アメリカ発ーマカベェの米株取引

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【ジム・クレイマー】今のような時こそ自分の信念を貫く時!本質的かつ長期的な価値と成長を見よう!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの3/20のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

今みんなが話していることは何でも話せるで。わいらの手には負えない、あらゆる話題があるよな。終わりのないトランプの関税が、インフレにつながるんやないか。そうなったら金利上昇がひきおこされて、結果として景気後退になるという流れとか。そうや、みんなこの「嘆きの方程式」を覚え込んでいて、だから今日だって相場はさえなかった。今日はダウは-0.03%、SP500は-0.22%、そしてナスダックは-0.33%だったで。

 

じゃあ、あちこちで尽きることのないネガティブな話題に直面したら、どうするべきやと思う?わいは手元に少し余分なキャッシュを置いておくのがいいと思うで。というのもやっぱり、当面は株式市場が一気に上昇するとは考えにくく、むしろ下がる可能性が高いからな。つまり、このタイミングで少し現金を確保して状況を見極めるのはよい考えだということや。「見極める」とはどういうことや?それはやっぱり落ち着いて各ビジネスを見ていくということに他ならん。今週わいは西海岸でいろいろなところを回っとるわけやが、わいは今日はLas Vegasで行われているHome Depotの年次Store Manager会議に来とるんや。ここでCEOのTed Deckerをはじめとするトップ陣に話を伺っとるんや。

 

Home Depotは驚異的な企業やで。数字面ではIPO以来の年平均リターンが25.5%にものぼり、企業文化の面でも、寄付、特に退役軍人への支援や自社従業員への手厚いケアなど、ここまでやる企業はそう多くないんや。金利が上がったり景気が減速したりといった話題はたやすいものやし、住宅価格の上昇がもたらす恩恵に比べればHome Depotに与える影響はそれほど大きくないかもしれん。一方で、不確実性からくる広範な悲観論というのはもう少し厄介や。でも、状況が悪いとわかっているときこそ、身を潜めて学ぶチャンスなんや。

 

今日学んだことの一つとしては、バッテリー技術がガソリンエンジンを置き換えようとしている、ということや。ドリルや芝刈り機などの電動工具の電池性能がついにガソリンを超えるほどパワフルになりつつある。これは大きな変化で、何十億ドル規模にもなり得る動きや。もちろん、ガソリン駆動のツールから電動への移行はHome Depotのような巨大企業の業績を左右するほど大きな要因ではないかもしれんが、それでも長期的に見れば投資を継続する上でのモチベーションになるで。

 

わいが自分のファンドでHome Depot株を保有しているのは、これまでの好調な成長率が理由の一つやが、店舗を歩いてみると、過去の実績だけでなく、これから新たに売上を伸ばしてくれる材料にも目を向ける必要があるとわかるんや。常に買い替え需要があるで。家電製品でもドリルでも電動のこぎりでも。そしてそこに、電動モーターの性能がガソリンエンジンのそれを抜いてきたという急激な進歩がマッチしてくるわけや。今なお多くの屋外用工具がガソリン駆動で動いていて、それは環境的にも汚く、扱いも危険や。でも「ガソリンのほうがパワーがある」と思われているから使われ続けている。

 

確かに以前はそうだったかもしれん。でも今日実際にここで電動式のこぎりをガソリン式と比べるデモを見たら、電動式のほうがはるかにパワフルになっとるということがわかるやろう。繰り返すが、この買い替え需要だけでは、次の四半期のHome Depotの業績を大きく左右するほどではないやろう。でもそこがポイントではないんや。今この瞬間、人々は多くの銘柄を見限りつつある。特にテクノロジー銘柄はあかんと多くの人が思っとる。わいらにはもっと他の、ここからの勝率が上がるような銘柄がいると多くの人が考えとるやろう。こういう時に実はHome Depot株とかがねらい目だったりするんやで。

 

これはわいがリーマンショックのときに学んだことでもある。当時、住宅価格が大恐慌以来初めて下落していたため、みんなに「sell, sell, sell」と言われとったが、わいはHome Depot株を手放さんかったんや。実際あの時期、Home Depotは大量の自社株買いを実施して、多くの競合企業が脱落する中で際立った成長を遂げたんや。そのころの株価は18ドルやったが、世界の終わりのように思えたものや。いまや株価は355ドルに達し、またしても世界の終わりのように感じられるかもしれんが、それでもHome Depotの株価は依然として割安で、最高値からも下がっとる。しかも、実際の事業は驚くほど好調なんや。

 

「金利上昇や関税の影響が、わいが今言ったことすべてよりも重要だ」と疑う人もいるやろう。Home Depotというホームセンターの詳細や彼らがわいに今日語ってくれたことなんて二の次だ、と思うやろう。でもわいは全くそうは思わんのや。こういうときこそ目線を先に置いて、もしHome Depotの株価が落ちているなら、実は買いの好機なんじゃないか、と見るべきなんや。もっとも、わいの言うことを鵜呑みにする必要はないで。今日の早い時間に、Home DepotのChairman兼President兼CEOであるTed Decker氏に話を伺ったから、それを見てほしいんや。

