【ジム・クレイマー】Fedが緊急利上げに踏み切っても不思議やないで！今週のゲームプラン！【Mad Money】

今日はまずTyson Foodsの決算が悪かったよな。インフレで高騰するコストと厳しい労働市場が鶏肉と豚肉の売り上げを圧迫しとったんや。株価は-8.4%やったんや。そしてさらにひどいNvidiaの５-７月期の売上高見通しの大きな引き下げがあったよな。これでNvidia株は-6.3%やったんや’。ゲーム業界の見通し軟化が理由や。ああ、ひどい日になるかなと思ったけど、この日株式市場は持ちこたえたで。ダウは+0.09%、SP500は-0.12%、ナスダックは-0.10%と見事に持ちこたえた日になったんや。

さて、昨日上院がInflation Reduction Act「インフレ抑制法案」を可決したんやが、このことについてしゃべっておこうやないか。半笑いになってしまうが、やけどふざけとるわけではないで。まじか、と思っとるだけや。わらけてくるだけや。なぜなら、インフレ抑制法案はインフレを抑制などせんからや。わいには二つの矛盾した気持ちがあるで。わいは環境問題を真剣に思っとる。そういう意味ではこの法案に含まれるEV購入者への税優遇や、再生可能エネルギーの普及支援は素晴らしいものや。地球に住む人間として環境問題は大事で、そういう意味でこのお金の投入は素晴らしいことや。

一方でわいの仕事は番組を見てくれとる人に株式市場を通してお金を儲けさせることや。そういう意味ではこの法案は全然あかんのや。例えばあなたが製薬株を持っとったらこの法案はバッドニュースやで。なぜならメディケアが薬価を引き下げようと交渉することが盛り込まれとるからな。処方薬の価格引き下げが盛り込まれとるんや。繰り返すが、このことは人間としては素晴らしいことや。わいはそこのところを個人的には大事やと思っとるが、やけど製薬会社の決算という意味では悪いんや。ただ最も影響を受けるだろう製薬会社の一つのBristol-Myersとかは今日株価が上がったんやけどな。

わいは有権者としてこの法案を支持したくなる人の気持ちはわかるで。やけど投資家として言わせてもらうとこの法案はあかんで。わいがそう言うと、なんでそういうことを言うんだという非難の声が多くとんでくるんやが、この法案は明らかに環境にはええが株式市場には悪いんや。まあざっくり言えば気候変動に取り組むことは将来的にわいら全ての人にとってポジティブなことや。やけど短期にはこの法案は、既にオーバーヒートしとる経済に更にお金の爆弾をばらまくようなものや。Fedがせっかくインフレと戦っとるのにその戦いを大きく邪魔をするようなものや。

金曜日の雇用統計は強かったし、週末にこのインフレ抑制法案もあったし、Fedは今月はFOMCがなくて来月にあるんやが、今の状況だと今週に緊急のミーティングがあってもわいは驚かんで。半導体支援法案もあったし、やけど新しいコンピューターサイエンティストの数とかも不足しとるし、だからこれらの法案を通して投入される多額のお金は賃金インフレをひきおこすやろう。今Fedが一番心配しとるのは賃金インフレや。わいはコモディティーインフレは心配しとらんが、これらの法案が賃金インフレにどのように影響するのか、警戒しようやないか。そういうことを頭に入れて、今週の火曜日からのゲームプランを言ってみようやないか。

まず明日の火曜日はEmerson Electricの決算発表があるで。ワールプールが、コングロマリットのこのエマソン・エレクトリックの廃棄物処理事業を手掛けるインシンケレーター社を30億ドルで買収することが発表されたが、長期でEmersonにとってええ動きやと思うで。短期的にはどこまで下がるのかが見ものやが、わいはEmersonはわいのファンドで次に買う候補に挙げるぐらいええと思うで。火曜日は更にRalph Laurenの決算発表があるで。アパレルはどこも在庫増や供給過剰に苦しんどって、この会社は素晴らしい会社やが他のリテールと同じような苦しみに直面しとるかもしれんと思うで。

