【ジム・クレイマー】このまま「あぶく」がエスカレートしていったら、わいらはまるでウィル・スミスにビンタされたクリス・ロックのようになるやろう！【Mad Money】

今日の株式市場はスタートはホットではなかったんやが、午後にかけてどんどん上がっていって、結局上昇の日になったで。ダウは+%、SP500は+0.71%、そしてナスダックは+1.31%やったんや。製薬株とか利益を出しとるテクノロジー株とかの更なるカムバックがおこったわけやが、それだけじゃなくてわいが目にしたのは、Speculativeな株の大きな上昇や。もしくは株のSpeculativeな上がりや。

例えばTeslaやが、今日は8%も上がったんや。早朝の時間外取引で大きく上がったんやが、それはなぜならば、株式分割を承認するかどうかの採決を今年の年次株主総会で株主に求めるとツイッターで発表したからや。もしかしたら1:10の株式分割があるかもしれんのや。やけどこれは、「かもしれん」だけやで。まだ決まったことでも何でもないんやが、それでも8%も上がったんや。それで840億ドルの時価総額が上乗せされたんや。わいは株価が高い株式の株価が下がるのは好きやが、やけど株式分割というのはリアルな価値を作っとるわけじゃないんや。そもそも今は株式を部分的に、フラクショナル・シェアーとして買えるんやからな。何かこの8%の上昇の背後にもっと具体的なポジティブさが無い限りは、今日上がった分は次の下落局面で簡単に蒸発してしまうやろう。

同じような気持ちを、今日45%も上がったAMC株を見とっても思うで。AMCは先々週に、Speculativeな金鉱会社のハイクロフト・マイニング（HYMC）の株式を22%取得して、全く異業種への投資を発表しとったんやが、今日めちゃめちゃ上がったんや。GameStop株も今日25%上がったんやが、ChairmanのRyan Cohenが自身の投資会社を通して10万株の追加購入をしとることが先週発表されとったんやが、それ以降は別にニュースはないんや。こういう動きをひっくるめて、わいはこれらはSpeculativeな動きやと言うで。

なんでこういう動きをわいが注視しとるかというと、これはマーケットのあぶくの象徴やからや。そしてあぶくはきちんとそれぞれの会社が評価されるべき株式市場にとって敵やからや。特に今、SP500 Proprietary Ocillatorが6なんや。5をこえたらかなり買われすぎのレベルで危険なんやが、今6なんやで。ミーム株が上がっとるだけじゃなくて、仮想通貨も上がっとる。Bitcoinは7%も上がっとる。繰り返すがSpeculativeな資産のSupeculativeな動きや。

Speculativeな動きが大きくプラス方向に見られた時は、長期的にそういう動きは続かんということを警戒せんとあかんのや。だいたいこれらの「あぶく」は株式市場の上昇の初期というよりは、終わりの方でおこるんや。去年の11月にFedがインフレに対して戦うと言うてから、いわゆるSpeculativeな株が一番下落して打撃をうけたんや。ナスダックは高値から22%も落ちたし、中小企業のラッセル2000は23%も落ちたし、IPO株のETFはほとんど価値が半分になったし、SPACのETFは67%も下落したんや。一時の底値からは回復しとるのは確かやが、かつてあの高い値段を皆払っとって、価値がごっそりきえて皆打撃をうけたんや。

今回の下落はドットコムバブルがはじけた時と比べるとたいしたことないものやったが、わいはあの時はヘッジファンドをやっとったし.com会社を上場させたりもしとったんや。あの時は全然利益の出とらん会社も多くIPOしとったんやが、今は比較的利益が出とる会社が上場しとったりするんやが、やけど全然利益が出とらん会社も多くあるんや。そういう会社が去年の11月から特になぜやられとるかというと、シンプルや。わいらはインフレと真剣に戦わんとあかんからや。そういう時期は成長見通しの高さだけが武器の会社にとってはつらいんや。インフレは将来の利益をどんどん削っていくやろうと思われるからな。

