こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの11/6のMad Moneyはどうだったでしょうか。
ベアはいつもそこかしこにおる。そして四六時中ネガティブなことをいいまくるんや。例えば、先週の素晴らしいラリーは、何も重要なものではなく、単なる短期的なカバー・ラリーにすぎない、とかな。マーケットの反発は一時的なもので、基本はベアマーケットだから、騙されてはいけないよ、とか。でももしそうだとしたら、この日の安定したマーケットの動きはどうなんや?今日はダウは+0.10%、SP500は+0.18%、そしてナスダックは+0.30%と上昇の日になったで。
確かにベアーの言うことも聞くに値する部分もあるやろう。ただ、単純に弱気な意見に傾いていていいものやろうか?先週の、金融株からeコマース株、半導体株、そういう広範囲にラリーを広がった今年最高の週を経て、単純にそれを、一時的なマーケットのカバーラリーと判断してええものやろうか?別に債券市場での長期金利が劇的に下がっていることにケチをつけたくはないで。債券金利の動向は大きな大きなことや。先週までわいは30年もの国債の金利が6%に向かっとると思っとったんやが、今ではもうそう思ってない。じゃあ今の状況の背後に何があるのか、今一度四つのことを整理しておこうやないか。
一つ目はFedの金利動向に対する見通しが良くなったことや。先週の債券金利の下落というのは、マーケットのブル派にとっては困難な状況の中での勝利やった。金利が高くなったら、こんなに債券金利が高いなら、リスク資産からお金を引き出して、リスクフリーで定期預金をやったり債券を買ったりした方がいいと思っていた人がたくさん出るようになるからな。特に7月下旬、Fedのパウエル議長が事実上リセッションの可能性を排除した時から、Fedが利上げを続けるための余裕が増したということで株価が下落しとったのが、今はどうや?先週のパウエル議長のものいいで、もしインフレが低下傾向にこの先数ヶ月保たれれば、マーケットはどんどん良くなるかもしれん、という思いになったやろ。もちろん、インフレの主要な要素が不動産価格を含めて再び加速する場合、わいはFedが再び締め付けをはじめると思うで。ここから先も実際のデータが大事なんや。
二つ目は財務省の債券の発行や。先週のMad Moneyでも言うたが、財務省が国債の入札での3、10、30年債の発行額が計1120億ドルと、予想の1140億ドルより下回ったことが債券市場の安定につながったというたやろ。わいはあなたに国債の供給過多があったと伝え続けてきたが、長期債のオークションが少なくなったら状況はきちんと均衡に達するというものや。もちろんFedと債券市場だけではないで。全部相互に密接に関わっとるわけやが、三つ目にソフトだった雇用統計の数字をあげておきたい。
わいは雇用統計の数字をとても重視するんや。政府が発行する数字で唯一その影響の持続力があるのは毎月の非農業部門の雇用統計報告だと思っとる。今回新規の雇用者数も予想よりソフトやったし、失業率も上がっとったんや。あと、賃金インフレの鈍化も見られて、わいはこれに対する一つの要因として、バイデン大統領の在任中に許可された膨大な数の合法移民が、賃金に下向きの圧力をかけとることがあると思うで。金曜日の朝の番組のSquawk on the Streetで労働長官のジュリー・スーにこのことを尋ねたが、彼女は移民の影響についてはっきりと答えることをしなくて言葉を濁したんやが、わいは移民の動向がソフトな数字にあると思っとるで。もしインフレが心配なら、より多くの移民を受け入れることに喜ぶべきや。なぜなら、それが賃金インフレを打ち負かす最良の方法だからや。まあでもそんなことをどの政治家も主張することはないけどな。
でもマーケットにとって重要なのはとにかく雇用統計の数字がソフトやったことや。そして、わいはこの数字がさらに軟化すると思うで。わいがこのごろ、いろいろな企業の経営陣としゃべって思うのは、彼らは今労働力を見つけるのに苦労していないということや。1年前から何と状況が変わったことやろうか。わいはこれを、パウエル議長が賃金インフレに対する戦いに勝っている一つの重要なサインやと思うで。あまり話題にされることはないけどな。移民の問題は誰も語りたがらなくて、ともすれば叩かれるから危険やと皆思っとるわけやが、でもあなたの株式ポートフォリオや株式市場全般にとって非常に重要な問題や。どんどん移民を受け入れる前は、ウォール街は長い間労働力が減少すると苦労すると思っとった。でももうそうではないんや。
さて、四つ目の点として、中国を挙げておきたいで。ここしばらくの間、ビジネスで中国への大きな露出がある会社は終わりやと多くの人が思っとった。そこで先週わいが見たのが、ワンツーパンチや。どこからかというと、AppleとStarbucksの決算からや。この二つの決算で中国が崩壊していないことが示されたんや。わいはAppleの中国での売り上げはむしろ強かったと思うし、大都市ではまだまだAppleは重要なシェアを持っとるで。中国での顧客満足度も高いんや。数ヶ月前のことを覚えとるか?ほとんどの人が忘れとるやろう。中国政府がiPhone購入者に打撃を与えているというニュースが出て、政府とか国営企業でiPhoneに使用が禁止されるんやないかとなって、皆中国がAppleに嫌悪を抱いているという話が本当かもしれないと心配したんや。ただAppleに関する他の多くの噂がそうであるように、実態には反映されていない話なんや。
一方、Starbucksに関して言えば中国ビジネスは正しい方向に向かっとるで。多くの人がスタバは中国で困っとると思っていたが、決算の結果そんなことは全然なかったで。わいのファンドはAppleもStarbucksも両方持っとるが、両方ともまだまだ持つのに素晴らしい株たちやと思うんや。もう今週のDIsneyとか以外には、この決算シーズンにはそれほど多くの巨大決算は残ってないから、ここからわいらが更に何か大きな失望を決算から受ける確率もどんどん少なくなっていっとる。後はNvidiaの決算がどうなのか、わいはめちゃめちゃ注目しとるわけやが、DoordashとかABNBとかの決算も無事通過したわけで、そうなるとApple株だって今日続伸しとるのも当然やともいえる。そしてAppleのような株が好調でさえあればマーケットは大丈夫なんや。ちなみに多くの人がNvidiaを買いたいと思っとるやろうが、Nvidiaはもう大分上がったから買いたい人はちょっと下落を待った方がええかもしれんで。
結論やが、大事なのは今の上昇が続くかどうかやろ?今はFOMOの状態が発生して、上昇するんやったらその動きに遅れたくないというマネーマネジャーたちが、お金を市場においとる状態や。債券の短期売り手たちは、もはや債券の余剰が枯渇するかもという事実で神経質にならざるをえない展開や。改めて今の好調なマーケットの背後にある四つのことをきちんと認識することで、自分たちの株式売買にきちんとした指針がたちやすいというものや。Fedの金利に対する見通しが弱まった、財務省が国債発行を絞った、雇用統計の数字がソフトだった、中国ビジネスの減速が少なくともAppleとStarbucksに関しては心配されたほどではなかった、この四つを整理して頭にいれておこうやないか。
好調さが続きますように。
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