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【ジム・クレイマー】膨れ上がりすぎていた!?あぶく銘柄の下落というのはそこまで悪いことではない!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの2/24のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

今日も多くのモメンタム株が続落した日になった。なんでこんなに下がるんや、と思っとるか?でもこの下落は自然なことや。泡のように膨れ上がっていた泡銘柄は、泡じゃない銘柄が勝利を収める前に下がる必要があるんや。それが今起きていることで、この株式市場の世界では当たり前の現実にすぎない。先週の金曜日にモメンタム株が暴落して、その後この日もそれが進行しているというのは、今のネガティブな材料ばかりの状況では珍しくポジティブなことなのかもしれんのや。

 

今日はダウは+0.08%、SP500は-0.50%、そしてナスダックは-1.21%と下落の日になって、ナスダックはこれで年初来でマイナスに転じてしまったわけやが、今日の下落は相場が閉まる直前にひどかったよな。わいはこの原因はわからんが、顕著で嫌な下げやった。もちろん、わいは自分自身を含めて誰だって損をしてほしくはない。でも“froth”、すなわちあぶくの様にバリュエーションが膨れ上がってしまっている株があるなら、それはしぼんでしかるべきやし、あぶく銘柄については語っておかんとあかんな。

 

あぶく銘柄というのは慎重さの敵なんや。賢明な投資には一定の慎重さが求められるんやが、それはあぶくとまったく相いれないんや。先週の木曜と金曜、そして取引終了間際に見せたこのひどい相場に至るまで、株式市場はあぶくだらけやったかもしれん。でも今、そのあぶくはある程度しぼんだで。たとえば、Starbucksでカプチーノを注文して受け取ってずっと待っていたら、いかにカプチーノの泡といえどどんどん消えていくやろ。まさにそれと同じことや。泡は、もっと持続力のあるものを求める人たちによって押さえ込まれてしまったんや。だから逆に医薬品関連銘柄が上がっていたりするわけやが、そっちじゃなくてやっぱりあぶくの方についてもっと話そうやないか。

 

あぶく銘柄の最たるものは何やと思う?例えば量子コンピューティング(Quantum computing)や。考えてみると、このセクターはけっこうおかしな話をしとる。この前Microsoftが同社初となる量子コンピューティング向けチップ「マヨラナ1」を発表したんや。このチップは付箋サイズのハードウエアに8量子ビットを配置していて、最終的には100万量子ビットを目指すということで、将来の量子コンピューターの基盤として十分な性能を備えているとMicrosoftは言うとる。以前はこの量子コンピューティングのセクター全体がちょっとマニアックというか、際物っぽい扱いやったが、今回の発表とか聞くと、あたかも量子コンピューティングがすぐそこまで来ているように思えるよな。

 

去年の12月には、Googleが新しい量子チップ「ウィロー」を発表して、従来のスーパーコンピューターならおよそ10の25乗年かかる計算を、わずか5分で完了することができると発表したんや。すごいと思うよな。MicrosoftもGoogleも素晴らしい巨人や。そういう会社が発表することは権威をもって受け止めんとあかんと思うやろ?でもそう思っていたら、先週の金曜の夕方、Wall Street Journalで “Physicists Question Microsoft’s Quantum Claim” という記事が出たんや。いやあ、あれはかなり衝撃的だったで。Microsoftの量子コンピューティングに関する主張を完全にこき下ろすような内容だったからな。

 

本当に手厳しい批判で、例えば、こんなくだりがあったりしたんや。「これはMicrosoftが科学の領域から広告の領域に足を踏み入れた瞬間だ」メリーランド大学の理論凝縮物質物理学者Jay Sauによる批判やが、それにしても理論凝縮物質物理学者(Theoretical Condensed Matter Physicist)ってすごい肩書きよな。わいなんか濃縮ミルクぐらいしか知らんけど、まあ本当に専門知識のある人なんやろう。しかも彼はMicrosoftにちょっとした仕事で関わったこともあるらしい。そんな巨大企業に対しても堂々と主張を突きつけて、量子コンピューティング関連株を下落させたわけや。厳格さが勝つこういう局面は、あぶく銘柄はお手上げや。量子コンピューティング銘柄はとどめを刺されたようなものじゃないか?

 

あぶく銘柄といえば、VistraやConstellation Energyといった原子力発電系の事業会社の大打撃はどう見る?これらの銘柄はジェットコースター並みに値動きが激しくて、今は下り坂で、下り坂なのにシートベルトもせずに落ちていくような感覚に株主は陥っとるやろう。ジェットコースターっわかるやろ?空高く舞い上がって、頭から落っこちるんや。しかも先週の金曜日にMicrosoftが「数百メガワット」分のデータセンターリースを解約したというTD Cowenのレポートをわいは見たから、勢い任せのユーティリティ株やデータセンター関連銘柄は、そこまで重要じゃなくなるんやないかという疑念に囲まれとる。

 

ConstellationやVistraなんて必要ないのかも、みたいなことを言われだしたら、本当にいらないのは何かというと、それこそOkloのような、完全に熱狂的ファンがついていてあぶくが膨れ上がっていた銘柄だったりする。今のマーケットでもっとも投機的な銘柄の一つや。あるいは、原子力関連のデリバティブを持っていて、「実はそんなにエネルギーは必要じゃないかもしれない」という話になってきたらそりゃあ怖いやろう。もしくは水曜に決算発表を控えているNVIDIAのチップが大量発注を受けていないとか、という話になったらどうする?

