【ジム・クレイマー】インフレの過熱がおさまるまでは、持続可能なラリーは来ないんや！今週のゲームプラン！【Mad Money】

わかっとるわかっとる。今日もまたマーケットは下落して、ひどい日になるかと思ったら引けにかけてラリーがあってだいぶましにマーケットは終わったよな。ダウは+0.03%、SP500は+0.01%、そしてナスダックは-0.30%やったんや。やけど皆が考えとることはわかっとるで。引けにかけて大きく上がったからといってそれで安心できるものでもなんでもないよな。このラリーを楽しむのは難しいで。ここまで大きく下落してきたわけやから。この週で実に週単位では七週間連続の下落や。ここまで連続して株式市場が下がったのは前回は2001年までさかのぼらんとあかんのや。

どっかの時点でマーケットの売り手が、もう十分だと思うところがあるはずよな。やけどそれがいつかはまだまだわからんのや。わいにとって今は別に初めてのベアマーケットではないで。ここまでいっぱい経験してきた。しかしながら、多くの会社の業績がここまでいいままに、株式市場が悪くてベアマーケットになっとるのは今回が正真正銘はじめてや。多くの会社のバランスシートは素晴らしいんや。多くの会社からのいいカンファレンスコールを聞いてからマーケットを見ると、こんなにマーケットが下落するのかとびっくりするほどや。

だからわいは粘り強くいこうと言っとるんや。この難しい時期をやり過ごそう、と。Fedは急速に利上げをして、システムにショックを与えたとしてもインフレの過熱をおさめることで、それぞれの会社の将来の利益を守ってほしいんや。Fedが利上げをどんどんやって、いつの時点かで、売り手ももう十分売ったと感じることになるはずや。その時点こそマーケットが上向き始める時で、その瞬間にわいはあなた達に株式市場にいてほしいんや。

さて、この金曜日の最後のラリーが来週のいいパフォーマンスの引き金になるのか、それともまた下落の週になってしまうのか、それが問題よな。来週のゲームプランにいくまえに、一つだけはっきりさせておきたいで。インフレの過熱がおさまるまでは持続可能なラリーというのは来ないと思っといた方がええで。一時的に上昇基調になったかなと思っても、Fedがアグレッシブに利上げしとる時は、上昇があったかなと思ってもそれは短命や。やけどインフレが落ち着いた時、株価はめちゃめちゃ下落しとるやろうし、そこから素晴らしいラリーが待っとるやろう。ロシアがウクライナからひいたり、中国でのロックダウンが終わったらなおさらや。どっちかでもかなりのプラスや。ということで来週のゲームプランを見ていこうやないか。

まず月曜日やが、引け後にZoom Videoの決算発表があるで。究極のパンデミック株や。パンデミック株にはいち早くベアマーケットが来て、多くの株が破壊されとるんや。Zoomも例外じゃなくて、株価は$588やったのに、今は$89や。じゃあここからどうなるということなんやが、Zoomはビデオコミュニケーションツールとしてはパイオニア的に会社を大きくしてきたわけやが、ここからそれ以上のものを開発せんと、CiscoのWebexやMicrosoft Teamsのような競争相手と渡り合うのは厳しいで。何かドラスティックな新展開がなければ、新開発とかええ会社の買収とかがなければ、この会社はメディカル用語でいう、DNR（Do Not Resuscitate：終末期状態の患者で、心肺停止時に蘇生術を行わないこと）のままや。

火曜日やが、もう皆のトラウマになっとるリテールの決算があるで。Best Buyや。今のマーケットは失敗が許されない厳しいマーケットやが、この株は既に利益の7倍という安さやし、この株はグロース株だということを考えるとクレイジーなぐらい安すぎるで。配当も5%あるしな。普通はこういう株は買えと薦めるんやが、今はどんな株でもリスキーかもしれんから、まあどうなるか見てみようやないか。勝者が欲しいやって？それならば、火曜日に更に決算発表があるAutoZoneに注目しようやないか。自動車の部品とか付属品を販売する小売チェーンやが、今新車の価格がえらいことになっとるやろ。サプライチェーン問題、半導体部族の問題、これらでSOSや。そういう時は車は皆修理するやろ。期待しようやないか。

