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【ジム・クレイマー】株式市場がうまくいきすぎていて怖い!?暴落を警戒すべき!?【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの10/2のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

ウォール街というのはとにかく懐疑論が渦巻くところだよな。株式市場以外のリアルな世界でもある程度そうやが、こと株式市場において、とにかくみんないろいろな心配の種を見つけてきては勝手にそれを大きく育てて、勝手に不安に陥っている。今、ウォール街で最も不安がられとることはなんや?それは実は、物事がうまくいきすぎているんじゃないか、ということや。な?わかるやろ?物事がうまくいっていない時に心配になるのは当然と言えば当然やが、でも物事がうまくいっていたらいっていたで、うまくいきすぎじゃないかとあらぬ不安を抱いてしまう。そしてその雰囲気が常に醸成されているところが株式市場なんや。

 

確かに今はうまくいっている多くのことがある。率直に言って、信じられないほどうまくいっていることもあるから、逆に不安になるという人の言い分もわからんではない。でもわいがここでずばっと言っておきたいで。今、確かに多くのことがうまくいっているが、それを極度に不安がるのは間違いである、ということを。多くのことがあるがいくつかを取り上げて見ておこうやないか。

 

まず大統領選挙やが、大統領候補が2人、ハリスとトランプは共に税金と支出の計画を提案しとるわけやが、どちらの計画とも大きな財政赤字を引き受け、さらにそれに数兆ドルを追加していくものや。一方で今長期金利は低くて、30年国債の金利は4.1%をわずかに上回っている水準や。政府の財政が黒字だった2001年のような時期を思い出すと、その時30年国債の金利は5.4%やった。その時と比べてももう既に金利は低くて、これからまた利下げ局面で金利は下方向や。このことは実際、信じられないほどポジティブなことなんやで。

 

債券市場というものは、インフレが猛威を振るっている時には赤字を気にするが、インフレがほぼ抑制された今、赤字は再び問題ではなくなってくるんや。今の金利が下がってきている債券市場が完全に間違っている、世の中は不安でいっぱいだ、とわめくこともできるかもしれんが、考えてみてほしいで。数兆ドル規模の債券がこのレベルで取引されとるんや。この債券市場というのは、株式市場よりもずっと大きくて、間違いで軽々と動くものではない。間違いだとしても、どれだけ長く間違い続けられるというのか?

 

もし債券金利の動向が一つの巨大な偽装だと思うなら、今すぐ債券を売ればええ。普通は赤字のために金利が急上昇するぞ、気をつけろとうるさい人もおるからな。でも、2022年と2023年、それ以前でも、そういう議論は何十年にもわたって間違っていたことは明らかや。要はわいが言いたいのはなにか、債券金利の動向はとてもポジティブで、だからといってそれを逆に不安がる必要はないということや。

 

他に何がある?石油のことについて語っておこうやないか。中東の戦争が激化する可能性がある中、ユダヤ教の重要な祝日、ヨム・キプールを迎えようとしとるよな。ヨム・キプールと言えば、ヨム・キプール戦争、いわゆる第四次中東戦争や。1973年、エジプトとシリアはユダヤ人にとって最も神聖な日にイスラエルを侵攻したんや。イスラエルは祝日のため全く準備ができてなくて、かなりの苦戦を強いられたんや。アメリカが介入してイスラエルに補給しなければ、イスラエルは地図から消されていたかもしれん。

 

しかし、彼らは形勢を逆転させたんや。逆にどんどん進行しようとして、ニクソンは彼らがカイロまで軍を進めるのを思いとどまらせなければならんほどやった。なぜわいがこれを今取り上げるのか。それは石油の絡みで、当時我が国アメリカがイスラエルに弾薬を空輸し始めたとき、OPECのアラブ加盟国はアメリカに対して原油の禁輸を課したんや。当時のOPECは歯を食いしばってそれを実施して、世界の石油価格は4倍になった。いわゆる第一次オイルショックで、石油価格の高騰で多くの国で多大な経済混乱がおこったんや。

 

じゃあ今はなんで石油価格の暴騰がおこらんのや?1973年から長い時間が経ったが、イスラエルは過去1年間戦争状態にあって、そして長い間、多くの人々は同様のことが再び起こる可能性があると考えといったんや。でも、レバノン国境での状況がエスカレートしているにもかかわらず、OPECは指一本動かしてない。実際、1973年の禁輸を主導したサウジアラビアは、先週、1バレル100ドルという非公式な価格目標を放棄して、逆に生産を増やすことを決定したんや。イスラエルが戦っている組織はイランに支援されとる。そしてサウジアラビアはイランを嫌っとるんや。だからこういう綱引きがおこる。産油国は低価格に甘んじとる。

 

