こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの4/1のMad Moneyはどうだったでしょうか。
今日の株式市場はリバウンドの日になったで。ダウは+0.40%、SP500は+0.34%、そしてナスダックは+0.29%やったんや。リバウンドというても、昨日の下がりから比べるとたいして上がってないで。アナリスト達は口々にネガティブなことを言うとる。まるで誰が一番ネガティブなことを言えるか競っとるかのようや。今日の雇用時計の数字やが、非農業部門雇用者数が前月比43万1000人増で、市場予想の49万人は下回ったんやが、やけど失業率は3.6%と低下しとるし、労働市場の改善を示す内容やったんやが、やけど景気後退を心配する声は絶えないんや。
わいは口々に悲観的なことをいうアナリストが嫌いや。今の状況はそんなに言われるほど悪くないで。ただもちろん、口々に言われとるネガティブさが全然あたってないというわけでもないで。まあウォール街がリセッションをめちゃめちゃ心配しとるのは理解できるで。なぜならアナリストやマネーマネジャーはリアビューミラーに写ったこと(過去の実際におこったこと)は気にせんからや。例えば今朝発表されたばかりの雇用統計、素晴らしい数字やったんやが、そこの今の実態は気にせんのや。未来だけを気にしとる。
そしてその未来にとって今回のいい雇用統計の数字もネガティブに変換されてしまうんや。Fedがますます激しい金融引き締めをやるかもしれんということになるからな。今まさにインフレを退治しようとより苛烈な手をうてるということやから。アナリストやマネーマネジャーは、今回のいい雇用統計の数字は、よりアグレッシブな利上げにつながると思っとるんや。このネガティブにとらえるところは理解できるで。今のような時は「いいニュースは悪いニュース」という言葉そのままで、株式市場にとっては良くあることで、わいは理解はできるで。
やけど全部そうやってとらえとると、真実が逆に良くみえなくなったりするんや。そして典型的にアナリストやマネーマネジャーはバイナリーな考え方をして、状況が素晴らしいかひどいかの二択でとらえがちなんや。その間が欠けとる、極端な考え方になってしまうんや。まるで雇用統計の数字が良かっただけで、今週おこったことでさえ忘れて、ああそれじゃあ利上げが苛烈になると思ってしまうんや。やけど今週はネガティブなニュースがいっぱいあったで。車の売れ行きが鈍化しとる。スマホの売り上げが落ちとる。家の購買力が落ちとる。PCの売り上げが減速しとる。
わいは経済のスローダウンがおきとることは認めるで。それは利上げ局面ではつきもののことや。やけど、経済のスローダウンが必ずしもクラッシュを伴うリセッションにつながるとは限らんのや。皆白黒はっきりつけたがるが、わいはわいの人生全部の経験から、そういう考え方は間違いやと知っとるんや。今の状況からでもリセッションに陥らないという状況や可能性はたくさん考えられるで。わいは絶対にリセッションがおこらないと言うとるわけでは無いが、とにかく巷で言われとるように、必ずリセッションが来ると思うのではなくて、その反対のシナリオも併せて考えるべきやと言うとるんや。
皆が騒いどる要因の一つはイールドカーブの逆転が見られたからや。3/29のアメリカ国債市場で2年債の利回りが10年債を上回る、いわゆる「逆イールド」現象が一時発生したんや。これはこれからリセッションが来る証拠やと、多くのマネーマネジャーが騒ぎ立てとるんや。これから何がおころうとも、状況がどう変わろうとも、まるでリセッションが来るのは決定みたいに言うとるんや。この逆イールドは、1978年以降の全6回のリセッションを全て予告してきた、今回も間違いない、こういうわけや。
やけど真実はそんなに単純やないんや。逆イールドは、過去の6回のリセッションがおこった期間で、12回もおきとるんや。これはちょっとセンシティブすぎるというものや。確かに過去6回のリセッションではおこったやろう。やけど逆イールドが発生してリセッションがおこらなかったこともあるんや。もう一度繰り返すが、ウォール街というのは悲観的な見方をした時は、なぜがポジティブな見方を全部忘れてしまって極端に走ることがあるんや。間がなくなってしまうんや。こういうことを是非頭に入れてもらいたいんや。その上で来週のゲームプランを見てみようやないか。
