こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの5/27のMad Moneyはどうだったでしょうか。

今、わいらは AI の話題に飽きている余裕などないんや。またAIかよ、と嫌になっている人はおるか?AI は大手各社の株価を大きく動かす原動力となっとる。そんな話聞き飽きたとあくびをしている人はおるか?AIのことろ「もう終わった」「重要ではない」とやじる声も聞こえてくるが、そういう声の主こそ思想が死んでいるんや。そのこをを証明する出来事が今日あったで。今日はあダウは+1.78%、SP500は+2.05%、そしてナスダックは+2.47%と大きな上昇の日になったが、 AI の影響を強く受けた銘柄がそろって跳ね上がったんや。

今回の相場上昇の主因は、消費者信頼感指数が非常に良好だったことに加えて、トランプ大統領が週末にEUに対してより融和的な姿勢を示して、50% 関税の発動を 7 月 9 日まで延期すると表明したことで、EU との通商協定の早期成立期待が高まったためや。これが歓迎すべき猶予期間となり、株式市場にラリーの余地を与えたんや。大方の見方はこんなところやろうが、わいは今日はAIもまた大きな違いを生んだと考えとるで。ここで言う AI とは、単なるチャットボットといった話ではないで。大事なのは会社の経営者たちが、いかに絶え間なく、そして一貫して AI の世界に適応しているかという点や。

多くの人がそうするように、わいもまずは Elon Musk の話から始めようやないか。Tesla の販売不振をあげつらう記事はいっぱい出てくるで。今回だって欧州での販売不振が槍玉に挙げられて、Musk 本人の発言が物議を醸しているから販売に悪影響が出ているという Wall Street の調査まで出とる。まるでDoge チェーンソーで死ぬかのようやが、でもだから株価に何か影響あったか?否定的な報道や競合他社と比べた販売の酷さにもかかわらず、Tesla の株価にはまったく影響がないんや。

実際、Morgan Stanley の グローバル自動車&シェアードモビリティ・リサーチの責任者のAdam Jonas が先見的に指摘しとるのは、Tesla の自動車販売の鈍化はこの社の他の大型プロジェクトを前面に押し出す結果になるということや。ここで言うとるのは、火星へ向かう巨大ロケットではないで。それは Tesla の事業ではないからな。具体的には来月テキサス州オースティンで披露される完全自動運転車、そして何より、近々事業化されるヒューマノイド・ロボット「Optimus」や。これらが立ち上がれば素晴らしいビジネスになるで。

Musk の完全自動運転構想は AI、特にニューラルネットワーク上で動作して、他のシステムより人間に近い適応的な挙動を実現するんや。そこの期待から、投資家は 今Tesla の車両販売の不振を無視できるんや。彼らは Musk が最高の自動運転技術を手にしていると確信しとって、そこが肝心なんや。だから株価は下がらないんや。もしトランプ大統領が関与するなら、オースティンからヒューストンまで車を走らせるどころではなく、Tesla の自動運転車が全米の州間高速道路を走ることを後押しするやろう。州間高速道路は依然として連邦政府の管轄やからな。

テクノロジー企業としての Tesla は、自動車メーカーとしての Tesla よりはるかに強力なんや。だから今日だって株価はほぼ 7% も上昇したんや。さて、Teslaは Nvidia の優秀な半導体を大量に買い込んどる。明日 Nvidia が決算を発表する際には、この “ハイパースケーラー地獄”、すなわちデータセンター受注だけで評価される状況から抜け出さないとあかん。ここ数四半期、Nvidia のビジネスに対しては実に嘆かわしい、胸が痛むほどのシニシズムが向けられてきたんや。

強気派が注目するのは、Meta・Microsoft・Google・Amazon・Oracle がデータセンターにいくら投資しているかだけなんや。そして「自社開発チップよりも Nvidia を使う価値はまだあるか」をただ判断する、それだけが知識だと言わんばかりや。そんなものがわかったって、それは Nvidia について 一さじほど知っているに過ぎないんや。この驚異的な企業が売上鈍化の可能性 という檻に閉じ込められているかのように考えるのは、あまりに視野が狭いんや。

