こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの10/3のMad Moneyはどうだったでしょうか。
ここまで大きく下落してきた株式市場が、今日は対照的に大きな上がりを見せたで。この背後には何があるんや?答えは、背後には何もないんや。Nothingや。今日は実際今年のベストの日の一つやったんや。ダウは+2.66%、SP500は+2.59%、そしてナスダックは+2.27%やったんや。去年の11月から考えると、そこからの全ての株式市場のラリーは一時的で、それに長期的にのった人は愚か者のゲームにまきこまれたんや。今年のラリーはすべからくフォロースルーがないんや。今年はずっとそんな感じやったのに、今回のラリーは違うんやろうか?今までのラリーと今回のラリーは違って、今回のラリーは長持ちするんやろうか?それとも今までと同じように一時的で、また下落に戻るんやろうか?
それを考えるうえで一つ抑えとかんとあかんのは、今わいらはかなり売られすぎの状況にあるということや。わいがいつもS&P Proprietary Oscillatorをチェックしとるのは知っとるやろ。今日の入りの時点でその数字は-10%だったんや。ものすごく低い数字やで。このレベルの低さだと、遅かれ早かれリバウンドは避けれない状況やったんや。それほど売られすぎの状況やということなんや。今日の終わりの数字でさえまだ-9.25%や。-4とか-5より下の数字は買いシグナルやから、まだまだ売られすぎの状態で買いやということなんや。先週の下落はそれはひどかったで。今日上がってもまだ売られすぎの状態やということは抑えとかんとあかん。
第二に、マーケットの方向性を決める二年債金利について、や。先週この金利は4.35%やったんや。そして多くの専門家が次のレベルは5%やというとったんや。そうなったらもうほとんどの配当株よりも国債を買っとけばええということになるんや。ただ今日は金利は4.11%まで下がったんや。これはかなりのサプライズや。この二年債金利の動向は、将来のFedの動向を予測しとるものになっとるから、すなわちFedが利上げについてのアグレッシブさを抑えるんやないかと見られとるということや。もしかしたら弱い数字が先に待っとるのか?週末のクレディスイスのニュースや、今日のISMの数字が弱かったことも影響したと言われとるで。
ただ、それらのことを抑えたうえで、今日のような日は、こういうドカンというラリーは短命に終わりやすい、そしてそれはなぜかという理由を抑えておいた方が有意義やと思うんや。一年のうちで最も惨めな月の一つである9月が終わって新しい月がはじまった。今年の株式上昇のほとんどはショートカバーによるものや。ショートをしとる人がマーケットの逆流でやばいとなったら、もしくは利益がのって利確しようと思ったが、ショートしとる株を買い戻して、それで上昇相場が生まれるんや。ショートがこれを終わらすまではあまり買い手は入ってこんのや。ショートのポジションがクローズされたらまたぞろショートの人は動き出して株価のショートがはじまって、それでまだ株式市場は下落する、そういうサイクルがあるんや。そのことをわかっとかんとあかんで。
わいは今日の株式市場のラリーというのはただ単に、センチメントがネガティブになりすぎとったその反動以外の何物でもないと思うんや。なぜならファンダメンタルな意味で、マーケットを取り巻く要因は何も変わってないからや。確かに、今朝のISMの数字が弱かったのはサプライズやった。やけど今までどれほど多くの数字が強いインフレを示してきた?ただISMの数字が悪かっただけではFedの強いタカ派姿勢を和らげることは不可能や。じゃあ逆に過去の一時的なラリーはどのようにして一時的なままで終わって下落に陥ったんや?それを見ることで今回のラリーが短命かどうかわかるというものや。
まず下落の要因の大きなものの一つがロシアとウクライナの戦争や。ヨーロッパの国々がひっくり返ったんや。ヨーロッパの国、特にドイツとかはエネルギーをロシアの天然ガスに依存しとる。環境を大事にしようとするあまりにそういう事態に陥ってしまったんや。環境問題活動にミスガイドされてしもうた。そういう動きがロシアがどんどん自国のエネルギーを人質にとる作戦を可能にすることになるとは気づかんかった。ざっくりいうとヨーロッパの経済の首根っこはロシアに握られとるも同然や。いかにイデオロギー的にウクライナを応援しても、エネルギー依存は変わらん。ここから寒い冬がやってくる。エネルギー問題はリアルイシューや。
下落の要因の二つ目の大きなものは中国や。本当に多くのテクノロジー会社が中国市場に、そして中国経済に依存しとる。ということは、中国がゼロCOVID政策でエンドレスにロックダウンを繰り返すと、いちいちテクノロジー会社が打撃を受けるということや。彼らはわいらのmRNAワクチンを使うことを拒否して、彼ら自身の質の低いワクチンを使うことに固執しとるからこういうことになる。基本的な中国の方針は今のところ何も変わってないで。もうここ何回もの四半期に渡ってわいがテクノロジー会社の決算を聞いて感じるのは、いかに中国の完全にオープンできない状況がいろいろな会社の、特にテクノロジー会社の利益を削っとるかということや。ラリーがおこった日の次の日はいつも、いろんなアナリストがテクノロジー会社の格下げをやって、予想利益のカットとかダウングレードをやるんや。先週のマイクロンの決算だって良くなかったんや。そういう状況やとなおさらなんや。
そして後は、最も大きな要因である、インフレや。賃金と食品とハウジングや。WFHや。何か一つでも先週から変わったことはあるか?無いやろ?もしかしたら金曜日の雇用統計で弱い時給が発表されたら、賃金インフレの緩和が見えたねとなるやろうが、そしてそうなったら今日の株式市場の上昇も正当化されるやろうが、もしくは失業率が3.4%から4%に上がっとったら、Fedの姿勢も和らぐやろうから株式市場も上がってええやろうが、わいは賃金インフレは未だにすごくて、失業率は変化なしという結果やと思うんや。そうなったら今日の上昇は何やったんやという風になりかねないで。食品価格もまだまだ落ちてこないんや。
ハウジングは落ちて来とるという報道もではじめたが、やけどパンデミック前に比べたらめちゃめちゃ高い水準であることに変わりはないで。家の材料のコモディティーの値段は落ちとるんやが、ハウジング会社は常に人手不足で働き手を探しとる。人手不足の状況は彼らの賃金を高くするし、家の供給が少ないと家の値段も下がってこないんや。Fedが望んどることの逆や。ただいいニュースとしては、ローン金利がどんどん高くなっとるから、ハウジング会社は家の値段をどんどんディスカウントしとるということなんや。わいは近い将来ハウジングのインフレはやっつけれると思うんやが、ただ多くの地域で単純に家の数が需要に足りていないという状況がおこっとって、例えばローン金利が7%でもまだまだ家の需要は高くて、値段は高いんや。
さて、後コモディティーに関しては、石油価格が上がっとる。OPEN+の減産のニュースもあったが、もし石油価格がこのまま上がり続けたら株式市場の上昇はクラッシュするやろう。結論やが、ロシアとウクライナ、中国、WFHインフレの状況は悪いままや。そして今石油が間違った方向にいこうとしとる。このことはどういうことかというと、今日のラリーは一時的な、ただセンチメントが極端にネガティブになりすぎたことへの揺り戻しなだけで、このラリーは長く続かんかもしれんということなんや。ということは株式市場が上昇して、売られすぎの状態が緩和されるにつれて、利確することで現金を確保して、次の下落に備えなければあかんということや。
やっぱり上昇は一時的なんでしょうかね。
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