【ジム・クレイマー】今日の大きな下落の背後にいる売り手たち！今まで横においていた現金は今のような時にこそ！ポートフォリオをアップグレードし続けろ！【Mad Money】

全部の株が下落する時は全部の株が下落するんや。もうそれだけなんや。他に言いようもないしやりようもないで。株式市場は全ての会社の価値を再評価しようとしとるんや。その過程で全てが下がっとる。今日はダウは-1.99%、そしてSP500は-3.20%、一番下がったナスダックは-4.29%やったんや。もうお金を失うのはうんざいやと思うよな。この下落の背後を解説していこうやないか。今まで愛されてきた石油株でさえ今日は下がったんやからな。全てが大きく下がり得る相場やということや。石油株というのは最後のセーフティーの場所なんや。もしかしたらあなたの直感と外れるようなことかもしれんが、実はでも、石油株が下落する時というのは、相場の上の方よりボトムの方に近いことが多いんや。

ちなみにこのセルオフは去年の11月に始まっとるんやで。わいはその時からずっと警告を発してたはずや。コンセプトだけの株は売るんや、と。そして、目ぼしい銘柄を探すときは、リアルなものをつくって、それを売ることでリアルな利益をえて、それを株主に自社株買いとか配当で還元しとる会社に注目しろと何回も言ってきたやろ。バリュエーションが高いハイグロース株から、バリュエーションがリーズナブルな株に転換せよと言うてきたはずや。そしてそれはまさに今日のような日があるからということなんや。

じゃあリーズナブルなバリュエーションって何かということになるよな？それを決定するのはハードなんや。例えば長年にわたってわいのお気に入りのNvidiaを見てみようやないか。今日は他の多くの株と同じように、この株も大きく、-9.24%も下落して、なんと株価が利益の30倍という歴史的安さになったんや。Nvidiaはめちゃ安や。特に同業他社と比べたらな。やけど、同業他社と比べたら安いんやが、その同業他社も大きく下落し続けとるわけや。わいはNvidiaという会社が大好きで、以前から言うとる通り、この会社の長期的成功を信じとる。わいらはだいぶ前にずっと高値で部分的に利確したから、そろそろ買い直そうかな、いくらぐらい買い増そうかなと伺っとるんや。

さて、多くのマネーマネジャーが言うとることやが、最近の悲惨なテクノロジー株の下がりは2000年のドットコムクラッシュを思い起こさせるで。その時わいは、バブルがはじける直前に、もうテクノロジー株から逃げた方がええといち早く撤退宣言できたことを誇りに思っとるんや。今だってテクノロジー株を売りたい人はまだまだ売ってもええと思うで。やけど今何がおこっとるのかを考えてその上で行動を決定するのが大事なんや。

今、わいが思うに、ヘッジファンドとか投資信託とか個人投資家が、もうどうしようもなくてやむにやまれず株を売っとるんや。売りを強いられとるわけや。こういう状況というのはしばしば絶好の買い場になるんや。すぐ報われるとは限らんが、やけど価値のある買いになることが多いんや。わいのファンドも小さいポジションやが今日株を買ったで。わいは今朝のCNBC Investing Clubのミーティングでも言うたが、無視するには安すぎる株価やからな。痛みを伴うことは覚悟せんとあかんけども。

売り手にはいろんな種類があることをわかっとかんと、今のマーケットの文脈はわからんのや。一つ目の売り手として、定期預金や3年物の債券を買うような人たちや。今3年債はリスクフリーで金利が3.3%とかや。バーゲンやで。3%の配当株を持つよりずっと安全や。そっちの短期債券の方がええやないかと思う人は簡単には株式市場に帰ってこんかもしれんな。ただ、二つ目の売り手は全く違うんや。このグループは売りを強いられとるんや。マージンコールとかでな。ヘッジファンドとかも損失をなんとかせんとあかんかったり、お金を投資家に返さんとあかんかったり、とにかく株価が下がったらその損を確定するだけじゃなくて、よりレバレッジをかけたポジションを処分せんとえらいことになる人たちがおるんや。

ヘッジファンドの中にはお金を借りながらハイグロース株に賭けとるファンドもあって、そういうファンドは絶対に売らんとあかん状況に追い込まれるんや。そして全部じゃないにせよ、そういうポジションを持っとる人やファンドは、持っとくべき株ですら売り払わんと損失の補填ができんから、無理やり全部売る羽目になるんや。そしてそうなると復活は難しいで。めちゃめちゃ損しとるヘッジファンドにお金を預けたい投資家なんかおらんやろ？わいが昔に書いた、株式市場中毒者の告白という本を読んでみてくれ。そこら辺のことをわいは書いとるんや。