石油価格の安定の一部はわいらの国アメリカによるものや。1973年にはわいらは1日920万バレルを生産しとったが、現在は1日1320万バレルを生産しとる。世界最大の産油国はサウジアラビアではなくわいらや。必要であれば、さらに1日100万バレルを追加で生産できる、いわゆる「スイングプロデューサー」というやつや。更に、ロシアはウクライナとの戦争資金を調達するために全力で原油を採掘しとって、西側の制裁にもかかわらず、原油を中国やインドに販売しとる。

 

まるで1973年を経験した者にとっては、昼と夜ほどの状況の違いがある。51年前の石油禁輸は、ガソリンスタンドでの高価格と不足により、経済に大打撃を与えたんや。それはそれは本当に大きな問題やった。そのために、わいらは大きなスタグフレーションを経験したんや。そういう強烈な経験をしてから、実際、石油価格がいつでも急騰する可能性があるという広範な信念がまだ存在しとる。でもわいはもうそれは間違っていると思うんや。でも不安感や懐疑論はなくならん。もちろん、石油価格の急騰はまだ起こる可能性があるにはあるけどな。

 

スエズ運河が閉鎖されるかも、みたいな話も出とるが、イスラエルがフーシ派に反撃したりもしとる。しかし禁輸を経験し、その経済的影響を経験した人にとって、現在の石油価格の上昇とは逆の下落というのは驚くべきことや。さらに重要なのは、それがアメリカにとって素晴らしいことだということや。51年前、わいらはイスラエルを支援するために大きな代償を払った。でもOPECが崩壊して、サウジアラビアがイスラエルよりもイランに敵対的になった今、そのようなことは起こらんのや。

 

歴史的に後から振り返ってみた時に、2024年はスタグフレーションが起こるはずだった年と規定されるべきだったかもしれませんが、そうはならなかったんや。なんといううまくいき具合や。そしてわいはそのことを過度に不安に感じるのは間違いやと思うんや。

 

それでは中国はどうや?中国経済は今試練に直面していて、おそらく世界の主要経済の中で最も弱いやろう。ラテンアメリカを含めても中国の方が弱いかもしれん。でも、中国の株式市場は最近立ち直っとる。なぜなら、共産党が株価を上げることを決定したからや。彼らは大規模な景気刺激策を実施することで、株価を上げて経済を刺激することを承認したんや。通常、株価は景気刺激策に反応して上がると考えられとるが、中国では共産党の方針が出たらそれがもう真実になる。そんなの独裁やないか、というかもしれんが、それがどうしたんや?

 

今の中国の株価上昇は現実と完全に乖離していて、全くの間違いだと口々に言われとる。それに対してわいはこう反論するで。独裁者会では、指令さえあれば、何でも現実を作り出せるんや。現実との剥離なんか存在したんくなる。むりやり捻じ曲げることができるからな。アリババの株を買いたいなら115ドルかかる。それが偽物かどうかは関係ない。2ヶ月前に株価が77ドルだった時と比べて会社の業績が良くなっていなくても、問題はない。それが中国株や。そして中国株の好調さは決してわいらの株式市場に不利には働かないことは知っとるやろ。

 

あとは、OpenAIの話題もしておこう。年間約50億ドルの損失が予想されているにもかかわらず、66億ドルを調達して、1570億ドルの評価額を得たんや。なんで誰も何も言わないんやろうか。「この会社は世界を完全に革新したのだから、売り上げの何倍だろうが、バリュエーションは高くない」という言葉をきくか?いや、違うやろ?代わりに聞くのは、損失に比べてこの会社のバリュエーションがいかに法外に高価か、そしてこの狂気に誰が参加したいと思うだろうか、という声や。さて、あなたや私はどうや?ただ、彼らは上場しているわけではないからわいらの参加を許さんのやけどな。ただこういうAI企業のふくらみはうまくいきすぎだと思うか?怖いと思うか?

 

わいはここではっきりと言っておきたい。株価は高値圏やし、警戒感を高める人が多いのもわかる。そしてそれは決して間違ったことではない。でも、今挙げたウォール街のいわゆる驚異と思われることについてわいが言えるのは、それらは全く驚異ではないということや。債券であれ、石油であれ、中国株であれ、非公開企業の評価額であれ、人々が支払う意思のある価格で、需要があつまってこうなっとるんや。だから単純に根拠のない懐疑論や不安感を振りまくのをやめるべきや。現実を積極的に否定しにかかるのをやめて、真実を受け入れようとすべきや。ありのままの状況を見るべきや。うまくいっているなら、それはうまくいっているんや。少なくとも反証されるまではうまくいっている現実は真実とみなされるべきなんや。そこのところを間違うと、株式市場の上昇にはいつまでたっても乗れないんやで。

 

 

油断は禁物ですが、過度に怖がらないでいきたいですね。

 

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