【ジム・クレイマー】株式投資のための25のルール その5：分散投資でリスクをコントロールしよう。【Mad Money】

株式投資の極意とは何か。それはダウンサイドのリスクをコントロールすることや。アップサイドはええ株を買えばひとりでに資金が増えていくんや。ダウンサイドのリスクのうち最も大きいものの一つがセクターリスクや。株を持つリスクの50%がセクターリスクやとわいは考えとるんや。2000年のドットコムバブル前まで、テクノロジー株はどれも素晴らしかったんや。やけどどんなにそれらが素晴らしかろうが、関係ないんや。もしあの時にテクノロジー株だけであなたのポートフォリオを固めていたら、あなたはバブルが弾けた時に焼かれていただろうからや。同じことは2008年の金融危機でも言えるし、2014年から2016年の石油株にも言えるんや。

それではこういうセクターリスクを避けるためにはどうすればいいのか、それが分散投資や。分散投資をしようというのは、全員にワークする株式投資の極意や。あなたのポートフォリオの銘柄が異なるセクターで分散されていれば、特定のセクターが嵐に巻き込まれようと決定的なダメージにはならんのや。やけど分散投資をやらない人が多くおる。似たような銘柄でポートフォリオを固めてしまう人が多い。分散投資をやらない理由の一つとして、宴に100%参加できない感があるということや。

わいはラジオ番組を始めた時、ＩＴバブルの最中で、ＩＴ銘柄が高騰しとった。わいは上がりすぎたハイテク株を売って、配当銘柄に乗り換えるようにアドバイスしたんやが、このアドバイスに耳を貸す人が驚くほど少なかった。やからわいはAm I Diversified?というコーナーを始めたんや。分散投資の必要性をもっと広めたかったらや。ドットコムバブルが弾けた時に、わいのアドバイスのおかげで破滅を免れた人が多くおるとわい確信しとる。やけどそれもほんの勉強のはじまりにすぎない。

例えばFAANGの各銘柄を持っていて、分散をした気になっとる人がおるが、これは間違いや。それらはほとんど同じと考えてええんや。実際株価は同じ動きをすることが多い。同様に、どれほど石油株を信じていようと、ポートフォリオをExxon MobileとChevronとHalliburtonで固めたらあかんのや。どれほどヘルスケアセクターが好きやろうと、J&J、Eli Lilly、United Healthで固めたらあかんのや。もしあなたが特定のセクターにポートフォリオを集中させて、そのセクターが火を噴いたら、あなたのポートフォリオの上昇は素晴らしくなるで。やけどその裏にどれほどのリスクがあるか、分かってない人ほどそういうことをやりがちや。たまたま勝ったって勝ちは続かんのやで。リスクをコントロールするということは長期的に成功するのに大事なことなんや。そして分散投資がそのリスクコントロールに大事なんや。

スーパーで山盛りの卵を買った後にそれを一つの籠にいれて持って帰るだろうか？ルーレットで全てのチップをたった一つのナンバーに賭けるだおうか？世の中は甘くないんや。集中投資で失敗するとせっかく稼いだ大事なお金がすっからかんになってしまう。株式は結局紙切れの一種にすぎない。株式の中にはどれだけあなたが価値があると思っていようが、本当に紙くずになってしまうものもあるんや。その場合、本当に一セントの価値もなくなるんや。あなたの大事な卵を一度に全て失くしてしまわないために唯一の対策が分散投資なんや。