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【ジム・クレイマー】株式市場に「目を覚ませ」の警告音!消費減速と決算悪化の危険サイン!?【Mad Money】

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こんにちはマカベェです。

ジム・クレイマーの7/29のMad Moneyはどうだったでしょうか。

 

トランプ大統領の関税宣言、いわゆる解放の日からの安値からこれほどまでに株価が上昇した今、その上昇を正当化できるだけの決算が伴っていることを願うしかないんや。でも今日発表された決算の中には期待に届かなかったものも見受けられたで。明るい材料も多くて、米中の貿易合意の可能性や好調な経済指標、前政権なら阻止されていたであろう買収劇の相次ぐ発表といったプラス要因もあったんやが、それを打ち消すだけのマイナス面があったんや。

 

だから今日はダウは-0.46%、SP500は-0.30%、そしてナスダックは-0.38%と下落の日になったんや。様子見ムードの FOMCを翌日に控え、とりわけ消費部門に関するネガティブ材料が目立ったため、パウエル議長は大統領の要望どおり利下げに踏み切るべきではないかとの声も上がったで。かろうじて一部の工業株とハイテク株の強さが「政策据え置き」を後押ししたにすぎないんや。

 

とはいえ、それですら十分ではないかもしれん。ネガティブ材料は目に見える形で存在して、重要であり、しかも大統領の主張を後押ししとる。今日は誰もが知る3社が衝撃的な決算を発表して、株式市場が実体経済の抱える問題から乖離しつつあるのではないかと感じさせたんや。関税をめぐる混乱を考えれば当然とも言える問題なんやが、United Parcel Service の CEO、Carol Tome の発言を見てみようやないか。

 

この会社の芳しくない決算が発表された後、彼女はこう述べたんや。「第2四半期の貿易政策をめぐる不確実性にもかかわらず、全体として経済は底堅さを保ちました」。いや、ここまでは良いよな。でもここからや。続けて、彼女はこう言ったで。「当社のセクター、特にアメリカの小口貨物部門は、アメリカの消費者マインドが過去最低水準に落ち込んだ影響を大きく受けました」。

 

聞いたか?歴史的最低水準、と彼女は言うたんや。非常に悪い状況や。大統領と Fed のつばぜり合いでは大統領に軍配が上がる材料やが、さらにこう続くんや。「商業部門では、アメリカの製造業活動が依然として軟調です」。もちろん UPS には固有の課題もあるんや。2年前の労使協定が収益性を圧迫して、Amazon への依存度を減らす方針転換も貨物量を削減したんや。

 

それでも “Big Brown” と呼ばれる UPS はアメリカ物流の大部分を担う巨大企業や。この会社の株価が10%超急落した事実は、実に不気味やで。UPS は消費の弱さを示す豊富な証拠を提示しただけでなく、関税がすでに消費者マインドと支出を押し下げ始めていることも裏づけたんや。さらに驚かされたのは、CEOのTomeが「アメリカを除く多くの国々との取引は非常に堅調でした」と指摘した点や。

 

今回の四半期決算は、関税がアメリカの商業にもたらしている損害を実感させる初めての決算期となっとる。新たな関税の影響を受けない国際間取引では同じ被害が見られないのに、アメリカ国内だけが痛手を負っとるんや。しかも苦しんでいるのは UPS だけではないで。関税で(少なくとも最終的には)恩恵を受けるはずだった Whirlpool も、逆に関税で痛めつけられたんや。

 

わいは今回のこの会社の決算に打ちのめされたで。家電分野で“最後のアメリカ組”といえる Whirlpool が、韓国や中国の大手メーカーに押し潰されたんや。彼らは自国製品に課される関税で苦戦することを見越して、大量の在庫を前倒しでアメリカに送り込んでいたんや。その結果、海外勢の猛攻撃が Whirlpool を直撃し、株価は「Sell, sell, sell」と叫ぶほかなかったんや。

 

この会社は驚くほど弱い決算を報告して、EPSの会社側ガイダンスを 10 ドルから 6〜8 ドルに下方修正したし、さらに深刻なのは、四半期配当を 1.75 ドルから衝撃の 0.90 ドルへ大幅カットしたことや関税は Whirlpool を助けるはずだったのに、配当まで吹き飛ばし、暗い見通しも相まって今日株価は 13%超も急落したんや。まさに「巻き添え被害」や。

 

さらに Stanley Black & Decker の決算も追い打ちをかけたで。DIY 需要の低迷に加え、中国や“安全地帯”と信じられていたメキシコから大量輸入しているため、この会社には避けられない 8 億ドル規模の関税コストがのしかかっとる。決算を読み進めるうち、わいは息をのんだんや。株価は 7%下落して、「海外に仕事を移し過ぎた企業を罰する」というトランプ大統領の方針どおりの“罰”を受けた形や。

