こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの7/15のMad Moneyはどうだったでしょうか。
やっぱりこの週末におこったことについては話さざるとえないやろう。公式な共和党大統領候補への暗殺未遂事件や。土曜日にトランプ前大統領がペンシルベニア州での選挙集会の演説中に銃撃を受けて、右の耳がうたれた事件や。そういうことがあってはじめての株式市場で今日はダウは+0.53%、SP500は+0.28%、そしてナスダックは+0.40%と上昇の日になったで。右耳から血を流しながらも、拳を上げ、屈しない姿勢を示したトランプ前大統領。翻ってまだらぼけが心配されていて人の名前を正しく言うこともおぼつかないバイデン大統領。かつてこんなに対照的になった選挙戦があろうか。
まあでも今まで何回も言うてきたが、この番組は選挙番組ではない。わいは選挙を予測しているわけではない。それはわいの専門分野ではないんや。大統領選挙がもっと近づくまで勝者と敗者を明言するのはわいは躊躇する。ただ、今おこっている現実は直視すべきや。暗殺未遂事件によってトランプの勇猛さが改めて喧伝され、選挙予想ではトランプ有利がさらに大きく傾いた状況になっとる。そうなるとどうなるか。トランプが大統領に返り咲いたらよくやるであろう、いわゆるトランプ銘柄がどんどん上がるんや。今日はその動きがとてもはっきりと顕著にでた日やったで。
ということでトランプ銘柄のラリーについて話そうやないか。最も顕著な勝者は銀行株、特に大手銀行や。JPMorganは2.5%上昇、Goldman Sacksも約2.6%上昇したんやが、両方とも非常に好調や。Wells Fargoは先週の決算後に大きく下がっとったが、今日は+2.1%と持ち直したんや。カンファレンスコールでCEOのチャーリー・シャーフは、経済が弱まっていて、ローン業務が鈍化していると話しとったが、こういうことが重なるとFedのパウエル議長は利下げをやりやすくなるやろう。
今銀行株には政府による2つの問題があるんや。そしてそれはトランプが大統領になることによって解決される可能性がある。まず第一に、今のバイデン政権はすべての銀行が無罪が証明されるまで有罪と見なすんや。いろいろな規制をなかなかとっぱらわずに、過去の悪行をいつまでも許さない。一方自らも借金で帝国を築いたトランプは、銀行にとってより甘いんや。第二に、今のバイデン政権の規制当局はIPOとか会社間の買収や合併に厳しいんや。JPMorganもGoldman Sachsも、そして明日決算発表をする予定のBank of AmericaとかMorgan Stanleyは、バンク・オブ・アメリカとモルガン・スタンレーはIPOとかM&A取引に儲けを大きく依存している銀行や。
現在、FTCと司法省の独禁法違反部門は、バイデン政権下で極めて強硬であることが知られとる。今のFTC議長は、ほとんどの合併による利益が株主にしか及ばずに顧客のためにならないということに対して強い嫌悪を示しとって、このことは株式市場、特に銀行株には悪影響を及ぼすんや。でもトランプは株式市場のパフォーマンスで自分を測るような男や。特にダウ工業平均についてはこだわるで。バイデン大統領は一方で、株式市場は彼にとってほとんど意味がないというたんや。ずっと前にわいが彼とアムトラックで会った時には、彼は株式投資を行わず、100人いる上院議員の中で最も貧しい男であることを誇りに思っとった。わいはそれはそれでええと思うが、やけどどっちが株式市場にとって好ましいかは自明や。
トランプ政権になったら大量のM&A活動がマーケットを押し上げるやろう。トランプ政権下のFTCはいろいろなことを見て見ぬふりするやろう。例えば現在進行中のことついて言えば、現政府はKrogerがAlbertsonsを買収することを阻止しようとしとる。これら二つのスーパーは実際にはそれほど重複がないにもかかわらず、や。一部の店舗をスピンオフすれば問題が解消されるのに、このディールは前に進まない。でももしトランプが大統領になったら、トランプ政権下の規制当局は、この買収は両者がWalmartやCostcoと競争するためには必要だ、と判断すると思うで。今の政府はまた、TapestryがCapriを買収することを止めようとしとるが、トランプ政権下ではこれも容認されるやろう。