火曜日の引け後はToll Brothersの決算発表があるんやが、これは注目やで。最近語られとるいろいろなことに対する手がかりが得られるやろう。この会社は素晴らしいホームビルダーや。この前の決算も素晴らしい数字を出したんや。やけどそれにもかかわらず株価は続落してきたんや。そして今はBest Buyよりも安くなっとるんや。利益のたった5倍やで。リセッションを恐れる人はこの株をどんどん売っとる。利益が半分になると思っとる。もしかしたらもっと悪いことになるかもしれんと思っとる。どうやろうか？

水曜日やが、Nvidiaの決算発表があるで。わいのファンドのコア銘柄や。ここまでの株価の動きは恐ろしいものやった。まるでこの決算で数字を大きくミスするのが決まっとるかのようや。わいは逆に今回の決算もええものになると期待しとるんや。ただ、いい数字を気にかける人が多くいるかどうかはわからんけどな。水曜日は更に、Williams Sonomaの決算発表があるで。この株は11月から半値になっとる。利益の7倍という安さになっとる。この会社が持っとる価値を考えると馬鹿げとるぐらい安いと思うで。わいはCEOのLaura Alberは、ええ数字を出し続けとるのに株価が下がることにめちゃめちゃ腹を立てとると思うで。わいはLauraは素晴らしいと思うし、株価が半値になっとるのは下がりすぎやと思うで。

木曜日の朝はMacysの決算発表があるで。これも安いで。利益のたった5倍や。ということは、この会社も決算の数字をミスすると思われとるということや。でもわいはMacysはバランスシートも良くなったし、崖から落ちるみたいな感じじゃないと思うんや。やけどTargetとかの下落の例もあるから、Targetと似たようなラインナップのものを売っとる会社やし、どうなるか見てみようやないか。昨夜決算発表があったROSSは、株価が22%も下落したんや。売り上げの数字が失望をよんだんや。経営陣はウクライナのせいにしとって、それを聞いてわいはその経営陣に失望したんやけどな。木曜日には更にBurlingtonの決算発表があるんやが、この株は今日つられて既に15%も下がっとるんや。やけど例えばTJXは決算が良くて株価が上がったやろ？わいはもしかしたらBurlingtonは買いかもしれんと思うで。

木曜日は更にCostcoの決算発表があるで。この株がここまで下落するとは驚きや。会社としてはCostcoはこれ以上ないぐらい素晴らしいんや。今このセクターはめちゃめちゃ嫌われとるから、何か数字が悪かったらひどいことになるかもしれんが、やけどCostcoにはモンスターな配当と自社株買いがあるんや。それでも株価を急回復させるには十分ではないかもしれんけどな。わいのファンドはCostcoをコア銘柄として持っとって、これからも持ち続けるけどな。

木曜には更にDollar Treeの決算発表があるが、この会社には中国が必要なんや。中国からいっぱい物がおくられてこないとあかん。更にGAPの決算発表があるが、5%の配当を持っとるがアパレルやし危険かもしれん。金曜日はCanopy Growthの決算発表があるで。大麻株のストーリーが消えていっているのをまた一つ確認する機会になるかもしれんな。州単位ではなく連邦での大麻合法化が、これらの株には、そしてCanopyに大きく関わっとるConstellation Brandsには必要やと思うんや。まだまだそんな機運は遠いけどな。

結論やが、今株は高値から20%も下落しとるところで、やけど状況を考えるとただ大きく下落したからといって上昇を期待するのはナンセンスや。本格的な上昇になるには、中国のリオープニング、ロシアのウクライナからの撤退、そしてFedがインフレをきちんと止めることが必要や。1%の利上げをやればええと思うんや。そして不幸なことに、これら三つの要素のうち、我々アメリカがコントロールできるのは一つしかないんや。