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【ジム・クレイマー】テクノロジーと製薬という、二つのトップ産業における不穏な動き!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの1/13のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

わいは今サンフランシスコにおるわけやが、数日間、サイエンスの話を存分にできるなんて、なんと素晴らしいことやろうか。今日はダウは+0.86%、SP500は+0.16%、そしてナスダックは-0.38%だったんやが、なぜわいがサンフランシスコに来とるかというと、JPモルガン主催のヘルスケア・カンファレンスに参加するためなんや。医学の未来を見に来たわけなんや。そして正直言って、今日その場で見たものはとても良かったんや。わいはとても満足なんやが、一方で、週末に『ジョー・ローガン・エクスペリエンス』を視聴したとき、メタ・プラットフォームズの創業者兼CEOのマーク・ザッカーバーグが好き放題に口を開いて、いろんな批判をぶちまけているのを見たのは、全く気に入らんかったんや。

 

彼がやったのは、安っぽい当てこすりと言うほかない。本当にひどい言い回しやった。アップルに対してああも言いたい放題で、まるでフットボールの試合でイエローフラッグを投げて15ヤード罰退させたくなるような、アンスポーツマンライクな行為だったんや。実際に何を言ったのかはまた後で出そうやないか。そしてこのザッカーバーグの戯言より深刻なのは、アメリカ政府が半導体産業に介入していて、NVIDIAのCEOであるJensen Huangが成し遂げようとしている計画を台無しにしようとしとる点や。

 

今週末、一連の半導体輸出規制が発表されて、NVIDIAが18か国の「友好国」以外に販売できるGPUの数が制限されることになったんや。確かにわいらは中国がAIチップをできるだけ多く手に入れるのを阻止したい、そのこと自体は悪くないとわいは認めるで。でも、200ページにも及ぶこの規則集こそが、バイデン政権がアメリカの企業を敵視している象徴なんやとわいは強く感じるんや。NVIDIAはあらゆる段階で連邦政府に協力してきたというのに。Jensen Huangは世界中を飛び回って、Nvidiaのパワーで世の中を良くしようと懸命に動いとる。

 

Jensen Huangは、市場のあらゆるものを支配するほどアメリカが強大だということは理解しとるんやが、それでも他国がアメリカに飲み込まれてしまわないように手を貸したいと考えとるんや。冷戦時代のようにあらゆるものをアメリカが押し付ける、いわゆる「傲慢なアメリカ人」にはなりたくないんや。そのことが彼が取り組んできた素晴らしいイニシアチブの根底にあるんやが、政府が一方的に規制を発動したことで、事実上彼がここまで知恵を絞ってNvidiaのパワーを広めようとするイニシアチブが終わってしまったようなものや。

 

わいは中国政府のファンでは全然ないわけやが、NVIDIAは米中の友好関係の“親善大使”そのものにもなれたと思うんや。それなのに今回の措置は、恥ずかしく、短絡的で、人を貶めるようなものであり、バイデン政権の締めくくりにふさわしいふるまいに見えてしまうと、皮肉を持っていっていこう。この政権は、クリーンエネルギー以外のあらゆるビジネスに敵対的な態度を取っているかのように思えるんや。この政権におもねる州政府だって同じようなものかもしれん。

 

わいは今日、世界的なヘルスケア企業のCEOたちと会う予定や。ブリストル・マイヤーズ、ボストン・サイエンティフィック、メドトロニックといった企業は、脳や心臓、骨、血液など難治性の病気を解決するために、研究開発に何十億ドルも投じとる。それにもかかわらず、バイデン政権の「インフレ抑制法」の一環として、主要な医薬品が標的にされてしまったため、彼らは今や十字砲火を浴びている状態や。多くの人々が「製薬会社は国を食い物にしている」と信じていることは事実やし、どの業界にも問題点はあるのは確かや。でも、それでもなお、わいは多くのCEOと話していると、彼らは重大で未解決の医療ニーズ、命に関わるニーズに対して最善を尽くしていると感じるで。

 

ブリストル・マイヤーズのCEOのChristopher Boernerの前に座って、この会社が統合失調症などの治療に取り組んでいる話を聞いたとき、脳卒中予防薬として設計されたEliquisの価格を政府が押し下げようとしているのはなぜなんやろうとわいは思ったものや。2022年に成立したインフレ抑制法に基づいて、政府は高齢者向け医療保険メディケアの薬価交渉制度を導入したんや。この制度の第1弾として、Eliquisを含む10種類の医薬品が交渉対象に選ばれて、2024年8月15日、HHSはEliquisの30日分の「最大公正価格」(MFP)を231ドルと規定したんや。

 

このMFPは2026年1月1日からメディケアで適用される予定なんやが、でも現在のEliquisの30日分の定価(リスト価格)は594ドルや。MFPはこの定価から約61%の引き下げとなる。Christopher Boernerは「課せられたEliquisの“最大公正価格”は、この必須薬が持つ大きな臨床的・経済的価値を反映していません。本薬は脳卒中関連の発症、入院、長期リハビリテーションの必要性を減らすうえでの有効性が広く認められているのです。」と述べとるんや。更に、「毎日数百万人のアメリカ人が頼りにしており、インフレ抑制法のリストに載っている薬の中では最も処方数が多いが、最も高額というわけではない」とも述べとる。

 

