こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの5/1のMad Moneyはどうだったでしょうか。

ずっと好きなものに関して、ときには、そもそもなぜそれを好きになったのかを忘れてしまうことがあるで。株式市場に関しては、メガテック株こそが皆がずっと好きだったものやろう。スーパーストック、ハイパースケーラー、テックタイタン、呼び方は何でもかまわんのや。いわゆるMag7銘柄といってもええが、これらの銘柄は、市場を圧倒する巨大な時価総額ゆえに一括りにされて、皆の支持を一心にあつめてきたんやが、それから勢いを失ったんや。ところが、この日株式市場が上昇したのはそのうちの二つの銘柄が原因やで。

今日はダウは+0.21%、SP500は+0.63%、そしてナスダックは+1.52%と上昇の日になったんやが、その牽引役となったのは Microsoft と Meta Platforms という2つのメガキャップ株やった。メガキャップ株がここまで巨大化した理由は、その規模を可能にした、知性だったり、参入障壁、いわゆるワイドモートやったり、堅固なバランスシート、そして卓越した製品力と、いろいろあるが、Microsoft の株価は驚異的な四半期決算を受けて+7.63%もあがったし、Meta Platforms も+4.23%と大幅上昇して、いずれも今期の売り上げやEPSだけじゃなくて、ガイダンスも極めて良好やったんや。

さらに2つのテック大手も今日の引け後に力強い決算を発表したんやが、この二つについては先行きについてはやや不透明だったで。Apple は売上高が前年同期比5%増、EPSが8%増で、為替の逆風下でもトップ・ボトムラインともに予想超えをはたしたんや。懸念されていた iPhone の売上も予想を約10億ドル上回ったで。CEOのTim Cook は「関税前の駆け込み購入の証拠は見当たらない」と語っとる。中国の売上はやや軟調やったが、アメリカ大陸とアジア他地域の好調が相殺して、新興国では記録的な売上を更新中や。

なお、Apple の発行済み株式数は2012年以降で40%超減少しとって、今夜さらに1,000億ドルの自社株買いを発表したんや。一方で、安定的なはずの Service 部門売上がやや弱かったのは残念や。現在進行中のカンファレンスコールでは、関税の影響と通期ガイダンスについて詳細が示されるやろう。Apple は来四半期に関税コストが9億ドル増えると見込んどって、好ましくない状況ではあるが、それはこの会社の責任ではないで。

一方 Amazon は、第2四半期の控えめなガイダンスを示したため時間外取引で下落しとるが、予測不能な関税環境を考えれば無理もないんや。第1四半期の実績そのものは、なぜ Amazon が世界屈指の企業で、軽視できない存在なのかを再確認させる内容やった。売上高は前年比9%増で予想を6億ドル上回り、けん引役は Amazon Web Services の2桁成長と重要性を増す広告事業や。粗利益率は驚異的で、1株利益は62%増の1.36ドルと、予想を0.23ドルも上回ったんや。

Amazonの決算で不可解だった点の一つは、さっき売上高の伸びのけん引役と言った、同社のクラウド部門 Amazon Web Services(AWS)の結果やった。AWS はきわめて優れたビジネスで、売上高は+17%と非常に好調やったが、それでも市場予想にはわずかに届かんかったんや。一方で営業利益率は驚異的で40%に達し、アナリスト予想の35%を大きく上回ったんや。その結果、AWS のセグメント利益は予想を10億ドル以上も上振れして、ほぼ四半期全体の EPS ビートを AWS だけで叩き出した形や。とはいえ、マーケット市場はこの結果を “やや瑕疵あり” と受け止めたんやけどな。

ちなみに投資家が今回もっと警戒していたのは Amazon より Microsoft だったんや。Microsoft のカンファレンスコールは緻密に構成されたマシンのようなものや。CEOのSatya Nadella はまず「すべてが絶好調」という大局的な分析を披露して、各部門、とりわけ誇り高き、AWS の直接競合となる巨大なクラウド事業のAzureの好調さを語ったんや。

