こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの3/16のMad Moneyはどうだったでしょうか。
ここのところの銀行破綻のニュースで、どこまで状況が悪くなるのか、そして悪くなったらこの先どうなるのかという話ばかりが飛び交っとる。もし銀行破綻がここで食い止められて状況が上向いたらどうなるのかということに関してはまだ十分に議論されてない。特に、この銀行破綻でFedが従来想定されとった利上げができないんやないかとなったら猶更や。わいは来週のFOMCだって、0.5%の利上げということはもう無いと思うで。銀行破綻の連鎖、そしてそれに伴う中小企業の倒産の連鎖をおこすわけにはいかんからな。
そもそもこの銀行破綻はFedが急激に利上げしたことに起因する。全てではないにしてもな。来週のFOMCでもし、Fedが0.25%の利上げをして、これがもしかしたら最後の利上げかもしれんことを匂わせたらどうや?可能性としては利上げがないことすらあり得るで。この日、ヨーロッパ中央銀行は0.5%の利上げをしたが、そのことでアメリカも利上げをとめるわけにはあかんのやないかと心配する必要はないで。ECBの主要政策金利はこの利上げで3.5%になったが、今のアメリカの金利と比べるとまだまだ下なんや。
Fedがハト派のトーンを打ち出せば、それは株価にとってはとてもポジティブなことや。やけどそれはどういうことになるんや?こういう時に頼りになるのが歴史や。過去を紐解こうやないか。だけどそんなに大昔のことを見たってしゃあないやろ。だから前回のことを見てみようやないか。前回Fedが金融引き締め姿勢を転換したのが、2018年の終わりから2019年にかけてや。
その時の時点までにFedは三年かけて徐々に金利をあげてきたんや。そしてパウエルがFedの議長に2018年になってから、彼はこの年に四回も利上げをした。そしてかなりタカ派の発言を繰り返したんや。今のような状況と比べたら全然インフレも大したことなかったのに、や。パウエルのタカ派姿勢によって、2018年の第四四半期にSP500は高値から20%も下落した。そしてクリスマスの直後にボトムをつけたんや。
わいはこのクリスマスのことを良く覚えとるで。株の大きな下落にもかかわらずバケーションをとっとったんや。バケーションは大切や。ただこのクリスマスの直後からクリアにパウエルは変節をしたんや。新年に入ってトーンを明らかにハト派にした。急激に利上げをするのをやめたんや。そして一月の終わりごろにはもう利上げはないという風になって、そしてその年の8月には実に利下げがはじまったんや。そしてその年は三回も利下げがあった。そして2020年のCOVIDの年に突入していくんやが、それはまた違う話や。
ここで重要なのは、Fedがタカ派からハト派へ姿勢を転換した時は、Fedはあなたの敵から友達に蔵替わりするんや。そういう時は例外なく、いつも株式市場にプラスなんや。Don't fight the fedや。Don't fight the tapeや。2019年はダウは+22%も上昇した。SP500は+29%で、ナスダックは実に+35%やったんや。もちろんセクターごとに上昇具合は全然違ったで。この2019年にどのセクターが良かったのか見ていこうやないか。
一番良かったセクターはITで+53.7%や。そしてIndustrialsが+34%、Financialが+31.7%、Consumer Discretionaryが+30.1%と続く。Healcareが+29%で、これはだいたいSP500と同じや。こういう動きは理に適っとる。Fedがタカ派で株価が急落した時はテクノロジー会社から大きく落ちていったからな。金利が上がる状況下では特にテクノロジー会社において将来の利益が食われてしまってダメなことになるからな。
テクノロジーセクターの中でも、半導体と半導体製造装置の株の上がり方はすごかったで。そのセクターは+92%やったからな。なんてこった。やけどだからこれらの株はここのところでも上がっとるやろ。ソフトウェア株も+50%と良かったで。こうやって見ると、今週なんでナスダックがダウやSP500を凌駕したのかわかるやろ。Fedの姿勢転換が迫っとると思う人はまさに今テクノロジー株が買い時なんや。物事はかようにシンプルや。
