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【ジム・クレイマー】もし○○な会社の株を持っとたら、たった今すぐ売り始めるんや!それがパウエル議長のメッセージなんや!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの8/29のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

だいたい毎年ジャクソンホール会合ではFedの議長はリラックスして理論的に雇用や経済を語るものなんや。しかし今回は違ったな。今回はパウエル議長は断固たる決意でインフレを屈服させるという宣言をしたんや。ということは思われてたよりも長く金利が高く保たれるという見通しになったということや。そのことにマーケットはびびってしもうた。だから先週の金曜日はほとんど全てが大きく下落したわけや。

 

ただ、今日月曜日は、確かにオープニングはマーケットはいけてなかったんやが、マーケットはその後リバウンドが見られたで。その後最後の一時間でまた下げが見られて、結局ダウは-0.57%、SP500は-0.67%、そしてナスダックは-1.02%やったんや。考えてみると、わいらは実際パウエル議長には断固たる決意でインフレを退治してほしいんや。わいらはみんな、もうインフレにあきあきしとる。インフレをとにかく止めてほしい。ただ、それを実現するにはわいらは痛みを受け入れんとあかんやろう。

 

パウエル講演の後、家のローン金利は跳ね上がったで。例えば30年ものの金利は今や6%や。家を皆がますます買いづらくなるやろう。パウエルはこれをやらんとあかんのや。パウエルは人々に怖れを抱かせたいんや。そして消費を抑えたいんや。消費するのをやめようやかなと思わせたいんや。そうしたら経済が冷えて株式市場が下がるのも当たり前や。彼はあなたにそういう意味ではタフにあたるんや。会社も個人も好きなように消費を謳歌したらインフレをやっつけれるわけないやろ。オーバーヒートした経済を冷ますには皆が痛い思いをせんとあかんのや。

 

忘れたらあかんは、パウエル議長はめちゃめちゃ難しいポジションにおるということや。その要因の一つは雇用がとても好調やということや。彼はもっともっと経済を冷やさんとあかんのや。だからパウエルは金曜日、ああいう断固とした決意を表明して、わいはそのことをボルカーモーメントと呼ぶで。ポールボルカーはインフレファイターとして知られとるんや。1979年の8月にFedの議長に就任したんやが、当時のアメリカは第二次オイルショックの影響で深刻なインフレに直面しとったんや。

 

やからボルカー議長は金融政策の操作目標をフェデラルファンド金利から「非借り入れ準備」に変更するとかして、どんどん引き締めを行って、実効FF金利は実に19%まで上昇下こともあったんや。1981年の1月のことや。そしてその前後で二回、経済はリセッションに陥ったんや。失業率は1982年の11月には10.8%まで上がったんやで。やけどボルカーの引締めもあって物価の伸びはどんどん鈍化していったんや。ボルカーの作戦はワークしたんや。やけど当時のアメリカで最も憎まれた男がボルカーやったんや。

 

その時のことを考えるとわいらは今の状態は全然苛烈さは近づいてもないほどや。やけど確かに今のインフレはひどいからパウエル議長は断固として動かんとあかんのや。じゃあ実際パウエルは何が見たいんや?まずはコモディティーインフレに関してやが、彼はコモディティーをあまり気にしてないんや。ほとんどのコモディティー価格は既にピークをつけとる。石油も$120から$80台に落ちて来たりもしたが、わいは$90台半ばというのは石油価格のレンジでも高いところになると思うんや。わいのファンドは大きな石油株のポジションを持っとって、SP500の石油株が占める割合が4%なのに、わいのファンドは8%持っとるんや。

 

銅も木材も全部もう落ちて来とる。こういうのも全部バウンスバックし得るし、その兆しが見えとるかなと思われるものもあるかもしれんが、ここから経済がスローダウンすることを考えるとそんなに再び急上昇することはないんやないか。ロシアは石油を売ってその資金で戦争をやっとって、そういうことも石油価格の上昇に天井をもうけとるんや。

 

コモディティーは別にええとして、めちゃめちゃタフでパウエルが困っとるのが賃金インフレや。賃金が上がることで物価の上昇が許容されるという、インフレにとってはあまりにもダメなサイクルが回っとるんや。パウエルは賃金上昇を何とかしてとめんとあかん。賃金のグロースのピークを確認せんとあかん。雇用もピークをつけんとあかん。それなしには彼が金融引き締めをやめることはないやろう。複数ヶ月ものフラットな賃金、そして失業率が3.5%から4%以上に上がることをパウエル議長は見たいんや。そうなったら皆今より恐怖を抱くやろ。そうや、パウエルは皆に恐怖を抱いてほしいんや。もしかしたら職がないかもしれない、そういう恐れが世の中に出回らんことにはインフレは止まらんで。

