こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの10/13のMad Moneyはどうだったでしょうか。

やり直しや。そう、今日は仕切り直しが来たで。わいのウォール街42年の経験で、相場を叩きのめす出来事が起きて、その数日後にそれが完全に取り消される、そんなことが何回あったと思う?そうや、ご想像の通り、そんなことはほとんど起きないんや。あの解放の日の悲惨さの後に一度起きたんやが、今年は2回目の“やり直し”をわいらは手にしたというわけや。先週の金曜日、アメリカ合衆国大統領が中国からの輸入品に100%関税を課すと脅したよな。彼らと話し合う必要すらない、とな。ところが昨日になって「心配ない。関係は良好だ。協議は再開する」と言うたんや。

だから、金曜日に急落した市場は今日猛反発したで。ダウは+1.29%、SP500は+1.56%、そしてナスダックは+2.21%だったんや。ただし問題がひとつあるで。今日の上げはたしかに見事だったんやが、株式市場は完全には戻っていないんや。というか全然や。そして、今日勢いよく戻した銘柄は、あろうことか、わいが最も懸念している投機色の強い名前ばかりだったんや。まず金曜日に何が起きたかをもう一度整理しようやないか。中国がレアアースの供給を引き締める動きに大統領が動揺して、もうあかんと判断したんや。中国と取引し、対話しようとするやり方はうまくいかない、中国からの関税を100%に引き上げたほうが良い、とな。

それは、おそらく中国はわいらのアメリカ市場を失うわけにはいかないやろうという計算ずくの賭けだったと思う。もっとも核心の問題は、逆にわいらが彼らのレアアースを失うわけにはいかないという点にあるんやけどな。中国はおそらく自分たちが優位だと踏んどるやろう。週末に入って、その見方を裏づける数字がいくつか出たで。中国の対アメリカ以外の輸出はほぼ15%増える一方で、対アメリカ輸出は27%減少したという数字が出たんや。そして、わいらの国に対してはそれほどの大幅減にもかかわらず、中国の9月の輸出総額は年内で最高となる8%増となったんや。

おそらく彼らはわいらアメリカ抜きでもやっていく術を学びつつあるんやろう。わいはふだん中国共産党が出す統計を大して信じてはいないんやが、貿易統計については嘘をつく意味がないと思うんや。取引相手側からも数字が出てくるからな。だからこそ、偶然ではないのかもしれんことやが、週末にかけてトランプ大統領は語調を和らげて、状況がずっと良くなったかのように聞こえる発言をしたんや。彼はTruth Socialにこう投稿したんや。「中国のことは心配するな。すべてうまくいく。」引用終わり。

「うまくいく」が具体的に何を意味するのか、わいには正直わからん。でも100%関税を含まないと推測するのが妥当やろう。ゆえに、今日の急反発となったんや。主導したのは再びテックや。半導体の王者BroadcomとOpenAIの間で巨大なディールが成立したんや。平たく言えば、OpenAIがBroadcomに設計を委ね、フーバーダム18基分に相当する電力を要するチップを作らせる、というものや。これは途方もないで。OpenAIでの巨大ディールはこれで3件目や。最初はNvidia、次にAMD、そして今回はBroadcomや。

Broadcomは時価総額1.7兆ドルの半導体・ネットワーキング企業で、ソフトウェアの素晴らしいセクターも持っとる。誰もその点を十分に語らないんやが、本来もっと注目されて然るべきや。多くの人が、AI全体の話なんて“絵に描いた餅”、純然たるバブルだと思っているのは知っとる。だがその人たちには残念なお知らせがあるで。OpenAIがこれほどの計算資源を必要としているのは、ChatGPTのあらゆるフェーズにおいて膨大な需要があるからや。彼らは手に入る限りのコンピュートを総動員して、他のハイパースケーラーたちを打ち負かしたいと考えていて、さらに、AIデータセンター群から離れたところでもChatGPTをもっと強力で優れたものにする必要があると考えとるんや。

さて、他の話に移ろうやないか。今日の大きな勝者は、株式市場でも最も投機色の強い銘柄のいくつかやった。先頭を走ったのはBloom Energyや。これは水素や天然ガスのような燃料を燃焼なしにエネルギーへ変換する、並外れた企業や。この銘柄には長年多くの懐疑論が付きまとってきたんやが、それでもBloom Energyは四半世紀をかけて彼らのビジネスに取り組んできたんや。そして、エネルギーとインフラ分野で腕利きの投資家であるBrookfieldが、データセンターにエネルギーを供給するために、Bloomとの50億ドル規模のパートナーシップを発表した今、この会社はついに本領を発揮したように見える。

いやはや、この燃料電池銘柄の上昇は無数の空売り筋の頭をはね飛ばしたんや。そもそもこのポジションはショートが積み上がっていて、18%がショートやったんやから。そしてこの銘柄が26.5%も上昇したことが、この銘柄の空売り勢の首を刈っただけでなく、大勢の追随投資家が再び投機人気銘柄へ群がるよう促したんや。それが、例えば原子力発電関連の銘柄、Okloが16%急騰した所以や。久しく名前を聞いていなかったMonolithic Power Systemも8%高、NuScale Powerはほぼ15%高と跳ねたんや。

そしていつものように、こうした急騰は“彼らの仲間”にも波及して、量子コンピューター銘柄のRigetti Computingは25%もジョイ勝したし、D-Wave Quantumも23%上昇したんや。量子コンピューター銘柄に関しては、JPMorganが1.5兆ドル規模のセキュリティとレジリエンスに関するイニシアチブを発表して、その中で量子計算をフロンティアかつ戦略的技術の必須項目の一部として位置づけたことでも後押しされたで。そして、レアアース問題が消えることはない。だからこそ、アメリカ政府は国内で見つかる資源の開発をさらに強化しとる。

その結果、MP Materialsはさらに21%上昇し、USA Rare Earthは18%上昇、Critical Metalsはなんと55%もの上昇や。さっき言った、JPMorganのイニシアチブが重要鉱物をも名指ししたことも追い風になったんや。これらの株は、多くのS&P 500の銘柄が大きく取り残されるなか、通常なら1年かけても得られないような上昇を短期間で遂げとるんや。まさにわいが“魔法の投資の年(The Year of Magical Investing)”と呼ぶにふさわしい一日の、もう一つの例やったで。インスピレーションをくれたわいのお気に入りの作家、故Joan Didionに感謝したいで。

結論やが、金曜日に大統領が100%関税というこん棒で市場をぶん殴ったときにわいらを下げへ導いた通常銘柄を尻目に、今日は投機株がその輝きで凌駕したんや。わいは実は今日のような日は全く持って好きではないんや。投機株がリーダーになることは、マーケットのよい先導とは言えないからな。やっぱりMagnificent Seven銘柄とかが先導してくれた方がはるかに心強いんや。
この先どうなるでしょうか。
応援よろしくお願いします。
