こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの11/14のMad Moneyはどうだったでしょうか。

ときには相場がひどく醜く見えて、もはやその弱さを「買いのチャンス」として受け止めるしかないこともあるんや。今朝は先物がひどい下落を演出したんやが、指数を構成する個別株はそれに従わんかった。なぜかというと、まず、利益を出していない企業の株がたくさんあって、わいはそういう銘柄が好きではないんやが、同時に、今週叩き売られていたのは、支払い能力も十分で財務的に強い企業の株も数多く含まれていたからで、そういう株が回復したんや。今日は特に実体経済に結びついた銘柄に焦点が当たったんや。小さな「逆張り」的な動きのように感じられたで。

今日はダウは-0.65%、SP500は-0.05%、そしてナスダックは+0.13%だったんやが、ボトムをつけたようにも感じられたりして、非常に複雑な一日やった。でも、ボトムをつけたかどうかなんか誰にもわからんし、そういう動きが見かけ倒しに過ぎない可能性があることも分かっとるやろ?では来週はどうなるやろうか。早速ゲームプランに行ってみようやないか。この先の相場の次の一歩は、Fedと、いくつかの非常に重要な決算にかかっとると思うんや。今週の激しい揺さぶりのあとでは、もしかしたらそのどちらも追い風になり得るとわいは考えとるで。

まず Fed から話そうやないか。彼らは12月9日と10日、つまり1か月もたたないうちに会合を開くんや。そのFOMCに向けて、多くの Fed 当局者が発言して、わいが大嫌いな「大規模な当て物ゲーム」が展開されることになるやろう。そこで、今ここでその点を整理しておこうやないか。たとえば月曜日には、影響力の大きい New York Fed の総裁 John Williams が発言をするで。強気派にとって重要なのは、彼がインフレがピークを打ったこと、あるいは今週の下落を受けて雇用が更に悪化していることについて語ってくれるかどうかや。

もし彼からハト派的なコメントが出れば、多くの人々は塹壕から少しずつ這い出してきて、買いを入れ始めるやろうとわいは思うで。Williams は水曜日にも発言する予定で、非常に重要な存在になるで。言いたいことが山ほどある人物やろう。Fed を別にすると、火曜日の朝には、とても大事な決算発表の第一弾があるで。それが Home Depot の決算や。今朝、Stifel はこの株の投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げたんや。住宅の売買回転率の低さだけでなく、Home Depot の駐車場に集まる日雇い労働者たちが、ICE によって繰り返し取り締まりの対象となっていることもあって、事業がきわめて弱くなり得ると指摘しとるんや。

もちろん、住宅に関連するあらゆるものは金利と一心同体や。だから、来月 Fed が利下げに踏み切るとわいと同じように信じるのであれば、こうした株は「買い」ということになるで。わいはこの株を何年にもわたって好んできたんや。成長サイクルに乗っているからや。わいの新刊本、How to Make Money in Any Market の中で、わいは「本当に安全な株は成長株だけだ」と強調しとるが、その中に Home Depot も含まれるで。住宅価格が上がり続けている限り、そして実際にそうなってきたわけやが、そのトレンドからは今後何年にもわたって成長が期待できると思うんや。

水曜と木曜は、小売企業の決算発表がぎっしり詰まっとる。水曜の朝は、まず TJ Maxx や Marshall’s を傘下に持つ親会社の TJXの決算があるで。わいはこの銘柄をわいのファンドで持っとる。前回の決算もわいは慎重姿勢やった。というのも、TJX は通常とても保守的だからや。しかし今回は、事業があまりに好調なため、彼らは素晴らしい数字を遠慮なく出してくるやろう。これは本当に見事な会社やから、もし株価が下げるようなことがあれば、そして実際この銘柄は良い決算でもよく売られるんやが、下落の際には少し拾っておくべきやで。

一方で、もっと厄介なのが、水曜日のTarget の決算や。退任予定の CEO、Brian Cornell の指揮のもとでの発表になるで。わいは、Target がもっと良い業績を出し始めるにはどうすればいいのか、その計画を聞きたいで。かつて Target は、とくに若者に非常に人気の高いチェーンやった。でも現在の環境では、物価上昇と粘り強いインフレの中で、特別な自社ブランド商品を揃えているにもかかわらず、価格面で苦戦しとる。Walmart とのあいだには価格のギャップがあって、その問題は今すぐ解決せんとあかんで。

水曜日は更にLowe’s の決算もあるんや。火曜日の Home Depot に続いて、メインホームセンターの決算に注目や。ここ最近、Lowe’s の方が状態は良好や。CEO の Marvin Ellison は、一般消費者にもプロの施工業者にも同じように魅力的な店舗運営を行っとる。この組み合わせは、より施工業者寄りのアプローチを取っている Home Depot よりも、うまく機能してきたんや。更にWilliams Sonoma の決算もあるが、この株は本当に値動きの激しいトレーディング銘柄や。だからこの銘柄を事前に読み切るのは難しいやろう。わいは CEO の Laura Alber が素晴らしい仕事をしとると思うで。

ちなみに彼女は Salesforce の “Agentic game plan” を完全に受け入れとる。その成果がどうなっているのかを聞きたいところやで。わいは彼女が Salesforce の Dreamforce で講演するのを実際に聞いたんや。だからこそ彼女の意見を聞きたい。わいのファンドで Salesforce を保有していて、どうしてこの株が一向に上昇しないのか、わい自身がよく分からない、ということもあるからな。水曜の夜は、この週で最も大きな山場、最大のイベントや。なぜなら Nvidia が決算を発表するからや。

