アメリカ発ーマカベェの米株取引

アメリカ在住マカベェがジム・クレーマーの発言等の米株情報をアップデートします。

景況 銘柄

【ジム・クレイマー】粘り続けた個人投資家の大勝利!【Mad Money】

投稿日:

 

こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの5/13のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

ここで混乱している人を責めることはできないよな。わずかひと月余り前、トランプ大統領は「Liberation Day」を宣言して、誰も想像し得なかったほど苛烈な関税体制を打ち出したんや。トランプ大統領のLiberation Day関税は、大恐慌を助長したと言われるSmoot‑Hawley関税法よりもはるかに高率やったんや。株式市場はだから大打撃を受けて、数兆ドルが吹き飛んだ。強気派は弱気派に転じて、弱気派は互いを食い合うグリズリーと化し、株から資金が流出したんや。

 

ところが6週間後、まるで何事もなかったかのようになっとる。株価はその後ずっと反発を続けて、この火曜日もダウは-0.64%と下落したものの、SP500は+0.72%、そしてナスダックは+1.61%と跳ね上がったで。SP500は年初来で一時17%近く下落しとったが、今年すでにプラス圏に戻っとる。驚異的な回復劇や。株式市場が上昇した理由として「予想より低い消費者物価指数が出たからだ」との声を今日は一日中耳にした。確かに今日発表されたCPIは、前年同月比で2.3%上昇ということで、これは市場予想の2.4%を下回ったし、3月の2.4%から伸びが鈍化していて、2021年2月以来、約4年ぶりの低水準やったんや。

 

この水準やと、景気が弱まればFedが利下げに動く水準やろう。でも長期金利は今日下がるどころか上昇したんや。つまり誰も利下げを織り込んでいないということや。金利上昇局面で強さを見せるはずの防衛株は痛手を負い、医薬株も打撃を受けたんや。予想とは真逆の動きであり、すなわち今回のCPIは無関係だということや。ここ数週間続く上昇は、フットボールで言えば巨大なオフサイドコールのようなものや。ヘッジファンドや高速トレーダーといった大口資金がラインを越えて逆方向に賭け、いま大きな代償を払わされとるんや。

 

彼らはスナップ前にオンサイドへ戻ろうとしとるが、巨額の資金を誤った方向に賭けてしまったため、間に合わんくなっとる。罰則を避けるには自然な売り手が現れるのを待つしかないんやが、その売り手が現れないんや。ゲームは今や強気派のものやからな。かつては弱気派の側に、おそらく無自覚に立っていたトランプ大統領が、チームを替え、彼ら最大の敵となったんや。なぜこうなったのか、正直はっきりしないんや。トランプ大統領と面会した経営者たちが、彼の関税計画が巨額のインフレと店頭の品薄を招き、人々を苦しめると進言したからやろうか。それとも、支持基盤が物価上昇で打撃を受けることを恐れたからやろうか。バイデン政権下で起きたインフレの波が自らのホワイトハウス奪還を助けたと知るトランプ大統領は、同じ轍を踏むことを恐れたんやろうか。

 

あるいは、トランプは今日サウジアラビアを訪問しとって、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子とともに「戦略的経済パートナーシップ協定」に署名したんやが、サウジアラビアから吸い上げているような富を他国からも抽出する別の方法に気づいたからやろうか。サウジアラビアは今後数年間で総額6000億ドルをアメリカに投資することを確約して、アメリカはサウジアラビアに対し、総額1420億ドル規模の防衛装備品を売却することで合意したんや。これはアメリカの防衛企業10社以上が関与する「史上最大規模」の武器取引やし、その他のディールをあわせて、経済・防衛分野を中心に両国関係を大きく強化する内容となっとる。

 

それとも、トランプは自分の目標を達成できないと悟り、単に「ならば方向転換すればいい」と考えたんやろうか。国を損なうだけで利益を生まない戦略に固執する理由はないと気づいたんやろうか。彼の流儀として、「気まぐれでいいのでは?信頼するビジネス界から耳にする話が気に入らないなら、方針を変えても構わないのでは?」と思ったんやないやろうか。確かなのは、市場規模が空売り勢にとって小さすぎて、彼らがショートポジションを買い戻しつつ、上昇相場に乗るための買いを同時に入れる余地がなかったということや。