火曜日は更にPug Powerの決算発表があるで。この会社はインフレ抑制法案から多大な恩恵を受けるで。水素関連事業で大きなタックスクレジットがつくからな。この法案のおかげで、ただのにっちな燃料電池会社以上の存在になるかもしれんで。ただ今回の決算の数字は良くないかもしれなくて、引き金を引く前にそのことは考えとかんとあかんで。更にUnityの決算発表もあるが、このビデオゲームディベロッパーを助ける企業は、Nvidiaの今日のプレアナウンスでゲームが弱いということなんで、下手したらNvidiaよりも打撃を受ける可能性があるで。ちなみに今日の引け後のTake-two interactiveの決算も弱かったで。だから今Unityには入りたくないで。

さて、昨今の株価の下落に比較的耐性がついとるのがサイバーセキュリティー業界や。水曜日はCyberArkの決算発表があるが、ええ数字かもしれんと思うで。特権アクセス管理の分野で素晴らしいリーダー会社や。水曜日は更にWendy'sの決算発表があるで。わいのワイフがWendy'sが好きなことはいつも言うとるわけやが、わいは今のインフレモードでこういうファーストフード店が打撃をうけとることを心配しとるで。気をつけなあかんと思うで。

水曜日の朝は更にめちゃめちゃ大事な消費者物価指数の発表があるで。わいはレッドホットな数字を予想しとるで。Fedのアグレッシブな利上げにつながるかもしれんと思うで。木曜日には生産者物価指数の発表もあるんやが、これら二つの発表をあわせて、もしかしたらサプライズなFedの八月のmeetingにつながるかもしれんと思うで。ＰＰＩの方はややクールダウンな数字が発表されるかもしれんが、やけどFedが心配しとるのは賃金インフレで、だから多少ＰＰＩの数字が弱かろうがなんだろうが、ＣＰＩの数字が強ければ関係ないと思うんや。わいがFedだったら利上げを九月まで待たんかもしれんで。

水曜日は更にDisneyの決算発表があるで。ここまで株価はひどく下落して来とるが、わいはこの株はストリーミング会社の株のようにトレードされとることにショックをうけとるで。ESPN+のサブスクライバー数とかが冴えないのは確かやが、なんでNetflixのようなサブスクリプションの会社のようにトレードされとるんや？素晴らしいブランドをもっとって巨大なテーマパーク収入があって世界一のエンタメ会社や。確かにもっとパランスシートがええ方がええやろうが、やけどわいのファンドでこの株は持っとるが、このまま株価が下がり続けることはわいは信じないで。今は憎まれすぎやと感じるで。わいは今回の決算で何かええことを言うてくれると期待しとるで。

水曜日は更にDutch Brosの決算発表があるで。前回のひどい決算から株価は立ち直って、愛されとるブランドやと思うが、今回の決算が投資家を納得させるものになるのかどうか注目やで。木曜日はWarby Parkerの決算発表があるで。他の最近のIPO株と同じようにこの眼鏡屋の株も大きくやられとるわけやが、やけど他のIPO株と同じようにここら辺でターンアラウンドがあって上にいかんかなと思っとるで。多くのラッセル2000株で今ショートスクイーズがおこっとるからな。

水曜日は更にToastの決算発表があるで。こういう小さな株の多くが今上がり始めとって、それにわいは驚いとるんや。別に何のええニュースもないのに上がっとったりしとる。もしかしたら単純に多くの株が今まで下がりすぎたのかもしれん。そういう意味では水曜日に更に決算発表があるRivianも同様や。このEVメーカーもインフレ抑制法案で大きな恩恵を受けるで。EVを買う人には大きなタックスクレジットがあるからな。まあわいはEV株ではTeslaが好きなんやけどな。

金曜日はミシガン大学の消費者信頼感指数の発表があるで。わいは普段そこまでこの指数を気にしなくてこのGame Planにも入れないんやが、今は景況感に注目や。それがマーケットに影響するからな。わいは特に人々がよりベターに感じる時を知りたいんや。結論やが、Fedはまだまだこのマーケットに大きな影響を与えるし、このマーケットに責任があるんや。先週の雇用統計が強くて、そしてインフレ抑制法案や半導体支援法案で政府がお金をばらまいて、更に今週のCPIやPPIの数字がホットやったら、Fedが緊急利上げに踏み切っても不思議やないで。そこを注目しようやないか。