ただ全てのテクノロジー株がおしなべていいと言っているわけではもちろんないで。きちんと選ばんとあかん。わいはずっと前から言うとるが、利益を出さずに売り上げ成長を売りにするような会社は今だって買ったらあかんで。利益を出していないどんな株も今お薦めすることはできん。あとは競合がひしめいとるエンタープライズソフトウェア会社とかも危ないで。
何がいいかというと、シニアなグロース株や。巨額の利益をあげとって、グロースもある会社や。特に今はまだFedがこれからどういうことを発表するかすらわからんから、できるだけ安全にいかんとあかんのは当然や。金利引き下げ局面に入ったら利益を出していないテクノロジー株もええかもしれんが、わいはまだ、すぐに利下げがあるとは思ってないんや。
2019年は工業株も良かったんや。わいは今回のパターンとしては、今熱い航空宇宙分野の輝きが続くと思うで。そして一兆ドルのインフラ法案からのお金も降ってくるからええと思うんやが、やけど今回はピュアなシクリカル株を盲目的に持つのは気をつけた方がええで。例えは今スティール株を持っとったら傷ついとるやろ。
2019年は金融株が三番目にいいパフォーマンスやったんやが、今回はこれはあかんのは明らかや。銀行破綻でごたごたしとるのに、わざわざこのセクターで火中の栗を拾いに行くことはないで。ただハイクオリティーな、安全な銀行株を下落に際して少しずつ拾っていくのはワークすると思うで。JPMorganとかWells FargoおかMorgan Stanleyとかや。American Expressもええかもしれん。ただ買うにしてもゆっくり、ちょっとずつやで。まだこのセクターが落ち着くには時間がかかると思うからな。
最後に、2019年で四番目にいいパフォーマンスだったのが、一般消費財セクターや。Fedが金融引き締めをやめたらこのセクターがわいは好きやで。ただ繰り返すが、全部の株がええわけではない。2019年にベストだったのはTargetや。94%も上がったんや。ここのところ決算が連続して冴えないから、今お薦めするかというと難しいけどな。ただ在庫の状況具合ではええかもしれん。あとはChipotleとかBest Buyとかが2019年は二位と三位で良かったんやが、わいはCMGは今も好きやで。BBYはPCの不調があるから今回はどうやろうか。
あと最後に言っておきたいのが、カジノ株も2019年にパフォーマンスが良かったんや。わいはそれは今回もええと思うで。まだまだポストパンデミックからの旅行熱の高さは続いとる。わいのファンドはWYNNを持っとるが、長期では敗者やが最近は勝者になっとる。
2019年にパフォーマンスが良かった個別株のベスト8を一応見ておくと、Enphase、Solar Edge、AMD、Teradyne、Paycom、Insulet、Lam Research、Generacという風になっとる。わいはEnphaseは今回もワークし得ると思うで。Lam Researchは半導体製造装置の業界でわいはベストやと思うで。AMDも最近上がっとるやろ。まあでもこれは2019年のことやから、今とは違うから鵜呑みにするんやないで。
そもそも2019年と同じパターンが2023年に繰り返されるかどうかはまだまだわからん。ただ、一般的に言って、Fedがピボットをしたら株式市場もピボットするんや。そうしたら今までやられてきたセクターは輝くかもしれんのや。各セクター特有の事情もあるやろう。例えば半導体セクターは過剰在庫問題がようやく無くなってきとるからええんや。
結論やが、Fedの姿勢が変わったらわいらは全く新しい株式市場を目にすることになるやろう。ただFedが姿勢転換をするのか、そうならどれぐらいなのか、それはこれからますます注視していかんとあかん。まずは来週のFOMCに大注目や。ただ、Fedの姿勢が変わったら歴史は株式市場が上やと言うとるんや。
FOMCに大注目です。
記事に価値を感じていただけた場合、Amazon JapanもしくはPayPal経由で投げ銭いただけると励みになります。
応援よろしくお願いします。