こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの12/17のMad Moneyはどうだったでしょうか。
時々、わいらは株式市場で何をしようとしているのかを忘れてしまう時があるよな。一心不乱にチャートを見たりして、でも結局何がしたかったんやったっけ、みたいな。わいらは常に良い銘柄を適正な価格で買いたいよな。そして、悪い銘柄はどんな価格でも売り払って、わいらのポートフォリオから追い出したい。でもそういう目で見ると、今日みたいな下落の日は、全部が敗者みたいにうつってしまったりもする。今日はダウは-0.61%、SP500は-0.39%、そしてナスダックは-0.32%と下落の日になったわけやが、こういう日においてポートフォリオで良い銘柄は一個しかなくて、それ以外はすべて完全な敗者になる、排除しなくては、みたいになってしまう。
わい自身、結論を急ぐこの気持ちはよくわかるんや。わいは人生でかなり長い間、トレーダーをやっとったんや。ヘッジファンドを運営しとった時はわいは良い投資機会を探しまくり、でも買った株がその日の相場展開に合わない銘柄だと見るや直ちに売ってゼロからやり直したものや。やり方は日によって極端で、全く取引できない日もあれば、一年の大きな部分を稼げる日もあった。わいはひたすらデイトレードをやっていた時期もあった。確かにそれはとてつもない楽しさもあった。わいらはデイトレには資金のごく一部しか投入しなかったんやが、それは一年分の収穫を手放したくなかったからや。そしてルールはとても簡単やった。
まずは、潮流に逆らわないこと。他の人々が医薬品株を買っているなら、その日一番良い医薬品株を探して買う。例えば今日のような日なら、たぶんJ&Jを買ったやろう。良い利回り、そこそこの見通し、優れたバランスシート、高値から大きく下げている。こういう条件が揃っとるからな。ただし、買った後にさらに下がり続けたらすぐに売り払う。あと注意する点としては、悪いトレードを持ち越して投資に変えてしまわないことや。こういうことをやると、それこそが敗者の本質みたいになってしまう。トレードがうまくいかなければ、それは即座に捨てんとあかん。デイトレはデイトレと決めて、引けまでには見切りをつけんとあかんのや。
今まで言ってきたことで、何か聞き覚えがあるものはあったか?似たようなことはあなたはよく耳にしたりしていないか?なぜならわいは、昨今多くの人たちの耳に入ることがまるでデイトレードに役立つような、そういう情報やなと思ってしまうからや。まずでわいが観察しているすべての人たちが、かつてわいがやっていたヘッジファンドのデイトレードのデスクに腰を下ろしているかのようや。そして当時、わいらは多くのソフトウェアや知識を持っとったが、それでも現代のトレーダーたちが持つAIに比べれば何でもないことやし、個人投資家がそういうのを駆使するプロのデイトレーダーに再現性良く勝てるとは思わん。
ただ、デイトレをやっていなくても有用な情報というものは当然ある。例えば製薬会社間の正確な相関関係を見つけ出すことができたりする。ホームワークをきちんとすれば、MerckとPfizerのどちらがより有効かを知ることができる。例えばここのところニュースの無いMerckなのか、何らかの意味のあるニュースを伴っているPfizerなのか。ただ、多くの情報はトレーダーにとって重要で、投資家にとっては、その情報を基に行動をとれば精神的な拘束具をはめているようなものだというようなものも多いんや。
わいのヘッジファンド時代の話を思い出してくれ。わいらの主な目標はデイトレードと定めた時は、それ用の行動をする。床からペニーをかき集めるようなものや。でも一周まわってわかったのは、それは大きなリスクを負うわりに、見返りはさほど大きくなかったりするんや。実際大局を見据えてより大きな単位の利益を中長期で狙う方が再現性が良いんや。だからわいはあなたにそうしてほしいんや。じゃあ、その「大局」とは具体的に何や?