この一例をとっても、今の政府がテック企業や製薬企業に大きな打撃を与え続けているということがわかるやろう。ここ4年ほど、彼らはホワイトハウスにとって敵やったんや。彼らがわかっていないのは、もしBristol-Myersが利益を維持できなければ、攻めの姿勢を維持してイノベーションを続けていくことなどできないということや。すなわち、彼らがそもそも脳疾患向けに効果があるかどうかも分からない薬の開発企業を140億ドルで買収し、脳の研究という非常に困難な課題に挑戦することなどできないということや。何のことを言っているかと言うと、Bristol-MyersによるKaruna Therapeuticsの買収や。

 

わいはこの買収が大きな間違いにならないか心配しとる。コストがかかりすぎなんやないやろうか。それでも手の施しようがないような病気へ挑もうとする姿勢は応援したいんや。Eliquisのようなきちんと軌道に乗った薬の利益がなければ、こうした難治性分野への大きな投資はできないんや。わいはしかも、薬価は別に製薬会社だけの問題ではないと言いたいで。システムの問題もあるんや。中抜き構造があって、多くのプレイヤーが実質的な価値を生み出さずにお金だけを吸い上げているという構造が問題で、そこにこそ一番にメスをいれるべきやないのか。臨床試験にかかるコストは天文学的数字になるんやが、それでも大半の薬は失敗する。そのことをきちんとわかって、製薬会社の利益を削ろうとしているのか?

 

テック企業もバイデン政権から目の敵にされとるわけやが、テック企業が互いにターゲットにし合うことさえあるで。その典型として冒頭の、マーク・ザッカーバーグがジョー・ローガンの番組のインタビューで語ったことに戻ろうやないか。ザッカーバーグは、Appleが長年にわたって革新的な製品を生み出していないと指摘したんや。「スティーブ・ジョブズがiPhoneを発明し、20年経った今でもiPhoneに依存している」と述べて、Appleが過去の成功に安住していると批判したんや。

 

その上で、アップルがイノベーションを阻害し、App Storeで販売するデベロッパーに“税金”をかけているとも批判したんや。AppleがApp Storeで開発者に課している30%の手数料を「クレイジー」だと批判して、この手数料をAppleがiPhoneの売上減少を補うための手段なんやないかと言うたんや。そして、アップルが自社製品のみを優遇して、他社の製品がiPhoneと同様に連携することを制限していると批判して、例えば、AirPodsのような製品を他社が作ることを妨げていると主張したんや。

 

わいはアップルもメタもどちらも大好きやし、どちらも素晴らしい仕事をしとると思う。その上で言うが、「ジョブズが亡くなって以来、アップルは何もしていない」というのは本当に安っぽい中傷に感じるで。大企業の中でも際立って顧客満足度が高いのはアップルで、世界中で何十億もの人がこの会社のデバイスを使っとる。ザッカーバーグのコメントは自己弁護的で一方的だと思えてならん。よりはっきり言えば、ザッカーバーグが言っているのは、ここ4年間、司法省の反トラスト部門から聞こえてきたアップルへの批判と同じようなものや。

 

もちろん、アップルが自社エコシステムからユーザーを離れにくくしている面はあるやろう。App Storeの締め付けを緩めれば、メタはもっとお金を稼げるし、ユーザーも喜ぶかもしれん。その主張には一理ある。でも同時に、アップルは、誰かがより良いシステムを開発することを妨げてはないんやで。そもそもApp Storeを“発明”したのはアップル自身で、それをどう運用するかはアップル次第やろ。どの企業にも問題はあるし、アップルがやっていることすべてをわいは好ましく思っているわけでもない。でもそういうことを言い出せば、メタも同様や。どの会社にも長所と短所があるんや。

 

アップルがああいう公の場でメタのCEOにあそこまで激しく批判されているのを耳にするとは、正直言ってわいは驚いたんや。もしわいがマーク・ザッカーバーグの立場なら、司法省がビッグテックを追及するのと同じことを言って司法省の手助けなんてしようとはみじんも思わんやろう。そのことはメタにとっても悪い前例になるんやし、全くシリコンバレーの連中には沈黙の掟の概念がないんか?恥知らずばっかりなんか?ザッカーバーグは更に、テレビメディアが物事をきちんと理解せず、切り貼りを駆使して自分たちを愚か者に見せていると厳しく批判しとる。何年もオンエアでザッカーバーグの立場を擁護してきたわいから見て、彼がそこまで言うのは驚きやったし、そのうえアップルまでもこき下ろしたことで、司法省が動きやすくなってしまったとわいは思うんやが、もしかすると、それこそが彼の狙いだったんか?

 

結論やが、わいらは今、ちょっと奇妙な状況におると思うんや。テックと製薬というわいらの国で最も優れた2つの産業が連邦政府のターゲットになっている上に、週末はそこにマーク・ザッカーバーグが検察を後押しする形で加担しているようにも見える。株価の動きとしては、今日は製薬会社はなんとか持ち直したし、売り払われていた半導体やソフトウェアもバーゲンだと判断して投資した投資家が戻って来た感じになった。でも結局のところ、この2つの産業に対する打撃はかすり傷程度のものだったのか、それとも、ここからまた下落があるのか。いずれにしても不穏な動きやと感じたで。

 

 

トランプになってどう変わりますかね。

 

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