アメリカ発ーマカベェの米株取引

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【ジム・クレイマー】転換点に立っているかもしれない!?今も昔も、重視すべきは物語だ!【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの7/2のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

そもそもなんでわいが最初にこのとんでもない業界に飛び込んだか、わかるか?それはストーリーや。物語なんや。ワクワクさせる物語、これから起こることを語り、しかも少しはお金まで稼げるかもしれない物語。それこそが、わいがこの世界に入った理由であり、いままさに市場を動かしている原動力なんや。物語ありきでこの株式市場は浮力を保ち続けとる。

 

今日ダウは-0.02%とげらくしたが、SP500は+0.47%、そしてナスダックは+0.94%と上昇して終えて、将来大きな利益をもたらすかもしれないという物語が株式市場を支配しとるんや。さて、わいのストーリーへの執着について、さらに語っていこうやないか。大学を出たわいは記者になったんや。わいは物語を語るのが大好きで、毎日書いとった。でも当時の週給は最初の3年間、一度も179ドルを超えんかったんや。

 

わいはついには Ford Fairmont の後部座席で寝起きする生活に陥ってしまった。だからわいはウォール街で仕事を探し始めて、その時わいはGoldman Sachs に狙いを定めたんや。株式のプロとして名高く、そこでは物語が何より重視されると考えたからや。そしてわいは正しかった。わいはGoldman Sachsに入りたかったからそこで働いていたある男がHarvard Business School のパーティーにいるという情報をえて、そのことを知ったわいは Ritz-Carlton の会場に押しかけたんや。

 

彼は周囲のHBSの取り巻きに退屈しているようだったから、わいは強引に内輪に入り込んで、彼に接触を試みて、質問に備えたんや。案の定、彼は「もし君自身が株だとしたら、どの銘柄になる?」と尋ねてきたんや。誰も答えようとしない中、わいは「Exxon です。時価総額も売上も最大です」と即答したんや。そして「そんなのは質問は朝飯前です。もっと難しい質問を出してください。」と続けたんや。

 

彼はそのわいを見て、ニヤリと笑い、わいを腕で引っ張り、担当パートナーに会わせてくれたんや。その後、実際に Goldman の職を得るまでに、面接はざっと三十回、期間は二年に及んだ。ある日などは午前9時に指定どおりオフィスに行き、午後5時まで面接官が誰も来なかったこともある。廊下に顔を出すと皆が帰るところやった。

 

わいはでもそんなことは小さな障害やと受け止めた。翌日電話してこう言うたんや。「読書がはかどり、大いに学べました。次は実際の方々とお会いしてお話しできれば、仕事獲得への一歩になるかと思います」と。実はその“孤立作戦”はわいを諦めさせるためだったと告げられたが、わいは「そんなことはたびたび起こるだろうと覚悟しています。確かに障害ですが、乗り越えられないものではありません」と答えたんや。

 

その後も面接に呼ばれては不採用を告げられたが、わいは通い続け、そしてとうとう職を得たんや。なんでこんなことができたのか?それはわいは常に、自分がストーリーを語れると確信していたからや。パーティーで会った男は、わいの堂々とした Exxonの回答とストーリーテリング能力を理由に、ずっとわいを推してくれたんや。

 

わいがいまこの話を持ち出すのは、わいらが今転換点に立っていると思うからや。10年債利回りが20ベーシスポイント動いたとか、明日どこかの部門で1万人の雇用が失われるとか、関税がインフレを招くかどうか確かめたがるFed議長がいるとか、今はそんな細かい数字に囚われる時なのか、それとも物語に目を向けるべきなのか。

 

つねにFedの動向を監視して、パウエル議長と部分的に意見が一致しただの、それと部分的に食い違うようなFed理事の動向はおかしいだの、取り憑かれることもできる。まあFedの動向は大事やから、それを無視していいとは言わんが、でもそうした動きにも目を配りつつ、わいらにお金をもたらしてくれる “ストーリー” に集中することもできるわけや。お金を儲けることは、Fed がいつ利上げするか、あるいは理事が指名されるタイミングを当てることじゃないで。

 

要するに、もう回りくどい言い方はやめようやないか、わいらは儲けたいんや。そこで、ちょっとベトナムをめぐるストーリーをお話ししたいと思う。あの “Liberation Day(解放記念日)” に、トランプ大統領がベトナムからの輸入品に46%の関税を課すと発表したんや。ホワイトハウス内の強硬派は、中国がベトナムに入り込み、商取引の大部分を支配しとると信じていたんや。

 

