【ジム・クレイマー】株式投資のための25のルール その16：敗者株の損失の穴埋めのために勝者株を売るな。【Mad Money】

素人投資家もプロの投資家もすべからく敗者株を売りたくないんや。下落は一時的で直に株価は上に戻ってくると思い込みたいんや。株価が下落しとるのは皆がこの株の価値に気付いてないだけで、自分のように価値に気付けば株価は上がると思い込みたいんや。まあそう思いたいならそう思えばええ。ただし、お金が必要でなければ、や。

やけどお金が必要になった時、例えば何かの株を新規買いしたいとか、今持っている株を買い増したいとか、そういう時に、持ち株をいくつか売らんとあかんくなったとする。この時に皆が自然とやってしまう行動は、それまで買って利が乗っている勝者株を売ってしまうということや。そしてあろうことかその資金で敗者株を買い増ししたりしてしまうんや。損切りしたくないけど利確は容易いという自然な心理に則ってしまうんやが、これがとんでもなく大きな間違いなんや。

そういうことをやるとポートフォリオが屑の寄せ集めになってしまうんや。わいはうまくいっていないヘッジファンドの運用者にアドバイスする時もあるんやが、みんな決まって最も利ののっている優良銘柄から手放しとるんや。その理由は、「一番売りやすいから」というだけのもので、「損失を実現したくないから」というものやが、繰り返すがこれは大きな間違いなんや。決して勝ち馬の儲けで負け犬を救ったらあかんのや。

そうじゃなくて、売る時は敗者株から売るんや。損切りが苦手な人は、こうやってみるんや。一日待って買い戻すことを前提で、とにかく売ってみるんや。買い戻すこと前提やったら売れるやろ。やけど売ってしまったら敗者株なんかもう買い戻したくなくなるんや。そういうもんなんや。やから持ち株を処分する必要が出てきたら、必ず敗者株を売るんや。勝者株を売るんやないで。むしろ負け犬銘柄を売って勝ち馬銘柄を買い増すべきなんや。