さて、トランプ政権下になったら、石油とガスマーケットで規制が少なくなるやろう。そうなったら石油や天然ガスの掘削が増えるという期待を皆抱いて、今日は関連株が上昇したんや。わいはでも安易なそういう見方とは少し意見が異なる。石油株は前回のトランプ政権下ではあまり伸びなかったんや。なぜなら、掘削が多くなりすぎて石油供給が過剰になったからや。だからわいやったら、トランプの勝利に賭けるなら、石油サービス会社だけを買うで。具体的にはHalliburtonや。わいは石油サービス会社はええが、石油生産者の株はそんなに持ちたくなんや。共和党政権は掘削が増えることを意味して、それは石油サービス会社には良いニュースやが、石油価格全体には下落圧力をかけるかもしれんからな。
あとは、今日の株価の動きを見るに、トランプがバイデンよりも健康保険会社に友好的であると信じる人が多いようや。これはそうかもしれんが、大統領選挙前とかはUnited Healthとかの株は非常にボラティリティが高くなって、わいにとってはリスクが高すぎるようになってしまうんや。あとは、医薬品株についてやが、バイデンもトランプも大手製薬会社とほとんどのバイオテック企業を嫌っとることは共通しとる。だから政治テーマということで限れば、多くの製薬株は避けるべきかもしれん。
トランプが勝利することを考えた場合、あとは環境保護に関連するものも避けるべきやで。なぜなら、トランプは環境保護が必要ないと考えとるからや。多くの再生可能エネルギー株はここまで非常に好調やったが、今日はマーケットがトランプ勝利をやっきりと予期し始めたため、下落してしまったんや。全ての株が悪いわけでは無い。だからわいは、CNBC Investing Clubのメンバーには、再生可能エネルギー株は、補助金に依存している株とそうでない株を区別せんとあかんということを言うとる。
例えば、わいのファンドはNEXTrackerを持っとるが、なぜならこの会社は、産業用ソーラーをより効率的に運用するためのソフトウェアを提供しとるからや。家庭用ではないで。産業用やで。一方でEnphaseとかSolaredgeとかSunrunとかSunnova Evergyとか、こういうのは避けたいといころではある。補助金がなくなると、これらの会社の売り上げは打撃を受けるかもしれんからな。
トランプがすべての輸入品に10%の関税をかけるという話もある。これを議会で通すのは難しいが、トランプが移民を抑制するために最善を尽くすだろうことはわかっとることや。この組み合わせは、メキシコからモデロやコロナを輸入するConstellation Brandsのような会社にとってネガティブな影響を与えてしまう。メキシコ製品への税金と主要顧客の成長率の低下が理由や。ただ、この議論は単純すぎて、わいは実はこういう株は今買い場なんやないかと思っとるんや。CNBC Investing Clubのメンバーの人はわいの言うことをよく聞いてほしいで。
さて、多くの人々は、トランプ政権下で気候管理のイニシアティブが不足することで電気自動車セクターが打撃を受けると信じとる。それは部分的には真実やろう。ただ、セクター全体の判断を下すことは難しう。この週末はイーロン・マスクがトランプの全面的支持を発表したりしたやろ。トランプを支持する政治活動委員会に巨額の資金を出したりしとる。Tesla株は今日1.8%上昇しとるが、ポリシーがいかに移ろいやすいかを思い出させるものだったりするで。
あと、今日はラッセル2000が1.8%上がったが、小規模・中規模の企業がトランプによるより軽い規制の下で繁栄するんやないかと皆が信じとることがわかる。同時に、トランプはビッグテックを厄介者と見なしとる。ただ前回のトランプ政権下でいろいろ経験してわいがわかったのは、トランプ大統領がマーケットにとって何を本当に意味するのかを予測するのは難しいということだったりもするから、決めつけてはあかん。
結論やが、この週末の出来事により、より顕著にトランプ銘柄が上昇したように見える。そこに注目すると今日の大きな動きは理解できることが多い。こういう動きは選挙に向けていろいろあるやろうから、レイヤーの一つとしてとらえながら、一方で、政治を超越するほど素晴らしい企業もたくさんあるということ、そしてトランプ銘柄とされるものは変わることもあるということ、これらをきちんと考えながらいこうやないか。
トランプさんのガッツが凄いです。
応援よろしくお願いします。