アメリカ在住マカベェがジム・クレーマーの発言等の米株情報をアップデートします。

アメリカ発ーマカベェの米株取引

【ジム・クレイマー】あれ?下がるはずじゃなかった!?なぜ今日株式市場は上がったのか!?【Mad Money】

投稿日:

 

こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの4/19のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

あれ、今日も下落の日になるはずやなかったんか?昨日までと一転してプラスの日になったんや。ダウは+1.45%、SP500は+1.61%、そしてナスダックが一番上がって+2.15%やったんや。ここまで下落基調やったのにこの上昇は明らかに奇妙や。どうやってこの奇妙な上昇を説明すればええんや?わいは毎朝、CNBC Investing Clubの会員向けにその日一日の見どころを書いて送っとるんや。今日いろいろなリサーチレポートを見たが、34のうち29がネガティブやったんや。とにかくここのところアナリストはエンドレスにネガティブなんや。本当にエンドレスなんや。わいは今日そのことを会員には言って、馬鹿げとるぐらい悲観が蔓延しとると言うたんや。じゃあなんで、こんなにアナリストが悲観的なのに、今日は株式市場が上がったんや?

 

おこるはずのないことがおこった時は、わいはいつも基本に立ち返って一つ一つ考えるんや。まずは債券市場を見てみようやないか。債券金利の上昇が株式市場をめちゃめちゃ下落させとったやろ。それが今日変わったかというとそんなことはないで。十年債金利は今日も上がって今2.94%や。金利が上がっとるのにこんなに株式市場が上がるのはレアなんや。じゃあ他にどんな要因があったんや?

 

決算か?うーん、ええ決算もあるが悪い決算もあってミックスの状態やで。J&Jは決算発表後株価が上がったで。ダウ銘柄で最も上がった銘柄になったんやが、内容はミックスやったんや。EPSは予想を上回ったが売り上げはビートできなくて、通年の予想利益も引き下げたんや。ただJ&Jは日用品や市販薬を含む消費者向け部門を切り離して、処方薬とか医療機器などの医療向け部門に特化する計画やから、そこのところの期待も大きいんや。だからといってJ&Jの株価の上昇は市場を牽引するというほどのものではなかったで。

 

他には何がある?アメリカの三月のホームビルディングの数字が予想に反して0.3%上がっとったというニュースもあったが、でもシングルファミリーのハウジングは1.7%下がっとるし、上がり続けるローン金利でハウジング業界が厳しいことには変わりはないで。

 

じゃあウクライナか?ロシアのラブロフ外相はインドのテレビでのインタビューで、ロシアは核戦争の回避にコミットしているとか何とか言うたらしいが、それがどうしたというんや。彼の言葉を信じるのはお人よしがすぎるというものや。彼はウクライナに侵攻しないと言うとった人物なんやで。

 

じゃあ後はなんや?インフレの過熱ぶりがおさまったのか?コモディティーの価格がおちてきたんか?別にそうでもないんや。穀物価格は最高値をこうしんしとるし、石油とか天然ガス価格は下がっとるが、やけどここまで大きく上がって来たからというのがあるわけで、今の下落をもってしてどうこう言えるわけやないやろう。インフレの過熱は続いとる。セントルイス連銀のブラード総裁が昨日、外交問題評議会での講演で、複数回の0.5ポイント利上げどころか0.75ポイントの利上げの可能性も排除しないと言うて、年内に政策金利を3.5%前後に早急に引き上げる必要があると言うたんやが、それも驚きやないで。

 

普通に考えたら今言うたようなことは全部株式市場にマイナスこそなれプラスではないで。じゃあなんで今日の株式市場は上昇したんや?まずわいがあげたいのはセンチメントや。SP500 proprietary oscillator の数字が大きくマイナスなんや。-3.7なんや。ここまでマイナスやったらこれ以上まだまだどんどん株式市場が下がるのは難しいんや。更に重要なことに、American Association of Individual Investorsのセンチメントを見ても、皆悲観的なんや。BullのパーセントからBearのパーセントを引いて、それがこの四週間の平均で-10以上やとかなり悲観が蔓延していて、買いシグナルやと思われとるんやが、今それは-11.9という低さなんや。ここまでネガティブなのは1994年の9月以来なんやで。1994年というと金利が3%から5.5%へと、ほぼ倍になった年や。ダブル(0.5%)の利上げどころかトリプル(0.75%)の利上げもあった年や。ただ1994年は1990年代の後半にかけての素晴らしいブルマーケットが始まった年でもあったんや。その時は利上げで悲観されとった時期がめちゃめちゃええ買い場になったんや。