だからインフレの状況下ではSpeculativeな株はあかんのや？じゃあどういう株がええのかというと、反対の退屈やけど利益を出しとる株や。だからわいはまた、Speculative株に皆の注意が惹かれてお金が流れ込んどることを心配しとるんや。今はSpeculative株にお金を置く時やないで。少なくともあなた達には置いてほしくないで。そうじゃなくて、退屈でPERが低めの、安定した株に注目せんとあかんのや。他例えば今日は7個挙げとくで。

まずはメガテクノジー株の中でも歴史的にめちゃめちゃ割安水準な株価のAlphabetとMeta Platformsや。もしくはインフレの状況はヘルスケア株とかええんや。やから三つ目として、わいが一番のお気に入りのEli Lillyをあげとくで。ここまで上がって来たけどまだお気に入りや。後はロシアとウクライナの状況で農業にブルマーケットが来とって、四つ目として農業機器のAgcoを揚げとくで。先週CEOにインタビューしたが、素晴らしかったんや。戦争がめちゃめちゃ穀物市場に打撃をもたして、それ自体は悲劇やが、農業コンプレックスにとっては朗報なことなんや。

リテールの中には常にインフレの先をいっとる企業があるで。それが五つ目としてあげるCostcoや。わいのファンドでも持っとるで。同じリテールでも今夜決算発表があったばかりのDave & Bustersとはえらい違いなんや。今週のゲームプランでも言うたと思うが、Dave & Bustersは時間外で株価を下げとるで。そして最も大事なことなんやが、あなたのポートフォリオには石油株が必要なんや。戦争でエネルギー価格がブーストしとるからな。中国のロックダウンとかもあって石油価格は下がっとって石油株は下げとるが、中国のロックダウンは一時的やが、ロシアの戦争の影響によるエネルギー価格の高騰はそんなに一時的やとはわいは思わんのや。

わいの石油株のお気に入りは、6個目と7個目の銘柄としてあげたい、ChevronとDevonや。Chevronは安定性が魅力やし、Devonは今までも言うてきたように、配当のVariableな部分を作ったパイオニアであり、利益を出して株主にそれを還元する会社という、今買うべき株の条件にぴったりなんや。中国のロックダウンによる経済のスローダウンの影響で株価が下がっとる？ちょっと待ってくれよ。

ちなみに多くのコメンテーターやアナリストがSpeculativeな株を買うことを否定するが、わいは投機に対して賛成派なんやで。Speculative株を買うのに賛成や。ただ、もし10個銘柄を持っとるとしたら、そのうち一つ、もしくは二つまでにしておくんや。Speculative株を買うことであなたの株式市場への興味は増すやろうし、投機は時に大きな儲けにつながるからええことなんやが、やけどここ数週間でいろんな人のことを聞いとると、あまりに多くの人があまりに多くの利益を出していない、本当にSpeculativeな会社に群がっとるように思える。それは危険や。キャシーウッドのARKKの動きを見てみい。ポートフォリオの全部をSpeculative株で埋めたらああなるで。

Fedがはっきりと利上げ姿勢を打ち出す前はわいらはよりコンセプト重視の会社について語っとったが、今はもう時代が違うんや。もしこれからもSpeculative株にのっていったら、あなたはそう遠くない将来にやかれるで。繰り返すが、もしSpeculative株を持ちたければ、１銘柄とか２銘柄までならええと思うで。そしてそれらの銘柄はもしかしたら大きな損を運んできたり、ゼロになるリスクも覚悟で買うんや。AMCとかGameStopの株を、失ったらあかんお金でくれぐれも買うんやないで。そしてそのほかの銘柄は退屈な銘柄にしとくんや。

結論やが、テスラの株式分割の噂による株価上昇も、ミーム株の株価上昇も、ちょっと皆エキサイトしすぎのように見える。そのことでマーケットにあぶくが見えてきたんや。ちょっとだったらええんやが、もしこの動きが更にエスカレートしていったら、わいらはまるでウィルスミスにびんたされたクリスロックのようになるやろう。