まず月曜日やが、毎週言うとるが、まずはロシアとウクライナの状況がどうなっとるのかを知ることが大事や。わいはもしアメリカを含めた西側諸国がウクライナにもっとリアルな攻撃の武器提供をしたら、ウクライナはこの戦争に勝てるんやないかとすら思うで。人道的に悲劇的なクライシスやが、戦争は終わると思うし、終わったら石油価格とかは下落するやろう。あとは、耐久財受注改定値が商務省から発表されるで。もしこれが強ければFedはもっともっと早く強く利上げに動かんとあかんということになるで。もしこれが悪ければ、ここから始まる悪い数字のはじめの一歩という風にとらえられるやろう。これも所謂「いいニュースは悪いニュース」の典型みたいなものや。
火曜日はAcuityBrandsの決算発表があるで。照明器具メーカーや。いろんな照明を作って売っとる。この会社は不動産業界と結びつけて考えられとるんやが、それは理に適っとるで。前回の決算は良かったが、今回は逆イールドで皆が滅入っとるしハウジング業界は今沈んどるで。次に、水曜日はまずGreenbrierの決算発表があるで。鉄道貨車機器メーカーやが、今レッドホットなんや。鉄道関係は好調やからな。ただ今日はやばいということになったよな。輸送費がまるで石のように下落しとるんや。30-35%もや。これは輸送の需要が減っとるんやなくて、トラックドライバーが労働力としてCOVIDからも帰って来て、輸送費の下落はたったこの一か月で、30%-35%なんや。ドライバーの供給が増えとるのは国にとってはええことや。特にリテールとか消費財の会社にはええで。やけど輸送企業はどうやろうか。そういう観点からGreenbrierの発表を聞いてみようやないか。
水曜の午後二時にはこの前のFOMCの議事録が発表されるで。次のFOMCの利上げははたして、0.25%なのか、0.50%なのか、多くの議論が巷でなされとるが、やけどわかっとかんとあかんのは、ここで発表される議事録は、例えば今日の輸送費の下落とかの状況がわかる前のものや。インフレはひとりでに和らいで来とるという兆候が、あの時には無かったものもあるんや。パウエルはそういうこともわかって次の利上げの利率を決めるやろうから、議事録は過去の古いものだという側面があることを覚えとかんとあかんで。
水曜日は引け後はLevi'sの決算発表があるで。綿のコストがめちゃめちゃ高くなっとる時に、それが特にグロスマージンにどのような影響を与えとるかに注目や。ジーンズはまだまだホットやと思うが、それはコストが高くなっても続いとるのか、見てみようやないか。木曜日は食品・飲料会社が注目や。Constellation BrandsとConagraの決算発表があるで。今日はMolson Coorsが同業他社に比べて良くやっとるという素晴らしいレポートを読んだんやが、Constellationはどうやろうか。Conagra共々注目しようやないか。木曜日は更にCNBC Investing Clubの会合が12:30PMからあるから、是非見てほしいで。
金曜日はベーカーヒューズの石油のリグカウントの発表があるで。バイデン大統領が石油会社にもっと採掘するように言うとるんやが、ただ石油会社は採掘を制限することで大きく儲けとる、そのやり方が大好きなんや。採掘がどうなっとるのか見てみようやないか。
結論やが、来週どんな感じになろうが、ウォール街は「いいニュースは悪いニュース」モードが続くと思うで。逆に言うと、輸送費が下落しとるとか、あとはいろいろなものの需要が落ちとるとかいうニュースは、ええニュースとして捉えられたりもするやろう。悪いニュースに身構えながら、逆の思考も取り入れながら考えていこうやないか。
インフレはおさまってくるでしょうか。
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