Eric Ambler の名作小説『Passage of Arms』には、中国が金融・小売・軽工業などの主要産業を牛耳っている状況が詳しく描かれとる。もっとも、あれはソ連との対立も、カンボジア支配をめぐる中越戦争も始まる前の、大昔の話なんやけどな。ホワイトハウスの強硬派が Ambler のファンかどうかは知らん。でも、この 46% 関税は、中国からベトナムへ生産拠点を移していた多くの大企業に壊滅的打撃を与えたんや。

 

みんなトランプ大統領の中国嫌悪に配慮して機嫌を取ろうとベトナムに移転したのに、結果は逆効果やったんや。以来、アパレルや家具関連の銘柄は、そんな不運なサプライチェーン移転のせいで株価が大きく崩れたんや。ところが今日、ベトナム向けの関税が 20% にとどまると判明したんや。良くはないが、Liberation Day にトランプが示した案よりはずっとマシやで。

 

Nike が多くの生産をベトナムに移したことは周知の事実や。だからこそこの株は今日 4% も上昇して、決算発表後に積み上げた上昇分にさらに拍車をかけたんや。ほかにもストーリーはあるで。たとえば Gap の CEO、Richard Dixon を番組に招いたのは、あの “不運な” Liberation Day 関税直後、決算で株価が急落したあとやった。その時彼は悪くないストーリーを語ってくれ、その後はしっかり反発したで。

 

Williams Sonoma の CEO、Laura Albert も生産の大部分をベトナムに移したが、この株は年初来で 6%以上下落しとったが、それでも今回の関税ニュースで 2%以上上昇したで。Levi's も決算時に “ベトナム絡み” のそこそこ良いストーリーを示したんや。RHはバランスシートの問題で危うく感じるが、ベトナムでの調達量を考えるとショートスクイーズの素地はあるで。

 

そして、ちょっと変化球を示したい。Kontoor brandsはLee や Wrangler Jeans の親会社やが、ベトナムでの製造比率がほぼゼロや。とはいえ最近 Helly Hansen を買収したんや。わいの家族はこのブランドが大好きで、この前のカナダ旅行でも大活躍したんやが、このアウトドア系アパレル会社はじつはベトナムが主要な生産拠点なんや。というふうに、ストーリーさえ掴めばチャンスは広がるんや。目先の Fed の細かい動きより、儲けにつながる物語に注目しようやないか。

 

例えば、Whirlpool を持ち続けてきた人たちは長いこと苦労しとる。この株は1983 年にわいが最初に買った銘柄の一つやが、株価はいまも当時とほぼ同じ水準や。業界で実質的に唯一のアメリカ本格メーカーゆえに、ほかの国々が家電を大量にアメリカへダンピングしてきて痛手を受けてきたんや。でもここにきて、状況は変わってきたで。LG と Samsung は韓国企業で、Haier は中国の企業で GE の家電事業を買収したんやが、いまは大型の鉄鋼関税に直面しとるんや。その結果、Whirlpool が主導権を握って、これら外国勢の逆風の恩恵を受ける立場になっとる。株価は一気に 35 ポイント跳ねたが、まだまだ魅力的なストーリーや。

 

もう一つ話そうやないか。ドルはどんどん弱くなっとるやろ?一日中「ドルが 4 年ぶりの安値で危険だ」という雑音が絶えないんや。でもわいはそんな言説は耳を疑うで。そんな悲観論者は、消費財メーカーのカンファレンスコールを聞いたことがあるんか?世界中ほぼすべての国が自国通貨を安くして輸出競争力を高めて、わいらの商売を潰そうとするのが大好きなんや。Procter and Gamble のカンファレンスコールを聞けばわかるで。毎年必ず「ドルが強すぎる」と嘆いとる。海外で稼いだ巨額の利益をドルに換算すると大きく目減りするからや。わいは今の株価で P&G が特別好きなわけではないんやが、ドル安のおかげで今回の決算は楽々コンセンサスを超えてくるのは明らかや。

 

話が脱線し過ぎないようにしたいが、ミーム株トレーダーはすぐ帰ってきたよな。彼らは物語性抜群の Palantir を買い、Coinbase を買い、Robinhood も買っている。いわば『Robin Hood: Men in Tights』や。Palantir はいま 132 ドル台やが、今四半期中に 200 ドルまで行くかもしれんとわいは見とるで。あと、今はデータセンターは新設せざるを得ない状況や。Nvidia。Texas Instruments、Broadcom、NXP Semiconductorsなどを忘れたらあかん。半導体はいわば“新しいソフトウェア株”になりつつあって、Oracle が引け後に発表した巨大案件も要チェックや。

 

結論やが、わいが38 年前に 自分をExxonだといい、あの当時、堅実な配当を伴う強力なストーリーを無視できなかったように、今日の新しいストーリーも無視できないんや。わいはこれからもストーリーを語り続けるで。大事なのは文脈や。コンテキストや。そこにこそ、金があるんやから。

 

 

好調さが続いてほしいです。

 

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