こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの4/3のMad Moneyはどうだったでしょうか。
地方銀行よ、ありがとう。こんなに銀行危機を煽ってくれて。Fedはアグレッシブな利上げをできなくなってしまったのは銀行危機のおかげや。銀行危機でクレジットがどんどんタイトになり、それは前にわいが言うたように、まるで1%の利上げの効果があるかのようなんや。もしかしたらもっと高い利上げに値するかもしれん。だから先週の金曜日まで、株式市場において今年の第一四半期の終わりが盛り上がって、いい四半期のしまりかたになったし、今日もそこそこええ日になったんや。ダウは+0.98%、SP500は+0.37%、ナスダックは-0.27%やったんや。
わいはさっきの冒頭のようなことを言うとは当初思ってなかったんや。銀行危機よ、ありがとう、なんてな。だってどうにかなるんやないかと思っとったから。銀行だってバカじゃないわけだから、いろいろ交渉したりして資金繰りをなんとかするやろうと思っとったんや。ただ銀行によってはあまりに状況が悪いものがって、多くのいけてないアカウントがてんこ盛りだったりする。いろいろなものが複雑に絡みあっとる状況ですっきりと解決とはなかなかいかん。
SVBの破綻はまるでクラウンショーみたいやった。だって結果的にこれが株価を大きく押し上げたといえるんやから。直接的にネガティブなインパクトを被った人はかわいそうやが、まるでSVBが道化の役をして、株式市場全体の上昇に一役買ったかのようや。あの、銀行の中でも王者のJPMorganでさえ、無傷とはいかん。ETFを通してというのもあるが、銀行はある程度ひとまとまりにトレードされとって、全部が悪い株価の動きなんや。
そもそもインフレが過熱しとってFedは利上げを通してそれをやっつけにかかっとった。そして利上げによって経済を冷やしたかった。そしてそれはある程度ワークしていた。ただ問題は、賃金インフレはしつこくてなかなかやっつけることができなかったんや。じゃあこの銀行の破綻でそれが変わったんか?例えばSVBを例にとってみても、SVBの破綻はスタートアップのテクノロジー会社に多大な影響を与えた。それはまわりまわって賃金を下げることになるか?それはわからんで。普通はテクノロジー会社は人々を解雇する時に気前よく何カ月もの手当を与えるんや。皆それで豪遊して、しかも皆だいたい引く手あまたやったりするから、他の会社に高給でまた引き取られるから、賃金インフレがこれによってどうこうということはないかもしれん。ただ今日発表されたISM製造業指数は予想より悪くて、雇用悪化の兆しを示唆しとるで。
じゃあ普通に利上げで経済がスローダウンするのと、わいが1%の利上げに相当すると言うた、銀行危機で経済がスローダウンするのと、何か違いがあるんか?それが今の注目で、この第二四半期がどうなるかの重要ポイントなんや。普通の利上げと違うのはやはり銀行の信用が今損なわれとるということやろう。中小企業の経営者は地銀にお金を預けとるわけやが、このまま預けとってええのかどうか自信がゆらいどる。そしてどんどんお金を預ける銀行を変えたりしとる。
そうなるとどういうことになる?そもそも銀行は全部の預入金をそっくり返すことなんかできん。だってその預入金で商売をしとるわけやから。そっくりその額の現金を今ここに出せと言われても困る。これを見越した取り付け騒ぎが問題なわけやろ。そうなったら銀行のRegulatorはどうすると思う?監督当局はどうすると思う?おい、悪いローンの数を減らさんかい、となるやろ。あと、今損しとる債券投資の実態とかをつぶさに言わんかい、そしてそのことで自分が大丈夫なことを証明せんかい、となるやろ。これが今おきとることや。
そうしたら、今の霧が晴れるまではどんどんお金を貸していくという風に銀行はやりづらいわけや。ということはどうなる?例えば家を買う人は、頭金をもっと突っ込んでローンを少なくせざるを得ないかもしれん。そうなったらSonosとかBestBuyとかWilliam SonomaとかRHとかで使うお金が少なくなるかもしれん。車を買いたいと思っとった人も買うのをやめるかもしれん。豪勢に海外旅行をしようと思っとった人も、国内のイエローストーンでキャンピングカーの旅をしようか、とダウングレードするかもしれん。これが銀行危機からのスローダウンの一例や。
一方で銀行危機がおこってからというもの、あまりに多くのお金がテクノロジー株に流れとる。もし銀行危機が利上げ1%に相当するんやったら、もうここからは利上げがそんなにない、利上げサイクルの終盤やということで、そうなるとここまでの利上げ環境下でやられてきたテクノロジー株が息を吹き返す出番や。ただ、今日はそんなテクノロジーセクターよりも上がったセクターがあるで。
一番上がったのはエネルギーセクターや。特に石油株や。OPECプラスが2日に、日量約116万バレルの追加減産を行うと発表して、これは予想外やったから石油が高騰したんや。こうなるとインフレリスクがまた持ち上がるから事態は更に複雑になるで。わいはここまで石油は上やと言うてきたやろ。ただここまで上がったらわいは、いずれまたお金は石油株から抜けてくるかもしれんというで。中国以外の要素で需要を下支えするものがなにか、ここからなにがどんどん盛り上がるのか、はっきりしてないからや。
エネルギーセクターに加えて今日は製薬株と工業株も上がったで。こういうセクターはFedの金融引き締めサイクル終盤で好調なんや。その終盤具合を演出したのが、わいが1%の利上げに相当すると言うた銀行危機で、だからこれは銀行危機のおかげなんや。
結論やが、現時点ではFedはほとんど利上げを終了したと皆がみとる。愚かな地銀たちの危機のおかげできせずしていきなりこういう状況が出現した。その結果株式市場は他のアセットクラスに比べても輝きを取り戻した。ありがとう、銀行危機よ。クラウンSVBよ、ありがとう。ただインフレがおさまらんかったら話は変わってくる。今日のISMの数字は好感されたが、この先もその部分に注目や。石油価格の上昇が嫌やで。
いろいろな要素が絡みますね。
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