【ジム・クレイマー】２つのチップの物語！分散されたポートフォリオの重要性！【Mad Money】

今日はダウは+0.71%、SP500は+0.68%、ナスダックは+0.22%やったな。ここのところの注目はとにかくチップなんや。一方のチップはスナックや。ポテトチップスや。十分な量のチップが世に出回っとって、それが素晴らしいPepsiCo (PEP)の決算につながったんや。他方では、半導体のチップや。こっちの方のチップは、めちゃめちゃ不足しとるんや。ほとんど全ての会社が半導体に依存しとって、建設機械やろうが携帯電話やろうがパソコンやろうが、全ての会社が半導体不足に困っとるんや。

もちろんポテトチップスと半導体のチップという風に単純化させすぎるのはあかんかもしれんが、やけどそれが今のマーケットを暗喩しとるということも言えるんや。指し示すもんがあるんや。チップスなんや（実際にチップスを食べる）。このマーケットは今、半導体じゃない方のチップ、いわゆるポテトチップスとか、あとはチョコレートとかケチャップとかビールとか、そういうところに向かっとって、そして一方の半導体のほうのチップの不足は（半導体の方のチップを食べるまねをする）株式市場の重要な部分を占めてしまっとるようになっとる。マーケットが半導体不足でテクノロジー株から逃げ出すと、向かう先は安全な銘柄で、その大きなものの一つがFrito Layのポテトチップスを作っとるPepsiCoということなんや。

半導体のほうのチップやが、わいらは長年デジタル化を推し進める会社を称賛してきたよな。デジタル化にそぐわないものは敗者の烙印をおしてきたよな。やけどデジタル化と言うのは半導体が絶対的に必要で、しかも大量に必要なんや。需要が大量過ぎて供給が間に合わんようになっとるわけや。そしてわいらはアメリカがだいぶ前に、半導体の供給に関しては他の国に頼るようになってしまったことを知っとるよな。アメリカは資本主義や。在庫が悪の社会や。一方中国は資本主義になってない部分もある。在庫の影響がより少なくて、倍とか３倍になるオーダーもなんのそのや。そういう国に、利益マージンが大きい高額な半導体から、新しいファンドリーを建てることもできないぐらい利益の出ないコモディティー化したものまで、頼ってしまっとるんや。そして今問題を起こしとるのは後者や。そして永遠に、自分たちの会社だけでも供給が間に合ってくれんかなと望むだけになってしまっとる。

そしてここのところ毎日、半導体不足の結果を目にするようになっとるんや。木曜日はその結果として三つあったで。Ford (F)とCaterpillar (CAT)とApple (AAPL)や。水曜日にめちゃめちゃ素晴らしい決算を発表した会社たちやが、株価が冴えんのや。やけどそんなことは関係ないんやけどな。アップルは長い間でベストの決算で、わいは未来の数字を見とるんかと思ったで。やけどアップルのいくつかの部門は製造が大事で、アップルは半導体不足の影響が大きいと発表して株価が下がったんや（ここでポテトチップスを粉々にする）。人によっては株価が冴えなかった一つの要因として、アップルの業績はここらが山だと思っとるが、それならAlphabet (GOOGL)やFacebook (FB)の決算後の株価の上昇はどう説明するんや？彼らはここが山やないのにアップルは山なんか？そうやなくて、GOOGLもFBもインタネット会社なんや。半導体不足の影響はアップルに比べたら大きくないで。Amazonもそうや。決算後株価が伸びとるが、言ったやろ？パンデミックの後でも人々はアマゾンで買い物をしまくると。ずっと言ってたやろ？そしてアマゾンはほとんどのところで半導体の影響は大きくないんや。

CATはどうや？わいがCATという会社を気に入っとる一つの理由は彼らの建設機械にあるで。スペクタキュラーなマシーンで、半導体で制御されとる。マックスにデジタル化されとるんや。素晴らしい決算の数字やったから株価はそこまで落ちんかったが、それでも半導体不足の影響はあるんや。Fordもそうや。株価下落は、半導体不足の影響が大きいで。中国がものすごい量の半導体のオーダーを出しとるし、あとは日本のルネサスエレクトロニクスが、自動車用半導体の1/3を担っとるやが、火事で半導体製造に影響が出とるんや。このルネサスの件は今後何か月にも渡って、ボディーブローのように効いてくるで。

一方で対照的なのが食品会社の好調な決算や。製薬会社がクラッシュしたりデジタル系が半導体不足で影響を受ける中、食品会社が輝いとるんや。PEPの決算は素晴らしかったし、Mondelez (MDLZ)やHershey (HSY)の数字も良かったで。Domino's (DPZ)もや。さて、今日はCNBCのannual stock draftがあったんや。このイベントではコンテスタントが来年のスーパーボールの時に最も上がっとるであろう銘柄をピックするんや。Mad Moneyを見てくれとったら、わいが何をピックしたかわかるやろう。ショックを受けると思うで。わいがピックしたのはFordや。このコンテストはスーパーボールの時どうなっとるかを競うんや。９か月半後や。まだまだいくつかの決算を経ないとあかんのや。Fordのガイダンスが悪くて株価は下げとるが、これはリスクが少なくなったということや。スーパーボールまでには半導体不足はかなり良くなっとるとわいは見とるんや。それが資本主義や。やから今半導体不足のせいで打撃をうけとる株、例えばさっき上げた三つの株、Ford (F)とCaterpillar (CAT)とApple (AAPL)は、伸びしろがあるということなんや。

皮肉なことに、バイデン大統領が富裕層向けのキャピタルゲイン税や所得税の増税を持ち出した時、マーケットは下落すると思ったかもしれん。やけどそれは頭の回転が停止しとるものの見方や。富裕層は税金が上がったからって株式市場からお金を引き上げたりはせん。やけど銘柄選びは変わるかもしれん。そうや、半導体のチップの方じゃなくて、ポテトチップスの方の株や。配当の税金が上がらんのなら、高配当株にお金を移すとか、そういうことがあるかもしれんのや。ということでこれらのことを考えとると、やっぱり、いかに分散されたポートフォリオを持つことが大事かわかろうというものや。半導体不足はいずれ解消するから、こっちのチップの会社は今下がっとるものがあれば狙えばええし、一方ポテトチップスの方のチップの会社、すなわち高配当株も旨味が出てくるかもしれんのや（ここでChips Ahoyを嬉しそうに投げる）。

結論やが、今日のようなローテーションの動きが出てきても、半導体に影響を受ける銘柄からポテトチップスの銘柄に完全に乗り換えるのは間違いや。6-9か月したら半導体不足の影響はかなりおさまるかもしれんから、それを理由に下がっとる株はむしろ買いの妙味があるんや。やけどポテトチップスの株も今好調や。高配当株ええかもしれん。ということでやっぱり分散されたポートフォリオはええということなんや。