 

いま、国全体にネガティブな雰囲気が強く感じられるで。人々は理解できないことを心配して、関税に懸念を抱いとる。でもわいは、世間の人々が考えるよりも一時的な問題なのではないかという見方をし始めとるんや。確かに瞬間的に価格が跳ね上がるかもしれんが、御社は消費者向けのコストを抑えるために最大限の努力をするはずよな。それこそがHome Depotのやり方よな。わいらがこれまでもずっと見てきたことや。今の状況をどう見とる?

 

そうですね、まず強調しておきたいのは、私たちは皆アメリカに強気だということです。そしていろいろ問題があるとはいえ、ここは世界で最も素晴らしい国です。私たちはHome Depotを通しても大きな楽観を感じていますし、何が起ころうと対応していきます。ご存じのとおり、2017年にも関税がありましたよね。港の税関はいつの時代もあって、関税は常に存在してきました。私たちはその状況に対応し、どの企業よりもうまく乗り越えられると信じています。だから心配はしていません。

 

それよりも大事な事は、私たちはインフレと闘ううえでも相当頑張っていると思います。特にワシントンの人々は、その点を理解していないかもしれません。一部の企業はもうこれ以上値上げをのまない、と宣言しており、Home Depotもその一社です。私たちは常に消費者の立場に立って価値を提供しようとしてきました。その理念が私たちのビジネスの根幹であり、優れた品質とカスタマーサービスをセットでお届けすることこそがHome Depotのやるべきことなのです。

 

私たちはこれを「三本柱」と呼んでいます。つまり、「最高の品揃え」「最高の価値」「最高の顧客サービス」をすべてひとつ屋根の下で実現することを続けたいのです。したがってバリューは常に私たちの方程式の一部ですし、私たちは商品を販売したい、ボリュームを動かしたいと考えています。もともと私たちはビッグボックス・リテイラーですが、最近では卸売販売(wholesale distribution)も増えてきています。私たちには「商品を売る」という明確な目標があります。わざわざ利幅を大きくしようとしているわけではありません。サプライヤーとお客様のために価値を提供し、販売数を伸ばしていきたいのです。

 

じゃあ聞くが、金利はどれほど重要やと思う?FOMCがあったばかりで、多くの人々は「まだ金利が十分に下がっていないのではないか」と心配しとる。2019年以降の住宅価格の上昇との兼ね合いをどう考えればええんやろうか?

 

私たちが注目しているのは住宅価格の上昇です。ご存じのとおり、2019年末以降、アメリカの住宅価格は50%以上上昇しています。アメリカの住宅は世界最大の資産クラスで、その総額は約45兆ドルほどあると私たちは見ています。確かに金利は上がったり下がったりするかもしれません。実際、歴史的に低水準だった金利から一時的に急上昇した状況を、今は落ち着かせているところです。しかし、住宅価格はとにかく50%も上がりました。これは大きな資産の蓄積です。2019年末以来、アメリカの住宅所有者の持つ資産価値はおよそ13兆ドル増えたと私たちは考えています。

 

そうよな。ということは、もし自宅を改装・改善するなら、それは出費ではなく「資本投資」になるよな。これは支出とはまったく異なる考え方よな。

 

私たちもまさにそのように捉えています。自宅に投資して増築をしたり、新しいキッチンや寝室をつけたり、ちょっと手を入れてみたりするのは、自分の家という資産への投資なのです。もうひとつ、大事な点として、今のアメリカの住宅ストックが新しいわけではないことです。長年にわたって古くなってきていますよね。ご想像のとおり、アメリカの住宅ストックはこれまでで最も老朽化しています。それ自体は当たり前ですが、住宅建設が不足しているので、需要に対して200万~500万戸分も足りていないと言われています。新築があまり進んでいないぶん、普通以上のペースで既存の住宅が老朽化しているのです。実際、この国の住宅の半数以上が築40年以上になっています。住宅の価値自体は上がっていますが、メンテナンスや修繕が多く必要になる。そうしたときに重要なのはどの会社ですか?まさに私たち、Home Depotではないですか。

 

私たちがよく言うのは、価値の高い資産ほど、たとえば屋根が雨漏りしただけでも大きなダメージにつながるということです。プールをお持ちの方も同じですね。私も痛感していますが、もしプールがさびてしまえば、もうどうしようもありません。大切な資産なのに、何もできなくなってしまうこともあり得ます。塩分を除去する装置やポンプなどは壊れやすいものですが、そういったときにも私たちHome Depotの出番なのです。

 

今はどんなカテゴリーが特に好調なんや? 

