こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの3/4のMad Moneyはどうだったでしょうか。

Walmartの決まり文句と言えば、Everyday Low Priceやろ。毎日お得な値段で物を売っていますということや。まるで今、ホワイトハウスは、その亜種みたいなもので、毎日株式市場を下落させます、と言っているようなものや。こういう時はみな、痛みに耐えなければならないということや。今のトランプ政権の考えでは、型を破り、現状を壊すためには投資家が多少苦しむのもやむを得ない、株式市場なんて気にしていられない、ということなんや。ほっといても何とかなる、とでも言わんばかりや。激しい攻撃と頼りない防御でこの国をどこかに連れていこうとしとる。

要するに、今のトップは、投資なんかしなくてもいい、株なんか持たなくてもいい、という発想だということや。いまやどんな資産クラスも「買主注意(caveat emptor)」の状態で、買った瞬間から価値が下がっても、それは買主のせいだよと言わんばかりや。こういう時は覚悟してリスクを取るしかない。痛みは避けられず、ときには理不尽に感じることもあるやろう。場合によってはほとんどの下落は気まぐれのようにも思える。そういう状況では、今日のような、ダウは-1.55%、SP500は-1.22%、そしてナスダックは-0.35%と下落する日も生まれるというものや。

ここ2日でダウは合計1300ポイント下がっているのに、トランプ大統領は株式市場に配慮しながら貿易問題にも同時に取り組む、ということはできないようや。貿易や不法移民、フェンタニルといった問題のほうがダウ平均株価よりも優先されるんや。わいはこの数日間オフにしとったんやが、改めてこの状況がどう動いていくのか考えたいと思うんや。トランプ政権の世界観が良いか悪いか、正しいか間違っているかについてはわいはここでは何も判断しないこととするで。ただ、今後のアメリカの歴史上、波乱の時期になりそうなこのタイミングで株を持ち続けるなら、どんな覚悟が必要なのかを理解してほしいと思っとるんや。もちろんこの状況は変わりうるかもしれんが、現時点の状況を10個のポイントとしてお伝えしたいんや。

まず第一に、ホワイトハウスが重要視しているのは、その国が同盟国かどうかではなく、アメリカにちゃんとコストを払っているかどうか、ということなんや。政権のアプローチは一貫性に欠けるように見えるから理解しにくいんやが、彼らの見方からすると、メキシコやカナダは不公平にわいらの雇用を奪い、しかも貿易赤字まで抱えさせているというんや。しかもフェンタニルが国境を越えて流入して、若者の命を奪っている、と。だから彼らはその代償として25%の関税を払わなければならない、というわけや。誤解しないでほしいんやが、わいはこの見方を支持しているわけではないで。ただ、そういう流れになっているということを確認しておきたいんや。

第二に、たとえ友好国同士の既存の貿易協定があろうとも関係ないということや。たとえトランプが自ら一期目に交渉した協定であっても、今は全然関係なくなっとるんや。ホワイトハウスの考えでは、過去の協定で安い製品が手に入り、アメリカ企業が海外市場に参入できるとしても、わいらの雇用を奪われることを前提として貿易協定を結んだわけではない、ということなんや。メキシコとの貿易協定は、本来は安価なメキシコの労働力を活用して、コストの高いアメリカの労働組合から逃れられるようにすることで、国内産業を守るためのものだったのに、今となっては、そうした事情はすべて無視されとるんや。

第三に、トランプの政策変更には一貫性がないが、そのことさえも関係ない、というのが今の政権の態度ということや。メキシコやカナダの労働力を使っているアメリカ企業は多額を支払わなければならないんや。一方、韓国や日本、ヨーロッパの企業は年に何百万台もの車をほとんど無視できるような関税率で輸出しとる。物事が公平である必要なんてない、ということなんやろう。次の関税がどの貿易相手国に課されるのか?どの関税が次に来るというサインもないし、来ないというサインもないんや。だから常に警戒を怠ったらあかんのや。ただ、今回の関税が実行されれば、GMやフォードを犠牲にして韓国や日本、ヨーロッパを事実上支援する形になってしまう。そして皮肉なことに、現在のところ関税をまぬがれているように見える唯一の国はロシアや。もちろん、これは侮辱的な意味で言っているわけではないで。ロシアはアメリカとの貿易赤字が比較的小さいから、ホワイトハウスはあまり気にしていないということやろう。

四番目やが、台湾がここからどう関係してくるのか、難しいということや。もし台湾が防衛費の負担を増やせば、アメリカとしても台湾の立場をより有利に考えるかもしれん。台湾にTSMCがあることは重要ではないと言っているわけではないで。TSMCはアメリカの産業や軍事にとって世界で最も重要な戦略的資産の一つやからな。TSMCがアメリカ国内に1,650億ドルもの投資を約束したことは、台湾にとってプラスに働くかもしれん。建設作業員やエンジニアを確保するのはほぼ不可能に近いということやから、まるでアメリカに貢ぎ物をしているようなものや。大型兵器を購入しない代わりの方法としては、これで十分な可能性があるのかもしれん。一方で、中国と台湾を比べると、中国はアメリカから武器を買えないが、台湾は買うことができる。だったらさっさと小切手を切ればいい、とホワイトハウスは見ているかもしれん。

