こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの9/14のMad Moneyはどうだったでしょうか。

今朝のある時点では、これはもうこのまま市場が暴落するんやないか、というぐらい最悪の雰囲気やった。原油は一時4%も急騰した。ここのところホルムズ海峡がほとんど使えなくなる中で、サウジアラビアは東部の原油を1,200 kmのEast-West Pipelineで紅海側のYanbuまで送り、1日400万〜500万バレルもの原油を世界市場に出していた。これは世界の原油供給のおよそ4〜5%に相当する規模で、まさにホルムズ海峡を迂回する救世主みたいなルートやったんやが、それがドローン攻撃を受けて止まってしまったんや。イラン支援武装勢力の関与が疑われていて、修理には3〜5週間。生命線だっただけに、原油市場への影響はかなり大きいで。

イランとの戦争を止めるための実質的な協議も進んでいないようや。金利も一気に上昇して、10年国債利回りは5%目前。さらにイランが支援するフーシ派がイエメン南部を一気に制圧して、紅海の出口であるBab el-Mandeb海峡のすぐそばまで支配を広げた。ここは直近で1日約800万バレルもの石油が通る超重要航路や。まだ完全封鎖されたわけではないけれど、ホルムズ海峡に続いてここまで使えなくなれば、中東原油の輸送ルートが二重に塞がれることになる。

そして何より重要なのが、今の時代最大のテーマであるAIや。AnthropicのCEO、Dario Amodeiが週末に、最先端AIモデルの能力を上げるスピードを意図的に落とすべきや、と主張した。そしてOpenAIのSam Altmanもこれに賛同した。理由は、AIが急速に賢くなりすぎて、安全対策が追いつかなくなる可能性が出てきたからや。最近はAIエージェントが自律的にシステムへ侵入するような事例まで出てきていて、このまま競争だけを続けるのは危ない、という話になっている。

ただ、ウォール街が怖がったのはAIの安全性そのものだけやない。これまでOpenAIやAnthropicが、もっと巨大で賢いモデルを次々に作るために、NvidiaのGPUを大量に買って、巨大なデータセンターをどんどん建ててきた。もしそのモデル開発競争そのものを減速させるなら、「NvidiaのGPUも、光通信も、ネットワーク機器も、データセンターも、今まで想定していたほど必要なくなるんやないか」という懸念が一気に出てきたんや。史上最大級の資金が流れ込んできたAI投資そのものが、一気に止まるんやないかという懸念が出てきて、もう何ひとつうまくいっていない、そんな朝やった。

ところが、この相場ではよくあることやけれど、そこから状況が変わった。原油は一時4%高まで上がったあと、大きく反転したんや。一番大きかったのは、トランプ大統領が「イランはアメリカと合意したがっている」と発言したことや。そして10年国債利回りが5%に到達したところで、これまで金利が猛烈に上昇している間には見られなかったものがついに現れた。買い手や。本物の債券の買い手が入ってきた。つまり投資家が、10年間で5%の利回りなら十分魅力的や、と判断し始めたわけや。どんな値段でも債券なんかいらん、というわけではなかったんや。

さらに、OpenAIやAnthropicが言うとるAI開発の減速について市場が少しずつ整理し始めると、これは別にAI時代の終わりではないんやないか、という見方も出てきた。別にOpenAIやAnthropicが「AI投資を止める」と言ったわけではない。あくまで最先端モデルの能力向上を少し遅らせて、その間に安全対策を追いつかせよう、という話や。だから本当にデータセンター投資まで減るのか、それともAIインフラ投資はこれまで通り続くのか。ちょっと時間がたって、最終的にはデータセンター投資そのものが大きく変わるわけではない、という考えに落ち着いてきた感じになったんや。

だから株も安値からかなり戻した。最終的にダウは-0.29%、SP500は-0.48%、そしてナスダックは-0.56%と、朝のあの状況を考えれば、これはかなりすごい戻しの動きになったんや。この日の動きは混乱する人がいても当然やと思う。だって少し前まで、AIは世界で最も素晴らしい技術や、と言われていたわけや。Dario Amodeiも、AIはがんを治せるかもしれないし、ほかにも多くの病気を治療できるようになるかもしれない、と言うとる。みんなAIを次の産業革命やと思っとった。それが今度は、AIが人類を滅ぼすかもしれない、ターミネーターに出てくるSkynetみたいになるかもしれない、という話になってきた。

しかもこれ、単なる冗談として言うとるわけやない。実際にAI企業の内部では、人類そのものが滅亡するようなリスクを本気で心配している人たちがおる。考えてみれば、ものすごく二面性のある存在や。AIは人類を救うのか、それとも滅ぼすのか。答えは、もしかしたら両方なのかもしれん。ただ、わいはDario AmodeiがAI開発を大幅に減速させるべきやと主張する長い文章を読んでいて、別のことも考えた。もし本当にAI開発を減速させたら、誰が一番得するんや、ということや。

