こんにちはマカベェです。
ジム・クレイマーの5/24のMad Moneyはどうだったでしょうか。
株の売り手はどこにいったんや?今日はダウは+0.54%、SP500は+0.99%、そしてナスダックは+1.41%と、上昇の日だったんや。株式市場というのは結局のところ株式の市場や。株式のマーケットや。そしてマーケットというのは需要と供給が全てなんや。株式市場が上がるということは、需要が大きくなって買い手が強くなるということや。それは簡単に認識できるやろ。やけど同時にポテンシャルな売り手が少なくなることでもあって、ここの部分が普通は認識しづらいところなんや。わいは今日の株式市場の動きをもたらした7つの要因というものを言っていきたいと思うんやが、これらは売り手がなぜいなくなったかということに関わってくるんや。株式市場が上がるのには、買い手が強くなることより売り手が弱くなることの方がよっぽど大事やとわいは思うで。少なくとも今の状態はな。
まず一つ目やが、ようやくこの状態になったというべきなんやが、IPOが無いことや。わいはこの点は強調しても強調しきれんぐらい大事やと思うんや。多くの投資家は、特に投資歴の浅い若者投資家は、IPOが株式市場に与える影響についてきちんとわかってないで。IPOではそのディールを買いたい人を探して、IPO当日にも買い手をどんどん探さんとあかんのや。全てのIPOで、買い手はお金をその銘柄に大きくコミットさせんとあかん。ホットディールになればなるほど大きくコミットすることは難しくなるんやが、それでも注目IPOでは皆そのためにお金を用意したりするんや。需要と供給の観点から見ると、全てのIPOで起こることは供給の増加や。そしてそのために資金を用意しとる人は、その資金を他に使うことができん。今年、もう既に484のIPOが行われたんや。馬鹿げとるぐらい多いで。去年の同時期と比べると680%増や。去年の同時期は62のIPOしかなかったんやから。
IPOは株式の新しいかつ大きな供給源なんや。多くのファンドマネジャーがIPOに参加したいんやが、その資金は宙から降ってくるわけやないで。今持っとる株を売って作るんや。そういうことが株式市場に大きな売り圧力となるんや。やけど今、新しいIPOのペースがスローダウンしとる。だいたいいつも夏に向かってそうなるんや。やからわいはSell in May and go awayという言葉が嫌いなんや。IPOからの売り圧力はだいたい5月にひどくて、そこからましになるんや。5月に株を売ったら、そこからの上がりをとれんやないか。例えば今年は、今のような状況に乗れんということなんやで。今日も株式市場は上がったが、今週残りも市場は上がるかもしれんのやで。IPOは全く消えたわけやなくて、最近もOatly GroupとかSquareSpaceとかあるが、OTLYはたった14億ドルのディールやし、SQSPはダイレクトリスティングでの上場で、ブローカーはこの株を買いたいと言った人にも売りを強制することは無かったら、株式市場に大きな売り圧力は与えんかったで。IPOの数が絞られるということは、株式の供給が絞られるということで、既存の株が売られんということで、売り圧力が弱くなるということで、グレイト・ニュースなんや。
二つ目やが、SPACサイクルが終わっとるんや。これも株式市場にとっては朗報や。去年も今年もSPACの投資家は貪欲やったんや。SPAC株はどんどん上がり続けるはずやと言わんばかりの勢いやったんや。やけど一旦下落が始まって、どんどん株価が下がって、$10を下回る株も多く出始めた昨今、SPACを買うということがピエロみたいになってしもうたんや。そして皆、SPACを買うのを止めてしまったんや。だからSPACは今悪いんや。SECの規制があったからやないで。会社のクオリティーが劇的に悪化したからやないで。買い手がおらんくなってしまったのがSPAC下落の原因や。そしてSPAC株の供給過剰や。QSはロックアップ期間が切れて下がっとるんやが、これはショートセラーの仕業でもあって、ロックアップ期間を狙ったショートセラーもおって、そして買いたい人は株価がこのタイミングで一回落ちたところで買いたいんや。
三つ目は、パンデミックで皆例年より使わんかったお金を貯めこんどるということや。先週Bank of AmericaのCEOのBrian MoynihanはMad Moneyに来て言うてくれたことを振り返っておこうやないか。彼はこう言ったんや。「パンデミック前に月の平均で$1000以下しか口座に無かった人は、経済支援金が入ったりお金を使わなかったりで、今の口座の額が7倍に増えています。$1000-2000の人は3倍に増えています。$2000-5000の人は2倍に増えています。」めちゃめちゃすごいことや。これを見逃すことはできんで。このことは多くのことを説明できるんや。大銀行からの重要な情報や。パンデミックの最中は、パンデミックが終わったらこんなに口座にお金が増えとるとは誰も思わんかったやろうが、これがおこっとることなんや。普通の景気後退やったら、皆支払いに追われるから株式を売って資金を確保するから、株式市場が下がるんや。やけど今回は複数回の経済刺激策や失業保険上乗せ処置とかのおかげでこのようなことになっとるんや。
四つ目やが、仮想通貨の混乱が終わったように見えるということや。少なくとも現時点でやが。そういう状況になると株式市場から売り手が少なくなるんや。多くの人がお金を借りて仮想通貨を買うんや。仮想通貨が下がったらもっともっと現金が必要になって、株式とかSP500のインデックスファンドとかにおいとったお金を引き出したりして、株式市場の売り圧力になるんや。ビットコインが上がるということは、そういう売りが無くなるということで、株式市場も上がるということなんや。これがビットコインとSP500の関係性なんや。ビットコインが上がったら株も上がるんや。
五つ目やが、決算シーズンが終わりつつあるんやが、決算シーズンが終わったら自社株買いのシーズンが始まるんや。パンデミックの時と比べて株価が高くなっとることを心配する人も多いかもしれんが、パンデミック中は言うてもつぶれる心配のある会社も多くあったし、経済崩壊が言われとったりもしとって、皆苦労したりしとったんや。今、その時よりも大きな自社株買いがどんどん来るで。
六つ目やが、富裕層向けのキャピタルゲイン税の増税が俎上に上がっとったことを覚えとるやろ。そして皆それを警戒して株式市場が下がったりもしとったやろ。わいはその時にそんな法案、議会を通過できるかわからんと言うたやろ。そしてウォール街は今、そのことをようやく認識して、増税の材料で株を売るということが無くなったんや。
七つ目やが、インデックスファンドにお金が流れ込んどるんや。このお金の流れ込みは、IPOとかでお金が流れ込むよりもずっと大きいんや。金利は結局めちゃ低いままなんや。株式市場に皆お金をおきたいんや。以前CDCのディレクターがCOVIDのことを差し迫った危機やと呼んで、わいはそれが最近で最も間違った発言やと思っとるわけやが、そこでの落ち込みから株式市場は戻っとるし、そこからFAANGも上がって来とるし、これがいつまで続くのかということが皆の関心ごとなのはわかるが、わいはその質問が嫌いなんや。それはタイミングの質問や。トレーディングの質問や。いつ株を買えばいいの?買った株をいつ売ればいいの?その類の質問がわいは嫌いやで。わいが今の上昇はいつでも終わり得るといったら、インフレ懸念をさわぐBearよりも悪くなってしまう。わいは今の株式市場の上昇は、何かシステミックな問題がおこらん限り続くと言いたいで。なぜなら今マーケットを取り巻く状況はめちゃめちゃええんやから。
このままどんどん上がってほしいですね。
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