっと初期の利上げがあったからってノックダウンされるとは思わんで。KbHomesはええストーリーを語ってくれると思うし、もしそうなら、わいはLennarに再度注目するで。例えばLennarが月曜日とかに下がるようなら拾う好機かもしれんで。今のサイクルはLennarのような会社に最も有利に働くし、Lennarは素晴らしい決算を発表したばかりや。カンファレンスコールも素晴らしかったんや。

木曜日の朝はアクセンチュアの決算発表があるで。わいはこの会社のカンファレンスコールを聞くことをお薦めするで。この会社はいろんな会社のデジタル化を進めるのを助けとるから、その状況がわかるはずや。需要はめちゃ強いと思うで。

木曜日は更にNikeの決算発表があるで。ダウ銘柄のNikeは問題があるかもしれんで。アメリカ国内のビジネスは大きな数字を発表するやろうが、やけど中国での数字が弱い可能性があるで。ボイコット問題とかでな。わいのファンドはめちゃめちゃ長くNikeを持っとったんやが、売ったんや。理由としては、アナリストがアグレッシブに、中国での人権問題をどう考えていますか、などとNikeのCEOに質問してほしくないからや。NikeのCEOのジョン・ドナホーはええ男やが、ジョンがカンファレンスコール中に人権問題について質問されたら、そういう問題はめちゃめちゃタフや。中国は彼らにとって大きなマーケットやからな。ジョンのそういう質問への答え方によっては株価はクラッシュもし得るんや。Nikeは素晴らしい数字を発表してガイダンスも上げてアナリストの目標株価の引き上げもあって、という風になることもあるやろうが、中国の重要性が変わらないままやと常にこういうことはついてまわるんや。

木曜日は更にFedexの決算発表があるで。Fedexにはええ状況が続いとるが、このモメンタムが続くとは限らんのや。UPSの発表した利益率見通しが市場予想に届かなくて株価が急落したことが最近あったやろ。Fedexがそうなるとは限らんが。そしてUPSの次の決算の時にはわいのファンドは買うかもしれんで。ええストーリーは続いとるし、株価は落ちすぎやと思っとるからな。

金曜日はPaychexの決算発表があるで。中小企業が良くやっとるかどうかわかるで。この株は典型的には、決算に向かうにつれて上がって、決算発表の内容が例えよくてもその後下がるという傾向があるで。やけど今回は株価が下がっとるから、もしかしたら決算に向けてええ買いになるかもしれんで。月曜日とか火曜日はこの週はマーケットが下がるやろうから、水曜とか木曜にPaychexを買うとええで。

このマーケット全体で最もインフレに寄与しとるのが中古車で、金曜日は更にCarmaxの決算発表があるで。この決算で中古車市場のことが良くわかるやろう。中古車はインフレの観点からはまじで大きな問題なんやが、半導体不足で新車の製造台数を思ったように伸ばせない今、中古車は何と新車のような値段で売れとるんや。コモディティー価格が落ちとる今、中古車の値段はどうか、需要はどうか、知りたいと思うで。わいは中古車の需要が落ち着くなんてことを聞けることはないと思うけどな。

月曜日のラリーウィリアムズの解析で、わいは今日とか来週の月曜日は下落の日になると言うたやろ。それが落ち着いたら火曜日の後半とか水曜日には株を拾っていけると思うで。単打とか二塁打でええんや。ホームランを欲張って狙うんやないで。三振せんことを心がけるんや。