 

わいがこうして煽っとるのは、あなたに備えてほしいからや。実際、データセンター需要の減速説は、NVIDIAの決算直前によく出てくる話や。こんなに素晴らしい会社でありながら、株価はすっかりしおれとる。信じられないで。さて、NVIDIAは“froth”、すなわちあぶくの一部やったんか?今回の決算で今までのように業績をしっかり出せばそうはならんが、もし失速するなら単なるあぶくだったということになり得るで。でもカンザスシティ・チーフスみたいにならないか不安よな。

 

あのチームはほんのわずか前のスーパーボウルの直前までは「大舞台で最高のチームだ」と皆思っていたやないか。史上初の三連覇もかたい、と思っとったやろ?もちろんチーフスが強いのはわかっとる。実際、たくさん勝っとるしな。でも、更に強力なフィラデルフィア・イーグルスのような相手に挑むとなると、あんなに素晴らしいチームでも厳しい結果になりうるんや。わいはNVIDIAがまさにチーフスのように思えるんや。まだまだOwn it' don't trade itと思っとるで。でも、今回の決算に関してはあまり期待しないほうがええかもしれん。

 

それからPalantirや。これはCEOのAlex Karpが、ある意味、株価を仕切っているような銘柄や。彼は常に会社の事業を盛り上げるためのワクワク感や華やかさを作り出すんや。まるでカメラのためなら何マイルでも歩くような人物や。ヨーロッパの景気後退?そんなもの無視しろ、あの冴えない大陸が何だというんだ、みたいなことを平気で言う。彼は史上最高レベルに派手な本のプロモーションツアーをやっとるみたいやな。Elon Muskのように出先でも仕事をこなせるといいんやが。でもきっと本人に聞けば、「本のインタビューの合間も前より一生懸命働いてるし、そんなこと気にしてるやつは大馬鹿者だ」なんて返してくるやろうな。

 

まあそれでもPalantirの株はボコボコに売られとる。ここまであまりに熱狂的に買われてきたからやろう。今、このデータ分析企業には大きくて話題になるような顧客が必要や。それがいつ出てくるのかがポイントや。KarpにはPentagonを改革するためにPalantirを雇ってくれるような、同じく派手好きのElon Muskのような存在が必要なんや。とにかく大口契約とか大きな勝利が必要なんや。ただの本のプロモーションじゃなくて、や。何でもいいからストーリーを立て直せるものが欲しいんや。なにしろ、口汚いCEOが「自分は致死性(lethality)と存在論(ontology)のすべてをわかってる」なんて言っとるんやから。

 

若い人たちがあぶく銘柄にのる自由があるのはわかるで。たとえば朝の7時半とか8時にそういう銘柄がぐんと上がってるのを見ると、魅力的に見えるやろ?でも実は、そんな動きは作り放題なんや。言うだけだったら誰でもできるしな。例えば電動エンジンの会社でEVAというのがあるとして、それはNVIDIAのBlackwellプラットフォームと連携してサンフランシスコやロサンゼルスの街を走り回れるよう設計されとるんや。Space Yはどうや?これは衛星を打ち上げて、消防ドラマや医療ドラマ、警察ドラマを配信してくれる会社や。それからPalantori。AI搭載のピラティスを作っていて、カーリーヘアで口汚い“Palantos”の連中がペンタゴンにそのピラティスを持ち込めば、国防総省の無駄を見つけ出せるってわけや。そして最後はわいのお気に入り、Quack Dogや。核融合と核分裂を組み合わせて、電気分裂を阻止しながらまったく新しい物質状態を生み出す方法を発見した会社なんや。

 

わいがめちゃめちゃ言うとると思うやろ?でもあのMicrosoftでさえ、専門家に言わせればめちゃめちゃ言うとるんや。あぶく銘柄がなぜ生まれるかわかるやろ?あぶくはいずれ消えて淘汰される運命にはあるが、冒頭でスタバのカフェオレの話をしたが、カフェオレの泡も一瞬で消えることはないやろ?あぶく銘柄は下落してきたとはいえ、まだまだ完全には退治されてないで。みんなまだまだそういう銘柄が大好きやからな。でももっとあぶく銘柄からあぶくが排除されない限り、しっかり地に足をつけた相場なんて望めないんや。

 

結論やが、こうしたあぶくまみれのモメンタム株が十分に落ち着いてくれれば、ようやくもっとわかりやすい世界に入れるで。だから素晴らしい世界への入り口ということを考えると、あぶく銘柄の下落というのはそこまで悪いことではないんや。ただあぶく銘柄でポートフォリオを固めている人には今の下落はきついやろう。でもこういうことがあるからわいは、規律を持った堅実な投資と分散されたポートフォリオの重要性をずっと言い続けとるんやで。

 

 

自分のあぶくが消えていく。。。

 

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