五番目に、メキシコからの輸入品にかかる関税をいつ、どのように支払うのかはまったくわからないんや。請求書は誰が受け取るのか?運送業者なのか?すべて自己申告制でやるのか?すべての会社に適用されるのか?特例はあるのか?何もわからん。本来なら関税は税関・国境警備局が執行すべきやが、彼らはトランプの強制送還計画で手一杯や。どうなるのかわからない、というのが現状や。

六番目に、もしアメリカ企業が国内雇用や工場の拡大に巨額の投資をすると約束した場合、それによって関税を課される“敵対国”に対する支払いの一部が免除されるような仕組みができる可能性はあるんやろうか?たとえばアップルを考えてみた時に、免除措置ができるのかどうか。あるいは、何があっても結局は関税を支払う羽目になるのかもしれんけどな。

七番目に、関税は伝統的にビジネスにとって悪影響があり、アメリカ経済に打撃を与えてきたと歴史的に考えられてきたことは、まったく考慮されていないという点が興味深い。ロナルド・レーガン大統領が日本の半導体産業に対して限定的な関税を課さねばならなかったとき、その悪影響について非常に雄弁に語っとったで。もし、貿易で大混乱を起こさず、公平性を確保するより伝統的なやり方に興味があれば、1987年4月25日に、日本の首相を迎える直前にレーガンが行ったラジオ演説を聴くことをおすすめするで。

一方でトランプはレーガンの自由貿易に関する見解を拒否しとるんや。今の状況の中で見ると、レーガンは軟弱で単純に見えるかもしれん。でも彼は決して軟弱でも単純でもなかったんや。でも今のホワイトハウスの見解では、あのやり方はもう通用しない、ということなんや。なぜなら、わいらの同盟国はもはや役に立たず、実際にはロシアを除いてみんなただ乗りしているだけだ、ということなんや。先週金曜日、囚人服のようなジャンプスーツ姿だったウクライナ首脳との記者会見で、それがわかったやろ?

八番目に、同盟国が何を言い、何をしようとも関係ないということや。彼らの保証や約束には意味がないんや。もしあなたがそのことで腹を立てて株を売っても、あるいはバイデンが大統領だったときや、トランプはそこまで関税で無茶をしないだろうと自分で納得して数カ月前に株を買ったとしても、それはもう関係ないんや。今のホワイトハウスはそんなことを気にかけるそぶりも見せない。

九番目に、カナダは一切合切が抽象的な存在であって、真の貿易紛争とは見なされてないんや。カナダがこの窮地を脱するには、ホワイトハウスの許可さえあれば第51番目の州になりたいとでも言えばいいわけや。ホワイトハウスはカナダの主権そのものを侮辱的に考えとるんや。何ということや。

十番目に、この政権は投資家たちが文句を言っているのをまったく信じられないと思っとるで。だってCEOたちは文句を言ってないやないか?彼らが表立って何か言っているのを聞いたことがあるか?なにも言ってないやろ?じゃあ投資家だって様々な仮想通貨を買って、適当についてこいよ。そのためにあらかじめ「戦略的クリプト備蓄」の話とかもしておいたやろ?先回りして稼げばええやないか?どこが問題なんだ?これが今の政権の本音やろう。あと、NVIDIA株が最高値から大きく下落している、という大騒ぎについては、わいらの時代で最高のテレビ番組キャラクターである『サバイバー』のジェフ・プロブストが言うように、「島を追放された者には何もない」っということなんや。

これが不当な言い方だと思うなら、じゃあ今の政権はこう質問してくるやろう。「あなたはお金を儲けたいのか、どうなんだ?」今の状況の枠組みはわかっているはずやろ?その中をどう動くかはあなた次第で、存分に儲ければええやないか、と思っとるやろう。ときにはMag 7銘柄が売られすぎになったら、そこで買えばいいじゃないか。まさにこの日がそんな日じゃないか。そしてときにはヘルスケアや消費財銘柄を買った方がええかもしれん。何が問題なんや?

あと、付け加える形でいうなら、追加の不確定要素として、今夜、商務長官のハワード・ラドニック氏が一日の数多くのインタビューの最後で、カナダとメキシコに対する関税は一部が撤回される可能性があると言うたんや。なんやそれは?早ければ明日にも、ということなのか?まさしくこれほど気まぐれな状況なんや。株を持ちたいなら、こうした現実に慣れるしかない。

以上が、今の状況を把握する上で最も重要な10のポイントや。壁にでも貼っておいてほしいで。近いうちに、もしくは明日にでも、役立つかもしれん。これらのポイントをさらってみて、いかに粘り強くいかなければいけないかが良くわかるやろ?
大変な時代になってきました。
応援よろしくお願いします。