こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの2/13のMad Moneyはどうだったでしょうか。
ついに「時が来た」という感じよな。率直に言って、みなわかっとったやろう?こんなに勢いよく上昇し続けてきたらいつかは下落に値する時が来なければいけない、と。単純に、物事があまりにも過熱したと認めなければいけない、と。あまりにも多くの株が、ほとんど良いニュースがないか、全く良いニュースがないにも関わらずここまで大きく上昇してきた。そして今、それに手放しでのってきたモメンタムバイヤーは当然の報いとして下落で痛い目に遭うというわけや。今日はダウは-1.35%、SP500は-1.37%、そしてナスダックは-1.80%と大きな下落の日になったで。
残酷な日といえば残酷な日やったが、ただでも、日中はもっと悪かったりもしたんやで。今日のセッションの終了前にまた株価がぐぐぐと上がったから、マーケットの強さはそこに出ていたのかもしれん。さて、今の疑問はこの売りはどれくらい深くなるのかということや。特にテクノロジー株は、11月以来休むことなく走り続けているものも多くあるから、もう更に数パーセント、あるいはそれ以上下がる可能性がまだまだあると思うで。
この売りには2つの要素をがあるんや。一つ目は、イベントによって引き起こされた要素、ということや。そのイベントとは当然、今朝8時30分に発表された過熱した消費者物価指数の数字や。もう一つの要素は、負けることがないと思っていた買い手たちがあまりに多くたまってしまっていて、あ、なんだ、株価って下落することもあるのか、と今更ながら気づいて逃げていったということや。まずはイベント発の下落、いわゆるCPI発の下落についておさえておこうやないか。
1月の消費者物価指数は市場予想を上回る伸びを示したよな。コアCPIは前月比0.4%上昇で、8カ月ぶりの高い伸びやったんや。市場予想は0.3%上昇だったから、予想よりも大きな伸びや。ただわいは決して集計数字をざっくりと見て決めつけたりはせんで。それらは十分な情報でないことが多いんや。中身を見ると、特に家賃が高くなっていて、住居費が全体の伸びの3分の2余りに寄与したんや。家賃に関して何かが変わったのか、家賃の軌道がなぜ変わったのか、これは自問自答しないとあかん点や。
もしかしたら家賃にあまりセンシティブではない住居を必要とする、合法的であれ非合法であれ、突然の移民の流入が原因かもしれん。なぜなら、政府が正しいとする家賃の価格設定があって、賃貸人は全体のカテゴリを引き上げることができたりするから、そういう裏の事情がいろいろあるものなんや。そして物事を逆にとらえたら、家賃の上昇分がなければ物価はある程度は良い状態になっていたと言えるかもしれん。しかしながらこうなってくると、パウエル議長が利下げをしなかったことは大正解よな。今彼が利下げをしとったら、今回のCPIのホットな数字で彼が愚鈍に見えてしょうがないところやったで。
まだまだ経済が全速力を保っていることを認識する時が来たんや。今やパウエルは利下げではなく、再度利上げに向かった方がええんやないかと言う人すらおる。ということで第二の要素に移りたいんやが、イベントごとどうこうではなく、そもそも雰囲気で上昇相場に乗っていた人が多かったということや。こういう人たちはグループとして群れをくんでいるというよりは、流行りにのっとけばええという、判断を見誤りがちな、後追いしがちな、機関と個人の集合体や。
多くの人が彼らの結論と投資スタイルの両方について、単に間違っていたということが、こういう下落の時に明らかになる。例えばわいは繰り返し、今Fedが利下げをする理由は何一つないと言うてきたよな。だけどそれにもかかわらず多くの人が3月の利下げを信じていたし、そういう人たちは今3月は無理にしても5月には利下げがあるやろうと信じとる。わいは5月の利下げも無茶な話やと思うで。間違う人たちや人の意見を聞いて雰囲気で判断する人たちは、自分自身でホームワークをしない傾向があるんや。
