こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの12/1のMad Moneyはどうだったでしょうか。
悪いニュースはええニュースやと言うてきたやろ。経済にとって悪いニュースは株式市場にとってええニュースやと。わいがその格言をわいのキャリアではじめて聞いた時、なんて馬鹿げたことを言う奴がいたもんやと思ったもんや。なんで皆にとってめちゃめちゃええニュースが株式市場を痛めつけて、皆を失業に追い込むようなことが株式市場にとってええニュースになるんや?と訝しく思ったものや。やけどやっぱり今のような状況ではこの言葉は真実なんや。今日だってそうやで、ええニュースがあったから今日はダウは-0.56%、SP500は-0.09%と下落したやろ。ナスダックは+-.13%と上がったんやけどな。なんでこんなことがおこるんや?
なぜならばということでいうと、Fedはオーバーヒートした経済を冷やさんとあかんからや。経済が好調やったら彼らは利上げをもってわいらを痛めつけるんや。やけど逆に経済が傷んどるというニュースがあったら彼らはわいらを痛めつけなくてもええから株式市場は上がるんや。だから今は悪いニュースが来たら買いの好機ということになるんや。ただ、ここで問題なのは、Fedは何をいいとか悪いとか判断するかということや。これが大きなミステリーやろ。いつ痛みをどのぐらいもたらすのかをどうやって決めとるんや?
この点に関しては率直に言うて、ほとんどの人が考えとるより、下手したら多くのプロフェッショナルが考えとるよりも、物事は複雑なんや。だからわいはここでそれをあなた達に説明して、あなたのポートフォリオの管理にその視点を役立ててもらいたいと思っとるんや。まず、リアルな世界でいいこと、そしてだからこそFedにとって悪いことからはじめようやないか。わいらの中央銀行はとにかく物価が異常に高く上がってほしくないんや。なんでかっていうとわかるやろ?多くの人が、物価が給料の伸びよりも上がってしまうと困るからや。
いろいろな指標が人々の消費や物価を測っとる。賃金の上昇具合もはかっとる。明日はその最たるものがあるで。雇用統計や。非農業部門の雇用者数とか時給の推移がめちゃめちゃ注目や。インフレが過熱しとったり経済がオーバーヒートしとったら、Fedは利上げをするという行動をおこさんとあかん。このことはほとんどのビジネスや株にはネガティブや。今58%のアメリカ人が株式市場に関わっとるとされとる。今年はそういう人たちはいきなりめちゃめちゃやられたりしとるんや。Teslaを大きくもっとる人もおるやろう。今年に限ってはそれはミステイクやったということになる。ただこれは今のところいう意味や。上がったら意味が文字通り逆転するからな。
まあでもとにかく、多くの人が株式市場にExposureがある。ただ株式市場に最もかかわりのある人たちというのは、スーパー富裕層や。そういう人たちは少々株が下がっても別に困らん。したがって、Fedも基本的には株式市場にそれほど忖度無しに動けるというものや。マネーマネジャーは阿鼻叫喚やろうが、Fedにとってはそれはメジャーな注目点やないんや。多くの人がそのお金をインデックスファンドにいれとって、ただ多くの人は積み立てでそこにいれとるから、一時的に下落しても後で取り戻せればそれで大丈夫や。最も危ない人はお金を借りてまで短期で株が上がる方に賭けとる人や。わいはこういう人には同情しないんや。
トランプ大統領は株式市場の動向をめちゃめちゃ気にする大統領やった。そしてその動向を操作したがる大統領やった。その結果リアルな経済が良かったかどうか、それはどうやろうか。翻ってバイデン政権は株式市場のことをあまり気にしないんや。わいは別にここで政治のポリシーがどうとかいうことを語るためにおるんやないで。重要なのは今ワシントンで重要な政策決定関わっとる人は誰も株式市場に重きをおいてないということや。株式市場が下がった?だったら消費も下がるんやないか?だったらええやないか。こうやって思っとる人ばっかりや。
そういう人が重視しとるのはとにかくデータや。インフレがどれぐらい過熱しとるのか、もしくはおさまっとるのかのデータや。多くの一般庶民にとって物価の上がりがあまりにも急激だったら、それこそが大きな問題やととらえられるんや。たしかにFedはめちゃめちゃパワフルやが、彼らは主に利上げをすることしかできん。利上げしたら皆がもっと貧しくなって、物価も下落するんや。Fedは利上げをするぞという雰囲気をつくりだして、恐怖の雰囲気につなげることができる。利上げをしたら個々の会社は雇用を抑えて、将来への投資を抑えんとあかんからな。
