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【ジム・クレイマー】この日描かれた大統領選挙後のマーケットの動きの青写真!でも先回りして動くな!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの11/4のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

もしかしたらわいらは今日、マーケットの反応で大統領選挙後の動きの予行演習を見たのか?そういうような動きやったで。今日はダウは-0.61%、SP500は-0.28%、そしてナスダックは-0.33%と下落の日になったわけやが、一部の株は調子が良かったりしたんや。今大統領選挙の勝ち負けについてあらゆる場所で議論が起こっとる。そのことにおいてまず理解すべきは、トレーダーたちは常に自分たちが知らない何かを他の誰かが知っている、そんな兆候を探すんやが、結果を知っている人は誰もいないということや。この基本を抑えとかないとあかん。

 

明日の結果に先んじようとしても、確実にそんなことはすることができないということをまず理解しよう。しかも、大統領選挙の結果がクリアになるまでに何日も、場合によっては何週間もかかるかもしれんのや。ただ、今日のマーケットの反応を左右したのは、週末に公表されたアイオワ州の世論調査だったよな。なんと、ハリスの支持率がトランプを上回っとったんや。アイオワ州は2016も2020年もトランプが快勝しとった週だったんやが、赤い州(共和党支持州)が今回青(民主党支持)に変わる可能性があると報道されたんや。

 

ハリスの支持率が47%でトランプが44%ということで、両候補の差は誤差の範囲内かもしれんが、9月の調査ではトランプが4ポイントリードしとったことを考えるとはっきりした逆転にも見える。特に年配の女性や、政治的に独立した女性が終盤でハリスへのシフトをけん引している、ということなんや。この結果をとっかかりに皆大統領選挙の結果を推測したがるんや。もしアイオワが青になるなら、多くの安全なトランプ支持州と思われとった州が、そう安全ではないということかもしれん。アイオワが変われば、国全体もそうなるんやないか。

 

そういう考えに基づいて今日はいろいろなものが動いた。少し過剰反応かもしれんところもあるが、見ていこうやないか。最も驚くべき反応を示したのが債券市場や。今日、債券金利は急激に低下したんや。わいは民主党が勝利したら金利が上昇することに慣れとるから、金利が下がったのに驚いたで。全く予想外やった。でも債券市場は巨大で、その判断は軽率には行われない。今日、もしHarrisが選挙に勝利すれば金利が低下すると皆思って、数十億ドルが投資されたに違いない。わいはそれを驚くべきことだと思うで。

 

この異常の背後には何があるのか。どちらの候補者も予算を争っとる。そうや、予算がキーポイントなんや。トランプが財政赤字にどれだけ悪影響を及ぼすかについては無数の計算があるで。そしてハリスよりトランプの方が財政赤字を拡大すると皆思っとるんや。債券の購入者たちは、トランプの関税からの潜在的な収入が、彼の提案する減税を相殺しないことを知っとる。だからといってハリスが財政を健全化させるわけではさらさらなくて、どちらの候補者も財政赤字には悪いんやが、この、ハリスが優勢になってなお債券金利が低下しているという事象は受け入れんとあかん。ハリスが選出されれば、赤字に追加される数兆ドルが少なくなるから金利が下がる、そういう風に皆考えとるということや。

 

さて、ハリスは初めての住宅購入者に25,000ドルの補助金を提供しようとしとる。それが大きな反響を呼んどって、ハリスが勝つんやったらハウジング株が調子を取り戻すんやないかということで、今日、D.R. Hortonの株価は上がったで。この会社はいわゆるスターターホーム(初心者向け住宅)を作っていて、価格帯は40万ドルが中心なんやが、何百万ドルもの豪邸を建設しとるToll Brothersも同様に株価が上がったんや。ハリスが本当に大統領選挙に勝てば、更に株価は上昇するやろう。

 

あと上がったセクターと言えばソーラー株やな。ソーラーセクターはこれまで業績が低迷している会社も多く、またトランプが気候変動問題を認めていないという認識から、ここまでまるで悪夢のような状態やった。でも今日、EnphaseとFirst Solarという代表的な企業の株が急騰したで。そしてこのセクターでわいが注目しとるのが、NEXTracker(NXT)や。今回の決算でも驚異的な業績を上げたんや。わいのファンドでこの株を持っとるで。この会社は過去2四半期の業績が遅れてわいを苛立たせたんやが、先週の決算は、ソーラー効率を高めるための設備の大きなバックログを含めて素晴らしかった。この会社の技術はソーラーパネルを回転させて太陽を追跡して、発電量を最大化するんや。これはもしかしたら理想的なハリス関連銘柄かもしれん。わいはこういう状況でヘッジのためにもこの株を持っとるんやで。

 

