こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの3/10のMad Moneyはどうだったでしょうか。
昨日言及したSVBの件やが、ついにSVBがカリフォルニア州の金融保護当局によって閉鎖されて、破綻ということになったな。アメリカ史上二番目に大きな銀行の破綻で、過去10年では最大の破綻や。ということで皆に恐怖の波が襲うのは当たり前や。だから今日も時がたつにつれて株価が下がっていき、ダウは-1.07%、SP500は-1.45%、そしてナスダックは-1.76%と大きく続落した日になったんや。皆の恐怖はそれはそうやろうと思うで。これが表ざたになるまでわいはこんなことが、シリコンバレーで最も大事な銀行におこっとるとは思ってなかったんや。わいはFedもこのことを捉えてなかったと思うで。
このことがこれからどのような波及力を持っているのか。それともこれはシリコンバレー局所的なことなだけなのか。まだ誰にもわかってないんや。SVBの破綻でそこにお金を預けとるテクノロジー会社はお金がどうなるのか。例えばROKUは会社の現金の26%にあたる5億ドル程度のお金をSVBに預けとったんやが、そのお金がどれぐらい返ってくるのか全然わからないとROKUは発表して、保険にカバーもされていないということで、ROKUの株価は時間外で大きく下がっとるで。
そしてこういうSVBのように立ち行かなくなる、テクノロジー会社偏重の銀行がこれからも現れたら、それはその銀行や他の銀行だけでなく、テクノロジー会社にとっても大きなマイナスが波及するということで、そしてそもそもそういう恐怖が、会社の資金を銀行から引き上げさせる原動力となって、その影響がどんどん広がっていくことになるんや。
ゴキブリが一匹台所におったら何十匹と裏に隠れとるというやろ。今まさにSVBの破綻でつぶれとる会社があるかもしれん。そうならどれぐらいあるのか。こういう状況になったら、特に強い経済がその会社のビジネスに重要な株からどんどん売られていくんや。この銀行の破綻だけでリセッションが引き起こされることがないと誰が言える?
まあでもそうやって勝手にどんどん考えて不安だけにとらわれるのをやめて、きちんと考えようやないか。そして逆にこのSVBの破綻がいい方向に転がることがないのか考えようやないか。一つそういうことがあるんや。誰もこのことがいいことなんてことは微塵も言うてないわけやが、わいはあえていいたいで。SVBはベンチャーキャピタルもそれが支援しとるスタートアップも全部をつなげとる役割をしてきた。だからこれが無くなったらそれは大きなロスなんやが、やけどわいは実はこれがシステミックな、全体に波及するような問題やとは思ってないんや。
今おこっとることはそもそもテクノロジー会社の不振がおこしたことで、それは経済を冷やさんとあかんFedにとっては思惑通りで、ただダメだったのはコミュニケーションのところだけやという見方もできるんや。SVBのバランスシートはFedが利上げをするたびにどんどん悪くなっていった。悪いローンがどんどん増えていった。資金繰りが厳しくなったテクノロジー会社は今IPOウィンドウが閉じとることもあって資金調達が困難や。それがSVBに預けとるお金の引き出しに拍車をかける。
でも今皆が驚いとるのはそれが水面下でどんどん進んでわいらにその状況が見えてなかっただけで、おこっとることは普通になるべくしておこったことやと考えることもできるんや。テクノロジー会社もSVBも今までOKのふりをしとっただけなんや。やけどそれはFedが意図したことでもある。程度の問題は残るけどな。ということで、今のキークエスチョンは、FedはSVBの破綻を目にしてもこのまま利上げを続けるのかどうかということや。
わいはFedが利上げを続けることは手堅い方法やとは思わんで。ここからまた利上げ幅を加速させたりしたら、それこそこれから更に何がおこるのかわからなくなるで。もちろん今日のマーケットのネガティブな反応は当然のことで、銀行の破綻が悪いことなのはそうなんやが、やけどわいが言いたいいいことというのは、これは利上げがきちんときいとる証拠であって、しかも銀行の破綻ほどデフレ的なことがないということなんや。その点をとりあげれば、インフレと戦っとるアメリカにとってはポジティブなこととも言える。
パウエル議長は確かにアメリカ経済に打撃を与えたかったんや。やけど彼は立ち直れないほどの打撃を与えたかったわけではないで。そして、今日はリセッションでも良くやるようなディフェンシブ株も含めて全部の株が売られたが、わいはディフェンシブ株は買われるべきやったと思うんや。わいのファンドはむしろ今日はちょっと買ったんや。今日の買いは小さめにしておいたんやが、月曜日にはもっと大きく買っていこうかなとも思っとる。そういうことも踏まえて、来週のゲームプランを見ていこうやないか。
月曜日はやっぱり、SVB破綻の影響が週末をはさんで月曜日にどう出てくるのかということに注目や。幅広いグロースエコノミーがやられると皆見るのかどうか。やけど一方でFedのインフレとの戦争は前進して、それは幅広い種類の株を逆に助けることになるかもしれんのやで。Fedが利上げを躊躇したらどうや?それも幅広い株にポジティブやろ。わいは過去に利上げのしすぎで経済があまりに大きな打撃を受けてしまったケースをFedが繰り返したいと思っとるとは思わんで。今物事を落ち着かせる一番いい方法は、想定されとるよりも利上げのペースを緩めることや。
さて、SVBの破綻でインパクトが吹き飛んでしまったが、今朝の雇用統計の発表では、非農業部門の雇用者数が予想より大きかった一方で、失業率は上がって、賃金の伸びが鈍化したんや。このことだけでも、今月のFOMCでFedが0.5%の利上げをするとは考えづらくなったかもしれんで。そしてSVBの破綻で最もオーバーヒートしとったテクノロジーセクターの不調があからさまになったということで、Fedがどう動くのか注目や。SVBの破綻は短期的には悪いことやが、長期的にはプラスかもしれん。
そういう意味では火曜日に発表があるCPIも大注目やで。強い数字やったらあかんが、弱い数字やったらFedが強い利上げすることを更にためらう要素になるやろう。ということで、このCPIの発表はこの週で最も重要なマクロの数字やから注目せんとあかん。後は火曜日はLennarの決算発表もあるで。今のハウジング市場の状況がわかるで。今日とかは債券金利が下がって、そうだとローン金利も下がるやろうから、その動きはLennarにはプラスやが、Fedにはマイナスや。ハウジングインフレがおさまらんとあかんからな。どうなのか注目や。
水曜日はまずAdobeの決算発表があるで。最近のGenerative AI、ChatGPTとかについてどうなのか注目しとるで。わいは以前ほどこの株には熱狂的ではないで。更にFive Belowの決算発表もあるが、わいはこの会社がまだまだすきやで。経済が厳しくなってくるとこういう安いものを売る会社はええやろう。そういう意味では木曜日に決算発表があるDollar Generalにも注目や。木曜日の引け後はFedexの決算発表があるが、これにも注目や。
金曜日は鉱工業生産指数とか設備稼働率の発表があるが、これらにも注目なんやが、やけどSVBが破綻した前と後では別の世界になっとるから、こういう発表は破綻前の数字やということを踏まえながら見ないとあかんと思うで。例えこれらの数字がホットでもパウエルはじゃあ利上げをアグレッシブにしようとはならんやろう。
結論やが、SVBの破綻は諸刃の剣や。悪い面もあればいい面もあるということを認識しようやないか。
銀行破綻という字面のインパクトはでかいですよね。
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