Nvidia はデータセンターの中心的存在で、そのチップはアクセラレーテッド・コンピューティングとAIにパワーを供給しとる。会社の現状を聞くだけでなく、次世代チップである Vera Rubin について、それが準備万端なのか、そして AMD に対して優位性を保ち続けられるようなシームレスな移行が可能なのかも聞く必要があるで。中国については何も期待してないんや。その話題はもう終わったと思うで。もし Nvidia が好調なら、ちょっとした反発ではなく、真の上昇相場そのものに火をつけることができると思うんや。わいは一貫して「Nvidia はOwn it, don't trade it」と言い続けてきたし、それがわいのこれからの変わらないスタンスでもあるで。

もはやNvidia がこの市場にとっていかに重要か、いくら強調してもし過ぎることはないんや。なぜなら、Nvidia がなければ AI 革命は存在しないからや。一方で、Nvidia があれば、この先何年にもわたる上昇相場になり得るんや。このことは、わいの古くからの友人で現在は Vertiv の会長の Dave Coteから聞いた話とも一致するで。Vertiv は、熱を持つデータセンターを冷却する上で鍵となる企業や。彼らは今、最高の空調関連企業を傘下に収めとる。

今朝の「Squawk on the Street」における Cote の出演が、あまりに強気の内容で、そういうことがどんどんブル相場に火をつけ売ると思っとるで。Cote は、これまでに会ってきたビジネスパーソンの中でも、群を抜いて厳格な人物や。だからこそ、物事が好転していく光景がわいには見えるんや。もしNvidia が良い数字を出して、ガイダンスも予想を上振れするかたちで引き上げたら、次に起こることは分かっとるよな。Mag Seven の残り6銘柄も、一斉に咆哮を上げ始めるはずや。簡単な話や。

水曜日は更に Palo Alto Networksの決算もあるで。サイバーセキュリティ企業で、CEO は Nikesh Arora や。ここ最近、中国からの、非常に高度な装置を使ったハッキングが途切れることなく続いていることを考えれば、この会社には仕事が山ほどあるとわいは思うで。さて、次は木曜日で、Walmartの決算があるんやが、今朝、ショッキングなニュースが飛び込んできたで。わいにとっては本当に衝撃で、なぜか個人的なことのように感じてしまったんやが、Walmart の長年にわたる CEO、Doug McMillon の引退や。彼の後任には、Walmart のアメリカ事業トップである John Furner という人物が就くことになるで。

わいは Doug と特別な関係を築いてきたんや。2人の娘を連れて何度も Walmart に買い物に行き、そのたびに彼へその話をしてきたんや。Doug はインフレ、とくに食料品の高騰と戦うことに並々ならぬ関心を持っていて、顧客のために本当に貢献してきたんや。わいは彼をアメリカの英雄だと思っとるで。きっと多くの人に惜しまれるやろう。彼は本当に紳士や。そして今回の決算は素晴らしい数字を期待しとるで。Doug の最後の四半期が「素晴らしくない」なんてことは、わいにはちょっと想像できないんや。前回 Walmart が決算を発表したとき、わいはその内容は良いと強く主張したんやが、にもかかわらず株価は大きく売られてしまったんや。それは間違いやったで。その後、株価はしっかり買い進まれてきたからな。もしかしたら今回も同じパターンになるかもしれん。

そして、もう一つ市場に愛されている小売企業からも決算が出るで。Ross Storesや。ディスカウントストアや。この株が今の水準を維持できるかどうかは分からんで。わいは少し慎重に見とるんや。更に Intuit も決算を発表するで。みなさん覚えているか分からんが、わいは先週あたり Intuit を取り上げて、彼らの新しい個人向け金融ソフトウェアのお試し版について話したんや。わいは「あれは素晴らしい」と感じたんやが、まだ多くの人が使っていないだろうとも思っとるで。でも一度使えばきっと受け入れられるはずや。さらに IRS は、自前で開発した TurboTax の競合システムを段階的に廃止しつつあるんや。そのことも覚えておかんとあかんで。

木曜日には更に、長らく遅れていた9月分の雇用統計が発表されるんや。9月なんて、もうバックミラーのかなり遠くに過ぎ去った時期ではあるんやが、今のわいらには、手に入るあらゆる経済データが切実に必要なんや。最後に、金曜日には、BJ’s Wholesale Clubの決算があるで。わいはこの会社を、今は不人気で売られ気味の倉庫型クラブ Costco を測るバロメーターとして使っとる。わいは Costco は素晴らしい会社だと思っとるが、ここ最近については判断を外してきたんや。もっとも、長年にわたっては正しかったと自負しとる。ここ1か月ほどは別やけどな。

結論やが、「魔法の投資の年」は、本当に終わりを迎えつつあるのかもしれん。それでもなお、大きな利益を上げていて、今後もそれを継続していくとわいが考える企業は数多く存在するで。ただし、このような下落局面で「買い向かう」ことができるのは、手元に現金があり、そして巨額の損失を出している超ハイリスクな投機的銘柄、それらは2026年までもたないかもしれないような銘柄群やが、そういう泥沼から、きちんと質の高い銘柄へとポジションをアップグレードできる人だけなんや。
持ち直しますように。
応援よろしくお願いします。
