こんにちはマカベェです。 ジム・クレイマーの8/25のMad Moneyはどうだったでしょうか。

また始まったで。ネガティブな見出しが上がってくるんや。夏が終わりかける今頃になると、いつも決まって現れるやつや。The Wall Street Journal は「Tech rally shows signs of losing steam(テックの上昇相場に息切れの兆し)」、こういう題名の記事を堂々と発表したで。AIへの疑念や、これまで不人気だったセクターへのローテーションを議論して、「Slow tech gains(テックの伸びは鈍い)」と伝えてとる。要するに、ここまでわいが繰り返し言ってきた通り、メディアというのはこういう売り煽りをやめないということなんや。

今日はダウは-0.77%、SP500は-0.43%、そしてナスダックは-0.22%と下落の日になったんやが、みんながテクノロジー株を投げているから、自分も投げなければと不安になっている人が多いんや。そう、「皆が逃げる前に先に逃げろ」と言う感じや。これぞ本物のウォール街の素朴な知恵ってやつや。この見方を分解して語る前に言っておくと、わいはかつてこの“福音”に従って生きていたで。昔ヘッジファンドをやっていた頃、夏はいつもテックにとってひどい時期やと考えとったんや。夏は多くの顧客の動きが鈍ったり、閉まったりするからな。

実際、わいはテック株を空売りしとったで。四半期の3か月目に起こり得るのは未達やネガティブな事前発表くらいやろうし、あとで買い戻せばいい、そう考えるわけや。でもそうやるとネガティブな物語は続いていくで。「Nvidia と Microsoft が市場全体の比率でほぼ15%を占めるようになった。これは史上最高の集中度だ。こんなこと長続きするはずがない。」「今テック株に自信がある人は危うい自信だ。そんな自身もNvidia が水曜日に決算を出せば崩れるに違いない」「テクノロジーセクター全体が疲れているが、小型株には疲れの色はないから、メガキャップを売って小型株を買え。」はい、これが教科書どおりのネガティブ論や。

ここからは反論をしようやないか。まず、わいが9月30日に発売する本、『how to make money in any market』で書いているとおり、あなたはヘッジファンドのマネージャーではないんや。仮にそうだとしても、わいは当時ヘッジファンドマネジャーとして自分が採っていた戦略には今では反対なんや。結局のところ、「他人が売買しているから自分も売買する」だけになってしまうからや。それの何がいけないのか?この手のやり方は実行に高い精度が要るからや。資金は結局いつか成長へ戻ってくる。だから、ここで素晴らしい成長株を手放すと、あとでいつ買い直すかを見極めねばならず、これが見た目以上に難しいんや。

教科書的な例を挙げようやないか。たとえば Alphabet の株を投げたとする。わいファンドでかつてコアとして持っていた株やが、わいは司法省の動きが彼らを傷つけると賭けて以前売ってしまったんや。でも裁判所が独占企業と判断しようが、今の株価はどうや?そして上昇している今、わいは買い戻せるか?答えはNoや。司法省が彼らを壊滅させたか?これは誰にもわからん。まだ最終判断は出ていないんや。でも答えがたとえ出たとして、何をするんや?会社を分割するんか?もし Alphabet を分割すれば、各事業はそれぞれ単独のほうが高い価値が付くやろう。

Google、YouTube、Gemini、Google Cloud。Waymoもある。司法省が動けば、下手したら株主にとっては恩恵になるかもしれん。わいは「woulda/shoulda/coulda(~していれば/~すべきだった/~できたのに)」という後悔話は信じないが、CNBC Inversting Club のメンバーには言っているように、Alphabet株の売却については大きな悔いがあるんや。だからこそ、こういうメガキャップ株に関しては、売りのタイミングを見極めて、その後に安く買い戻す、そのことこそわいがAlphabet でやりたかったことやが、そういうことはほとんど不可能なんや。少なくともわいにはとても難しい。

そういう状況にあって、今日の新聞にあるような記事は、敵になってしまうんや。季節要因に基づく動きを議論したって、その通りになるかどうかは結局わからんし、こちらにはコントロールできないし、いつどう終わるかも分からないからや。わいは、そんなことは、今朝わいの番組で聞いた統計で、上昇対下落の出来高が9対1になった日(たとえば先週の金曜日)の1年後には91%の確率で大きく上がっている、という話と同程度の価値しかないと見なしとる。

株を確実に買い戻すのはとても難しい。これがわいがいつも「Apple はOwn it, don't trade it」と言う理由なんや。Appleを掘り下げてみようやないか。驚異的な企業と、その信じがたい株を考えてみてほしいで。確かに、今年はこの株は下がっている。分かっとるわかっとる。わいの読み違いもある。AI 戦略がまだ自明な形では示されていないんや。Siri は全然AIとてしては、他社のモデルに及ばない。でも、先週のことを持ち出したいんやが、わいは休暇でクロアチア沖にいて、秘密の隠れスポットに行ったんや。

