こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの12/5のMad Moneyはどうだったでしょうか。
今日は大きな下落の日になったな。ダウは-1.40%、SP500は-1.79%、そしてナスダックは-1.93%やったんや。先週末の雇用統計が強かった、それとほとんど似たようなニュースで、金曜日は持ちこたえとったマーケットが一転して崩れたんや。ISMが発表した11月の非製造業総合景況指数が、市場予想に反してめちゃ強かったんや。わあこれはもうあかん、マーケットは売りモードや、自分も全部売り払ってマーケットから逃げなければ、そう思う前に、背後にあることを知っておこうやないか。
Fedはきちんとしたプランを持っとるんや。賃金を安定させて、食品や他のものの物価も安定させて、きちんと一般庶民にも家や車に手が届くようにしたいんや。プランは揺るがんのやが、それを遂行するのはハードで難しい仕事なんやけどな。今経済はまだホットすぎる。お金をありとあらゆるシステムであふれとる。そして政府も個人の家計もまだまだお金を使いすぎや。当たり前やけどFedは連邦政府の予算をどうにかする権限はないから、そこのところはどうもできん。
今のシクリカル株の強さについてはわいは語ってきたやろ。インフラ法案で政府がどんどんお金を出すわけやから、その関係のビジネスは火を噴いとるし、後は航空宇宙分野は好調で、それはポストCOVIDの旅行需要の強さに支えられとる。航空機は不足しとって、だからBAは株価が上がっとるんや。今日はマーケットがひどい日やったのに、こんな日でも+1.22%も上がっとるんや。
Fedのインフレとの戦争において、進展は見られとるんやが、まだそれは十分ではないのかもしれん。先週の強い雇用統計や今日のISMの強い数字を見ても、そのことをうかがうことができるで。じゃあ今何が悪いんや?Fedがうまくいっていないなと感じとるところはどこなんや?今日という日を機にきちんとおさえておこうやないか。要点を四つ挙げとくで。
まず第一点やが、まだ十分な数の人が労働市場に戻ってきていないということや。COVIDの時多くの人が解雇されたり働くのをやめたりしたんや。そのうちの多くの人がアーリーリタイアに入ってしまったりしたんや。年金を早くから受け取るともらえる額が少なくなるやろ。それでもええわということで、これまでよりも早くリタイアしてしまっとる人が多いんや。それだけでなく、COVIDを機に働くのを止めてしまった人は多くて、わいはこれはリアルな問題やと思うんや。
特にトラックドライバーとか、特定の職業では若者があまり魅力的だと思わなくて新規労働者の流入が今一な職業も多い。COVIDの時よりはもちろん労働者は戻って来とるんやが、まだまだ十分じゃないことが多いんや。そしてこのことが賃金上昇の大きな要因になっとるんや。
第二点目やが、求人と就職希望の職種の間にそれはそれはひどいミスマッチがあるんや。例えばエンジニアを見てみようやないか。インフラ法案で建設系はブームしとって、それぞれの分野のエンジニアが大量に必要や。航空機のエンジンをつくる人とかトラクターの運転手とかクリーンエナジー関連のエンジニアとか、とにかくエンジニアが大量にいるんやが、めちゃめちゃ不足しとるんや。多くの場合、こういうエンジニアが使い物になるにはきちんと長期間人々を訓練せんとあかんかったりするんや。
なり手が少ない場合、こういう人たちの給料は上昇の一途やで。一方でさっきも言うたが、なんで皆仕事に戻ってこないかというと、アメリカ人が以前よりもリッチになって、その逼迫性がないということも言えるんや。Bank Of AmericaのCEOのBrian Moynihanも、アメリカの家庭の家計状態はええと言うとったやろ。COVIDの二年ぐらい、わいらは全然支出をせんかった。だから皆リッチにキャッシュをもっとったりするんや。こういう状態がFedの賃金インフレとの戦いを難しくしとるんや。