 

今日の UPS、Stanley Black & Decker、Whirlpool、この名の知れた家庭関連大手 3 社の動きは、消費関連や高関税業種で景気がわいらの想像以上に弱い可能性を示しとる。となれば、Fed はダメージを相殺するために利下げを、しかも早急に検討すべきかもしれん。これらの企業は、年初に関税が課された際にわいらが懸念した「本当の問題」に今まさに直面しとるんや。

 

悪影響が一時的で、貿易合意が進めば解消する可能性もあるが、現時点では正直、気分のいい状況ではないで。そして、率直に言って、UPS、Whirlpool、Stanley Black & Decker などが示した懸念を「一過性だ」と片付けるのは難しい状況や。あのFinTech の巨人 PayPal でさえ、関税への不安を理由に決済額の伸び鈍化を明らかにしたんや。

 

今回の決算後、PayPalのCFO の Jamie Miller は次のように述べとる。「アメリカでは、小売支出にわずかな軟化が見られました。特に関税の影響を受けやすい分野で顕著でした。」銀行の決算が発表された時のわずか 2 週間前には、個人消費の力強さが確認されたばかりだっただけに、PayPal のニュースにはわいは驚かされたで。株式市場も同様で、だからこの株は 8%超下落したんや。“痛みの館”さながらや。

 

ここまで力強く上げてきた相場では、こうした弱さは看過できないんや。今日の決算は、関税をめぐる混乱が消費者に及ぼす影響をわいらが忘れかけているのではないか、そんな思いにさせる内容やった。中には行き過ぎた売りもあったやろう。Royal Caribbean の株価はガイダンスを嫌気して下落したが、これは期待が高すぎただけとわいは見とる。投資家はこの会社が常に予想を大幅に上回ると信じてしまっていたんや。

 

Boeing に対しても同様の印象を受けたで。4 月の安値からほぼ倍になり、52 週高値を付けたばかりの銘柄やが、素晴らしいキャッシュフローを伴う好決算を出したにもかかわらず株は売られたんや。それでもわいはこの株を買いと見なしとるで。

 

買収の連発も、今回は買い材料にはならんかった。Union Pacific による Norfolk Southern の買収の話題、実現すれば大陸横断鉄道の“巨人”が誕生するこの話題でさえ、今日は株価を押し上げることはできんかった。トランプ 政権下の方が 全バイデン政権より承認の可能性が高いとはいえ、独禁法上の懸念は正当やし、時間はかかるやろう。だからこそ Norfolk Southern の株価は 8.72 ドル下落したんや。それでも、同僚のDavid Faberが数週間前にこのニュースを最初に報じたときに買っていれば、今でも十分利益は出ているはずやけどな。

 

Baker HughesによるChart Industriesの買収も同様です。Chart Industriesは、LNG(液化天然ガス)販売関連を含む大型の資本財提供企業や。でもこの話題も株式市場を助ける要因にはならんかったし、Palo Alto Networksが、かつてのわいのお気に入りだったイスラエルのサイバーセキュリティ企業のCyberArkを買収するという話も、株式市場の支えにはならんかった。

 

Cadence Design Systemsの驚異的な決算ニュースでさえ、影響は限定的やったんや。CadenceはNvidiaの優れたパートナー企業で、素晴らしい決算を発表して、半導体会社はつられて上昇したものもあったが、株式市場全体としては「だから何?」という反応だったんや。要するに、今日は「目を覚ませ」と言われたような日だったということなんや。関税、それも当初のプランよりは減税されたはずの関税でさえ、状況をかき乱し始めとるんや。

 

消費者の支出は、わいらが思っていたほどではなかったんや。そこには明らかな減速があったんや。そして債券市場もそれを物語っとる。金利は低下しとる。でも、この減速のどれだけが物価高の影響なのか?一方で、どれだけが消費者の不安や不確実さ、利下げを求める心理なのか?おろらく両方の要素が混在しとるんやろう。ただ、その「混合物」だけでは、Fedをすぐに動かす決定打にはならないかもしれん。

 

結論やが、利下げがなければ、UPS、Whirlpool、Stanley Black & Deckerのような決算が今後も続くかもしれん。これらはCadenceよりもはるかに重要な企業で、いずれも「今すぐ利下げを!」と叫んでいるように見える。このような状況を踏まえると、Fedの議長であるパウエルは、明日スピーチする際に非常に難しい立場に置かれているとわいは思うで。

 

 

気になる決算が出てきましたね。

 

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