今の状況を整理してみてほしいで。Dow Jones平均は今9日連続で下落していて、これは1978年2月以来最長や。その当時を想像してみてほしいで。二桁のインフレ率と深刻な指導力不足の中で、当時のフェデラルファンド金利は6.75%やったが、その年末には10%に達したんや。わお、やろ。今はそうじゃないやろ?わいらは1970年代後半の超高金利時代の深淵で起きたひどい暴落の始まりにいるわけではないんや。今、わいらはまだ利下げサイクルの始まりに近づいているところや。「まだ利下げサイクルじゃない」とか言う人もおるが、そういう人はほおっておけばいい。そして利下げがゆっくり進もうがどうだろうが関係ないんや。今は1978年の、多くの皆さんがまだ生まれていなかった頃の似たような連続下落とは全く違う状況や。
じゃあ今の「大局」の一部とは何や?もしかしたら極端に「売られ過ぎている」というのはどうや?わいらこのレベルの売られ過ぎ、すなわりSP Ocillatorの数字がマイナス5.2%を経験したのは、今年わずか2回だけだったんや。1回目は4月で、その時S&Pは4,967で底を打って、その後5,668まで上昇したんや。もう1回は11月で、その時S&Pは5,701まで沈んだんやが、後から振り返るとこれら2回はいずれも最高の買いの好機やったんや。でもこういう時期を通じて、膨大な数の記事やニュース報道が「何かひどいことが起こる」と煽る中で、支配的なネガティブな風潮に逆らう覚悟が株を買うには必要やったんや。
そしてそれはもちろん今も例外やない。これから多くの大きな出来事が控えとる。明日、大きなFedの会合があるが、でもこれに関してはわいらはだいたいそこで何が起こるか分かっとるよな。委員間で意見の相違があるかもしれん。FOMCの中にはよりタカ派的なメンバーがいるかもしれん。でも依然としてFedの議長は日々の状況やデータに依存するやり方をやるやろうし、先走りしたくないはずや。他の解説者やアナリストは皆先走りを望んでいるとしても、や。インフレを誘発する関税が近づいていることは分かったうえで、でもその規模、広がり、影響は不明なんや。でもだからこそ、すでにマーケットは「売られ過ぎ」になっとるんや。
人々は不確実性が不安なんや。そして事前に行動したんや。株を投げ売って、Fedの会合が起こる前にあまり持ち越さないようにした人も多いやろう。わいのファンドは今、いくつかの「負け組」銘柄を抱えとる。最近の負け組ということでいうと、その中で一番痛手を負っているのはNvidiaや。今年は163%も上昇しとるんやが、最近の高値からは22ポイントも株価が下がっとる。この下げは取りようによっては大変なことや。でも、過去9日間で8日も下落しているという大きな下げ相場の中で、具体的に何が問題なのかと問われれば、わいは別に特に何もないと思うで。
Nvidiaは市場全体で最も重要な領域のリーダーであり続けとる。昨夜、この番組でMarvell TechnologyのCEOでありベテラン戦士であるMatt Murphyが、AIビジネスの機会の大きさについて驚くべき発言をしたんや。聞いてほしいで。Matt「私たちは、かつてないAIのスーパーサイクルの中にいます。これはAIをサービスとして提供する分野だけでなく、その下支えとなるTAM(総アドレス可能市場)の面でも同様です。これは信じられないことです。私は30年間この業界にいて、PC、スマートフォン、デジタルカメラ、クラウドコンピューティングなど、あらゆる主要なサイクルを経験してきました。しかし、今回のサイクルはそれらすべてよりも大きいのです。Nvidiaは、いまだいかなる競合相手によっても王座を奪われていません。対抗しようとしている企業でさえ、Nvidiaの忠実な顧客であり、チップ供給が間に合わないほどの需要に応えるために何かを開発せざるを得ないのです。」
わいは、Nvidiaにおこっとるのはただの利益確定売りやと思っとる。確かにここまでよく上がってきたからな。そしてわいらが理解しなければいけないのは、ここからまだまだNvidiaの快進撃は続くということや。2025年1月6日に、Nvidiaの創業者でありCEOのJensen Huangが、世界最大のテック博覧会であるCESで基調講演を行うんや。注目されないわけがない。何かエキサイトメントが生まれないわけがない。Nvidiaのような銘柄においては、わいはその銘柄自身に何をすべきか教えてもらったりすることの方が多い。
Nvidia株のボトムはいずれ形成されるやろう。寄り付きで株価が下落し、ある大きなサポート水準で一旦止まり、そこから開場時の水準を大きく上回るまで戻していく、そのような場合を「クレッシェンド・ボトム」と呼ぶんやが、つまり、売りたい人たちがすべて売り終えてしまった状態なんやが、いずれそれが見られるやろう。ピンポイントで狙って焦って飛び込む必要は全くない。わいがここで言いたいのは、中長期目線で基本に立ち返ろうということや。すなわち、株式投資の基本は割安株を探し出そうとすることで、悪材料だけが織り込まれ、プラス面がまったく評価されていないような銘柄に目を向けようということや。
プラス面が考慮されていない、打ちのめされた銘柄たちに注目しよう。そういう銘柄は、わいがヘッジファンドを運営しとったら、日々のデイトレードでは絶対避けようとしてきたタイプの株や。でもトレードではなく投資という観点では完璧に理にかなうんや。わいらは規律あるトレーダーとして、損切りを厭わず、また、新規ポジションを軽々しく取らないよう努力してきたはずやろ。今の目標は、今の状況よりもずっと低い水準からポジションを積み上げるようなことができるようにもっていくことや。
まるで、ウォール街のファッションショーの現行バージョンでは、流行が廃れつつあるかのようなもの。そして今は年末の節税目的の売りが激しく襲いかかってきいとる。ヘルスケア関連株とかはそれに見舞われとるんやが、そういうセクターは絶好の注目の的や。なぜならそれは、良い投資の根本原則、すなわち、安く買うということ、に完全に合致するからや。中長期目線で安く買って高く買う。新しい年が近づいてきているこの時に、今一度この基本に立ち返ってみることが重要なんや。
基本は大事ですよね。
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