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【ジム・クレイマー】短期の上昇に浮かれるな!ブルが主導権を握るために必要な10のこと!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの10/30のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

今日は素晴らしい一日になったな。ダウは+1.58%、SP500は+1.20%、そしてナスダックは+1.16%と大きく上昇した日になったんや。こういう日がもっと多くあればいいな、続けばいいなと思うやろ?でも、どういう状況になったらそうなるんや?ここ最近はマーケットが好調な日は稀なんや。だからわいはまだまだ油断したらあかんと言うてきたやろ。今日のような日ばまりではない。債券市場が落ち着くまではじっくり投資をすることは難しくて、今株を買ってもトレードになってしまう。

 

いままで大きく下落してきたから一時的にマーケットが反発することはある意味自然なことやし、だけどそこを捉えようというのはリスキーでナンセンスや。どうすれば一時的な反発を超えて、株価が上昇基調になるのか。それを理解して、どういう状況になったら純粋に投資をすることができるのかを今一度知っとかんとあかん。今日のようなブルが勝つ日もあるが、わいは今、基本的にはまだまだベアマーケットに囚われとると考えとる。そこには、明らかなネガティブな要因や、あるいはもっと曖昧な要因が存在しとって、基本的状況が好転せんと株式市場の上昇基調は蘇らない。ではどうなったらマーケットの上昇基調が戻ってくるのか。10個の要因を整理しておきたいんや。

 

まず一つ目は、国債の新規購入者がもっと多く必要で、特に海外でアメリカ国債が売られるのが終わらなければあかん。長い間、アメリカ国債の購入者は特に中国をはじめとする海外からやった。数年前、彼らは米国の国債約1兆ドルを所有しとって、これは日本も同じぐらいの所有額やった。今はどうかというと、中国は8000億ドル程度しか所有しておらず、実際に売り手に転じとる。買い手じゃないんや。そしてこういう売却が、金利の上昇の一因となっとるんや。

 

債券市場を好転させるためには、再び新規購入者が現れんとあかん。でもそれは厳しいことや。日本だってもうアグレッシブな購入者じゃないで。単なる保有者なんや。一方でわいらの政府は、赤字をカバーするために莫大な資金を借り入れる必要がある。他方でワシントンには、近い将来に支出を抑える計画はない。これらが意味するのは、彼らが売っている債券の影響を相殺するための購入者がとにかくもっと必要で、そうでなければ金利は上昇し続け、そうなったら株の魅力はますます無くなっていくやろう。

 

二つ目やが、Fedが債券を売るのをやめんとあかん。水曜日に財務省は国債の発行額を発表するが、それらを予想して大量の債券がまた売られるかもしれん。と同時に、弱気な状態から脱するためには、Fedが財務省と並んでその債券を売るのをやめる必要があるが、でも先週の4.9%のGDP成長のような強い数値の後では、Fedはやめるようなことはしないやろう。事実上の金融引き締めとして債券を売るやろう。経済が冷え込むまで彼らはやめない、そして経済の十分な冷え込みはまだおこってないんや。

 

三つ目は、インフレなしの経済成長が実現されないとあかんということや。わいらには成長が必要やが、インフレは不要や。例えば金曜日に雇用統計が発表されるが、アメリカ経済がまだ仕事を創出していながら、給料はそれほど上昇しないという状態が必要や。ここのところが逆やと、大きな株価下落がまたおこるかもしれん。だからわいは今の株式市場は投資じゃなくてトレードになってしまうというとるんや。

 

四つ目は、今決算シーズン真っ只中やが、各企業のガイダンスの引き下げが止まんとあかんということや。多くの企業が強固な業績を発表しとるが、でも今回の数字は良くても来期のガイダンスを大幅に下方修正する企業も多い。例えば今日であればOn semiconductorは、決算の売り上げもEPSも良かったがガイダンスがだめで株価が21%も下落したりしたんや。Whirlpoolだってそうや。

 

五つ目やが、よく経営されとる会社の株が、そのセクター全体が不調やからといって売られるということがなくならんとあかんということや。例えばDanaherや。医療機器等の最良のフランチャイズを持っとって、よく経営されてきた長い歴史があるが、今のマーケットの状況では、歴史は何の意味も持たず、各企業がそのセクターでどのように機能するかが重視され、そしてセクター全体が悪ければ、その失望が各企業の株価を下げる原因となっとる。わいはDanaherの株が下がる限り、今のマーケットは安全じゃないとみなすで。

 

六つ目やが、今週のAppleの決算でみんなが必要以上にがっかりしないことや。Apple株は今の環境での最も難しい株とさえ言えるかもしれん。マーケットでAppleに対して否定的なアナリストや予測を下方修正すると賭けている多くの人々がいる中で、多くの人が素晴らしかったと思うことができるAppleの決算が必要で、そうでなければマーケット全体がひどいことになって、Nvidiaが11月21日に決算を発表するまで悪いテクノロジー株への流れが続くことさえあり得るで。

 

七つ目やが、目標株価の引き下げが終わらんとあかん。多くの株において株価がすでに大幅に下がっとるが、アナリストはまだまだ目標株価を下げ続けないといかんとでも思っとるかのようや。そういうダイナミクスがとても悲観的な状況を作り出しとる。もっと株価が下がり切ったらそういう動きも止まるやろうが、わいらはまだまだそのレベルには達してないんや。

 

八つ目やが、Fedが利下げするんやないかという楽観的な考えをやめる必要があるんや。多くの人々がFedが金利を引き下げるまで株を買いたくないと思っとるが、先週4.9%のGDP成長を見たやろ。こんな中で利下げしたら馬鹿者や。まだまだ高金利状況が長く続くと皆がきちんと認識せんとあかんで。

 

九つ目は、とにかくもうこれ以上賃金インフレが過熱したらあかんということや。UAWと車会社との争いは決着がつきそうで、労使交渉が暫定的な合意に達して一斉ストライキは事実上終結したんやが、25%の昇給というのは労働者にとっては素晴らしいが、株主にとっては非常に悪いものや。ここから各自動車会社は、EVの製造で莫大な損失を出しながら、しかも人件費がかさんでビジネス全体が利益を出しにくくなるため、ひどいままやろう。自動車会社だけでなく、労働紛争に直面している他のどんな会社も、株価がいきなり冴えなくなる可能性がある。株を所有しとる人にとっては恐ろしいことや。

 

最後の10個目は、ガザでの戦争がその地域に制限されなければならず、イランとの地域的な紛争にエスカレートしたらあかんということや。この前の金曜日にマーケットは大きく下落したが、それはわいらがはるかに大きな戦争に巻き込まれる可能性があるからや。週末に何かおきるんやないかと皆が身構えたからや。それが杞憂だった場合、今日のようなリフレッシュラリーがあるわけやが、この状態が続いていくとマーケットにとっていいわけがない。

 

さて、結論やが、ここまで10要素をあげてきたが、マーケットが上昇基調に戻るにはこれらのうちの全てがおこらないとあかんのやろうか?残念ながら、わいはこの10個ほとんどが必要だと思うんや。さもなければ、今日のような短期間のカバーラリーとかがたまにあるけれども基本的には下落相場という状態が続くことになるで。そういう背景がありながらトレードではなく投資をするのは困難や。残念ながら、現在はベアが主導権を握っとって、ブルは時折ニューヨーク証券取引所を訪れるだけなんや。ブルが主導権を握るにははっきりとして状況変化が必要なんや。

 

 

まだまだ道のりは遠そうですね。

 

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