こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの6/21のMad Moneyはどうだったでしょうか。
たぶん全てのものはまだ高すぎるんや。だからまだまだパウエル議長のインフレとの戦いは続くんや。そろそろいろんなものの値段が下がり始めたかなと思ったら、そしてそれは株価も含まれとって、株式市場も先週はひどい有様やったろ、ええ具合に落ちてきたなと思ったらいつも、ナイスなバウンスがあるんや。今日がそういう日だったんや。ダウは+2.15%、SP500は+2.45%、そしてナスダックは+2.51%やったんや。でも惑わされたらあかんで。パウエルはまだまだインフレと戦わんとあかんくて、その戦いに勝利してようやく、マーケットは真のボトムをつけるんや。
ラリーウィリアムズによれば、ベアマーケットは平均で180日続くらしいんや。やけどわいらは今ベアマーケットがはじまってはや190日過ぎとるんや。去年の11月にFedが金融引き締め発言してから株価は大きく下落しとるんや。ということはそろそろベアマーケットモードが終わってもええんやないかと思うやろ?やけどそれは甘いで。インフレへの戦いがもっと進まんことには下落は終わってないと思うで。ということは、今日のような上昇の日にはどうしたらええかというと、更なる下落に備えてちょっとポジションを軽くして現金を作っとくんや。それが今日わいのファンドでもやったことなんや。
じゃあインフレとの戦いはどうなったらええんや?何がもっと下がってこんとあかんのや?石油から話をはじめようやないか。政府は原油価格を押し下げようとしとるが、全然真面目にやってないと思うで。ホワイトハウスは統合失調症のような感じで、一方では新しいパイプラインの建設を許可しなくて、他方ではエネルギーインフレをなんとかしようとしとる。ガソリン価格がこのまま高いままでは中間選挙の勝利はないやろうからな。やけど今の政府はちまちま小さな対策を立てるばかりで実効性があまり期待できないことばかりやっとるんや。
いろいろ的外れなことをやるんやったら、わいに電話してくれたらええのに、と思うことすらあるで。そしたらわいは、石油産業は国の敵ではないことを教えてあげるのに。石油会社はいろいろ政府にしてもらいたいことがあって、やけど政府に頼み方がわからなくて、政府は石油会社に頼むことがわからんのや。バイデンは真面目に石油産業のトップとじっくりと腰をすえて話し合ったことがあるんか?
石油価格もそうやが、インフレがまだまだ落ち着かない要因として他に何がある?まだまだ値段が落ちんとあかんものがあるで。それが家の値段や。今朝ホームビルダーの巨人のLennarが決算発表をしたよな。売り上げもEPSもきちんとクリアしたんやが、ここからの業績は家の価格の下落もあって厳しいものになるやろうということで、パウエルにとってええことや。やけど、そうとも言い切れんかもしれんから、ちょっとカンファレンスコールのハイライトを抜粋してみようやないか。
CEOのRichard Beckwittが言うには、「土地の供給や家の在庫が限られていることによってハウジングマーケットのファンダメンタルズはとても強いままだが、家の買い手は価格を下げようとしている。」ここまでパウエルにとってええニュースやろ。その後引き続き言うとるのは、「例えばシアトルの周りの家の値段は五月や六月の前半で重大なプルバックがおこっている。」これはインフレの観点から言うても素晴らしいことや。更に「家の価格の下落は家の値段がオーバープライスされているのではという心配や、株式市場の下落によってもたらされている。」そうや、株式市場が下がれば皆金銭的に苦しくなって家を買うお金を捻出するのが苦しくなるからな。ここまでもまとめると、下落しとる株式市場は家の値段の下落に関わっとって、インフレを抑えるのに仕事をしとるということや。ここまではパウエルにとって朗報やろ。
ただ、最後に問題の一文がついとるんや。「そういう状況にも関わらず、家の値段は一年前よりもまだまだ大幅に高い。」そうや、まだ高いんや。株式市場がここまで下がってきて、家の値段の上昇も落ち着いて逆に値段が下がって来とる今でも、まだまだバブルは膨らんだままなんや。こういうことを聞くと、金利が近々天井をつけるんやないかとか言うとる人もちらほらおるが、それがどれほど間違いなことがわかるやろう。ただただ間違っとるんや。
まあでもさっきのカンファレンスコールの中でええ部分というのは、シリコンバレーのようなリッチな街の家の価格は下がって来とるということや。そしてそれはテクノロジー会社がシリコンバレーから全米の至る所へ移動しとることとも関係があるで。なんで移動しとるかというと、かかるコストと賃金インフレがひどすぎて、ジョブホッパーにも優しいところでビジネスをやる方が有利やと踏んだからや。このパターンは全米のいろいろなところで見られるとLennarは言うとるんや。こういうことも賃金の伸びにストップをかける一要因になるかもしれんで。わいはこれから大規模なリストラがシリコンバレーのテック企業を中心にまだまだおこってくると思うで。
さて、今日はケロッグのニュースもあったよな。大手の食品会社やが、主力のスナックなど売上高の8割を占める事業を残しつつ、シリアル事業と植物肉の食品事業をそれぞれ切り離して、来年末をめどに3社に分社化すると発表したんや。リモートワークの環境でスナックビジネスは伸びたで。ここにあるプリングルスとかCheez-Itとかや。マーケットはこの分社化プランが大好きで、Kelloggの株価が大きく上昇したんやが、そこから下がって結局今日は+1.95%や。
途中から人々は、でも結局Kelloggは値上げせんとあかんぐらいに追い込まれとることに気づいたんや。ここのところいつも言うとるが、食料品不足がKelloggのようなプロセスフードの会社を直撃しとって、そういう会社はコスト増を顧客に転嫁せんとやっていけんのや。そしてこのことはFedのインフレへの戦いにおいてとても悪いニュースなんや。食品価格は下がってこんとあかんのやが、Kelloggが言うにはそんなことまだまだ先や。まあでもわいは分社化のプランはすきやで。特に植物肉部門は他の会社に高値で買われる可能性もあるで。
パウエルのインフレとの戦いで言うと、株式市場の株価こそが大事なピースなんや。わいはこんなこと言いたくないが、パウエルがインフレとの戦いに勝とうと思ったら、株式市場はもっともっと下落せんとあかんのや。今日のように上昇したらあかんのや。近年の株式市場の上昇は、勝者にお金をいっぱいもたらして、そういう人がどんどんお金を使って、それがインフレにつながっとるという面もあるんや。もし株式市場がどんどん下がり続けたら、そういう儲けも全部なくなってリッチな人も以前よりはアグレッシブにお金を使わなくなり、そして多くの人が労働市場に居続けるやろう。リタイヤしない限りは、な。
あなたはわいのことを良く知っとるやろ。わいはいつも株式市場が上がればええなと思っとる人間や。わいはあなたにお金を儲けてほしいんや。やけど今は、金融引き締め局面で、パウエルがインフレへの勝利宣言をする前には株式市場は一層下落せんとあかんのや。ただただそうならんとあかんのや。だから今のベストは、今日のような上昇相場ではなく、なるべく一直線に素早く株式市場がしかるところまで下落することなんや。パウエルはたぶん、今日の株式市場の上りは、ベアマーケットの中のただの一時のスパイクやと思っとることやろう。
結論やが、パウエルは今日の上昇が続かんようにと願っとるやろう。そうじゃなければ家の価格も石油価格も食品価格も下がらずに、そのバブルははじけないままやろうからな。
株式市場が下がるのを願わなければいけないなんて。。。
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