そしてそれが今おこっとることは。大きな製薬会社とか物価をコントロールできる消費者製品会社とか、あとはあなたのお金を短期債で運用するだけで大きく儲けることができる銀行を別にして、多くの会社は利上げで勢いを失くしてしまうんや。ただその中で、わいがもう随分前から繰り返し言うとる通り、リアルに物を作ったり売ったりして、それで実際に利益をあげて、その利益を株主に配当とか自社株買いの形で返している会社が、今のような状況でも良くやるんや。
例えばファイブビロウの決算を見たか?既存店売上高が予想より落ち込まなかったばかりか、EPSは予想を大きく上回って、ガイダンスも大きく引き上げたやろ。今日株価は16.5%も上がったんや。今の状況で彼らほど良くやっとるリテールは少ないで。この株は、今のマーケットの状況でどういう株がええのか、どういう株がわいが好きなのかを端的に表しとるような株や。Fedはまだまだこれからも利上げを通してマーケットに恐怖を伝え続けることができる。極端な話、19-20%まで利上げをしたことすらあるんや。経済にダメージを与えて物価を下げたければそこまでできるんや。そうなったら多くの会社はビジネスの拡張プランやなくて縮小プランを練り始める。成長を諦めてキャッシュを貯め始める。
実はこういう動きはもう見られ始めとる。そしてそのことをパウエル議長もわかっとる。彼はここから、更なる早すぎる利上げをしたら、あまりにも経済における打撃が大きくなることを理解しとる。それが昨日の彼の講演に現れとる。ただ問題は、このことはFedの他の委員はどう思っとるのかということや。今経済にとって醜いニュースが多く流れとるが、それはFedにとってはええニュースなんや。インフレとの戦争に進展があるということやからな。
Fedはあなたのポートフォリオが沈もうがなんだろうが気にしないんや。だから今のような時にはあなたは株にいれとったお金の一部は債券にまわしたりせんとあかんのや。昨日マーケットがめちゃめちゃ上がったのは、多くのFedの委員はタカ派でもっと経済を痛めつけんとあかんと公言しとる一方で、パウエル議長は柔らかい姿勢を示したからや。繰り返すが多くのFedの委員にとってあなたの株が下がろうが知ったことではないんや。あなたの株の価値を重視しとる委員なんておらん。ただわいら投資家サイドとしても、Fedには物価をコントロールしてほしくて、どのレベルやったらコントロールできるのか知りたいんや。
この前のHormel Foodsの決算の時のCEOの言葉を聞いたか?誰であろうと原材料コストやハムの値段をコントロールできる人はおらん。Fedもそういう意味では同類や。やけど、確かにFedは人々がスパムを変えない程貧しくさせたくはないんやが、やけどインフレの過熱ぶりによってはそれもわからんのや。やけどFedの今のはっきりした仕事は食品会社を傷めつけることでは決してなくて、Speculativeなものを痛めつけることや。馬鹿げとるSPAC株とかIPO株とかを、SECも取り締まりができなくてウォール街の自浄作用も働かない有象無象のSpeculative株をやっつけることや。今まで資産を株式市場でつくるのに値しなかった会社からその資産を取り上げることや。
FedはFTXの破綻以降、仮想通貨関連に関してもはっきりとくぎをさしとる。仮想通貨ファンよ、わいはもうはっきりと反目や。すまんな。わいは真実が好きや。わいはきちんと自分の頭で考える。わいの今の思考は仮想通貨はあかんということや。Fedの考えとることに反して政府は多くのお金をばらまいて仕事をつくる方向にお金を出しとるが、そういうことをFedはコントロールできんが、それは戦争とかも同じことや。ロシアとウクライナの戦争で肥料が40%上がってもFedにはどうしようもできんやろ。そしてコントロールできんことに関してFedは何も言わん。わいはもっと踏み込んで言ってほしいと思うんやが、言わんのや。だからわいらがFedの気持ちを汲み取って行動せんとあかん。
そういう状況やから今の状況は長いわいのキャリアの中でも有数の難しい状況や。特にここ15年間では難しい状況や。いろいろ言うてきたが、まとまらんかもしれんが、それは今の状況がそうやからや。結論やが、スーパータカ派のFedの委員が、5-7%の利上げをしたいという委員が黙らない限りは、まだまだ次の四半期もどうなるかわからんから株の良し悪しに集中しづらい状況や。わいが株式が好きなことはしっとるやろ?だからわいは株式市場から退場することはないが、まだまだ本腰をいれにくい状況や。その上で、昨日パウエル議長は株式市場の悲観論者を黙らせたんや。わいにとってそれは株式市場にとっての青信号や。ただ、まだまだ予断を許さない状況や。パウエル議長がSpaculativeな株をやっつけて、不当にため込む者や暴利をむさぼる者や無能な者をやっつけて、かつ他の部分の経済を破滅させることなくインフレ戦争の勝利を宣言できるまではな。
まだまだどうなるかわからない状況ですね。
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