こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの1/21のMad Moneyはどうだったでしょうか。
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トランプ大統領が誕生したよな。彼が前回ホワイトハウスにいたときは、いつも押し目を買わんとあかんかった。彼自身の威嚇的な言動とかによって定期的に株価が下落したんやが、そこがねらい目だということが続いたんや。彼の虚勢めいた何かでも何でもええが、彼からの打撃があったときこそ、その下落をチャンスと捉えんとあかんかった。たとえそれが苦痛でも、や。彼はよく、はじめに極端なことをぶちあげて、結局は結構控えめだったなということがおこる。そしてそういう時に株価は上がる。
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まさに今日それがおこったんや。今日はダウは+1.24%、SP500は+0.88%、そしてナスダックは+0.64%と上昇の日になったんやが、数カ月にもわたる強硬な発言を続けてきたトランプが、就任演説では貿易関税についてとても控えめだったことが大きいと思うで。関税の脅しなどが、予想されていたよりなかったんや。そのことでわいはトランプを思い出したきになったで。4年という期間を経たから、多くの人々もトランプ流を忘れているようや。
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彼は株式市場が大好きや。いつも「何か大変なことが起こる」というシグナルをトランプは送りたがるわけやが、実際に何も起こらないとなると、マーケットは安心して上昇するんや。今日の上昇なんかはその典型で、関税が想定より小さいという観測に支えられとる。他の国々の態度如何で、関税がさらに拡大するかもしれないという懸念もあるけどな。そしてこのラリーはStargateのような新プロジェクトにも支えられとる。Stargateプロジェクトは、OpenAI、SoftBank、Oracleが中心となって立ち上げた大規模なAIインフラ投資イニシアチブやが、4年間で最大5000億ドルの投資が予定されとるんや。
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そこにはNvidiaの機器が大量に導入されることは間違いないやろう。そして、新大統領の就任式にビッグテックの経営者たちがそろって姿を見せたことも相まって、勢いがついた形になった。2017年にトランプが初めて大統領に就任した当時は、テクノロジー会社との関係がぎくしゃくしていたことを考えると、ずいぶん様相が異なるで。当時は多くの企業幹部がトランプ政権との関わりを避けたがっとったんにゃ。でも今は全く違うんやで。
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まあでも今日のマーケットを本当に動かした要因に話を戻そうやないか。そうや、関税や。現時点ではトランプが言ったことのほとんどが「吠えるだけで噛みつかない」という状況にとどまっとるんや。多くの人は、トランプが二期目を始めた途端、中国との大規模な貿易戦争を煽るやろうと考えとった。そうなったらその影響は甚大や。もちろん、関税によって財務省にある程度のお金は入るやろうが、中国も報復を行う可能性があり、そこから報復の連鎖が続き、どこまでエスカレートするか分からん。やけど、実はわいはそんなにひどいことになるとはもともと考えてなかったんや。なぜなら、トランプ自身がそういうことをわいに言っていたからや。
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彼が選挙直後に何と言ったか、ぜひ思い出してほしいで。わいが彼に、中国についてニューヨーク証券取引所のフロアで尋ねたときのことや。彼はこう言うたんや。「私たちは中国と多くの協議を続けています。中国とは良好な関係を築いていますし、私自身にとっても驚くほどいい関係だと思っています。ただ、新型コロナウイルスが広がったときは、少し関係を悪くしてしまいました。それはやりすぎだったかもしれません。いわゆる“限度を超えて”しまったのです。しかし、その後も習主席やその他の世界のリーダーたちと話し合いを続けています。私たちは、これからうまくやっていけると思いますよ。」
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もしトランプが中国を仲良くやったら、多くの人にとって驚くべき展開よな?もしかするとBidenよりもさらに穏やかな姿勢かもしれん。Bidenは側近を通じて、中国の先端半導体や疑わしい貿易慣行について容赦なく批判してきたからな。トランプはもしかしたら一期目で、強硬姿勢で臨んでも中国からは何も得られなかったということに気づいたのかもしれん。中国側はわいらをなだめようとすらせんかった。何も譲ってこなかったんや。もしかするとトランプにはまだいろいろ策があるのかもしれんが、いずれにせよ今回の関税計画そのものは、はじめにいろいろぶち上げておいて後から穏やかになるという手法やった。これによって、ウォール街はもっと柔軟なトランプ政権になるのではないかと大いに期待したんや。
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多くの投資家はトランプがメキシコとカナダにも容赦なく攻撃を仕掛けるのではないかと心配しとった。彼はわいらの古くからの貿易相手国2カ国にすぐさま25%の関税をかけると言うとった。でも政権としては状況をまずは検討したいという意向を示したんや。もちろん、メキシコ湾を“Gulf of America”に改名すると今でも言うとるが、実際の政策となると話は別や。カナダで交渉相手を見つければすぐに話をすると言うとるし、メキシコ大統領からは、既に、かなりビジネスライクな回答を得ているようや。
