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【ジム・クレイマー】簡単な見出しに不用意に飛びつくな!マーケットは時に割り切った説明ができない!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの6/4のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

毎日毎日わいらはこの上がったり下がったりするマーケットに翻弄される。そしてなんで株価が動くのかの説明を求める。そして実はもっともらしい説明というのは、作り話である可能性が高かったりもするんや。今日はどうや?普通は石油価格が下がっていて債券金利も下がっていたら、株式市場は大きく上がるはずよな。なのに朝はマーケットは砂をかぶったような不調さで、持ち直してもダウは+0.36%、SP500は+0.15%、そしてナスダックは+0.17%と、たいして上がらなかった日になったんや。

 

今日は金利や石油価格だけでは株式市場は説明できないんか?でも他の日には、マーケットが下がっていたことを説明するために、低い石油価格と低い金利を挙げる人々がいて、彼らは、低い石油価格と低い金利の組み合わせがマーケットにとって高い石油価格と高い金利と同じくらい悪いと明言していたりもした。もう何が何だかわからなくて、頭がおかしくなりそうや。別にたいして説明はできなくて、どんな状況もどっちでもいいから、まるで、表が出たらベアの勝ち、裏が出たらブルが負けるゲームのようや。おかしいやろ?表が出てベアが勝つんやったら、裏が出たらブルが勝ってくれないと。

 

債券金利が上がると株価が下がるのは良く受け入れられとることや。石油価格が上がると、それはインフレを引き起こし、金利をさらに押し上げるから、株価は下がる、これも株価下落の正当な原因として受け入れられとることや。理にかなっとるとされとる。でも、もし金利と石油価格が下がっていたらどうや?金利が下がるということは、経済において需要が減少している可能性があるから、企業の業績が下がる可能性もあるんや。そして石油価格が下がるということは、特に世界全体でわずか5日間で8%も下がっているような場合、差し迫った景気後退の兆候である可能性もあるんや。

 

そうなると、石油が下がって金利が下がっても、株価は上がるどころか、下がっても別におかしくないということになる。なんやねん、どっちやねんと皆さん思うことやろう。その気持ちは正しいで。そう思うあなたが正しい。結局マーケットはより多くの要素が絡み合っとるから、石油価格だけでも、債券金利だけでも、動かないんや。では、今日実際に何が起こったのか、わい自身が日刊の新聞の見出しライターやったらどう説明するかを考えてみるで。一日の動きを約30語に収めなければあかんのや。何かわからんけど株価がこう動きました、だと記事にならん。ジャーナリストたちは今日の動きを見て、何らかの説明を選ばんとあかん。

 

見出しには対立する二つの力、高い石油価格と低い石油価格、高い金利と低い金利を同時に入れることはできん。簡略化できないと思っても、「今日は複雑すぎて見出しは作れません」などといったら、あなたはすぐ解雇されてしまうやろう。それだったらまだ、表面的な結論を引き出した方がましというものや。でもマーケットは一枚岩ではないことを是非覚えておいてほしいで。だから、同じ入力に対する反応が異なる場合がある。

 

例えば石油についてやが、先週、石油価格が上昇した。これは、イスラエルがラファへの地上攻撃を計画しているという雰囲気があったからや。誰もがそれが非常に厳しいものになると予想しとった。石油価格は急騰したのは、人々が中東の緊張を見越して原油を備蓄したからやが、しかし、イスラエルは一部の地上部隊を派遣したものの、それが石油生産国の隣国を行動に駆り立てるほどの影響はなかったようや。そして今週は石油価格が下落した。わいは、先週備蓄した人々が石油を売却し、それが市場に重要な影響を与えたと思うで。わいらは世界の生産レベルがこれらの価格に対して高すぎることを認識したんや。

 

イスラエルとハマスの戦争が始まって以来、世界は脆弱な状態にある。この紛争がどのように発展し、影響を与えるかについてまだまだ多くの可能性があって予断を許さないからや。ヒズボラが南レバノンからイスラエルにロケットを発射していて、イスラエルが動けば再びOPECが生産を削減する可能性もある。OPECはまだ何もしていない。イランもまだ行動を起こしてないが、油断はできん。今石油価格が急落していることに対して、イスラエルの北部前線の可能性とかあると、安心はできん。石油の動き一つとっても、あなたがジャーナリストやったらどう見出しをつける?複雑やとは思わんか?

 

次に、金利の低下が株式市場にとってネガティブだと主張するべきではないことを強調しておきたい。今朝、多くの人がそう言うたが、実はこれは本当に難しい問題や。金利が下がることには多くのポジティブな側面がある。高金利は株式市場に実際のダメージを与える可能性があるが、低金利がリスクと結びつくことはほとんどないし、金利が下がると、配当株が債券市場の競争相手としてより魅力的にもなる。だから金利が下がると、それだけで株価が上昇することがある。インフレが低下することを意味して、将来の利益がより価値あるものとなるからな。長期金利が下がると、それはFedが短期金利を引き下げようとしている兆候かもしれん。このマーケットは利下げを切望しとる。長期金利の上昇は逆の兆候を示すんや。

 

ということで、今日の見出しはどうすべきやろうか?完璧に言いたければ、次のように言うべきや。「石油価格の下落と金利の低下にもかかわらず、一部の主要なテーマがマーケットを押し下げていたため、株価は最初は苦戦した。その主要テーマの一つはデータセンター建設のセクターで、先週、デルが発表した数字はデータセンターの勢いがものすごいという仮説と一致しなかった。AIによる産業革命が誇張されているのかもという懐疑論が大きくなり、あとはエンタープライズソフトウェアが中心のベアマーケットも株価の冴えなさに一役買った。」

 

これが今日の冴えない株価の動きに対する見出しや。長すぎることは分かっとるが、これが今の状況や。ちなみにわいは実際には、デルがダメだとは全然思ってないし、これからもっと多くのデータセンターが堅調に建設されると信じとるで。その上で、わいは付け加えたいことがある。Fedが動くためには、全体的な経済の弱さを見る必要がある。すべてのコモディティが低下して、雇用も減少しなければならない。わいは皆が解雇されることを望んどるわけではないが、利下げの前にもっと多くの解雇が必要や。

 

金曜日に労働省の非農業部門雇用者数が発表されるから、その数字によっては、最近のデータから得られた経済の減速の認識が覆される可能性がある。賃金が低下しているか、仕事が得にくくなっているという十分な情報が得られるのかどうか。ということで、今状況を複雑にしているのは、Fedの視点から見たらまだまだ状況は進行中だから、ということや。この日午後遅くに株価が反発した理由は、利下げに向けて進行中の状況の方にスポットがあたったからや。

 

状況が複雑であることは分かっとる。皆すっきり腹落ちしないところもあるやろう。簡単ではないことも分かっとる。でもこれがマーケットというものなんや。物事は単純ではないんや。むしろ物事を必要以上に単純化すると、より混乱させてしまうことすらあるんや。だからニュースの見出しも全部は説明できていないことがほとんどやから、惑わされずに自分で考えんとあかん。見出しは正しいこともあれば間違っていることもあるが、どちらにせよ決定的なものとして扱うべきではない。もしあなたがすっきりしようと思って簡単な説明に飛びついたら、それはあなたにお金を稼がせることはなく、むしろ損失を招くか、完全に株を手放す原因となってしまうやろう。

 

 

いろいろなことが入り混じりますよね。

 

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