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【ジム・クレイマー】3つの買い手と、ほとんどいない売り手!今の株式市場の異常さを認識しておこう!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの11/7のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

わいらは今こそ問わなければいけない。いったい売り手たちはどこにいったのか?と。彼らは本当にどこへ行ってしまったんや?何年もの間、マーケットのモンスターラリーがあるたびに、大きな売りが出るということが定番やった。株価がより上がるとある時点で売り手たちが現れて、ビッドを叩き潰す。それを見越して買い手たちは利確に走る。でも昨今はただただ株が上昇するということがおこるやろう。典型的なのが昨日とか今日の動きや。ただただ上昇し続けとる。

 

今日はダウは-0.001%やったが、SP500は+0.74%、そしてナスダックは+1.51%と大きな続伸の日になった。昨日のラリーが大規模やったから、続伸するのは信じられないことやで。まずこれについて言っておきたいことがある。多くの穏やかなコメンテーターとかアナリストが、何やら今の事態を当然のことのように話しとるが、わいはこんな事態はめちゃめちゃレアで異常だということをまず強調しておきたい。多くの人はこのマーケットがいかに異常か理解していないようや。彼らはそうやって、限界まで株価を伸びさせて、各企業のバリュエーションを危険な水準まで引き上げるだけ引き上げさせといて、そしていきなり冷や水を浴びせさせたりするから、要注意や。そういう罠にはまらないように、今は異常なほど強いマーケットであるということを認識するのがまず大事なんや。

 

普通は株価が大きく上がったら、大口の売り手たちがどこからともなく現れるべきなんや。なのに今はそうなっていない。そこに本当の奇妙さがあるで。皆さん、今はもはや、わいが投資を始めて42年の間で下手したら見たことのないような、全体的な強気のシナリオに乗っているマーケットなんや。じゃやあこのブルマーケットを動かしているのは何なのか?ずばり言おう、それは狂気や。一足飛びに結論だけ言うのではなく、取引でおこることの基本を押さえておこうやないか。

 

まず、取引の仕組み、特に機関投資家の資金運用についてわかっとかんとあかん。もしあなたが株を買いたいとき、何かを買うやろうが、その取引は株価を全く動かさないんや。あなた個人にそんな影響力はない。でも機関投資家の投資はそうじゃないで。わいはトレーディングデスクが数百万ドルを高速で運用しているのを見てきたからな。だから株価が上がっているのは、大口の機関投資家が買い上がっていて、全然売っていないということや。

 

じゃあ例えば、あなたが大口機関のポートフォリオマネージャーで、Home Depotの株を25万株を買いたいとしよう。それは今日の始まりの時点で1株391ドルやった。この素晴らしいホームセンター会社は9億9,300万株の発行済株式数があって、以前の11億株から株数は減少している。そもそも株数が自社株買いとかで減少しているということ自体が、株が上がりやすくなっているということなんやが、もしあなたが25万株買いたいということで、ブローカーにホームデポの25万株を、株価が391ドルのときに買いたいと伝えるとしよう。

 

すでに前日の終値の388ドルより株価が3ドルも上がってしまっているから、あなたはあせっているかもしれん。だからあなたは、391ドルで買いたいが、392ドルまでだったらいいから買ってくれ、と言うかもしれん。発行済株式数が約10億株ある会社にとって、25万株は大したことないように思えるやろ?でも実はここに落とし穴がある。今のマーケットはたとえ25万株でも決して株価を左右しない株数ではない。なぜならば売り手がとにかく不足しとるからや。今の売り手のいなさといったら、それ自体が信じられないぐらいや。

 

売り手がいなかったらあなたは株を買うことができないから、もっともっとあせってくる。それでも辛抱強く、あなたは全ての株を一度に、他の人が買いで更に株価を上げる前に手に入れる決意をしているとしよう。あなたはそれを手に入れたい。特に今日、FOMCで0.25%の連続利下げが発表されたとあっては猶更や。株を買えなくてどんどんあせっているあなたはブローカーに更にプレミアム価格で25万株を売りたいクライアントがいるかどうか尋ねるが、そうそうそんな人は出てこない。

 

そうこうしているうちに買い手の存在がどんどん明るみに出る。392ドルで買いたい人がこんなにたまっているのか、となる。それが更なる呼び出しを生み出して、更に多くの関心を引きつける。それでも、売りたい人が現れるとは限らない。今のマーケットはとにかく売るのを皆恐れている。これからまだまだ上昇するんやないか、ここから何が起こるかを見逃したくない、となる。買い手が低い価格でわんさか口を開けて待っている、となればなおさらや。そうなると、バーをあげ続ける。この価格だったら買っていいよ、というハードルをあげ続ける。だからこの日はHD株は399ドルまでどんどん上がったんや。皆もっとお金を稼ぎたいから、妥協する必要が無い時は妥協しないのは当然のことや。

 

昔はこうではなかったんや。以前は、買い手が買いたい価格に近い売り手がいなければ、ブローカーは実際に顧客に株を空売りしとったんや。顧客の注文の5分の1である5万株のホームデポを空売りして、注文を獲得する、そういうふうにやっとったんや。例えば1ドルのプレミアムでそれをやる。株価が1ドル上がれば、例えば392.50ドルで売れることを望む売り手が現れるかもしれん。とにかく、それでブローカーは注文を保持できるんや。でもこの相場では、その1.50ドルのプレミアムでも大口の売り手は現れない傾向がみられる。それは驚くべきことや。