売上がやや弱含むだって?今おこっとるのは新しい産業革命なんやで。今 Nvidia株 を売ることは、200 年前に蒸気機関が本格的に普及し始める前に、それを手放すようなものや。重要なのは、Nvidia が Tesla の自動運転など他業界と連携しながら事業領域を拡大していることや。さらに Nvidia は、最新最高の技術を求める裕福な国々とも多数取引しとる。確かに現時点では、中国には最上位チップを販売できん。それほど Nvidia のチップは高性能だからな。でも、だからダメだと決めつけるのは偏見に過ぎないんや。サウジアラビアで進む プロジェクトの規模を見たか?UAE の プロジェクトはどうや?これら主権国家の動きを小さいと言うのは狂気の沙汰やで。ペルシャ湾岸諸国は潤沢な資金を“燃やす”ほど持っとる。

では競合他社はどうや?確かに足元を突いてくる企業もいるかもしれん。でも今期の決算説明で Nvidia の CEO、Jensen Huang は、アクセレレートコンピューティング用チップを作ろうとする他社に対して自社が持つ優位性を語るはずや。しかもNvidia にはソフトウェアがあるんや。たとえば高度なシミュレーションを実現する Omniverse によって、デジタルツインを用いて半導体工場や物流拠点を短期間・低エラーで建設できるんや。あるいは先週台湾の COMPUTEX でヒューマノイドの推論を可能にするカスタマイズ可能な基盤モデルが話題になったで。これはハードではなくソフトなんや。なぜ誰もこの話をしないんや?株価が 3% 以上上がった今日でさえ、誰もこの会社の進歩を気にしてないように見える。

さて、Salesforce の Marc Benioff は明日の決算発表後のカンファレンスコールでInformaticaの買収の件を語る事やろう。Informatica はメタデータの宝庫で、たとえば「いつどこでその写真を撮ったのか」といった情報、データについての膨大なデータをインデックス化するんや。顧客が自社データを理解し保護するうえで、これ以上の手段は他にないんや。AI の話になると懐疑的な反応がつきものやが、ヘルスケアや金融などの規制産業では、AI の導入に高いハードルがあるんや。Informatica はそうした障壁を解消するんや。さらに、人々がデータを「眺める」だけでなく「解釈」できるように支援するんや。Splunk が Cisco に、Snowflake が顧客に提供しているのと同じ役割や。Salesforce は Informaticaの買収に80 億ドルを支払うんや。自社で開発する選択肢もあったやろうが、顧客は待ってくれないんや。ウォール街はこの買収を嫌ったが、でも今日はきちんと株価が1.5% 上昇したで。

最後の AI ネタは、Tim Cook が AI ブームに乗り遅れたせいで Apple の iPhone が時代遅れになっているという “終わりなき車輪” のような話に触れておきたい。でも金曜日に Apple の株を買っていた投資家は、今日株価が 5 ドル上がって 200 ドル台を回復したのを感じたはずや。わいはもう10 年以上「Apple は遅れている」という Tim Cook 批判を追い続けてきたんや。iPhone 5 の頃から「Apple の終わり」が叫ばれて、Watch を 4 世代、AirPods を 4 世代、数え切れないほどの Mac を経ても、同じ論調が続いとる。

確かに Siri は的外れな反応をすることがあるし、ほかの AI システムほど融通は利かん。そもそも Siri は AI ですらないと言われとる。でも、結局Apple は準備が整ったときに最高の形で製品を出すんや。ウォール街を喜ばせるためだけに急いだりはしないんや。Apple の AI ミッションは、あなたのために完璧に仕上げること、なんや。Nvidia のチップを何千億ドルも買い、データをかき集めて解析し、それを売ろうとする企業が多数ある一方で、AppleにはiPhone を使う 15 億人の顧客がおるんや。Tim Cook は組織と資金を持っとる。ChatGPT が延々と謝る必要がなくなる程度に AI が成熟すれば、Tim Cook は最高の AI を提供するやろう。Cookの最重要視要素は顧客満足で、その戦略は長期的に成功を収めとるんや。今日、Apple の株価が 2.5% 上昇したのもその証拠や。

では、テック界で名前だけで通じる経営者を 4 人挙げてみようやないか。3 人はファーストネームだけで伝わるやろ。Jensen、Tim、Elon。そして 4 人目は苗字だけで分かる Benioffや。明日、決算発表後に Jensen と Benioff がこの番組に出演する。是非楽しみにしておいてほしいで。というわけで結論やが、テック界、いやビジネス界を代表する 4 人のリーダーは、日々 AI に取り組んどる。「退屈だ」と目をそらすのは自由やが、そのような態度だと、AI を「インチキ」と切り捨てない人々が将来得るであろう大きな利益を逃すことになるやろう。
これからもAIがどんどん伸びてほしいです。
応援よろしくお願いします。