 

まず庭関連です。ご覧のとおり、まさに今がシーズンです。それに装飾用のホリデー用品も売れ行き好調です。特にクリスマス用品の品揃えは信じられないほど充実しています。そしてハロウィンに関しては、アメリカ中で大評判になっていますよ。

 

わいは先日ある人に「番組に来る予定の企業はどこか?どこを見ればいちばん面白い?どこにいちばんイノベーションがあるの?」と聞かれたんやが、わいは、Home Depotは文字通りイノベーションが広がっていて、ブースごと、売り場ごとに全てがイノベーションや、と答えたんや。

 

そうです、ここHome Depotにはそれだけの革新的な商品が揃っているんです。

 

それから質問やが、顧客の優先事項を調査したそうやな?最近結果を発表したと聞いたが、どのようなことが上位に挙がったんや?

 

私たちの顧客は、住まいの消耗や傷みに対応する必要がある、つまりメンテナンスしなければならない、という点に強い関心を持っています。雨漏りする屋根や水漏れする蛇口の修理など、やるべきことはたくさんあります。それにコロナ禍初期の2020年ごろは、ほとんどの人が家のどこか1部屋くらいはペンキを塗り直しましたよね。でも、あれから5年が経った今、壁のすり傷や犬の足跡などが目立つようになり、そろそろ塗り直す時期です。だから私たちは、ペンキに対しても再び強気で臨んでいるのです。いずれにしても、住宅という大切な資産の価値を維持するために役立つことは何でも需要が高まります。

 

最後に質問したいんやが、たとえば移民政策が何か影響を及ぼしているか、というような点も気になるところなんやが、どうや?わいらには労働者が必要や。わいはNvidiaのカンファレンスに行ってきたばかりやが、彼らが何を言っていたかというと、「移民がなければ、必要な労働者数をまかなえない」ということや。一方で当然、国境管理とのバランスも大切よな。あなたの考えはどうや?

 

私たちHome Depotが長い間注目してきたのは、アメリカには熟練工の人材が不足しているという問題です。私たちの業界、つまり建設や電気工事、配管工などでは、40万人規模の熟練工不足があると考えています。住宅建設業者や大規模リフォーム会社に聞くと、現場で大きな課題になっているのは、まさにこの熟練工が足りないということなんです。そのため、私たちは官民連携による取り組みに非常に積極的です。どうやって熟練工を増やすかを模索しています。Home Depotとしては、2,500人の熟練工を育てるために5,000万ドルを投資すると宣言しましたが、実際にはその目標をとっくに超えています。おそらく5,000人ほどの熟練工を育成したと思います。研修を終えた人たちは、ライセンスを持った配管工や電気工事士になります。軍と協力して、Home Builder Instituteとともに実際に基地内でトレーニングプログラムを実施しているんです。軍人の方が「民間に復帰したい」というときに、私たちが基地に行って職業訓練を行い、退役後はすぐに熟練工として働けるようにするのです。これはとてもいい仕事で、年収10万ドル以上の人も少なくありません。多くの場合、自営業のような形で、自分で働き方を決めることもできます。アメリカでは必ずしも全員が4年制大学の学位を必要としているわけではないのです。テクニカルスクールやコミュニティカレッジ、職業訓練校もある。そして実際、それらはとても大きなニーズがあり、優れたキャリアパスにもなります。Home Depotはそういった面に注力しているんです。

 

今スタッフから「もう時間です」と言われとるわけやが、もう少しだけ聞きたいんや。企業文化について、そしてどれだけ多額の資金を集めて、退役軍人のために何をしているのかという点や。Home Depotは他とは違う会社よな。

 

創業者たちがいつも言ってきたように、私たちの中核的な価値観、コアバリューのひとつは「社会に恩返しをすること」なんです。これまでもずっと多くの方を支援してきましたが、とりわけ軍人の方々に力を入れています。PTSDや、ホームレス状態にある方、安全な住居を確保できていない方が非常に多いんです。そこで、私の前のCEOが寄付活動を退役軍人支援に集中させようと方針を打ち出しました。最初は1億ドル、次に2億ドルと取り組みを進め、すでにその目標を達成しました。そして最近、退役軍人支援に7億5千万ドルの投資を行うと発表したばかりです。

 

どうもありがとう。あなた方こそまさにアメリカの象徴よな。

 

私たちはアメリカを心から愛しています。そして冒頭でもいいましたが、アメリカは世界一の国です。その強さに自分は疑いを持っていません。

 

あなたたちはリーダーそのものや。今日はお話を聞けて本当に良かった。皆さん、わいのファンドがHome Depotの株を長らく持っているどころか、メンバーの方はご存じと思うが最近この株を買い増したのもわかるやろ?表面的なことにだけとらわれないで、本質的かつ長期的な価値と成長、それを支える実際の各会社の価値観と努力を見ようやないか。

 

 

Home Depotを買いたくなってきました。

 

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