あの本物の「ブルーラグーン」や。イタリア沖の小さな青の洞窟ではなく、UNESCO 世界遺産の町 Trogirの近くにある、もっと大きなほうのやつや。特別な場所に入るための小さな開口部で頭をぶつけて削ぎ落とされないよう身をかがめなければならない、そんな場所や。確かに景色が素晴らしかったわけやが、そこに着くと何が起こる?そうや、この写真でも写っとるやろ。みなが iPhone を取り出して写真を撮るんや。ここに映っとるスマホはほとんどiPhoneやったんや。

ボートというボート、人という人が、最高の製品を使って記録し、記憶に刻もうとしとる。iPhone が最高のスマートフォンである限り、Apple を売ってあとで買い戻すなんて、愚者のやることなんや。信じられないことやが、今の人は本当に、物事をiPhoneで撮って残さなければまるで「起きなかった」ことになってしまうと考えているように写真をとりまくるんや。うちの妻もそうなんやけどな。そして持っとるのはもちろんiPhoneなんや。

さて、次はNvidia の今週水曜日の決算に話を移そうやないか。懸念はあるか?という問いには、もちろん、と皆思うやろう。くだらないテック系ゴシップ媒体が、彼らの「中国需要がしぼんでいる」と言う。新しいチップはいつ出荷開始になるのか分からない?やばいんじゃないの?もしかすると需要なんてそこまで強くないんじゃないの?何より重要なのは、巨額の支出を続けるハイパースケーラー、巨大クラウド事業者たちが、こうした高価なチップに対する食欲をいつ失うか、もしかしたらその時はもうすぐくるんじゃないか?こんな状況が続くはずがない、そうやってどれだけの声が言っているやろうか。

Nvidia はもはや王者ではなくなる、堂々とそうやって書いている記事もあるが、わいは、わいらはなんて偏見に満ちた世界に生きているのかと言いたいで。多くの人が何十年ものあいだ、エンタープライズ・ソフトウェアを称賛し、半導体株を軽蔑してきたんや。彼らはエンタープライズ・ソフトウェアの息の長い性質を好み、半導体のエピソード的、波の激しい性質を嫌うんや。シリコンバレーのベンチャーキャピタルが長年リソースをプールしてきたとき、彼らが狙うのはソフトウェアであってハードウェアではない、そうやろ?

確かに、実際それがこれまでの現実やった。ソフトウェアがハードウェアを「食べて」しまっとる状況だったのが、今は違うやろ? AI がソフトウェアを「食べて」いるんや。今やハードウェアこそ未来なんや。かつてソフトウェアが未来だったように。Nvidia なしにGenerative AI は成り立たないで。わいらはまだ、従来の 検索を強化した程度とは明確に異なるGenerative AI を目にしていないかもしれん。AIの進化は凄まじくて、次の世代はもっと正確になるやろう。おそらく大幅に。というのも、エンジンが Reddit や Wikipedia から答えを拾ってくるのではなく、ペイウォールの向こう側にある知的財産と取引を結ぶようになるからや。

でももっと重要なのは、新しい Nvidia のチップがチャットボットに推論を可能にすることや。実際に、より良い答えを得るためにあなたと議論できるようになるで。Nvidia が、あなたがシステムに質問を投げかけると、正しい答えに至るために今度は向こうからあなたに質問を返せるような半導体を用意しているのに、AI への支出が上ではなく下に向かうと本気で思う人がいるのか?推論は、この AI 世代におけるホーリーグレイル、聖杯になるやろう。なのに、人々はその変化の前にNvidia株を売るというのか?これはまったくもって不合理や。Nvidia のチップ購入を拒む者は、ハイパースケーラーの大競争で取り残されるとわいは思うで。そしてこの激しい競争社会で、取り残される余裕なんて誰にもないんや。

では一歩引いて、小型株の話を考えてみようやないか。もちろん、小型株は全体としては良いかもしれん。でも中身を分解してみて、一山いくらの銘柄の束を開けてみれば、正直、何を買っているのか自分でも知りたくないはずや。だから多くの人が ETF を貪るように買い、他人も同じことをするだろうと賭けるんや。これは歴史的に見て、あまり良い戦略ではないで。ただの「グレーターフール理論」ってやつや。でもあなたは言うかもしれん。

「でもジム、これらビッグテックの株は疲れてる。時差ボケしてる」と。そうするとわいはこう言い返すで。「ちょっと待ってくれ。株は人間じゃないんや。動物でもない。眠くなったり、お昼寝に行ったりはしないんや」。この発想自体が馬鹿げとる。じゃあ教えてほしいで。Amazon が“よく眠れた夜”を過ごしたら、わいに知らせてくれ。Microsoft はもう十分寝たのか?メラトニンの効き目は切れたのか?Mag Sevenのどれに睡眠薬が必要なんや?

結論やが、わいはあなたが株を売るのを止めようとはせんで。それはわいの仕事ではないんや。でもわいが望むのは、個々の株が、保有し続けた人たちにどれほど莫大な富をもたらしてきたかを覚えていてほしいということや。あなたがそのお金を手にしたのは、良い時も悪い時も持ち続けたからであって、出たり入ったりの売買で稼いだのではないやろう?そんなことでうまくいくほど、誰もそこまで株式売買は上手くはないんや。下手にそういうことをやろうとすると、あなたは、あなた自身の富をテーブルの上に置き去りにすることになるやろう。

惑わされないようにしたいですね。
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