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バイデン大統領の時代がこれまで4年続いたわけやが、トランプは環境規制などに時間を割くつもりはないようや。彼は、石油とガスこそが“アメリカを再び偉大にする”ための不可欠な要素だと言うとる。十分に掘削して生産すれば、原油価格は下がるやろう。そうすればアメリカは海外でも覇権を握れる、と言うとるんや。高いガソリン価格がなければロシアは何もできないというわけや。環境面を気にしなければ、これは筋が通っているように見えるが、当然そこには大きなトレードオフがある。もちろん、トランプがどこまで石油・ガス企業をコントロールできるのかははっきりとせんのや。
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石油・ガス企業は、国内外の市場へ天然ガスを運ぶためにさらなるパイプラインを必要としとる。それぞれの企業のCEOたちは、大統領の意向に押されて規律を失えば資源価格が急落し、決算をミスするかもしれんということを分かっとる。ただ、バイデン政権下であまりに冷遇されたから、トランプに対してはもう少し融通を利かせ、協力しようという気になるかもしれん。ちなみにトランプは第一期と第二期でだいぶ様相が異なるで。以前はトランプは不動産とエンターテインメント業界以外のビジネス界とはあまり繋がりを持ってなかったんや。彼らはトランプを知らず、トランプも彼らを知らんかった。
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しかし今回、ビジネス界はあることをはっきりと理解しとる。それは何かというと、彼らはバイデン政権下で標的にされたということや。実際の権力が集中している政権でビジネスに対して非常に敵対的な人々が多数いたんや。そして、特に、極めて成功して多額の利益を上げている企業に対しては露骨に敵意を向けとった。でもそれがトランプになって変わる。そのことがどれほど歓迎されていることか。想像してほしい。あなたがテック会社の株主だったらどう思う?
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あと一つの特別なファクターがあるとしたら、それはElon Muskの存在や。わいは実は舞台裏でElon Muskの人柄を本当に好きだという経営者はあまり知らんのやが、とはいえ彼を尊敬していないビジネス関係者も一人も知らんのや。Muskは驚異的なほど成功しとって、その実績を誰も否定はできん。ただ、彼がワシントンでどこまで何かを成し遂げられるのかはよくわからん。変革を進めるための強固な基盤がないようにも思える。結局、彼は大きな影響力も持たずに「意見を求められるだけ」で終わるのかもしれんが、それでも会議にMuskが同席しているというだけで、Bidenの時よりもビジネス界のCEOたちは安心感を得ているようや。
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Bidenはビジネス関係者との写真撮影さえ望むことはなかったんや。思い出してほしいのは、Biden政権の終盤において、政策の実権を握っていたのは議会ではなく、司法省やFTC、エネルギー省などにいるビジネスには友好的でない人々やったんや。もし大企業を信用しないのなら、政府が強権的に規制する方が好みかもしれんが、大企業を経営している立場であれば、何の前触れもなく召喚状を受け取ったり、訴訟を起こされたりすることは勘弁してほしいよな。でもバイデン政権は事前の対話は一切なかったんや。
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これまでこの国アメリカではBidenのようなやり方はしてこなかったんや。常に何らかの対話があったんや。本当に不正をしていると疑われるなら別やけどな。別にトランプ政権下だって、政権がある企業のCEOを不正者と見なせば、会話の余地はない。でもBidenは全員に対して対話せんかったから、経営者たちは皆、犯罪者のように扱われたと感じとったんや。わいはObama政権のときにそういった話は一度も耳にせんかったで。Obamaは完全にビジネス寄りやった。
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前回のTrump政権では、確かにメキシコに生産拠点を移転する企業を非難したり、Amazonが郵便局を不当に利用していると語ったりもしたが、そういった事態はすべて“買いのチャンス”になったんや。今回、Trumpはホワイトハウス入りするまでは大きく威圧的な態度を取っとったが、ホワイトハウスに腰を落ち着けてからは穏やかに話しとる。果たしてこのまま続くやろうか。就任初日から何がどう変わるかを確信するのは難しいものや。ただ、彼はビジネス界やシリコンバレーを知っていて、物事の仕組みを理解しとる。
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好き嫌いは別として、もしあなたがテック企業の大物なら、Trumpはあなたの電話に出るやろう。実際、彼のほうから電話をかけてくるかもしれん。一方のBidenは、そもそもそうしたテック企業の有力者が誰なのか把握していたのか疑わしく、最後まで連絡を取ろうとしなかったんや。彼はむしろ、彼らを訴えることを好んでいたんや。どっちがあなたのポートフォリオにとって有利なのか。語るまでもないやろう?
トランプ第二期が楽しみです。
応援よろしくお願いします。