ホームワークをするにしても浅すぎる人たちも多い。彼らはいくつかのFedの委員の発言をニュースで聞きかじり、債券の利回り曲線を見て、なるほどなどといいながら、Fedは利下げをやるだろうと思いこむ。もし彼らがもっときちんとホームワークをしていれば、Fedが利下げをする必要がないことに気づくやろうし、Fedは今実際何かをする本当の理由が何もないことがわかるやろう。わいらの失業率は依然として非常に低い水準で、インフレもまだきちんと打ち負かしてないんや。
もっともらしく利下げの必要性を説く馬鹿者も、しゃべり方次第ではプロフェッショナルの言葉に聞こえてしまうかもしれんが、経済学や歴史を知らないランクの素人もいっぱい世の中に向けてしゃべっとるんや。今年は選挙の年だから、そういう年はかならずパフォーマンスがいいはずだと信じる人々もおる。ただこのことも注意が必要で、単純に選挙年だから買うというだけでは、それぞれの年の特殊事情によるダメージには何の保護も与えてくれんのや。
さて、雰囲気で投資をするということに関しては、昨日のMad MoneyでわいはArmに今投資している人に警鐘をならしたはずや。そしてそういう人のことを、何も考えていない、雰囲気で投資をしている人と断罪したはずや。この驚くべき半導体会社が、ちょうど今週になってから株価が二倍になっているのを見て、しかも別に吹けば飛ぶような会社ではなくこんなに大きな会社の株がぐんぐん上がるのを見て、わいは何かが本当に手に負えなくなっていると思ったし、あぶく警報を出したんや。
しかも皆無防備にマーケットオーダーでArm株を買っとる。今Armの株というのは、非常に少ない株式しかマーケットに出回ってないのを知っとるのか?引受人はその取引のごく一部しか売っていなくて、なぜならば大多数はソフトバンクによって保有されていて、今はまだロックアップ期間中なんや。だからそういう状況で、うすいポジションも相まって一時的に噴いている株にたいして、マーケットオーダーで無防備に注文をいれるのは愚かというよりほかはない。あなたはARM株に対して最大で$164を支払った人もおるんや。今、株価は120ドル以下に押し下げられて、いきなりの激損を抱えとる人もおるやろうし、わいは今の株価もまだ高すぎると思っとるで。繰り返し言うが、Armという会社は信じられないぐらい素晴らしい。でも、株式市場に長年いるものとしてはっきり言わせてほしい。株の買値は非常に重要なんや。
Armはマーケットのあぶくの極端な例やが、でも狂ったようにラリーしているテクノロジー株は多くあるで。その狂ったようなラリーの間、最近の買い手の多くは鈍感にただぼーっとしとる。それぞれの会社が何をしているのか全く分かっていない買い手も多い。そういう人たちとまざってその株に乗っていると、ある時ふと皆我に返ってなんでこんな株をずっと持っているんやろうと思い、一斉に売りが重なる時がある。だから、ラリーしている株を所有しているなら、あなたと同じ旅をしている人がすぐ敵のような存在になることを理解せんとあかん。
さて、今日という下落の日、わいのファンドは何かを新しく買う誘惑には負けんかったんや。とにかくホームワークをしまくって、観察しまくることに多くの時間を費やして、2つの異なる銘柄を買うために引き金を引きかけそうになったが、でもやめたんや。もしかしたら明日はもっと下がるかもしれんと思ってな。ここまで泡がぶくぶくと膨れまくっていた。わいらにはその泡を排出し、リフレッシュする時間が必要や。そのとっかかりが今日という日で、経済や自分の株について何も知らない人たちがマーケットから追い出された日や。彼らが売り終えて痛みに耐えられないとき。それが次に安全に買える時や。
結論やが、今日のマーケットの売りというのは、今までの多くの人々による悪い判断に基づく売りであって、各企業の悪い業績や悪いビジネス環境による売りではないことは認識しておかんとあかん。マーケットは一度に全てがボトムをつけるわけではない。明日ボトムをつける株もあれば、まだまだ下がる株もあるやろう。浮かれていた人が痛い目にあったことに気づいて、やっぱりきちんとホームワークをして株を買わんとあかんなという風になったらマーケットを巡る状況はより正常化するやろう。
下落してきたら買いやすくなりますね。
応援よろしくお願いします。