 

今センチメントはあの1994年の最も暗かった時と同じような悲観具合や。別に今がマーケットのボトムやと断言しとるわけでは全然ないが、やけど考えようによってはエンカレッジングやろう?そうやって考えると、Fedのメンバーが口々に、どれほど早急に大きな利上げが必要か語ったところで、悲鳴を上げて怖がらなくてもええやろ?

 

センチメントの他に何がある?わいはつまるところ、アメリカの強さというのがあると思うんや。他の国よりもオプションが豊富で選択肢を持てる強さや。地球上のどの国よりも強いんや。そしてわいらはそれをまだまだ過小評価しがちやと思うで。わいらの強さはアメリカ政府のおかげというよりは、政府がどのような体たらくでも、という強さやと思うんや。例えば今あなたがヨーロッパに住んどるとしよう。天然資源が豊富でないことが弱点で、だからロシアと手は切れんのや。ヨーロッパは過去10年間で多くの選択ミスをして、ロシア依存を強めてしまったんや。

 

アメリカは違うで。わいらにはわいらだけで使いきれんほどの天然資源があるんや。10年前一日あたり600万バレルの石油を採掘しとったのが、今はその倍以上や。どんどん増やしてヨーロッパを今まさに助けようとしとる。わいらは他の国のように天然資源を人質にとられてないんや。これはめちゃめちゃ巨大なアドバンテージや。確かにわいらのガソリン価格も上がっとるが、今ヨーロッパは文字通りエネルギー危機に瀕しとるんや。

 

中国はどうや?近年中国は資本主義の仕組みを取り入れて経済発展が目覚ましかったんや。やけど今中国は独裁体制の負の面が出てしまっとると思うで。人権を度外視した政策は枚挙にいとまが無いが、わいは別に政治をここで語りたくはないんやが、一つだけ例にあげたいのはCOVIDポリシーや。中国政府は西側諸国が作ったハイクオリティーなCOVIDワクチンを使用することを拒否したんや。彼らの、よりクオリティーの低いワクチンではCOVIDの蔓延を止めることはできんのや。彼らは更にゼロトレランスポリシーをうたっとるから、COVIDが広がったらワイドに厳密なロックダウンをするしかないんや。アメリカはそういうポリシーじゃないんや。ほとんど皆ワクチンをうっとったらビジネスはノーマルに戻るべきや。やけどええワクチンを使うのを独裁的な政府に禁じられた国はどうもならん。わいはこういうところでも結局明らかな民主主義の勝ちやと思うんや。

 

こういうアメリカの強さは一晩で形成されたものでもなければ、一晩で消え去るものでもないで。日々アメリカをはじめ全ての国が進歩を遂げる中で、アメリカはロシアや中国やないんや。トップがジェノサイドを命じる国じゃないんや。世界で最高の物を国民に使わせない国じゃないんや。そして天然資源に不足しとる国でもないんや。まあ株価が上がったというても一日天下に終わる可能性もあるで。特にネットフリックスの決算後の-26%の株価の下落を見たりすると、そう思うで。やけどこの上昇の日に今一度、わいらの国の強さはハリウッドだけじゃないことを認識しようやないか。それが今後の株式市場に相対するにあたって大事な礎になってくると思うんや。

 

アメリカは他の国に比べても優位性があるんや。それがわいらの株式市場を支えとるシークレットソースなんや。

 

 

長期で上がってくれれば短期ではぎくしゃくしてもいいです。

 

記事に価値を感じていただけた場合、Amazon JapanもしくはPayPal経由で投げ銭いただけると励みになります。

 

応援よろしくお願いします。


にほんブログ村

米国株ランキング

  • B!