 

ざっくりといえば、関税を経済より重視していた“トランプ2”が後景に退き、“トランプ1”が再登場した、というわけや。トランプは依然として関税を望んどるが、実際に強硬策を断行して景気を後退させるより、強硬策をちらつかせて企業からより多くを引き出す方が得策だと気づいたんやろう。彼の心変わりには実利的な要素もあったやろう。関税が招く景気減速を打ち消すための利下げを Fed から引き出すことはできず、関税自体がインフレをもたらすと分かったからや。でもトランプは、多くのヘッジファンドが「村を焼き払ってでも救う」という覚悟で自分に賭け、要は放火犯側についたことを理解していなかったんや。

 

なぜこんな急展開になったんや?第一に、大統領の方向転換が、かつて最も打撃を受けた企業に強烈な追い風になると空売り勢が悟ったからや。たとえば Nvidiaや。トランプは、一方では、中国へ売れなくなったチップを理由に Nvidia に 55 億ドルの損失計上を強いたが、他方で湾岸諸国といった巨大顧客への販売を後押ししとるんや。例えば、トランプの後押しで、Nvidiaとサウジアラビアの新AI企業「Humain」が戦略的パートナーシップを発表して、サウジ国内で最大500メガワット規模のAIデータセンターを建設、18,000台の最新Nvidia Blackwellチップ(GB300)を初期導入する計画が明らかになったんや。Nvidia の株価は歴史的な復活を遂げ、「Buy, buy, buy」と叫ばれるほどになったで。

 

第二に、新規株の供給がほぼない一方で、記録的な自社株買いが進んでいるということや。IPO や増資がなければ、好材料が出た瞬間にオフサイドを取られた空売り筋は株を買い戻すためにどこまでも買い上がるしかないんや。供給不足ゆえの買い上がりが今起きているんや。第三に、巨額関税が消えたことで暴走インフレの懸念が後退して、将来的に Fed が利下げを行いやすくなったということや。市場環境はさらにポジティブになるやろう。

 

第四に、企業業績は崩れなかったということや。直近の決算シーズンは好調で、売りを急ぐファンダメンタルズ要因が見当たらないんや。要するに、気まぐれで恣意的な大統領は世界で最も賢いとされる投資家たちを出し抜き、でも個人投資家は株を手放さなかったんや。トランプ2 は トランプ1 に戻り、株式市場を壊すと読んだ人々は大失敗したんや。振り返れば 4 月 9 日、トランプが Truth Social に「今は株を買う絶好の機会だ」と投稿したとき、彼は底値を見事に言い当てたということになったんや。というのも、その底を作り出したのは他ならぬ彼自身で、ベア派に最悪のタイミングでボールをハイクしたんや。4 月 9 日はダウ平均史上最大の 1 日上昇幅、約 3000 ポイントもの上昇を記録したんや。

 

簡単なことやったんや。彼の言葉に耳を傾ければよかったんや。ほんのわずかなベアしか聞き入れなかったが、もしトランプに従っていれば莫大な利益を手にできたんや。彼は株式市場と戦うのをやめ、それを受け入れたんやから。結論やが、ベア派は代償を払い、持ち続けた個人投資家は史上屈指のラリーの栄光を享受しとるんや。大統領が最終的に「市場全体を破壊しない」という極めて合理的な決断を下したことで、な。わいらはトランプ自身が「買い時だ」と言っていた時に、本当にそうやと見抜くべきだったのかもしれん。なんというタイミングで彼は買い時やと言うたことやろうか。

 

 

素晴らしい上昇が続いています。

 

応援よろしくお願いします。

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

米国株ランキング

-景況, 銘柄
-

Copyright© アメリカ発ーマカベェの米株取引 , 2025 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.