こういう、他の損失を埋めるためにも、売らなくてええ銘柄も無理やり処分せんとあかんような人が多くでる状況というのは、過去にも2008年の金融危機の時とか、2011年のヨーロッパの金融危機の煽りを受けた時とかで見られたんや。今の状況はアナロジー的には、2011年の状況と似てるかもしれんな。短期間で19.9% も株価が下がったんや。ハイレバレッジなヘッジファンドはばたばたと倒れて、その煽りで多くの株が売られて、その株を買っとった人も巻き込まれたんや。そしてこういう時は売られる理由は多くあるが、積極的に大きなファンドが株を買いに入るべき理由は無いことが多いんや。

ということで、今下落幅の大きな株を、ただ下落しとるからというだけで買うのはめちゃ危険やで。わいはラッセル1000銘柄とかのトップ10下落銘柄とかは絶対に触らんで。例え大きく下落しとってもな。だってどこから株が再び買われはじめるか、見当もつかんのやからな。ラッセル1000銘柄の80%が今年下落しとる。43%は20%も下落しとるんや。SPAC銘柄とか目もあてられんで。CNBCのSPAC ETFの137銘柄のうち、136銘柄が下がっとるんや。めちゃめちゃや。

そして今日、ナスダック100銘柄もどんどん下落したよな。MercadoLibreは17%下落しとる。Oktaは13%下落しとる。Splunkも13%下落や。CrowdStrikeも13%下落で、Airbnbは12%の下落や。PLTRを見たか？21%下落しとる。DKNGは-16%下落や。もしくは今日の引け後、決算後の株価の動きも悲惨なものが多いで。GoodRxは日中16%落ちとって、時間外で-33%下落や。Upstartは日中8%落ちとって、時間外で-44%下落や。やけど彼らも決算の数字はきちんと作ってきたんやで。ガイダンスがちょっと振るわんだけで。ドットコムクラッシュと状況が似とる。株価の下落がどこで止まるかわからん。

ハイフライングな会社というのは、株価が上がっとる時はその株を売ることで資金を確保できてビジネスを前に進めれたんやが、こんなに株価が下がってくるとどうもならんくなってくるで。三週間前Carvanaは15.6 millionの株を$80で売り出したんやが、今株価は$38や。やけどぎりぎり資金調達できたことを考えればCarvanaは、ここからの状況が新しくなった、難しい中古車ビジネスでのサバイブしていけるはずやで。やけどこの株は以前は$300やったのが$38や。まずい状況や。クレジットリスクが心配される。

Rivianに関しては$170やったのが$30までおちて、そしてインサイダーが日曜の朝に多くの株を$27でなげうって、その売り手の中にはFordも入っとるんや。そして今日更に株あは$22まで落ちとる。Rivianは車を作ったら全てAmazonが買ってくれるわけやから、ビジネスをしては鉄板で、やけど将来どれぐらい儲かるかなんか、今は誰も興味が無いんや。今どれほど儲けとるか、だけが大事なんや。そして今Rivianは1200台を第一四半期につくっただけやから、それだけやと十分やないんや。こうやってもう売るしかなくなって売られる株の末路は簡単な状況にはならんで。

ただこういう状況を、わいはあなたには悲惨だという一辺倒でとらえてほしくなくて、そうじゃなくて割安株がどんどん出てきたという見方もしてほしいんや。売らざるを得なくなった売り手がどんどん株価を下げとるが、それはバーゲンを作り出すんや。わいの古い師匠のデビッド・テッパーは、わいにいつも、こういう大きな下落の時こそ、素早く会社の価値が落ちてくれる好機やと言うとったんや。ただ、気をつけるんやで。例えば今コンセプトだけの会社の株は大きく下落しとって、もう皆タオルを投げるしかない状態になっとるが、だからといってこういう株はこれから上がるかというとそうじゃなくて、これからも引き続き売られると思うで。ちなみに仮想通貨とかも今は触ったらあかんで。

じゃあまだ株式市場を注視していく必要はあるんか？株を持ち続ける必要はあるんか？わいはあると思うで。今日大きく下がったから一時的に株価が上昇する時も来るやろう。そういう時こそ、もし悪い株を持っとるんやったらそれを売って、いい株に乗り換える機会にしてほしいんや。いいバランスシートを持っとって、物を作って売って利益を出しとる会社にするんや。そういう質の高い会社の株を買いたいんやったら今この時点でも買いの好機が来とると思うんや。株式市場から逃げるんやなくて、ますますポートフォリオをいい銘柄で固めて、しかも株価の下落をいかして安くそういう株を買える機会を見つけてほしいんや。

結論やが、今まで横においとった現金は今のような時にこそ、素晴らしい株を少しずつ買っていくことに使っていくべきや。もし昔のハイフライング株で今下落しとる株を持っとるんやったら、今からでもええから売って、もっと着実なクオリティーの高い株に乗り換えるんや。そして下落をレッスンとして捉えながらポートフォリオをアップグレードし続けていこうやないか。そうしていったら、わいもあなたも、この難しい時期を乗り越えて、また株式市場の上昇に乗れる時が来ると、わいは保証するで。今それがわいらが望めるものなんや。終わりよければすべてよし。上昇基調まで粘れれば希望が出てくるんや。投げるんやないで。