 

今特に人々は強欲になっとるんか?という疑問がでるよな。確かに売り手は最近では存在しないことが多い。特に選挙が終わった今では。空売りするトレーダーは当然、例えば392ドルで空売りしとったりしたら、その責任を負っとる。もし売り手が現れず、その空売りが何らかの形で知られると、逆に株価の急騰が起こる。さようなら、ということになる。そしてブローカーはトレーダーに、50セントや1ドル高い価格で空売りを買い戻すことを強制して、大きな損失を与える。そのことがますます株価を上げる。

 

最近では、トレーダーや証券会社が株を空売りするのは非常に危険になっとる。そして罠にハマった動きがあれば、それがそのまま株価が大きく上昇する理由になる。空売りをしないんやったら、トレーダーは市場全体を探し回って株を見つける必要がある。大手トレーダーたちはほぼ同じ戦略で動いとる。彼らは、FRBが利下げするということは住宅市場にとても良いことであるということを知っとるよな。じゃあ住宅市場に良い状況になるなら、どうする?そう、ホームデポの株を買おうとなる。

 

昨日はHD株は、債券市場でのネガティブな動きのために株価が下がったが、今日は金利が低くなっとるから、自然に買い手が集まってくる。こういうシナリオでは、売り手が優位に立ったりする。なぜなら、全員がホームデポのような銘柄が今の適切な株であると知っていて、そうなると、希少な売り手は容易により高い価格で売ることができることをしっとるから。何億もの発行済株式数があって、誰かが売りたいと思っているはずやが、ここで問題は、買い手が一人ではなく複数いることや。皆が同じ戦略を持っとる。同じ25万株に対して30人の大口の買い手が入札しとるかもしれん。昨日株価が下がったときにパニック売りした人たちはすでに売ってしまっていて、自然な売り手がそんなに残ってなかったりするからな。そしてそれは、Fedが住宅市場の強気を認めた今ではなおさらや。

 

そうこうしている間に、あなたと競って株を買っている他の2つの勢力がある。1つは、何年も自社株買いを定期的に行っている企業自身や。そしてもう1つは、今や現金で溢れているインデックスファンドや。この二つの勢力ともに、お金は受け取った瞬間に投入されんとあかん。彼らはどんな価格でもそれを活用しなければならないんや。自社株買いとインデックスファンドは一方通行のプレイヤーや。ここで彼らが何かを売っているわけではない。すなわち、売り手が枯渇している時に、わいらには3つの買い手がいる。自然な買い手、インデックスファンド、そして会社自体。そして彼らは皆、今一斉に買いに入っているということや。

 

確かに、売り手が現れることはたくさんあるが、最近では大口の売り手がいない。もし売り手がきちんと売ることを決心していたら、HD株が今日11ドルも急騰することはなかったやろう。なぜ上がったのか。それは買い手が殺到したというのもそうやが、それよりもむしろ売り手がいなかったからということなんや。完全に非対称な瞬間や。トランプ大統領の2期目の確定に興奮して買いに入った買い手がいっぱいいるんや。決定的な大統領選挙の後、Fedの追加利下げもあって、Home Depotが大きな勝者になるのは確実やということで、買い手が殺到した。

 

一方で潜在的な売り手には今売る動機が全くない、ときとる。その結果、株価は浮上して、売り手よりまだまだ買い手が多いと、株価は上がり続ける。これらの戦いは毎日起こるが、今回が違うのは、これほどまでに売り手が不足していることや。なぜホームデポを売る人が少ないのかというと、彼らは例えば新規IPOを買うために資金を調達する必要がないからという理由もある。今わいらにはIPOが全くない。株式の希釈化がおこらないどころか、発行済み株式数が劇的に減少しとったりする。多くの企業が積極的に自社株買いをしとるからな。彼らのバランスシートが非常に優れているため、資金を調達するために株式を売る会社はほとんどないんや。そして、そこに無限のインデックス買いが入ってくる。売り手が非常に少なく、買い手が非常に多いので、その買い手は株を手に入れたいなら多く支払わなければならず、株価は上がり続ける。

 

みんな、この株を買いたいんやが、明日は今日よりも高い価格を支払わなければならないと心配していて、だから今日買ってしまおう、となっとるんや。わかるかな、より精度を高く考えたければ、とにかく売り手の存在を考えてみるとええんや。結論やが、とにかく今は信じられない瞬間や。異常さを認識しないと、しっぺ返しの時に過度にダメージをおうことになる。今のこのマーケットの異常に強い状態について、まだ誰も十分に語ったり祝ったりしていない。売り手は売ることを極度に恐れ、買い手はまだまだ買いたがっている。そしてそれが、今日HD株が11ドルも上がった理由や。特にニュースはないんや。Fedの利下げを除いては。ただ、最後に念を押しておきたいが、今の状況がどこまで続くのか、明日何が起こるのか、それは誰にもわからないで。

 

 

とても強い動きが続いていますよね。

 

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