 

ただ、最悪なことに、パウエルがそうやりたいと思ってもそれを強力に邪魔してくるやつがおるんや。それが連邦政府や。パウエルは金融緩和をしすぎて、その状況を放置しすぎた。今はもっともっと金融引き締めをやらんとあかん。そう、何もわからずに軽く言うやつにわいはまじで怒りを覚えるんや。ナンセンスや。このインフレはロシアとウクライナの戦争に端を発した供給不足にも端を発しとるし、COVIDもあったし、中国はまだ問題を抱えとるし、サプライチェーン問題もあったし、そしてその上であろうことか、議会がめちゃめちゃお金をばらまいて人々の雇用を促進しとるんや。

 

もう既に大きな賃金インフレがおきとるのに、まだまだ雇用を促進するんや。半導体とサイエンスの補助金の法案、そしてインフレ抑制法案による代替エネルギー分野などへのお金のばらまき。超党派のインフラ法案もあったわけやから、もうえらいことになっとるんや。こういう法案にもいろいろ良いことがあるのがわかるが、タイミングが悪すぎるんや。ハウジング法案で家賃を下げれたりしたら、困っている人が多いのも緩和されるし、家賃の部分のインフレがおさまって、賃金インフレにもきいてデフレ的に働くから、こういうことだけをやってくれるとええんやが。

 

失業率が8%とか10%とかあるんやったら、せめて5%でもあるんやったらこういう法案もええかもしれんが、やけど今3.5%やで?なんでこんなことやるんや?ただただ消さなあかん日が燃え盛っとるのにそれにガソリンをまいとるだけやで。確かにわいらにはもっとええインフラが必要やし、半導体のファウンドリーが必要やし、代替エネルギー分野の進歩が必要や。やけど今はとにかく経済を冷やさなあかん時で、そうしなかったら経済全体がクラッシュしてもともこもなくなるんや。そういうことをパウエルは金曜日に言うたんやろ。

 

さて、ここからパウエルはどうするのか。二つの選択肢があるで。まず怒り狂ってどんどん長期債を処分すること、もしくはどんどん利上げをして長期間高金利を保つこと、もしくはその両方や。そうすることでお金を借りる時のコストがドラマティックに上がって、そしたらいろいろなビジネスで拡張プランが延期になるやろう。ファイナンスが必要な会社はハードな時が待っとるやろう。そしてジョブホッパーにとっても支援的な状況ではなくなるんや、雇用もタイトになるからな。そしてジョブホップが賃金インフレの背後にあるものやから、それが止まらんとあかんということなんや。

 

わいが最近シリコンバレーのCEOとかとしゃべった時は、彼らはもう以前のように労働者を見つけるのが難しいなんてことはなくなったと言うとるんや。去年とは全然違うと言うとるんや。スタートアップの会社とかもファイナンスに苦しんどるし、上場も難しくなっとる。難しくなっとるのはSPACも一緒や。わいは近年IPOしたソフトウェア会社とかはお金が枯渇する寸前まできとるんやないかと思うんや。後はお金を借りにくくなったらフィンテックの会社が困ったりと、他にも多くの会社が困る状況になってくるで。

 

先週の金曜日までは、わいはパウエルの覚悟がどこらへんなのか、経済を大きく冷やしても断固たる決意で利上げをし続けるのかどうか、そこら辺がわからんかったわけやが、金曜日の発言で彼の言葉通り、止まることはないんやと思ったで。そうなったら銀行とかも悪いローンを抱えるんやないかと怯えなあかん。

 

結論やが、もしあなたのポートフォリオの会社が素晴らしいバランスシートを持っとって豊富なキャッシュを持っとるなら、わいは心配してないで。これからもわいはそういう会社は大丈夫やで。高配当株とかも大丈夫や。やけどもしお金を失っとる会社の株を持っとるんやったら、パウエルがあなたに送っとるメッセージは、Fedがバランスシートを縮小しきってしまう前に、たった今そういう株を売れということなんや。

 

 

本当に金融引き締め期ですね。

 

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