その後 CFO の Amy Hood が登壇して、より具体的な数字を部門別に淡々と説明したんや。最後に最重要事項としてガイダンスを引き上げたんや。通常はここで株式市場が安堵し拍手喝采となるんやが、直近3四半期はそのガイダンスが期待外れで、株価は初回に急落、2回目も軟調、3回目に至っては「これはいったい誰だ?本当にMicrosoftなのか」と揶揄されたほどやった。

ところが今回は違ったで。数字を全面的に上方修正したんや。Azure の売上は大幅に加速し、今後も加速が続く見込みで、成長率は Amazon Web Services を上回っとるんや。規模はまだ AWS の方が上やけどな。さらに従来型の商用ソフト事業も驚くほど伸びとることが、質疑応答で再確認できたで。データセンター投資も旺盛で、需要は全く衰えてないんや。まさに完璧、“芸術品”のような決算やったんや。

それほど良かった Microsoft を上回ったと思えたのがMeta Platformsや。Mark Zuckerberg はデジタル広告を「どんな企業の商品でも売れる」仕組みに昇華させたんや。「商品を教えて、広告費を払ってくれれば、他のどの手法より多くの顧客を連れてくる」と言い切る彼の自信は圧倒的や。聞いていてわいも新規事業を立ち上げて試してみたくなったほどや。テレビ広告に出稿している企業なら、その予算の大部分を 普通のTV ではなく Meta に振り向ける方が理にかなっとる。若年層へのリーチ力が段違いだからや。

出版ビジネスを立ち上げた経験がある人なら誰でもわかると覆うが、ブランド忠誠心や購買パターンは10代から形成されるため、若い顧客を獲得する価値は年配層の10倍にもなり得るんや。10代にリーチしたいなら、行き先は Zuckerberg、つまりMetaということになっとるんや。大手の一般消費財企業なら、広告予算をそっくり Meta に渡し、社内の広告担当を大幅に削減し、高額な広告代理店とも手を切れば、多額のコストを節約できるで。今回のカンファレンスコールを聞いた広告会社・出版社・一般消費財各社は、いずれ全部がそうなるかもと悟ったはずや。

さらに Zuckerberg は、Meta が保有する 最強の資産のマネタイズにも言及したんや。それは30億人が日常的に利用する主要なコミュニケーション手段であるという資産や。この規模を考えれば運営コストはほぼゼロに等しい。もしここに課金モデルを導入できれば、この会社に莫大な新規収益源をもたらすで。今回の四半期は、まさに “オールシステムズ・ゴー” やったんや。

既に Alphabet も決算を発表していて、チャットボット Gemini が Google の検索収益を食い潰していないことを示して投資家を驚かせたんや。クリック当たり収益の低下を懸念する声もあるが、ここ数週間で見れば市場平均よりはむしろ健闘しとるで。

つい数週間前まで、かつての Mag7銘柄を保有するのは無理筋に思えたんや。でも今日のような相場を見れば、むしろ持たないほうが危険だと再認識させられるんや。これらの企業は国家並みの潤沢な資金を抱えて、AI分野に数百億ドルを投じても痛くもかゆくもないんや。必要に応じて即座に方向転換できる柔軟性も備えとる。Apple を除けば新たな通商体制下で製造リスクはほとんどなくて、経営陣はいずれも腐敗とは無縁で大胆て、前四半期に失敗しても軌道修正できる手腕を持っとるんや。

だからこそわいは、こうした企業が外国政府から訴訟の蜜壺として狙われるたびに、政治家に対し擁護を呼びかけとるんや。もっとも、彼らのオプションの広がりを唯一制限するのはやっぱり関税や。今回の関税は誰にとっても青天の霹靂やった。これほどの逆風は下手すると記憶にないぐらいや。年初来でプラス圏にいるのは Microsoft だけという驚きの事態になっとる。

それでも結論はこうや。もし景気がやせ細る局面に入ったとしても、今回のこうした四半期決算を見ると、メガキャップ企業がどんな市場環境でも利益を上げるために“設計”されていることを思い出させてくれるで。なんというパワーや。やっぱりこれらが覇権をとっとるのにはそれ相応の確固たる意味があるということなんや。特に Apple は成長率が最も低く関税負担も最大やが、それでさえ世界で最も愛される製品を作り続けとるんや。
これからも好調にいってほしいです。
応援よろしくお願いします。