【ジム・クレイマー】停戦交渉？プーチンは信頼に足る男じゃないで！【Mad Money】

今日は続伸の日になったで。ダウは+0.97%、SP500は+1.23%、そしてナスダックは+1.84%と大きく上昇したんや。この上がりを牽引したのがSpeculative株や。この日の上昇を演出したのはロシアとウクライナの停戦交渉や。ロシアは首都キエフ周辺などで軍事作戦を大幅に縮小すると言うたんや。ウクライナ側はNATOへの加盟に代わる関係国との新たな安全保障の枠組みを提案して、双方とも一定の譲歩を示したんやないかということでポジティブにとらえられたんや。ロシア、ウクライナ双方とも、会談は建設的やったと言うとって、わいは今後の交渉に楽観的ではあるが、やけど、プーチンは信頼できる男やないで。ロシアがキエフ周辺から撤退するというのは、文字通り戦線の縮小だとは全然限らんのや。そうやって思い込んどったらめちゃめちゃな失敗をすることになるかもしれんで。

まあまだまだどうなるかわからん状況やが、マーケットが先週からどう動いてきたか見てみようやないか。先週ラリーウィリアムズが、過去21回の大きな下落から50%戻したところまで来たときは全てマーケットは上昇しとると言うて、わいはそれを伝えたわけやが、その言葉通りの上昇になっとるで。皆、株式市場の上昇に賭けることを逃すのが怖いという心理になっとる。じゃあそれまでのベアは間違がっとったんか？いろいろな場合を見ていこうやないか。

まずはわい自身の場合や。わいはそもそもロシアがグレートな戦争マシーンでウクライナを一瞬で蹂躙するやろうというようなことは初めから信じてなかったんや。今明らかになっとるのはプーチンは多くのひどいディシジョンメーキングをしたということや。そしてコメディアン出身のウクライナのゼレンスキー大統領がええ働きをしたんや。今プーチンがキエフから撤退するかもしれんということになって、わいらが考えんとあかんのは、次は何か？ということや。

プーチンはウクライナの東に絞って、かつての西ドイツと東ドイツのように、西と東にウクライナを分けるんか？ロシアがどれぐらいの領土をとるのか、めちゃめちゃもめるやろう。そうなってプーチンは勝利を宣言するかもしれんが、彼がそれに値しないことは明らかや。プーチンはもう「弱い男」になってしまったんや。「強い男」をうりにビジネスをしてきたプーチンにとってこれは取り返しがつかないんや。

ウクライナの状況以外にも、たったこの間、fedによる利上げが怖れられとったんや。下手したらもう今日までに経済が大きな打撃を受けてもおかしくないと思われとったりしたんや。やけど株式市場がひとしきり下がった後、上昇に転じたのは、Fedやパウエル議長の考えが良く伝わって、彼らは思慮深くやるやろうというメッセージが広まったことも大きいんや。多くの大きな機関投資家は、Fedはベアマーケットをひきおこすと口々に言うとったんやが、やけどわいは、そう言うとる人たちはマーケットのどこを見とるんかなと思っとったで。株式市場が下落し始めたのはかれこれ去年の11月からやぞ、と。

インフレはやけど確実に企業の利益を蝕んどる。ブルにとって最も大きなことの一つが、イールドカーブの逆転や。短期金利が長期金利を上回ってしまうんや。この状況はリセッションに陥る特徴や。こういう時はすぐ株式市場から逃げんとあかん。そう多くの人が思っとるで。ちなみにいつも十分語られていないめちゃめちゃ重要なことに、株式投資で大事なのは平均取得単価やということがあるで。株式投資がうまくいっていない人はほとんど、高い時に株を買っとるんや。銘柄選択に問題がなくても、株価は安い時に買わんと儲からんのや。だからわいはCNBC Investing Clubで規律を教えとるんや。例えばAdobeのこの前の決算はわいは素晴らしいと思ったんやが、株価は決算後大きく下落したんや。そういう時に規律を持って買わんとあかんのや。今Adobeの株価はどこか知っとるか？決算前の株価より上なんやで。

後はわいがちょくちょく言うとるSP500 Proprietary Oscillatorや。一時期この値がめちゃめちゃ下がっとって、そういう時は鼻をつまんで買わんとあかんとわいはこの番組でも言うたと思うが、そういうポジションが今のような時に報われるわけや。ただこのオシレーターの数字は今日、めちゃめちゃポジティブやったんや。ということでわいの規律は、少なくとも一部は今利確せんとあかんということなんや。特に今日もまた、馬鹿げとるぐらいのレベルのSpeculativeな買いが入っとるからな。わいはオシレーターの数字が落ち着いたらまた買っていこうと思っとるけどな。そして今、皆とは逆にわいが主に注目しとるのは、石油株や農業株や。停戦交渉のニュースもあってどんどん下がっとるからな。

何にせよ、結論やが、プーチンが約束したことは破られると思っとかんとあかんで。