第三点目やが、コーディングとかする人が多すぎるんや。すなわち、エンタープライズソフトウェアのエンジニアが多すぎるんや。あまりに多くの人がソフトウェア会社で働きすぎなんや。Metaとかは多くの人を解雇すると発表したわけやが、まだまだ多くのテクノロジー会社が雇用を守っとって、今までのええ時代は終わったと身につまされてない会社が多いんや。Salesforce.comを含めて、ハイプロファイルなソフトウェア会社で皆働きたくて、そしてそれらの分野のエンジニアは高給とりが多くて、多くの場合は株式連動の報酬とかもあって、昨今株式が下がっとるからそれを埋め合わせるために賃金を上げて、みたいな、賃金インフレがおさまらないようなサイクルが回っとるんや。
今のソフトウェア会社のCEOは未熟な人も多くて、今のような時にいつ人々を解雇しなければいけないのか、わからんかったりするんや。もう一年以上前に、売り上げ成長だけを売りにしてたらだめで利益を出さんとあかんということが明らかになっとるのに、まだまだ方向転換してない経営者もおるんや。株価が70%とか下がっとっても動きののろい経営者が多くて、まだまだ株価は簡単に10-20%は下がり得るやろう。
わいもドットコムバブルの時に会社、The Street.comを上場させたから状況はよくわかるで。めちゃめちゃお金を集めたんやが、最終的には多くの人の首を切らんとあかんかったんや。それは厳しい経験やったで。そしてこの経験に関係するのが、第四点目なんやが、まだまだ人々は、もらうべきよりも高い給料をもらっとる人が多いんや。
SPACとかIPOとかで多くの会社がどんどんお金を集めて人々を高給で雇用して、今は苦境に陥っとる会社も多いが、やけどまだまだ高給に値しない人が高給をもらっとる例は多いんや。こういう、お金を集めるに値しないところからお金が抜けていくのは時間がかかるんや。多くの会社がまだまだリッチで、キャッシュも豊富に持っとるから、無理に利益を出して株価を支えなくていいということもあるんや。
Fedは彼らを強制的にビジネスから締め出すことはできん。利上げができるだけや。そういうのが効いてくるにはまだまだ時間がかかるんや。まだまだこういう会社からお金が十分に抜けているフェーズじゃないんや。多くの会社がまだだれ一人も解雇してなかったりするやろ。Fedの締め付けが強く長くなって多くの会社に影響が出てきたら、それはそれで経済がひどいことになるんやけどな。
今あげたようなことは別に今日はじまったわけやない。ということは、今日の株価下落だって、先週おこっとってもおかしくなかったということや。なぜか雇用統計の強さにはマーケットは耐えたが、ということは日々の株価の動きをおうことはそれほど重要やなくて、わいらは今言うた四つのことを分かった上で、いつ人々は大部分が労働市場に戻ってきたりするのか、いつお金を失っとるテクノロジー会社がもっともっと解雇をやるのか、そういうことを注意深く見とかんとあかんのや。
そしてわいは変化の時というのは今まで思われとったよりも早いかもしれんと思うんや。もっともっと大規模な解雇がいろいろな会社から発表される時は、思っとったよりも早いかもしれんのや。クリスマス後のいつかや。その兆しはもうここ3-4週間で見えとるんや。心配せんでも最終的にインフレとの戦争はFedが勝つようになっとる。ただわいらは我慢強く手堅くその時を待たんとあかんということなんや。
結論やが、今説明したようなことははっきりととらえるのが難しかったりするが、でも大事なことは今のマーケットはFedに大きく影響されとって、Fedはインフレとの戦争に最終的には勝つが、その過程ではFedは金融引き締めを止めることはないということや。まだまだ経済の痛みが顕在化するまではFedは止まらんで。まだまだその時やないんや。ただ今まで思われとるよりもその時期は早いかもしれんとわいは感じるんやけどな。
下落が厳しい。。。
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