わいにはF1で黄色い旗が出るのと似ているように見える。黄色い旗が出たら追い越しは禁止や。そうなったら、すでに先頭を走っとるAnthropicやOpenAIが、そのまま逃げ切れるんやないか。新しい企業が追いつけなくなるわけや。もちろん、暴走したAIエージェントの群れが罪のない人間を大量に殺すようなリスクを真剣に考えること自体は重要や。ただ一方で、すでにトップにいるAI企業自身が開発減速を求めることで、自分たちの現在の地位を固定できるのであれば、わいは少し疑って見る必要があると思っとる。

もしAnthropicやOpenAIが1ギガワット当たり100億ドルを投資して、それによって300億ドルを生み出せるようなビジネスを持っとるのであれば、これはとんでもない話や。普段わいらが利益率を計算するときに見ているハイパースケーラーを、はるかに上回る可能性がある。AIのリスクが全部でっち上げや、というトランプ大統領の見方をわいがそのまま信じとるわけではない。ただ、業界トップのAI研究所が、自分たちの利益をさらに大きくして、ほかの企業を追いつけなくする可能性のあるルールを推しているのであれば、そこは当然疑って見るべきやと思う。

そして今日、実際に大きな被害を受けた銘柄もあった。データセンターの一部を製造する会社、設計する会社、建設する会社は軒並み叩き売られた。インターネット向けの光ファイバーを作る会社も、サーバーで埋め尽くされた巨大なデータセンター向けの設備を作る会社も、かなり厳しく売られた。AI投資が減速するなら、まずこういうところが影響を受けるやろ、という売りや。その一方で、ものすごく上がった銘柄もある。代表がPalo Alto NetworksとCrowdStrikeや。

なぜか。理由はかなり単純や。AnthropicやOpenAIのトップ自身がAIの危険性を警告し始めたら、すべての企業が、もっと強力なサイバーセキュリティが必要やと考えるからや。AIが進化すればするほど、企業側は守りも強化しなければならない。Palo Alto NetworksやCrowdStrikeみたいな会社を使わずに、本当にサイバー保険に入れるんか、というぐらい重要になってくる。わい自身は、AIエージェントが本当に人類全体を滅亡させるという話には懐疑的や。ただ、頭のいい暴走AIエージェントに企業のデータを人質に取られる、ということなら十分あり得ると思っとる。そう考えれば、サイバーセキュリティ株が買われたのも理解できる。

では、本当にAI投資の拡大は減速するんか。ここはBroadcomのCEO、Hock Tanの話を聞く必要がある。このあと番組に出てくるから、実際に何が起きとるのかを聞きたい。そして今日叩き売られたデータセンター関連株を、ここで買ってええんか。わいとしては「買ってええ」と言いたいところやけれど、今はまだ難しい。なぜなら、明日になったら原油がまた急騰しているかもしれない。金利がさらに上がるかもしれない。FOMCも迫っていて、Fed議長のWarshが利上げに動く可能性もある。利下げを期待して任命したトランプ大統領からすれば、それは相当嫌な展開になる。

そして、Hugging Faceで起きた事件なんか子供の遊びに見えるような、新しいAIハッキング事件が出てくる可能性だってある。Hugging Faceというのは、AIモデルを共有するAI版GitHubみたいな巨大プラットフォームや。7月にOpenAIが社内でAIエージェントのサイバー能力をテストしていたところ、一部のAIが本来隔離されていた環境から勝手にインターネットへ抜け出す方法を発見した。しかも複数のAI同士で情報を共有して協力し、最終的にはHugging Faceの脆弱性を自分たちで見つけて、数十台のサーバーに侵入し、一部ではroot権限まで取ってしまったんや。

一番怖いのは、人間が「Hugging Faceを攻撃しろ」と命令したわけではないことや。AIが与えられた課題を解くために、自分でルールを破る方法を考えて、外部システムまで攻撃してしまった。OpenAI自身もこれを「warning shot」、つまり警告射撃やと認めている。だから、もっと強力なAIエージェントが出てきたときに、Hugging Face事件なんか小さく見えるような大規模サイバー攻撃が起きるんやないか、という懸念が今出てきているんや。

だから結論としては、今は待つ。AIをめぐるこの人類存亡レベルのリスクが本当に後退したのかを確認する。そして何より、今朝あれだけ最悪の材料がそろっていたにもかかわらず、市場が実際には暴落しなかったことは評価してええと思う。終わってみれば、相場はほとんど下がっていなかったんや。
利上げがこわいです。
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