あと上がったものと言えば、中国関連株があるで。中国から大量に輸入している企業は長年叩かれてきたんやが、今日は違ったな。SharkNinjaやe.l.f. Beautyのような企業の株が今日は上がったんや。SharkNinjaは先週後半に急落して、この会社は製造拠点を中国以外に多様化しようとしとるんやが、まだまだそれを迅速に行うことができてない。そもそもそんなに簡単にできる企業はないやろう。トランプは中国に対する締め付けをより強力にやる、そして製造拠点を中国から他の国に移さない企業に対して完全な締め出しを目指しとるから、ハリスが勝つ流れになればこういう株は上がってくるで。e.l.f.も同様で、その化粧品の多くが中国から調達されとるからな。でも、トランプが中国に厳しいからといって、ハリスは甘いのかというと、そういうことでもなく、どちらの候補者も中国政府のファンではないというのが現実なんやが、でもまあより過激なのがトランプやと思われとるんや。

 

ハリス勝利の最良の例と言えるのはConstellation Brandsやろう。Modelo、Coronaとかのメキシコビールの親玉とも言える存在やが、これらのビールはラテン系に非常に人気があって、マーケットは移民政策がハリスの下でよりリベラルになると感じとるんや。つまり、Constellationはハリスのもどでより多くの顧客を獲得するんやないかということや。あとは、Constellationのビールはすべてメキシコで生産されとって、メキシコのビールをミルウォーキーで作ることはできないんや。

 

この会社の経営陣は、例えトランプが当選しても関税の引き上げを受けないということに自信を持っとるようやが、わいはそうは思わんで。メキシコからの関税は上がるやろう。そして今までその思惑で、トランプが勝つ雰囲気が高まるにつれてこの株は打ちのめされてきたんや。今日、ハリス優勢の流れから明らかになったのは、やはりこの株のここまでの下落は業績によるものではなく、トランプ当選の可能性、そしてトランプが輸入ビールに好きなだけ関税を課す可能性があるということで株価が下がっていたということや。

 

さて、Stanley Black and Deckerも中国で大量の商品を製造しとって、この日の株価上昇は、明日のハリス勝利を示唆しているようや。この株は中国のところとハウジングのところのダブルプレーやで。あとはYetiも上昇したんやが、この会社の製品原価の40%は中国から調達されとるんや。この会社は他の国への多様化に最善を尽くしとるが、まだまだ時間がかかる。トランプだったら厳しいが、ハリスなら時間的な余裕があるということやろう。

 

Goldman Sachsは最近、中国に依存する企業のリストについてレポートを出したんやが、Yetiだけじゃなくて、例えば今、中国からの輸入の拠点と見なされている主要なリテールに、Best BuyとかDick's Sporting Goodsがあるで。その評価は厳密さに欠けるところもあるかもしれんが、でもこの日は共に上昇しとるんや。

 

それでは反対に、ハリス政権下での典型的な敗者はどうやろうか?今日はトレーダーたちは一日中、医療保険会社を売り浴びせたんや。UnitedHealthはHumanaなどの株は下落したで。まあでもいつも民主党は選挙まではこういう保険会社を悪者に仕立て上げて攻撃するが、でもいざ大統領になると見せかけだけで中身のない、医療保険会社にとって大丈夫な政策をやったりするんや。あのObamacareでさえ、この業界への大規模な補助金になったんやから。

 

さて、ここからが最も複雑な部分なんやが、ハイパースケーラーであるMeta、Amazon、Alphabet、Microsoft、Appleの今日の動きはひどかったで。これは何を意味するんや?トレーダーたちは、ハリスがバイデンやり方を支持して、反トラスト法違反を厳密化して、ハイパースケーラーに反対することに賭けとるんや。AmazonがFTCや司法省を強く批判していることは知られとるよな。そしてAmazonだけでなくハイパースケーラーはどれも司法省やFTCににらまれとる。司法省は今は他のどの企業よりもAlphabetを敵視していて、最近Alphabetに対して大きな勝訴を収めたで。

 

わいは以前言ったように、ハリスがバイデンよりもビジネスに友好的であることを期待しとるんやが、今日の動きを見るにそうではないかもしれんな。バイデンの流れが続くんやないか。そうなったらこれはウォール街にとって大きな失望となるかもしれん。FTCのLina Khanや反トラスト局長のJonathan Kanterを排除したい人は多くおるやろうが、どうなるかわからんな。まあでも反トラスト法でいろいろ騒がれとるが、ハイパースケーラーたちは非常に好調やけどな。

 

結論やが、今日の動きはハリス大統領が誕生したらどういう株の動きになるかについて、少なくとも今、ウォール街、マーケットがどう考えているかの青写真が見れた日になったんや。トレーダーたちが何を考えているかを先取りできるのは良いことやで。ただ、念を押しておきたいが、わいは結局こういうトレーダーたちが、今後1、2日でおこることを最もよく予測できる優れた人たちであるとは思ってないんや。だからこういうことに基づいてポートフォリオを変更する価値はないで。現状を維持しながら、動かずに、まずは大統領選挙がどうなるのか見極めようやないか。

 

 

大統領選挙、どうなるでしょうか。

 

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